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第五話 本命チョコはフォンダンショコラ
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結局凛太朗のかんしゃくは一時間弱続き、凛太朗が好きなクッキーだけで朝ご飯を済ませて車に乗せ、学校へ。
先生からしてもかなり難しい子だと思うのだが、幸い知能には問題がなく、それどころか算数と体育なんて大得意で、小一なのに既に小数点の計算までできるくらいだから、通常学級に入れている。
我が子が発達障害だとわかったのは、幼稚園に入ったばかりの頃。
それまでもさんざん困らせられては来たけれど、幼稚園の先生から「この子は幼稚園より、ちゃんと療育に通わせたほうがいいと思います」とはっきり言われ、ああ、やっぱりな、と思った。
ショックではあったけれど、薄々感じていた不安がちゃんと言葉で形になったことで、少し納得もできた。
療育に通わせたけれどあまり改善はせず、児童心理士さんからも「根気強く向き合っていきましょうね」と言われている。
凛太朗は未だ、ADHDなのかASDなのかはっきりしない。このあたりはプロでもかなり判断が難しいところで、両方の特徴を持つ人が大多数なのだという。
親の目から見るとどう見てもASDだけれど、感情のままに動いてその感情を抑制できず、パニックになるのはADHDの特性のひとつである、衝動性が出ているのかもしれない。
凛太朗は私の子どもであり、将司の子どもでもある。しかし将司は父親として、この問題をあまりにも過小評価していた。
「多少変わってる子でも、これだけ頭が良ければ大丈夫だよ。うちの会社の研究開発部に、ちょっと凛太朗みたいな人がいるよ。
大人になった今でもあんまりしゃべらないし笑わないし、誰もシリアルバー以外のものを食べているところを見たことがない。
でも彼が新しく開発した商品、すごく売れてるからね。間違いなく社会に必要な人材なんだ。そういう例もあるから大丈夫、真剣に捉えすぎるなよ」
昼間は仕事にいて、休日も疲れているからと、ろくに遊んですらやらないから、凛太朗のことがちっともわかっていないのだ。
たしかに凛太朗は算数も体育も得意だし、そういうところを伸ばしていくのは大切だろう。
とはいえ、いくら、将来ひとかどの人間になれる資質を持っていたって、まるで社会性がないまま育っていったら、人生のスタートラインにすら立てないじゃないか。
そんな不安も苦しみも、いちばん共有しなければいけない将司と、共有できていない。
悩んでいるのは私だけで、繰り返される無責任な大丈夫、にますますいらいらする。そんな言葉、なんの慰めにもならない。
「……牛乳、切れてたな」
ハンドルを握りながら、今なくなっているものを諳んじる。牛乳だけじゃなくて卵も。あと凛太朗が好きなクッキーも。
またあのオレンジジュースじゃないと嫌だと暴れられたらかなわないから、もっとおいしいジュースを見つけておいたほうがいいだろう。逆方向に曲がって、車をスーパーへ走らせる。
開店直後のスーパーはがらんとして、ゆっくり商品を見ることができた。凛太朗と一緒に来ると、こういう買い物もひと苦労なのだ。
買って買って、と駄々をこねるのはどの子どもでもあることだろうけれど、凛太朗の場合は周囲がぎょっとするレベルで泣き喚くし、私が買わないと言い張ると、怒りに任せて店頭の商品を壊したりするからしゃれにならない。
我慢を覚えさせたいだけなのに、相手が怪獣じゃそれすらままならない。
ジュースの棚の前で、パッケージに書いてある果汁含有率と産地を、ひとつひとつ見比べていたところで、里英さん、と声をかけられた。
「真(ま)衣子(いこ)さん!」
「おはよう。今日は朝から買い物?」
