番外編集〜もろもろ〜

鹿音二号

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Fly Away mini(2)

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パーティーが終わり、結局ずっと喋り通しだったカレスは疲れてしまい、すこしうたた寝をしたらしい。
気がついたら夜更けだった。

「ソファーが気持ちいいんだよなあ……」

さすが皇宮の貴賓室である。
うたた寝してしまったうえに、小腹がすいた。
我慢するにもなんだかできそうになく……カレスの見た目通り、肉体年齢は成長期が終わった18歳くらいのものらしく、ようは一番エネルギー効率が悪い時期だ。

(……ま、ちょっとわがまま言うか)

パーティーが終わったあとに厨房は後片付けに追われるのを知っている。そこに行けば、長年皇宮を歩き回っていたカレスの顔で残り物くらいありつけるだろう。
なお、使用人を呼ぶということは頭にないのがカレスだった。

部屋を抜け出し、数人しかいないだろう客室棟の静かな廊下を歩き、ようやく、皇宮の機能的な区画に入る。
……何やら雰囲気がおかしいことに気づくのには時間がかからなかった。

「あ、おい」

皇宮警備担当の騎士が、足早に通り過ぎようとして、カレスの声に足を止めた。

「カレス殿」

皇太子だった頃からヒュエルガンの部屋の近くを担当していた騎士だった。顔なじみでカレスのことも知っているし、役職からは逸脱しないもののそこそこ気の置けない者同士だった。

「何かあったようだが?」
「さすがカレス殿、耳が早いですね。――」

このとき、カレスが筆頭を退いたものの、銀雪公宮には政治的観点から派遣されているという公表を丸ごと信じていた騎士には不幸なことに、そして、いろいろけじめはつけたものの大人しくする気などさらさらないカレスにとっては幸運なことに、それをあっさり聞くことが出来た。
数十分後――

「おや、カレス様に来ていただけるとは!」
「これで百人力ですな!魔導師が遅れると聞いたときには少し不安ではあったのですが、貴方様の参戦があったからですか!」
「ああ。銀雪公宮には魔物が出ないからな……退屈していたんだ」

騎士団の魔物討伐へ出撃。
パーティーの警備で騎士が手薄、魔導師たちも同じ理由で編成が遅れているようで、あっさりとカレスは、誰にも見咎められることなく、第一陣の中に紛れ込めた。

「公宮には魔物がいないと?何ともうらやましい」
「平和だが、その分対魔物の魔法は研究が滞りがちでな。いい機会が与えられた」
「はは、今日は我ら手柄云々とは申しません!存分にどうぞ!」

分隊長は知らなかった――カレスが魔力を失ったことを。
ヒュエルガンが公表して回るにはまだ時期尚早と、罪悪感にかまけて遅らせたのが原因だ。魔導師たちにはほとんど気づかれていたが言いふらすはずもなく、組織違いの騎士団ともなるとそのあたりは分からないはずだ。いまだに魔法とは何なのかすら、一度魔法が失われた皇国では理解が浅い。
カレスは、にんまりと笑みを浮かべた。

「……ああ、じゃあ、遠慮なく」

これで、いろいろ試せるというものだ。
馬の手綱を引いたカレスの腕に、しゃらりと音を立てるブレスレットがいくつも連なっていた。



カレスは馬をゆっくりと歩かせた。
周りには、無数の小さな光が飛びまわっている。それがカレスの指し示す方向、魔物へ高速で飛んでいき、その体躯を貫通する。
襲いかかってくる魔物から順に、まるで楽団にタクトを振る指揮者のように手を差し伸べては指先をわずかに動かす。
それだけで人の背丈を超える巨体は、断末魔の咆哮もなくドサリと倒れた。
たった数分で、7体の魔物がカレスのそれぞれたった一撃を受けて絶命した。

「ふん?……」

夜闇の中、素早く頭上から飛んでくる鳥型の魔物にも、彼が気づいて見上げた途端、その周りにぱっと光筋が生まれた。その投げ輪のような光は、翼を広げた魔物の胴や翼、長い首に絡みつく。
すさまじい鳴き声とともに鳥型魔物は地に落ちた。びくっと一度大きく跳ねたと思ったら、事切れる。

「……出番がないようですなあ……」

自分で存分に、と言った手前、手を出せずにただ見ているだけの騎士たち。
その呆然とした視線の先で、カレスは喜びに溢れかえって笑っていた。

(出来る……!)

