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第32話 首輪解放
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━━コンッ、コンッ
「…ん?……ふぁぁ~………っ!おぉぅ!?」
ノックの音が聞こえ、目を覚ますと━━目の前にイリーナの顔があってビックリした…!そうか…そういえば一緒のベッドで寝たんだった………
━━コンッ、コンッ
再びノックされたんで、まだ寝ているイリーナを起こさないよう、そっ…とベッドから抜け出し扉へと向かう。
そこにはユリアさんがいて、朝食の時間が終わってしまうそうなので呼びに来たとのこと━━━おおぅ…もうそんな時間か……昨日は遅かったからなぁ~…
イリーナを起こし、軽く身支度をして食堂へ行き、皆でご飯を食べる。………その際アリアが「奴隷だから同じ机で食べるのは…」と遠慮していたが……止めたよ?現代高校生的に(オタクに)、女の子を奴隷扱いなんて無理だから!むしろ他の人と同じ扱いをして、好感を得られた方が………げふん、げふん。その、やましい事は考えてないですよ?ホントだよ?…だからユリアさん、出来れば睨まないで欲しいなー?
*****
さて…食事も終わり、一息ついたところで部屋に戻り━━昨日話せなかった続きを………奴隷の首輪に関しての話をした。
首輪を外せるかもしれないこと………外したとしても貴族から狙われる可能性があって、出来れば偽装の首輪をしてほしいことを━━━
「━━━どうかな…?もし偽装とは言え奴隷として見られるのも嫌なら…違う国に行けば、大丈夫かもしれないよ?━━ただ、その場合も国を出るまでは偽装した方がいいかもしれないけど……」
「わたしは………」
…まぁ、いきなり言われても戸惑うか……昨日…いや、それ以上前から奴隷になる覚悟をしてただろうし………例え奴隷から解放されても、貴族に狙われる可能性があるなんて聞かされたら…ね………
「………外したい…外したいです………でも…お二人は何で、わたしといるんですか?一緒にいたら…貴族に狙われるのに…どうして…?」
「私はほっとけないからかな?せっかく友達になれたんだもん、私が守ってあげるよ!」
「そうだね、俺も話を聞いた時に助けたいと思ったんだ。…もし、ここで見捨てたりしたら…きっと後悔すると思う。だからずっと一緒にいるよ?」
「イリーナ…こうすけさん………ありがとう……ございます………ッ」
アリアは感極まった様で、何度も感謝しつつ…泣いていた。
━━━しばらく落ち着くまで待ったところで………いよいよ首輪の解除に挑戦することとなった。使う魔法は…【水・封印】━━もちろん、アリアを少しでも傷付けないためだ。
首輪に手をかざし、上手くいくことを願いつつ…魔法を発動…!する
すると、イメージしたのと同じように━━水が、首輪を薄く覆うように張り………しばらくすると………溶けるように消えていった…!
「…っ!首輪が…首輪が………外れた、外れたよ~!うあぁぁぁん!!!」
先程まで泣いていたが、こうして実際に着いてた首輪が外れると…また号泣してしまった。
皆は号泣するアリアを、いとおしそうに見つめ…イリーナに至っては少し涙ぐみながら見守っていると━━━
━━━突如、あの”誓いの借用書”がすごい光を放ち浮かび上がった。こないだよりも強く━━神々しく…光輝くそれに驚いていると━━━
『━━スゴいじゃないか!よく首輪を外せたね!ビックリだよ?』
以前、聞こえてきた機械音声のような物じゃなく……体の芯まで入ってくるような…透き通った、少女の声が聞こえてきた……
「あ、あなたは一体……?」
『ん?あたし?あたしはリファリナ、この星を担当してる女神だよ!』
*****
………驚いた…驚きすぎて…皆固まっていた………少しして理解が及ぶと…そこからは、恐縮するイリーナ達を尻目に女神に色々と話しかけた。━━だって女神だよ!?この世界に召喚されたときにも会えなかった女神だよ!?何気に期待してたんだぞ!?━━白い部屋に神か女神が現れてスキルを授かる━━そんなテンプレを期待してたんだよ!?声だけだけど………興奮してもしょうがないよね!?