「うん、今朝は凛太朗がパニック起こして、一時間遅れちゃった」
「そっか、大変だったね。私は午後から仕事」
所沢(ところざわ)真衣子さんは、私の唯一のママ友で、この世でただひとり、腹を割って話せる相手だ。
凛太朗の他の同級生ママは、凛太朗のことで頭を下げまくる私を「大変な子どもを育てている苦労人のお母さん」という目でしか見ない。
そこにあるのは、自分の子どもがそうじゃなくてよかった、という安堵と、本人も自覚していないほどのうっすらとした見下し。
世の中なんてこういうものだしあきらめていたけれど、私と同じく、彼方(かなた)くんという大変な息子を育てている真衣子さんとは、悩みを共有できるし対等に話せる。
しかも素晴らしいことに、彼方くんは凛太朗と同じクラス。むっつりしていて口数も少ない凛太朗と友だちになってくれた、やさしい男の子なのだ。
「うちもさー、朝からテーブルに派手に脚ぶつけて、打ち身作っちゃったわよ」
「あら。大丈夫だった?」
「うん、本人も慣れてるから、それくらいで泣いたりとかはないけれど、むしろ慣れてることのほうが問題よね。危機管理能力がまるで育ってないんだもの。三学期からはひとりで登校させたかったけれど、このままじゃ、ちょっとね……」
ふう、と真衣子さんがため息を吐く。
彼方くんは凛太朗とは対照的で、おしゃべりで元気で明るい。しかしADHDのせいで、まるで注意力がないからしょっちゅう怪我をしてしまう。
一日に二回階段から落ちる、何もないところで転ぶ、一年生になった今でも頭をぶつける。
真衣子さんは当初、男の子だし、子どもだからよくあることなのだと思っていたが、あまりの怪我の頻度に虐待を疑われ、ひょっとしてまずいのではと思って児童精神科を受診したら、ADHDの診断がついた。
「この前、先生に言われちゃった。このまま授業中のおしゃべりが直らなかったら、二年生からは支援級をお勧めしますって」
「それは……先生も苦労されているんでしょうね……」
「先生の話を遮って自分の意見を言い出して、ついでに他の子たちもしゃべりだすんだって。もう、それじゃただの授業妨害じゃない。本人にも言ってるんだけど、何が問題なのかよくわかってないみたい。
家でも、先延ばしぐせがひどいからこっちが注意しないと宿題とか何もしないし、順序だてが下手すぎて机の片付けもうまくできない。今のうちに治したいんだけど、旦那が悠長すぎるのよねえ」
里英さんの旦那さんは、そこそこ売れている漫画家さんだ。里英さんは私以外、そのことを話していない。
言うとうらやましがられるし、「そんなにいいものじゃないって話しても、わかってくれないから」なのだそう。
「旦那さん、未だに自分がADHDだって認めてないの?」
「そうなのよ、たとえそうだとしても、今までまったく苦労してないんだから問題にするのが馬鹿らしい、って思ってるみたい。
あの人大学時代にデビューして、そのまま漫画家生活に入っちゃったから、社会で苦労したことがないのよね。実際は家の中はぐっちゃぐちゃだし、気分で動くから妻として振り回されてばっかだし、ひとの話をろくに聞かない。
最大の問題は、自分がなんとかなった人間だから、彼方も大丈夫だって思ってることよ。君は心配しすぎた、なんて言われたら、腹立つじゃない」
「うちもそんな感じよ。どうして男の人って、あんなに危機感がないのかしらね」
凛太朗が将来ちゃんとした大人になれるか、という不安を、どうして将司はわかってくれないのだろう。
理由は明確で、子育ての一切を私が担っているからだ。一度パニックを起こすとどれだけ大変なのかも、周囲に迷惑をかけて頭を下げなければならないつらさも、あの人は知らない。
将司は子どもの教育は母親の仕事で、父親である自分はちゃんと稼いでさえくればいいという、昭和の価値観を引きずったまま結婚してしまった人だ。