あれも、これもそれも。
自由に魔力を繰り出し、魔法を使える。
誰が見ても、今の自分は魔導師だ。

「……は、はは、ふははは!」
「怖……」
「しっ、悪いぞ」
「魔物がかわいそうに見えるんだが……」

本当にカレスがただ馬を歩かせているだけで、周りの魔物がばたばたと死んでいく。
覇者……全てがひれ伏し、その力の前には無力に命を失う。
静かに、全てがひとりの魔導師の力によって終わりを迎える――

「……なにを、なさっているのです!カレス様!」

その静寂な殺戮の場に響いたのは、高い女性の声。
第二陣。そもそも襲撃の規模が小さいと報告にあったから、人数も少なく万が一の魔導師も3人程度。
その先頭を……簡素な鎧を着けた焦茶色の髪の女性が馬に乗っていた。凛々しく、とても貴族の令嬢とは思えないほどよく似合っていた。
彼女は怒っているようだった。

「貴方様は、……っ、え、どうして!?」
「おお、クアフェナ嬢。あなたも来たのか」

外向き用の顔でカレスは彼女に答えながら、また手を軽く振って最後の魔物を光で撃ち倒す。

「パーティーのあとに来られるとは……なかなか体力をお持ちで」
「私はいいのです故郷でも慣れてますから!でも、貴方様は……こんなことが出来るはずが」

驚いているクアフェナは、カレスがどんな状態かを知っている。
恐れるような目は、それでもやや訝しげで心配があるように見えるのは、カレスの勘違いか。

「……まあ、後で説明する。別に無茶でも何でもないことだけは言っておこう」
「……カレス様、あなたに何かあればヒュエル様が嘆かれるのを……」

絞り出すような声に、やっと理解した。そうか、ヒュエルガンの心配なのだ。

「心配ない。もう死ぬ気でひとりでどうにかしようなんてする気はないからな」

カレスの役目は終わったのだから。
今はただ、この心地良い魔力を感じたいだけなのだ。
両手首のブレスレット。首に下げたペンダント。そして額のサークレット。
戦場に赴くには一見不必要なアクセサリーだが、見るものが見れば分かるはずだ。
それらすべてにまばゆくきらめく白い石がはまっており、魔力を帯びていることを。
強い魔力だ――魔導師はそれを魔力石と呼ぶ。

魔導師がその魔力を込めて封じた石。
マナから精製されるマナ石よりも魔力の純度は低く、さらに個人の魔力であるため、それぞれ属性や方向性などがあってなかなか他人には扱えない。
アミュレットや魔力補助のように使うことが多いが――

今のカレスが身につけている魔力石を精製した魔導師は――銀雪公宮宮主。
すでにカレスの身に馴染み、自分のものと思って魔力回路はミニデュアムの魔力を循環させる。

(会いたいな)

身体に彼の魔力を感じながら、けれど遠い。
切なくなって、思わず手首のブレスレットに口づける。ほのかに冷たい金属に唇を這わせると、魔力がわずかに弾けたような気がした。
いつの間にか、朝日がうっすらとあたりを染め始めた。

「……帰還しよう」

クアフェナ達の方を振り返ると、ほうけたようにこちらを見ている。

「なんだ?」
「……………いえ、何でもありません…………」

我に返ったクアフェナが不貞腐れたように馬首を返した。
その後ろで、魔導師たちと数人の騎士の表情が、どうも前の感じに戻っている気がして、なんとなく据わりが悪い。

(せっかく気分が良かったのに……)

やっぱり、早く公宮に帰りたい。



昼前に皇宮に戻ると、カレスは怒られた――ヒュエルガンに。
事情を説明していなかったし、しても止められると思って何も言わずに出ていった自分が悪い。確信犯だったが、何もそこまで……というくらいに怒られた。
クアフェナと一緒に並んで。
まさか、彼女もヒュエルガンに何も言わず皇宮を抜け出していたなんて。
頭が痛そうに、ヒュエルガンは手を当てている。

「……あとから知らなかったのかという顔で報告を受ける身にもなってみろ。騎士団と魔導師がついているとはいえ……」
「だから、実験したかっただけで、」
「魔力がない魔導師が戦場にピクニック感覚で出ていくな」
「……いや、ちょっとそれが事情が変わってな」
「ヒュエル様、カレス様は魔法を使っておられました」

クアフェナの言葉に、はっとヒュエルガンがカレスを見つめた。

「まさか、戻ったのか!?」
「いや、相変わらず戻る気配はない。前にも言ったが、諦めるべきだろう」

クアフェナはどこまで事情を知っているかわからないが、大人しく耳をそばだてている。

「難しいことは抜きに話すが、俺は特定の魔力なら補給して魔法を使えることが分かった。その実証と実験にちょうどよかったんだ、魔物討伐が」
「特定の魔力……というと、マナとか?」
「いや、マナじゃない。だが、その魔力なら苦労せず補給できるし、以前よりは劣るもののそれでも一般的な魔導師以上には魔法を使える」