━━なんでも、女神の話では召喚したのはやはりシューゼント帝国とのこと………その事で女神様は大変お怒りで…本来召喚はそれぞれの担当する世界の神が話し合いで決めて、調整するものだそうで……今回勝手に召喚をした為、俺達の世界の先輩担当神に怒られたらしい………
…というか、俺達の世界にも神様いたの!?しかも先輩!?
神様のルールで直接干渉を禁じられているため、召喚を止めることが出来ない………でも怒られた………それで、今後同じ事をさせないよう、"召喚時間を引き延ばし"、魔力切れを狙い、帝国までたどり着く人々をかなり減らしたんだそうだ。
………あぁ~…それがあの時、揉みくちゃにされた不思議な色の渦かぁ~………謎が解けたぜ!
そして、今回話しかけたのは…リファリナ様が[誓いの借用書]に問い合わされたときに、解放が出来ないから俺の奴隷にするように指示したのに………その俺がまさか、それまでの常識を覆して解放したからだそうだ。
『直接干渉は出来ないけど、こうして神託を授けることは出来るのさ!…という事で康介君、君には【封印魔法】のレベルを上げることを薦めるよ』
「えっと…それはどうしてですか?何か理由が…?」
『うーん…ごめんね~?それは言えないや。あぁ、でも【封印魔法】と【二重詠唱】は本当に使えるよ~?━━━【封印魔法】がLv.4あるから組み合わせる魔法もLv.4の威力を………出そうと思えば出せるし?MPをめっちゃ食うけど………それにそこのアーナリア君!』
「えっ!?あ、はいっ!」
『彼女が奴隷から解放されたのを隠したいなら、【封印魔法】と【鑑定】を組み合わせるといいよ?Lv.5の【鑑定】を使われない限り、自分にしか結果が見えないようになるよ?』
「おぉぉ!!!」
なるほど…!確かにそれなら絶対にバレる心配がないな!
『まぁ、他にも色々と試してみると良いよ。それじゃあ頑張ってね~?』
そう言ってリファリナ様は帰られたのか、借用書も光が収まり元に戻った。
「………来るときも、いきなりだったけど……帰るときもあっという間だったね…?」
「そうだね………私も、少しは話せばよかった……」
イリーナは一言も喋ることが出来なかったから…次こそは!っと意気込んでた………次ってあるの…?
まぁ、それはともかく…せっかく女神様がアドバイスしてくれたんだし、アリアに早速【封印魔法】・【鑑定】をやってみた。
魔法名は━━【独占鑑定】…って、ちょっと待てい!!!………大丈夫!使えるのは俺だけだし、無詠唱だから知られることもない!………というか、このちょっとでも頭に浮かんだ物が採用されるってどうなの!?事案だよ!?ヤバいよ!俺変態じゃん!後ロリコンじゃなーい!!!ぜーぜー………も、もしかして…女神が面白くなるように操作してるとか…無いよね…?ね…?ね…?
《アーナリア》
種族: ドワーフ(人間とのクォーター)
職種: 鍛治師・人形使い
レベル: 14
HP: 889/889
MP: 65/65
腕力: 152
耐久: 97
敏捷: 37
魔力: 47
器用: 207
幸運: 23
スキルポイント:3
《スキル》
土魔法:Lv.3 土耐性:Lv.2 鍛治:3
《固有スキル》
人形操者
《身体》
年齢:14歳 身長:143.7cm 体重:38.2kg
状態:肩こり 元奴隷
B:91 W:60 H:76
装備:綿の服 麻のズボン 革のブーツ 下着
…ぶほッ!?ちょ、ちょ、ちょっと~!?これって男が見たらいけないヤツじゃないの!?【鑑定Lv.4】相等ってこんな情報まで解っちゃうの!?………きゅ…91か………ゴクッ………ハッ!?い、いかん!いかん!相手は14歳!年下だぞっ!?こ、ここは大人な対応をしなければ……!