「旦那と結婚したこと自体に後悔はしてないけど、苦労はしてる。だからこそ、彼方に将来彼女や奥さんができた時、私と同じような苦労をしたら、その人に申し訳ないと思ってしまう。そうならないようにがんばりたいだけなのに……はあ、つらーっ」
そこまで言って、真衣子さんははっとする。
「ごめんなさい、つい愚痴り過ぎちゃった」
「ううん、大丈夫。それに真衣子さんが思ってること、私も同じよ。仲間が近くにいるって思えて、いつも心強いわ」
「あら、うれしいこと言ってくれるじゃない」
「お互い大変なんだから、こういうことは共有すべきよ」
「ありがとう、仕事がんばれそう!」
じゃあね、と手を振って真衣子さんは歩き出した。仕事に行くためか、既にびしっとスーツを着こんでいる。
真衣子さんは私と同じく長らく専業主婦だったけれど、彼方くんが小学生になってから、パートタイムで働きだした。
ずっと家にいて手のかかる旦那と子どもの面倒を看るより、外で働いて、社会の役に立っていると自覚できる時間があることで、心が楽になったと言う。
「うちじゃ、無理だよなあ」
美術系の大学を出た私は、結婚前はインテリアコーディネータ―としてデザイン事務所に勤めていた。
カフェやレストラン、オフィスのリニューアルから、一般のおうちまで。お客さんのニーズに合わせた部屋作りを提案し、喜んでもらえるのが楽しかった。あの頃の私は、輝いていた。
幸い結婚にも出産にも理解のある職場で、凛太朗を妊娠した時も「いつでも戻っておいで」とやさしく送り出してもらえ、産休を取ったけれど、結局その後職場復帰は果たせていない。
一瞬でも目を離したら何をするか本当にわからない凛太朗を抱えていたら、とても仕事なんてできない。
真衣子さんの場合、旦那さんには問題があるようだけれど、藤沢に住んでいる義両親は育児に協力的で、仕事の日は彼方くんを看てもらえている。
同じように大変な子どもを抱えているのに、わたしよりずっと周りに恵まれているのだ。
「……駄目だ、こんなこと考えちゃ」
真衣子さんのほうが自分よりましだとか、そんなこと思っちゃいけない。唯一のママ友相手に、自分が勝手に卑屈になるなんて、あまりにも情けなすぎる。
スーパーを出てから、結局ジュースを買えていないことに気づいて、ため息が出た。
先生からしてもかなり難しい子だと思うのだが、幸い知能には問題がなく、それどころか算数と体育なんて大得意で、小一なのに既に小数点の計算までできるくらいだから、通常学級に入れている。
我が子が発達障害だとわかったのは、幼稚園に入ったばかりの頃。
それまでもさんざん困らせられては来たけれど、幼稚園の先生から「この子は幼稚園より、ちゃんと療育に通わせたほうがいいと思います」とはっきり言われ、ああ、やっぱりな、と思った。
ショックではあったけれど、薄々感じていた不安がちゃんと言葉で形になったことで、少し納得もできた。
療育に通わせたけれどあまり改善はせず、児童心理士さんからも「根気強く向き合っていきましょうね」と言われている。
凛太朗は未だ、ADHDなのかASDなのかはっきりしない。このあたりはプロでもかなり判断が難しいところで、両方の特徴を持つ人が大多数なのだという。
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大人になった今でもあんまりしゃべらないし笑わないし、誰もシリアルバー以外のものを食べているところを見たことがない。
でも彼が新しく開発した商品、すごく売れてるからね。間違いなく社会に必要な人材なんだ。そういう例もあるから大丈夫、真剣に捉えすぎるなよ」
昼間は仕事にいて、休日も疲れているからと、ろくに遊んですらやらないから、凛太朗のことがちっともわかっていないのだ。
たしかに凛太朗は算数も体育も得意だし、そういうところを伸ばしていくのは大切だろう。