ヒュエルガンもそこまで魔法に詳しいわけではない。永久機関のことを頭に入れておくために噛み砕いて教えたが、専門的なところはあやふやだろう。
ミニデュアムの魔力のことが判明して、飽きるほど実験したが、もちろん魔力酔いの症状などはもう現れない。魔力回路は魔力の循環を以前よりはうまく出来ないようだ。原因を分析中だが、結局感覚的なところに寄るだけなので、カレスが慣れてしまえば問題ではない。

「……以前、無理に魔法を使っただろう。あのときは体調を崩したようだが……」

不安そうなヒュエルガンに、カレスは笑って首を振った。

「俺が今無理してるように見えるのか?」
「そうか」

ほっとしたように肩の力を抜くヒュエルガン。

「カレスのことは了承した。だが、クアフェナ」
「……はい」

彼女は何を言われるのかもうすでにわかっている顔だ。

「なぜ、カレスが来てから君はおかしい?」
「……」

無言。

「最初はカレスのことを扱いかねているのかと思った。客人にしては身内であるし、事情を多少は聞かせたのだから。だが、君は明らかにカレスに何か思うところがあって、一連の行動だと……」
「……」

一度俯いたクアフェナは、ぱっと顔を上げてヒュエルガンに向かい合う。

「カレス様とお話させてください」
「……私に聞くな。カレスに聞け」
「カレス様……」

どこか必死な彼女に気圧されて、思わず頷くと、彼女はばっとカレスの手を取り、ヒュエルガンの執務室から足早に出る。

「ちょ――」

扉が閉まる時に、ヒュエルガンの慌てた声を聞いた。

「おい!」
「何も言わずついてきてください」

どこに行くのかと思ったら、カレスの部屋だった。
中にいたメイドを追い出し、扉が閉まり。

「カレス様、皇国に、皇帝陛下のおそばにお戻りください。お願いします」

膝をつき、頭を垂れるクアフェナにぎょっとした。

「な、にを」
「陛下にはあなた様が必要です。私なんかより……」
「いや、いやいや、ちょっと待て」

驚きと疑問で、カレスは頭が一瞬飛んだ。
ふっとよぎるのは、なぜかカレスが公宮に来たばかりの頃のミニデュアム。

「………………もしかして、俺とヒュエルの仲を疑ってる?」
「……恋人というなら、多少は」
「またかよ!?」

髪をかきむしった。

「違う!ない!絶対ない!」
「いえ、少し疑いましたがそれは問題ではなくて」
「じゃあなんだよ!?」
「貴方様がここにいるべきだと思ったからです」
「そ、……?」

まったく、何を言い出すのかわからない、この女は。
カレスはなんだか腹が立ってきた。
ソファーに座り、くらくらする頭を振った。

「……なんで、そう思った」
「逆に、どうしてそこまでかたくなに貴方様は自分自身をお認めにならないのですか」

顔を上げたクアフェナは、カレスに負けず劣らず怒っているようだ。

「こんなに貴方様の居場所はここだと、皇国の誰もが、陛下が、おっしゃっているのに」
「その話はとうに終わったんだ」
「皇国の守護神、救国の魔導師、貴方様にぴったりの名前ではないですか」
「俺を怒らせたいのか」
「最初から怒っているではないですか」
「怒らせようとするからだろ、あんたが、ずっとだ」

だんだんと読めてきた。
ヒュエルガンはおそらくカレスの名誉のために、クアフェナにいくらか省いて騒動の顛末を教えた。
彼女がそのまま鵜呑みにすることはなく、いまだにカレスの熱狂的な支持者がいる皇宮を自分で見定めて、だから違和感があるんだろう。

「パーティー衣装もだ……主役のはずの自分ではなく、俺を目立たせようとしたな、皇宮でいまだ前皇宮魔導師筆頭は健在だとな」
「はい。復帰なんて簡単でしょう?貴方様なら」

悪びれがなくいっそ清々しい。

「……自分は影になろうとして?」
「はい。名目だけでも后は必要でしょう」
「………………はあ」

疲れがすさまじい。
思わず天井を仰ぐと、ばっと立ち上がったクアフェナが、ぐいとカレスの手を引いた。

「恋人ですか?公宮に奥様がいると?」
「……あ?」

その引き上げられた自分の手と、クアフェナの切羽詰まった表情を見上げた。
ちゃり、と手首から滑ったブレスレットに、ようやく思いついた。魔物討伐のとき、これに口づけたのを見られていたのだ。宝飾品を肌身はなさず、あまつさえ口づけなどしたらそういう品だと思うだろう。
そして間違ってもいない。

