【全94話】魔力一般人以下、最強少女の秘密【完結】

75.1校VS3校

「そろそろ連絡してみようか。」ということになりリンに連絡をするカナリア。

リンが行動し始めた瞬間トランシーバーの音が鳴る。連絡はなるべくしないという作戦は相手の状況がわからないから。もしこのトランシーバーの音が敵から隠れているときだったら？その音のせいで居場所がばれるなどよくある話。

リン「ごめん！帰るのが遅くなってる。みんなを探して移動してるんだけど全く見つかってなくて、でも戦っている状況なら少しは伝えれるから簡潔に話すね。」

2校と3校の戦いの様子をリンは伝えた。3校がやや慌てている様子を見るに奇襲をかけたのが2校だと思うなど情報交換をしているとリンたちに2校の敗北を知らせる連絡がきた。

リン「今すぐ合流しないとやばいかも…ちょっと瞬間移動使いながらすぐ合流する。ごめんそれまで持ちこたえて、」

と連絡は終わった。魔法でも空に打ち上げられればすぐに合流できるがそれは敵に位置を知らせてしまうことになる。1校はリードが透視能力者ということを知らない。1校の位置をどっちが先に見つけれるかで今後の流れは大きく違う。

アラームが鳴る時間。そして先に1校を見つけたのはリードだった。リードからもアラーム音が出ているためにカナたち1校は3校が攻めてくるというのがわかった。

リード「いたぞ！1校だ！！」と叫びながら接近していくリードを3校は誰も止められない。いつもジン様の後ろで温かく見守っているイメージのリードが主を失った途端暴走。3校の指示系統はボロボロだった。

リードはカナに接近戦を仕掛け聞いた。

リード「リンってやつはどこにいる？」と。

カナ「さぁね。教えるわけないでしょ？あなたが先陣きって攻めてくるなんて相当追い詰められているのかなぁ？ジンはどうしたわけ？？」

リードが普段の様子とはかけ離れた行動をしていることを利用し、ジンの居場所を知るべくリードをあおった。リードはもう通常の判断をすることができずに怒りをぶつける。

リード「ジン様はもうダウンしてこの試合から離脱しましたよ。ジン様が今どんな状態で何を思っているのかもわからないんです。あの女1人でジン様に勝つなどありえない。きっと卑怯な手を使ったんですよ…。カナリア・マーベラスさん。あなたもグルですか？」

カナ「まってジンがダウン…？その口調からしてあなたの知らない所でダウンしたってことね。だからその情報を掴んだ2校がチャンスだと攻めたわけね…。」

リード「そんなことは今関係ないんです…。ここにいないのならさっさと優勝して試合後に問い詰めますよ。」

カナはトランシーバーをオンにして叫んだ。

カナ「相手の話と状況を判断しておそらくジン・ベアードがダウンしてる。影の心配はないと思うからみんな目の前の敵に集中して！」

「じゃ俺たちの優勝がほぼ決まったってことか？！」とジンがダウンしたと聞いただけで勝ちを確信し浮かれる生徒。その隙を逃さないように3校が攻撃を仕掛ける。その攻撃で3人がダウン。

3校生徒「ジン様だけが3校の強みじゃない。こっちだってジン様の名誉を守るために必死なんだから…。舐めてもらっちゃ困る。」

作戦が意味をなさずそれぞれの感情がぶつかる戦い。3人が先にダウンしたことでカナの身に着けている服からダウン情報が流れ3校はカナがリーダーだと断定した。そしてカナを集中狙いする3校。リードが勝ったと確信する一撃がカナに入ろうとした瞬間カナとリードの間にリンが現れリードを吹っ飛ばした。

そしてカナに触れその場から姿を消したのだった。