とはいえ、いくら、将来ひとかどの人間になれる資質を持っていたって、まるで社会性がないまま育っていったら、人生のスタートラインにすら立てないじゃないか。
そんな不安も苦しみも、いちばん共有しなければいけない将司と、共有できていない。
悩んでいるのは私だけで、繰り返される無責任な大丈夫、にますますいらいらする。そんな言葉、なんの慰めにもならない。
「……牛乳、切れてたな」
ハンドルを握りながら、今なくなっているものを諳んじる。牛乳だけじゃなくて卵も。あと凛太朗が好きなクッキーも。
またあのオレンジジュースじゃないと嫌だと暴れられたらかなわないから、もっとおいしいジュースを見つけておいたほうがいいだろう。逆方向に曲がって、車をスーパーへ走らせる。
開店直後のスーパーはがらんとして、ゆっくり商品を見ることができた。凛太朗と一緒に来ると、こういう買い物もひと苦労なのだ。
買って買って、と駄々をこねるのはどの子どもでもあることだろうけれど、凛太朗の場合は周囲がぎょっとするレベルで泣き喚くし、私が買わないと言い張ると、怒りに任せて店頭の商品を壊したりするからしゃれにならない。
我慢を覚えさせたいだけなのに、相手が怪獣じゃそれすらままならない。
ジュースの棚の前で、パッケージに書いてある果汁含有率と産地を、ひとつひとつ見比べていたところで、里英さん、と声をかけられた。
「真(ま)衣子(いこ)さん!」
「おはよう。今日は朝から買い物?」
「うん、今朝は凛太朗がパニック起こして、一時間遅れちゃった」
「そっか、大変だったね。私は午後から仕事」
所沢(ところざわ)真衣子さんは、私の唯一のママ友で、この世でただひとり、腹を割って話せる相手だ。
凛太朗の他の同級生ママは、凛太朗のことで頭を下げまくる私を「大変な子どもを育てている苦労人のお母さん」という目でしか見ない。
そこにあるのは、自分の子どもがそうじゃなくてよかった、という安堵と、本人も自覚していないほどのうっすらとした見下し。
世の中なんてこういうものだしあきらめていたけれど、私と同じく、彼方(かなた)くんという大変な息子を育てている真衣子さんとは、悩みを共有できるし対等に話せる。
しかも素晴らしいことに、彼方くんは凛太朗と同じクラス。むっつりしていて口数も少ない凛太朗と友だちになってくれた、やさしい男の子なのだ。
「うちもさー、朝からテーブルに派手に脚ぶつけて、打ち身作っちゃったわよ」
「あら。大丈夫だった?」
「うん、本人も慣れてるから、それくらいで泣いたりとかはないけれど、むしろ慣れてることのほうが問題よね。危機管理能力がまるで育ってないんだもの。三学期からはひとりで登校させたかったけれど、このままじゃ、ちょっとね……」
ふう、と真衣子さんがため息を吐く。
彼方くんは凛太朗とは対照的で、おしゃべりで元気で明るい。しかしADHDのせいで、まるで注意力がないからしょっちゅう怪我をしてしまう。
一日に二回階段から落ちる、何もないところで転ぶ、一年生になった今でも頭をぶつける。
真衣子さんは当初、男の子だし、子どもだからよくあることなのだと思っていたが、あまりの怪我の頻度に虐待を疑われ、ひょっとしてまずいのではと思って児童精神科を受診したら、ADHDの診断がついた。
「この前、先生に言われちゃった。このまま授業中のおしゃべりが直らなかったら、二年生からは支援級をお勧めしますって」
「それは……先生も苦労されているんでしょうね……」
「先生の話を遮って自分の意見を言い出して、ついでに他の子たちもしゃべりだすんだって。もう、それじゃただの授業妨害じゃない。本人にも言ってるんだけど、何が問題なのかよくわかってないみたい。
家でも、先延ばしぐせがひどいからこっちが注意しないと宿題とか何もしないし、順序だてが下手すぎて机の片付けもうまくできない。今のうちに治したいんだけど、旦那が悠長すぎるのよねえ」