「……ああ、そうだと言ったら?」
「まさか……だから陛下を捨てたとおっしゃるんですか」
「だとしたら?」
「信じられない……!ご自分の立場と責任をそんな軽々しく、」

ぐさりと言葉が胸に刺さる。
そう、ずっと悩んでいた。だがもう決めたのだ。
カレスはミニデュアムのそばから離れない。

「……あんたには分からないだろう。今の、ただ自分に必死なあんたには」
「たかだか恋人ごときで……」
「ふ、恋人ごときか。いいなそれ」

まったく、似合う言葉を吐いてくれる。
手を振り払い、顔をゆがめて侮蔑すらにじませるクアフェナに笑いかけた。

「俺はもうこの国での役目を終えた。本当はぜんぶ捧げるつもりだったが、意外と命はどうでもいいが、心の方はだめだったらしい」
「……その恋人に捧げたとか言うんじゃないでしょうね」
「……否定はしない」
「陛下じゃだめだったの?どうして!?」
「そういうあんたは、俺のことはどうでもいいんだよな」
「ええ、私はあの時から、陛下のために存在するもの。女なんかにうつつを抜かして国を捨てたあなたなんて!」
「違うな、陛下のためとか言うけど、あんたは嫉妬してるだけだ、俺に」
「……は?」

きょとんとクアフェナの顔が変わる。
まるで別人みたいに目が大きい。
ふと、カレスは笑ってしまった。
よく考えれば、彼女はカレスよりも10歳近く年下だ。見た目はそう変わらないのだけれど。

「国のために、陛下のためにって使命感も本物だろうが、別に俺を取り戻さなくてもいいはずだ。たかだかちょっと名を売った元皇宮魔導師筆頭、魔力無しの残骸だ。対して、あんたは望めばすぐにでも皇后」

どう考えても、立場的にも価値的にも、ヒュエルガンには彼女ひとりあればいい。

「立場だなんだ、ぐちゃぐちゃ考えすぎなんだよ、もっと簡単な話だ」

まったく、誰かもこんなことで延々と何ヶ月も悩んでいたなと思い出す。

「あんたはヒュエルが好きなんだろう?今までその一番だった、まだ信者なんかいる目障りな男に、なんで戻ってきてなんて言うんだ?さっさと帰れって言うべきじゃないのか?守護神なんて口に出すのも小っ恥ずかしい名前使って怒らせる前に」
「……!?」

ぎょっとクアフェナは後ずさった。
カレスは小さく笑って立ち上がる。

「腹が減った。ろくに食ってないしな。街に出て食べるってヒュエルに言っておいてくれ」

部屋を出て扉を閉める。
そのきっかり5カウント。

「~~~~!?」

中から微かに悲鳴らしいものが聞こえて、カレスは満足して立ち去った。



ヒュエルガンはふたりを心配したものの、割って入るのも違う気がして、ぼんやりと仕事を片付けていた。
数十分後、クアフェナが戻ってきた。
なんと、目が赤い。

「ど、どうした!?」

明らかに泣いたあとで、彼女がまさか涙を流すなんて……想像もできなかった。
それくらい、強い女性だった。

「何でもありません」
「そんなわけがないだろう……」

ちょっと拗ねたような顔で、すん、と鼻を鳴らす様子が……不謹慎だろうけれど、少し可愛らしい。

「カレスにいじめられたか」
「……」
「まったく、ひどい男だな、あれは」
「……カレス様なんて、嫌いです……」

うるっと、目をうるませたクアフェナに、ぎゅっと胸が締め付けられる。
かわいそう、というより……かわいいのだ。
しかし、聞き捨てならない言葉を聞いた。

「カレスが何を言ったんだ?君をこんなに泣かせるなんて」
「……」

むう、と口を尖らせて、ヒュエルガンの差し出した手に触れるかどうかの指先で乗せてきて、これはどうしたことだろうか。マナーは皇宮に入ってめきめきと上達しているというのに。
少し強引に手を握り、備え付けのカウチに揃って座る。