「んっ!ゴホンッ!…あぁ、じゃあこれでステータスは他人には見えなくなった筈だし…後は偽装用の首輪を用意しようかと思うんだけど…他にしたいことはある?」
「それでしたら、マスターとワタシの衣類等を買いに行きたいです。…あのクソ豚に繋がるものはすべて処分してしまったので、余り残ってないのです」
「ア、ハイ…ワカリマシタ…」
や、やっぱりユリアさん恐え~…!微笑を浮かべてるのに…目がまったく笑ってないよ~!?なんか黒いオーラを感じるし!?
「あ、康介!2人にも冒険者になってもらうなら、武器屋とかも行きたいな。それに戦闘の連携も確認したいし…」
「そうだね、それにステータスの《付与》もしたいから、今日一日………か数日は準備にあてようか」
2人…いやイリーナも含めて3人に《封印》と《付与》の………あ、”あの魔法”を使ってたら絶対、MPが足りなくなるしね………い、言わないよ!?もうあんな痛々しい”魔法名”は言わないからね!?
*****
それから数日…ステータスの《付与》より、スキルの《付与》の方が俺的に最適だと気付いてから、皆には俺が持ってるスキルを大体《付与》して覚えてもらった。━━だってステータスだと俺のステータスが弱くなるけど………スキルなら、俺のスキルが無くなっても【スキルの匠】ですぐにまた覚えることが出来たから!マジ、チートですね。有難うございます!
戦闘に関しては2人とも前衛を担当することになった。…特にユリアさんは《格闘術Lv.3》《武術Lv.3》の凄腕でした………メイド服の割りに不釣り合いな赤黒い手袋してると思ったら………魔物の血ですか!?殴り殺してたんですか!?まさか人も…!?あ…そう言えば初めて会った時もボロボロのジコルを引きずってたような……………い、いえ!何も思い出してませんよ!?もうすっかり忘れました、はい!すいません!
………ふうぅ~…恐かった………さてと、気を取り直して━━アリアについては《土魔法》があるんだ…が………いかんせんMPが少なく…一応MPアップ系のスキルを《付与》はしたが、戦闘に使えるほどにはならなかった………どうしたもんかと悩んでいたが━━ふふふ…我ながら天才的と言える発想で、我がパーティーの主力へと変貌を遂げた!ふははは!………あ、すいません…調子に乗りました…ごめんなさい……
…ぐすん。せ、説明はまた次回という事で………他にも2人の冒険者登録に行ったついでに、リルさんとスキルの相談をして(女神の事は伏せて)《空間魔法》と《封印》の組み合わせで━━【アナザーワールド】では出来なかった、入れた物の時間を止めておける【アイテムボックス】や……剣に”魔法”を《封印》した【魔法剣】などなど………さまざまな魔法を新たに作ることができた。━━━い、痛々しくなってしまった名前の魔法は言わない!言いたくない!
色々あったが………これからは4人で、ダンジョンへと向かうのだった。
*****
広々とした、真っ白い空間に━━長く、美しい金髪をツインテールにした少女━━女神リファリナが……………笑い転げていた。
「きゃはははは!こ、康介、ヤバい!【独占鑑定】って!真面目なふりしてるのに、プフッ、ムッツリか!?ムッツリスケベか!?ヒィ~、ヒィ~、笑い殺される~~~!」
いまだに腹を抱えて笑い転げる女神のそばに……康介達の様子を写している画面が浮いていた。
そう……康介が予想した通り、女神が面白くなるように魔法名を操作していたのだった………
「はぁ…はぁ…まったく………最高ね!前回の【滅神悪即我強術(アルティメット・エターナル・フォース)】も訳が解らなすぎて面白かったけど、今回のも良かったわ~。次回にも期待できるわね!」
だいぶ笑って落ち着いたのか、笑い転げたせいで乱れた髪や服を整え立ち上がると……慈愛に満ちた表情で康介達を見つめた。
「助言もできたし…後は康介次第かな……頑張ってね………出来たら間に合ってほしいけど………さすがに分からないか………」
女神は顔を上げ虚空を見つめる………真っ白い空間の筈なのに…まるで、そこから何かが現れるとでも言うような目で━━━
「…ん?……ふぁぁ~………っ!おぉぅ!?」
ノックの音が聞こえ、目を覚ますと━━目の前にイリーナの顔があってビックリした…!そうか…そういえば一緒のベッドで寝たんだった………
━━コンッ、コンッ
再びノックされたんで、まだ寝ているイリーナを起こさないよう、そっ…とベッドから抜け出し扉へと向かう。
そこにはユリアさんがいて、朝食の時間が終わってしまうそうなので呼びに来たとのこと━━━おおぅ…もうそんな時間か……昨日は遅かったからなぁ~…
イリーナを起こし、軽く身支度をして食堂へ行き、皆でご飯を食べる。………その際アリアが「奴隷だから同じ机で食べるのは…」と遠慮していたが……止めたよ?現代高校生的に(オタクに)、女の子を奴隷扱いなんて無理だから!むしろ他の人と同じ扱いをして、好感を得られた方が………げふん、げふん。その、やましい事は考えてないですよ?ホントだよ?…だからユリアさん、出来れば睨まないで欲しいなー?
