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42.緊張

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1組VS4組の試合が始まろうとしていた。

シノは緊張でガチガチ。リンはそれを見てどうすればいいか迷っている。とにかく声かけて落ち着かせよう...と頑張るリン。

リン「シノ...。そんなガチガチだったら出来ることも出来なくなっちゃうよ!とにかく深呼吸して落ちつく!」

シノーラ「だってぇ~。落ち着けるものならもうとっくに落ち着いてるってー!」

と涙目で訴える。

カナリア「まぁ今更だし、もう試合始まるんだから開き直ったほうがよくない?!みんなで頑張ろ!!」

リン「ほら。1番プレッシャーを感じて緊張してるカナがこういうんだからシャキってしなさい!」

カナリア「なっっ」と顔を真っ赤にしてびっくりして恥ずかしがっていた。

リン「バレバレだよ。落ち着き無さすぎ。みんなにバレないようにと元気よく振舞ってたけど違和感ありすぎたよ...。1人で抱え込まないで」

カナリア「ちょっ。恥ずかしいって...。抱え込んでないつもりだけど。誰かに相談したらその子にも緊張うつっちゃうかなー。とか考えちゃってたんだよねー。」

リン「と!り!あ!え!ず!やることはやったんだし、クヨクヨしないの!自信を持ちなって!やってきたことも出来ないって悔し過ぎない?」

シノーラ「そ、その通りかも...。私!精一杯頑張ってみる…。だって今までカナちゃんやリンちゃんと一緒にやってきたんだし自分は出来るって思っちゃってもいいよね...」

リン「そうだよ!そんな感じ!そんな感じ!」

カナリア「はぁー。もう緊張とかどうでも良くなってきた...。緊張してた時間を返して欲しいわ。」

リン「ほら!もう移動始まるよ!初戦が大事とか言うでしょ?最初が肝心!胸張って行くよ!まずは気持ちで勝つんだから!!」

カナリア「もうなんかリンの方がリーダー向いてるんじゃない?」

リン「なに言ってんの!貴族様なんでしょ?強いとこ見せなさい!」

カナリア「こういう時だけそんな事言わないでよ!!緊張させたいのかほぐしたいのかどっち!!まぁ、私がクヨクヨしててどうすんだって話だよね。よっしゃっ!やるぞー!」

その話を聞いていた同じクラスの子も少し緊張が解けたという。

アナウンス「異空間への移動を始めます。光の門がその入口です。係の者が今トランシーバー配ります。終わり次第移動開始です。ダウンと決まった場合は自動的にここに戻ってきます。ではよい試合を...。」

カナリア「行くよ!みんな!」

1組の生徒「うん!」

1組は光の門へと足を踏み入れた。眩しくて瞑ってしまった目を開ければそこは森の中。

これが魔法で作られたものなんて知らなかったらきっと気づかないほどよく出来ている。まずは初戦。勝ってみせる。
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