「……本当に傷つけられたのなら抗議するし、それなりの対処をするが……」
「そんなことはしなくてけっこうです」

それはきっぱりとクアフェナ。
そうだろうと思う。
彼女は一方的に傷つけられるのを自分に許さないし、本当にカレスに何かされたのなら聞かれる前にヒュエルガンに宣言するだろう。
そして、カレスも、よほど嫌いな人間には容赦ないが、クアフェナに関しては気に入っているようなことを言っていた。むやみに傷つけることもないはずだ。

なら、喧嘩。
――ふたりの性格なら、ものすごくあり得る話である。
クアフェナは、ポツポツと話し始めた。

「……」

ヒュエルガンは頭を抱えそうになる。
自分のせいでもあった。

「……すまない。すべて話すべきだったか……」
「カレス様が出ていった本当の理由って、なんですか」

ぎゅっと、クアフェナがスカートを握りしめる。

「カレス様が軽々しく陛下のもとを離れることはないはずだと思いました。それに、よく考えたら私ったらお相手のことも侮辱して……」
「そうだな、相手にはカレスも黙っていてくれるだろう……」

せっかく手を組んだ同盟にヒビが入りかねない。
遠い目をしたヒュエルガンに、相当危ないと察したクアフェナが青くなるが、そっと肩を叩いて落ち着かせる。

「本当に理解できているとは俺の口からは言えない。だから言えなかった。けれど、……」

あの、カレスの心臓が止まりかけた時を思い出す。

「……魔導師たちに言わせると、魔力をなくすということは、魔導師としては死んだも同然らしい」
「……!?」

クアフェナが手で口を押さえて、息を呑んだ。

「病気でハンデを負ったくらいに私は考えていたが、彼にとってはすべてを失ったと同義だ。それでも私は、カレス……幼なじみを手放すことは考えられずに、魔導師筆頭を保留にした」

魔力を失ったくらいで、彼の価値が損なわれるとは思っていなかった。

「結果、彼は政敵に狙われ、公宮まで逃げ延びた。これは私の完全な失態だ。カレスを二度も……殺しかけたのだ、俺が」

一度目は、永久機関の修復を任せ。
二度目は、カレスのことを思うあまりわざわざ彼を危険にさらす口実を敵に与えた。

「それでも、なぜか彼が俺を見限るとは思っていなかった。いや、実際見限らなかった。彼が国を離れた原因は、カレスを盲目的に縛り付けようとした俺と、彼の功績を過剰に称える皆のその大きな期待に、だ」
「……期待?」

クアフェナも首をかしげる。
感謝や期待、敬愛に信仰。
そう、偉人に与えられるべきものだ。

「彼は一度ぜんぶなくしたんだ。無に還った。なのに、まだお前はよくやった、ありがとう、これからもよろしく、だなんて……そうだな、俺がこの国をなくしてなおどこかで親切心にそんなことを言われたら……」

気が狂いそうになる。

「彼も、それに応えようとしてくれた。その時、一命は取り留めたものの、魔導師としての特徴で予断を許さない状況だったのだと後で聞いた。けれど、よかれと思って、カレスの最後の矜持も蹴り飛ばした、俺が……」

あの日から何度も襲われる後悔に、今日も息が詰まった。

「ヒュエル様……!」

クアフェナが、ほとんど泣きながらヒュエルガン手を握ってくれる。

「ごめんなさい、私は、私は……」
「……謝る相手が違う。それに、彼はたぶん仕返しのつもりで君をからかったんだから、そのままにしておくといい」

嫉妬だなんて。
クアフェナが自分の気持ちに気づかず、素直になれず右往左往しているところに、その指摘は致命傷だった。
彼女はプライドが高い。
羞恥と自己嫌悪でまた顔を赤くして泣きそうになっているクアフェナは、見たことがなくて微笑ましい。

「カレスは本当に意地が悪い」
「……分かりました、身を持って」

目をこすりそうになったクアフェナに慌てハンカチを差し出す。

「……カレスは公宮で、魔導師としての正当な評価と慰めを得たらしい。悔しいが、たとえ俺が思慮深かろうとおそらくそれをカレスに言ってやれないのだろう。魔導師のことは、まだ何も分かってはいないのだと、よりによって一番近い幼なじみを傷つけて理解したんだ」

200年この国に存在していなかったから、文化として根本から受け入れられていないのだろう。
皇帝が、魔導師を復活させたヒュエルガンが、この体たらく。

「……お察しします」

クアフェナが、なんとなくだろうが分かってくれた。
それだけで、心が軽くなる。
――だから、彼女だったのだ。

「彼は救われたんだと思う、公宮に。再会したときはすっきりとした顔だったよ。何年もカレスのあんな顔を見ていなかったと、その時気づいた」
「きっと、カレス様に声をかけられたのがお相手だったんでしょうね……」