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さて…食事も終わり、一息ついたところで部屋に戻り━━昨日話せなかった続きを………奴隷の首輪に関しての話をした。
首輪を外せるかもしれないこと………外したとしても貴族から狙われる可能性があって、出来れば偽装の首輪をしてほしいことを━━━
「━━━どうかな…?もし偽装とは言え奴隷として見られるのも嫌なら…違う国に行けば、大丈夫かもしれないよ?━━ただ、その場合も国を出るまでは偽装した方がいいかもしれないけど……」
「わたしは………」
…まぁ、いきなり言われても戸惑うか……昨日…いや、それ以上前から奴隷になる覚悟をしてただろうし………例え奴隷から解放されても、貴族に狙われる可能性があるなんて聞かされたら…ね………
「………外したい…外したいです………でも…お二人は何で、わたしといるんですか?一緒にいたら…貴族に狙われるのに…どうして…?」
「私はほっとけないからかな?せっかく友達になれたんだもん、私が守ってあげるよ!」
「そうだね、俺も話を聞いた時に助けたいと思ったんだ。…もし、ここで見捨てたりしたら…きっと後悔すると思う。だからずっと一緒にいるよ?」
「イリーナ…こうすけさん………ありがとう……ございます………ッ」
アリアは感極まった様で、何度も感謝しつつ…泣いていた。
━━━しばらく落ち着くまで待ったところで………いよいよ首輪の解除に挑戦することとなった。使う魔法は…【水・封印】━━もちろん、アリアを少しでも傷付けないためだ。
首輪に手をかざし、上手くいくことを願いつつ…魔法を発動…!する
すると、イメージしたのと同じように━━水が、首輪を薄く覆うように張り………しばらくすると………溶けるように消えていった…!
「…っ!首輪が…首輪が………外れた、外れたよ~!うあぁぁぁん!!!」
先程まで泣いていたが、こうして実際に着いてた首輪が外れると…また号泣してしまった。
皆は号泣するアリアを、いとおしそうに見つめ…イリーナに至っては少し涙ぐみながら見守っていると━━━
━━━突如、あの”誓いの借用書”がすごい光を放ち浮かび上がった。こないだよりも強く━━神々しく…光輝くそれに驚いていると━━━
『━━スゴいじゃないか!よく首輪を外せたね!ビックリだよ?』
以前、聞こえてきた機械音声のような物じゃなく……体の芯まで入ってくるような…透き通った、少女の声が聞こえてきた……
「あ、あなたは一体……?」
『ん?あたし?あたしはリファリナ、この星を担当してる女神だよ!』
*****
………驚いた…驚きすぎて…皆固まっていた………少しして理解が及ぶと…そこからは、恐縮するイリーナ達を尻目に女神に色々と話しかけた。━━だって女神だよ!?この世界に召喚されたときにも会えなかった女神だよ!?何気に期待してたんだぞ!?━━白い部屋に神か女神が現れてスキルを授かる━━そんなテンプレを期待してたんだよ!?声だけだけど………興奮してもしょうがないよね!?