里英さんの旦那さんは、そこそこ売れている漫画家さんだ。里英さんは私以外、そのことを話していない。
言うとうらやましがられるし、「そんなにいいものじゃないって話しても、わかってくれないから」なのだそう。
「旦那さん、未だに自分がADHDだって認めてないの?」
「そうなのよ、たとえそうだとしても、今までまったく苦労してないんだから問題にするのが馬鹿らしい、って思ってるみたい。
あの人大学時代にデビューして、そのまま漫画家生活に入っちゃったから、社会で苦労したことがないのよね。実際は家の中はぐっちゃぐちゃだし、気分で動くから妻として振り回されてばっかだし、ひとの話をろくに聞かない。
最大の問題は、自分がなんとかなった人間だから、彼方も大丈夫だって思ってることよ。君は心配しすぎた、なんて言われたら、腹立つじゃない」
「うちもそんな感じよ。どうして男の人って、あんなに危機感がないのかしらね」
凛太朗が将来ちゃんとした大人になれるか、という不安を、どうして将司はわかってくれないのだろう。
理由は明確で、子育ての一切を私が担っているからだ。一度パニックを起こすとどれだけ大変なのかも、周囲に迷惑をかけて頭を下げなければならないつらさも、あの人は知らない。
将司は子どもの教育は母親の仕事で、父親である自分はちゃんと稼いでさえくればいいという、昭和の価値観を引きずったまま結婚してしまった人だ。
「旦那と結婚したこと自体に後悔はしてないけど、苦労はしてる。だからこそ、彼方に将来彼女や奥さんができた時、私と同じような苦労をしたら、その人に申し訳ないと思ってしまう。そうならないようにがんばりたいだけなのに……はあ、つらーっ」
そこまで言って、真衣子さんははっとする。
「ごめんなさい、つい愚痴り過ぎちゃった」
「ううん、大丈夫。それに真衣子さんが思ってること、私も同じよ。仲間が近くにいるって思えて、いつも心強いわ」
「あら、うれしいこと言ってくれるじゃない」
「お互い大変なんだから、こういうことは共有すべきよ」
「ありがとう、仕事がんばれそう!」
じゃあね、と手を振って真衣子さんは歩き出した。仕事に行くためか、既にびしっとスーツを着こんでいる。
真衣子さんは私と同じく長らく専業主婦だったけれど、彼方くんが小学生になってから、パートタイムで働きだした。
ずっと家にいて手のかかる旦那と子どもの面倒を看るより、外で働いて、社会の役に立っていると自覚できる時間があることで、心が楽になったと言う。
「うちじゃ、無理だよなあ」
美術系の大学を出た私は、結婚前はインテリアコーディネータ―としてデザイン事務所に勤めていた。
カフェやレストラン、オフィスのリニューアルから、一般のおうちまで。お客さんのニーズに合わせた部屋作りを提案し、喜んでもらえるのが楽しかった。あの頃の私は、輝いていた。
幸い結婚にも出産にも理解のある職場で、凛太朗を妊娠した時も「いつでも戻っておいで」とやさしく送り出してもらえ、産休を取ったけれど、結局その後職場復帰は果たせていない。
一瞬でも目を離したら何をするか本当にわからない凛太朗を抱えていたら、とても仕事なんてできない。
真衣子さんの場合、旦那さんには問題があるようだけれど、藤沢に住んでいる義両親は育児に協力的で、仕事の日は彼方くんを看てもらえている。
同じように大変な子どもを抱えているのに、わたしよりずっと周りに恵まれているのだ。
「……駄目だ、こんなこと考えちゃ」
真衣子さんのほうが自分よりましだとか、そんなこと思っちゃいけない。唯一のママ友相手に、自分が勝手に卑屈になるなんて、あまりにも情けなすぎる。
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