ほう、とため息をつくクアフェナは、すこし口もとがゆるんでいた。
……カレスの相手を、想像しているのだろうか。
彼女のその言葉は真実だった。
けれど、きっと、彼女は大きな勘違いをしている。

「……この際だ、言っておこう」

居住まいを正し、ヒュエルガンはクアフェナの方に少し身体を向ける。

「は、はい……?」

急にヒュエルガンの雰囲気が変わって、クアフェナはドギマギとスカートを撫でる。

「カレスの相手だが……」
「……!は、はい」

キラリと彼女の緑の目が光り――
10秒後には声無き悲鳴が上がった。




1週間の皇都に滞在の後、カレスは公宮へと帰り道につく。
いちいち挨拶は面倒だから、ヒュエルガンとクアフェナ、それとコスタスが集まった皇帝の執務室だけ顔を出す。

「では、次は結婚式かな」
「馬鹿を言え。準備にどれくらい時間がかかると思っている。最低で次の報告だ」
「じゃあ、お前が公宮に来るのか。楽しみだな」
「……お前の楽しみとは俺の息が止まりそうな驚きのもてなしなんだろうな」
「まあな」

そもそもあのミニデュアムのテリトリーに入ってヒュエルガンが無事で済むはずがない。けれど彼は代理などは今のところ考えていないようだ。

「……前から聞きたかったんだが」

ためらいがちにヒュエルガンは口を開いた。恐る恐るといったふうに、カレスの額を見た。

「……サークレットが前のものと違うな」
「……今さらかよ!」

カレスは笑った。

「あれは公爵領から戻ってきたときに無事に回収した。今は公宮の俺の部屋に厳重にしまってある」
「そうか……」

はあー、とヒュエルガンは長いため息をついて、いったいどれくらい気にしていたのか。

前のサークレット……ヒュエルガンがカレスに就任祝だとくれた、強力な加護がかかったアミュレットだった。
たしか、多少の攻撃なら弾くものだったか。一度も発動させていないが、あれをやむなく手放して公宮に居候決め込んだとき、落ち着かなくて付与前のものをもらったくらいには、ずっと身につけていた。
大切なものだった。

「言い訳をすると、あれには強力な魔法がかかっていて、今の俺には合わないんだ。だが、捨てるつもりはない……あれ相当いいもんだろ」
「ふ、そうだな。まあ、腹いせに捨てられていてもおかしくないと思っていたからな。好きにしてくれ」
「当分はしまっておくことになるだろうな」

それでいい、とヒュエルガンははにかんだ。
その横でコスタスは微妙に疲れた顔をし、クアフェナははっきりと目元を歪めた。

「まだ疑ってるのか。ヒュエルに聞けばいいだろう」
「似たようなお答えしか返ってこないのはわかっていますので」
「……だがいちいち俺あなたの機嫌を損なっていれば、ライバルだなんだともっと囃されるかと」
「かまいませんわ」

ふん、と鼻息も荒くクアフェナ。

「いくらでもどうぞ。毎日毎日、飽きないのかしら、あんな意味のない話をさも楽しげに。ほんっとお上品な方々」
「その点は同意するがな」
「何の話をしているんだ?」

ヒュエルガンは素直に頭に疑問符を浮かべている。

「……お前にはまだ早いかな」
「そうですわね、私が皇后に即位したあとに……」
「うん?」
「俺から言えるのは、だ。ヒュエル、クアフェナを大事にしろ、うざいくらいに気にかけろ。俺の失敗例なんて関係ない」
「あ、ああ……?」
「カレス様!私には必要ございません!」

怒ったクアフェナが声を上げる。
きっと、皇帝の気遣いも慰められたと思ってうまく受け入れられないのではないだろうか。
けれど、ヒュエルガンが思いのままにクアフェナに接していれば、おそらく数ヶ月で諦めるはずだ。
カレスがミニデュアムの傍若無人に慣れたように。

「じゃあ、俺はそろそろ出るわ」
「ああ、……ありがとう。気をつけて」
「その……」

クアフェナがためらいがちに何か言いかけ、それから首を振る。

「いえ、お気をつけて……」
「ちなみに謝罪なら何時でも受け付けてるぞ」
「!は、はやくお行きになって!」

まったく素直じゃないクアフェナは、顔を真っ赤にして背けた。
え?と横でヒュエルガンが彼女を不思議そうに見ているが……また既視感。
まあ、それはそのうち判明しそうだし、きっと彼女はカレスに謝ってくれるだろう。
にやにや笑いながら、皇帝の部屋を出た。