━━なんでも、女神の話では召喚したのはやはりシューゼント帝国とのこと………その事で女神様は大変お怒りで…本来召喚はそれぞれの担当する世界の神が話し合いで決めて、調整するものだそうで……今回勝手に召喚をした為、俺達の世界の先輩担当神に怒られたらしい………
…というか、俺達の世界にも神様いたの!?しかも先輩!?
神様のルールで直接干渉を禁じられているため、召喚を止めることが出来ない………でも怒られた………それで、今後同じ事をさせないよう、"召喚時間を引き延ばし"、魔力切れを狙い、帝国までたどり着く人々をかなり減らしたんだそうだ。
………あぁ~…それがあの時、揉みくちゃにされた不思議な色の渦かぁ~………謎が解けたぜ!
そして、今回話しかけたのは…リファリナ様が[誓いの借用書]に問い合わされたときに、解放が出来ないから俺の奴隷にするように指示したのに………その俺がまさか、それまでの常識を覆して解放したからだそうだ。
『直接干渉は出来ないけど、こうして神託を授けることは出来るのさ!…という事で康介君、君には【封印魔法】のレベルを上げることを薦めるよ』
「えっと…それはどうしてですか?何か理由が…?」
『うーん…ごめんね~?それは言えないや。あぁ、でも【封印魔法】と【二重詠唱】は本当に使えるよ~?━━━【封印魔法】がLv.4あるから組み合わせる魔法もLv.4の威力を………出そうと思えば出せるし?MPをめっちゃ食うけど………それにそこのアーナリア君!』
「えっ!?あ、はいっ!」
『彼女が奴隷から解放されたのを隠したいなら、【封印魔法】と【鑑定】を組み合わせるといいよ?Lv.5の【鑑定】を使われない限り、自分にしか結果が見えないようになるよ?』
「おぉぉ!!!」
なるほど…!確かにそれなら絶対にバレる心配がないな!
『まぁ、他にも色々と試してみると良いよ。それじゃあ頑張ってね~?』
そう言ってリファリナ様は帰られたのか、借用書も光が収まり元に戻った。
「………来るときも、いきなりだったけど……帰るときもあっという間だったね…?」
「そうだね………私も、少しは話せばよかった……」
イリーナは一言も喋ることが出来なかったから…次こそは!っと意気込んでた………次ってあるの…?
まぁ、それはともかく…せっかく女神様がアドバイスしてくれたんだし、アリアに早速【封印魔法】・【鑑定】をやってみた。
魔法名は━━【独占鑑定】…って、ちょっと待てい!!!………大丈夫!使えるのは俺だけだし、無詠唱だから知られることもない!………というか、このちょっとでも頭に浮かんだ物が採用されるってどうなの!?事案だよ!?ヤバいよ!俺変態じゃん!後ロリコンじゃなーい!!!ぜーぜー………も、もしかして…女神が面白くなるように操作してるとか…無いよね…?ね…?ね…?
《アーナリア》
種族: ドワーフ(人間とのクォーター)
職種: 鍛治師・人形使い
レベル: 14
HP: 889/889
MP: 65/65
腕力: 152
耐久: 97
敏捷: 37
魔力: 47
器用: 207
幸運: 23
スキルポイント:3
《スキル》
土魔法:Lv.3 土耐性:Lv.2 鍛治:3
《固有スキル》
人形操者
《身体》
年齢:14歳 身長:143.7cm 体重:38.2kg
状態:肩こり 元奴隷
B:91 W:60 H:76
装備:綿の服 麻のズボン 革のブーツ 下着
…ぶほッ!?ちょ、ちょ、ちょっと~!?これって男が見たらいけないヤツじゃないの!?【鑑定Lv.4】相等ってこんな情報まで解っちゃうの!?………きゅ…91か………ゴクッ………ハッ!?い、いかん!いかん!相手は14歳!年下だぞっ!?こ、ここは大人な対応をしなければ……!