ぱたん、と扉が閉まったあと。

「……クアフェナ様、もしやお分かりに……?」
「ここまであからさまでは、気づかないわけがないでしょう」
「カレス様はお気づきでない……」
「でしょうね。でも、他ならぬ、私が!今ここにいることが重要です」
「……おみそれしました」
「さっきから何の話をしているのだ?」
「そうですね。陛下もカレス様も鈍感ということですわ」

誰が誰に似ているかという話だが、たった事実を述べるだけで、大騒ぎになることは間違いないだろう。



「珍しいな、こっちにいるなんて」
「ああ、おかえり」

銀雪公宮に帰って、真っ先に探した人は、珍しく研究室ではなく自分の執務室にいた。
しかも書類を片手に。

「……なに?公開質問状?」
「……答える気がしないものばかりだが……」
「……たしかになあ……」

一応公的文書だから、各国のトップが考えた公宮への問いのはずなのだが、とてもそうとは思えないものばかりだ。
愚痴も混じっているが、どうしろと。

「まだ皇帝ののほうがマシだと思える日が来るとは」
「ふ、そりゃよかった」
「よくない」

憮然と書類を放り投げるミニデュアムの、後ろからカレスは肩に腕を回す。

「戻った」
「予定どおりだったな。一日でも遅れたら皇国に乗り込んでやったのに」
「それは勘弁」

耳元で囁いてやると、ミニデュアムはくすぐったいのか少し体を揺らす。

「……カレス?何かあったか?」
「別に。……なあ、したいって言ったら?」

一度ミニデュアムの持たせてくれた魔力石を派手に使ってから、妙に身体がせつない。
催淫効果なんてものはなかったはずだけれど。
ミニデュアムの髪に鼻を埋めて鳴らすと、困惑したような気配。

「……うん?」
「いや、君からこう熱烈に言われたのはびっくりだけれど」
「特に深い意味はないぞ」

したいからしたいと言っただけだ。
断られたら、なんて考えてもなかった。……ミニデュアムは今はしたくないということか。

「どうしてもだめか?」
「うーん、そうではないんだけれど」

珍しいことだらけだ。ミニデュアムがはっきりものを言わない。

「だめだったら別にいい」
「そうは言ってない」

じゃあなんだろう、と思うまもなくカレスの腕はぎゅっと握られ、ミニデュアムがすっくと立ち上がった。
そのミニデュアムのためらいは、カレスに彼が入るときに判明した。

「あっ……そういうことは先に言えよぉ……!あっ、とまんね、っあ!」
「ふふ、かわいいね、君のその腰のカクッてするの」

ミニデュアムのものはまだ一番の大きさから8割というところか。ずっとだ、カレスの中に入って、もう、どれくらい経っただろう。
寝そべったミニデュアムにまたがって、カレスは後ろ手について必死に腰を上下させ、男を味わおうと躍起になっている。

「う、っく、んひ、ひ、っうぅー」

腰が、止まらない。
中が擦れて、気持ちいい。
それを額に汗を浮かべながらも、うっとりと余裕ありげにミニデュアムは見上げている。
悔しい、そういうことなら先に言ってほしい。

「うんんっ、遅漏ぅ!じぃさんっ!ばかぁっ、ぁんっ」
「ふふん、そうだなあ、」

――ミニデュアムは、カレスが戻ってくる前に処理をしたらしい。
え?と理解不能の言葉を聞いたような気がしたときには、もう、カレスは彼のまだ半分柔らかいものをなんとか腹に収めたときで。
お前がひとりでするの?とか、待ちきれなかったのか?とかいろいろ、いろいろ一瞬で思いを馳せて。
たまらなくなってカレスの腰が勝手に動いた。

「あっ、はぁぁ、いく、ぃく……っ」

好きに動いていいと言われたから。
腹の手前にいっぱい来るように、ほとんど仰け反りながら何度も腰を持ち上げては落とす。
そのたびにミニデュアムからは、彼の中心から自分の赤いぬらりとした肉が出てきて、ずぷりと沈むのがたっぷり見られる。ぶるんっとカレスの分身がよだれを垂らしながら振りたくられるのを見て――興奮しているのだが、身体の方はいまいち噛み合わない。
ぬるぬるとした熱い膜にきゅっと絞られ擦られ、気持ちはいいがあともう少しがずっと続く。

ミニデュアムの肉体年齢は二十代の後半だが、さすがに30年近く同じ容姿だと鈍くなっているらしい。
だから、カレスが罵倒する爺さんというのも間違いじゃない。
……認めてしまうのが、原因の一つではありそうだ。