「んっ!ゴホンッ!…あぁ、じゃあこれでステータスは他人には見えなくなった筈だし…後は偽装用の首輪を用意しようかと思うんだけど…他にしたいことはある?」
「それでしたら、マスターとワタシの衣類等を買いに行きたいです。…あのクソ豚に繋がるものはすべて処分してしまったので、余り残ってないのです」
「ア、ハイ…ワカリマシタ…」
や、やっぱりユリアさん恐え~…!微笑を浮かべてるのに…目がまったく笑ってないよ~!?なんか黒いオーラを感じるし!?
「あ、康介!2人にも冒険者になってもらうなら、武器屋とかも行きたいな。それに戦闘の連携も確認したいし…」
「そうだね、それにステータスの《付与》もしたいから、今日一日………か数日は準備にあてようか」
2人…いやイリーナも含めて3人に《封印》と《付与》の………あ、”あの魔法”を使ってたら絶対、MPが足りなくなるしね………い、言わないよ!?もうあんな痛々しい”魔法名”は言わないからね!?
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それから数日…ステータスの《付与》より、スキルの《付与》の方が俺的に最適だと気付いてから、皆には俺が持ってるスキルを大体《付与》して覚えてもらった。━━だってステータスだと俺のステータスが弱くなるけど………スキルなら、俺のスキルが無くなっても【スキルの匠】ですぐにまた覚えることが出来たから!マジ、チートですね。有難うございます!
戦闘に関しては2人とも前衛を担当することになった。…特にユリアさんは《格闘術Lv.3》《武術Lv.3》の凄腕でした………メイド服の割りに不釣り合いな赤黒い手袋してると思ったら………魔物の血ですか!?殴り殺してたんですか!?まさか人も…!?あ…そう言えば初めて会った時もボロボロのジコルを引きずってたような……………い、いえ!何も思い出してませんよ!?もうすっかり忘れました、はい!すいません!
………ふうぅ~…恐かった………さてと、気を取り直して━━アリアについては《土魔法》があるんだ…が………いかんせんMPが少なく…一応MPアップ系のスキルを《付与》はしたが、戦闘に使えるほどにはならなかった………どうしたもんかと悩んでいたが━━ふふふ…我ながら天才的と言える発想で、我がパーティーの主力へと変貌を遂げた!ふははは!………あ、すいません…調子に乗りました…ごめんなさい……
…ぐすん。せ、説明はまた次回という事で………他にも2人の冒険者登録に行ったついでに、リルさんとスキルの相談をして(女神の事は伏せて)《空間魔法》と《封印》の組み合わせで━━【アナザーワールド】では出来なかった、入れた物の時間を止めておける【アイテムボックス】や……剣に”魔法”を《封印》した【魔法剣】などなど………さまざまな魔法を新たに作ることができた。━━━い、痛々しくなってしまった名前の魔法は言わない!言いたくない!
色々あったが………これからは4人で、ダンジョンへと向かうのだった。
*****
広々とした、真っ白い空間に━━長く、美しい金髪をツインテールにした少女━━女神リファリナが……………笑い転げていた。
「きゃはははは!こ、康介、ヤバい!【独占鑑定】って!真面目なふりしてるのに、プフッ、ムッツリか!?ムッツリスケベか!?ヒィ~、ヒィ~、笑い殺される~~~!」
いまだに腹を抱えて笑い転げる女神のそばに……康介達の様子を写している画面が浮いていた。
そう……康介が予想した通り、女神が面白くなるように魔法名を操作していたのだった………
「はぁ…はぁ…まったく………最高ね!前回の【滅神悪即我強術(アルティメット・エターナル・フォース)】も訳が解らなすぎて面白かったけど、今回のも良かったわ~。次回にも期待できるわね!」
だいぶ笑って落ち着いたのか、笑い転げたせいで乱れた髪や服を整え立ち上がると……慈愛に満ちた表情で康介達を見つめた。
「助言もできたし…後は康介次第かな……頑張ってね………出来たら間に合ってほしいけど………さすがに分からないか………」
女神は顔を上げ虚空を見つめる………真っ白い空間の筈なのに…まるで、そこから何かが現れるとでも言うような目で━━━
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