「はぅ、あ、ぁー、あー、いく、や、あ――」

けれど、こうやってかわいい男が、自分の上で必死に快感を貪ろうとしているのを長く見られるから、問題ない。

いろんな液体でぐしょぐしょになった顔をほうけさせて、びくびくと体を震わせる。その股から今日2度目の白い欲が噴き上がった。
しゅうん、と小さくなりながらミニデュアムの下腹にぺたんと口をつける、それがあまりにも愛おしくて手を伸ばしてしまった。小さな口を爪で開くと、ひぃん、と鳴き声が上がってぶるぶるとカレスの腰が震える。

「だめっ、それはぁ……」
「最後まで出しなよ……」

そうやっているうちにまたカレスの男はふくふくと育っていく。
若いな、と思ってしまうのは、やはり爺の証拠か。
きゅう、とカレスの中でミニデュアムは締め付けられ、さすがにうっと息が詰まった。

「……いつか搾り取ってやるぅ……」

ひんひんと鳴きながらミニデュアムを涙目で睨み、腰をかくかく動かすカレスの、かわいらしい罵倒。
熱いものが腹の底から出てきて、思わず腰を突き上げてしまった。



#######

閲覧、いいね、感想いただき、とても救われました感謝です!
またの機会ありましたら、書きたいと思います!
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感想 2

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みんなの感想(2件)

ccosine
2025.08.03 ccosine
ネタバレ含む
2025.08.04 鹿音二号

感想いっぱい頂いて、感無量です!!!
ミニデュアムは今のところベッドではテクとカレスの感度の良さ(!)のおかげで勝っていますが……まあそのうち積年の恨み(笑)をカレスに晴らせられる予定はあります……さて、どんなふうに泣きが入るか……笑
わー魔法の説明が面白いと言ってくださって嬉しいです!こうやってネチネチ設定を考えるのも趣味で……ヘヘッ 魔力石はほとんど意味的にマーキングですねもちろんデューはそのつもりですね……へへへ……
きっと今後もカレスとクアフェナは兄妹ゲンカ(?)すると思いますよ……場数が違うのと、皇宮で影響力が消えないカレスにムキー!ってしてるクアフェナが結局絡みにいっては負けるようですw そのうちふたりがかりで頼りないヒュエルに圧をかけ始めることもあり……でしょうか?実はクアフェナが来てものすごい周りが助かってるんですよね、皇帝は慎重ゆえに腰が重くタイミングを逃すという絶妙な悪癖があるので……それまではカレスがなんとか立ち回ってましたが、しわ寄せが来てああなったので。
カレスはあの立ち振舞い、きっと皇宮時代、めちゃくちゃ厄介な貴族にねっちょり絡まれてただろうなあとかいう妄想はしていましたねへへ
改めて、ありがとうございました!今後もネタがまとまったら書きますので、その時はまたよろしくお願いします!

解除
ccosine
2025.08.02 ccosine
ネタバレ含む
2025.08.03 鹿音二号

ご覧いただき、また感想いただきまことに感謝です!お待ちくださっていたとは…!申し訳ありません。と同時にうれしくて泣きそうです!
ミニデュアムは基本的にいじめっ子なので意地っ張りなカレスを前にすると考えなしに手を出してしまうようです。泣き顔可愛いなとか思ってますよ毎回。ご褒美になってますか?良かったです!
泣かされっぱなしのカレス君ですが、腕相撲(魔法なし)には勝てるようになりましたが…結局魔法馬鹿は魔法があれば万事解決!と思っているので勝負になりません笑 違う土俵でカレスくんはなんとかプライドが保たれます笑
撫で回したいと言ってくださって嬉しいです。むっちり細マッチョ系になっていくので、機会があったらますますおいしそうに書きたいですね!
本編から少し時間が経っていますので、ふたりとも多少落ち着いてきた頃かつ、責任感がないわけではないミニデュアムですので今回は用事優先でした。それでも相当拗ねてますね笑 カレスも、筆頭の頃だったらクアフェナとガチ喧嘩してましたね、デューのおかげでだいぶ煽り耐性つきました!
逆に皇帝が退化したのでヘタレは間違いないです!カレスの件で自信喪失!婚約者へ精一杯やっていますが、また失敗したら…と及び腰です。こればかりは頑張れ!というところです!
パーティーのカレスは、在りし日の対ミニデュアムと同じです。こうやって毎回目の前でされてたので、公宮にカレスが来たときはさあ復讐だ!とあのお掃除ルックさせました笑

解除

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