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そんなやり取りをしながらイリクトは走り続けやっとリーリアはおろしてもらえた。深呼吸をして興奮した気持ちを落ち着かせたときに自分が言ってしまった言葉を思い出し絶望する。
《びっくりしすぎて公爵家の息子にとんでもないことを言ってしまったやってしまった。どうしよう…。》
「なんだぁ?さっき口から出ていた言葉がそんなに気になるか?言っただろう?素のお前が好きだって。たぶん出会い方があんなのだから勘違いするのも仕方ねぇよ。婚約者を探していたのは事実だが都合のいい人を探してたわけじゃねぇ。身分とかなにも考えないで探していたらお前を知っただけの事。外側を作っているやつは沢山いる。だがお前は本心を完全に隠し自分が有利な方へ導く器用さ。俺には到底真似できないこと…。だからお前がいい。それを実行するためにお前がどれだけ努力してきたのかもわかるさ。」
「何が言いたいんですか…?」
「要するに恋愛感情まではいかないが今まで出会ってきた女性の中で一番惹かれてるってことさ!俺恋愛とかそういうものに触れてこなかったからよくわかんねぇんだ。」
ヘラっと笑った笑顔にはなんの悪意も感じられない。しつこくくっついてきたのもこの人なりの伝え方なのだと少しは理解ができた。
「私は男爵家の娘ですよ。周りになんといわれるか…」
「てっきり完全に俺の爵位を利用すると思ってたのにな。少なくとも群がってくる女たちは爵位と顔しか見ねぇ。周りの目にばっか気を使いすぎてそういう考え方になってしまったんだな。周りが気になるのはもう変えれねぇけどさ、男爵家の令嬢と結婚できるほど公爵家は安泰で余裕って周りに伝わるんじゃねぇの?そんなもんでいいんだよ。お前の戦場じゃそれは武器だが結婚や自分のしたいことまで気にしてると身が持たねぇよ。口が悪くてもいいんだって。だってそれが本心だからさ」
リーリアはその言葉が胸に刺さる。
「なんで今までの生き方を否定しないまま私が一番欲しかった言葉をくれるんだよ…」と言葉が漏れる。
母の口の悪さを知っているのはリーリアと父のみ。父は母の男気が強い姿に惚れたらしいが幼かったリーリアは母のような口調で人と話していた。貴族と言っても男爵家。幼馴染は平民が多かった。みんなで遊んでいた頃にいわれた言葉がリーリアは忘れられないでいる。
「お前の口調男みたい~」
「私もずっと思ってた~!!」
「ママも言ってるよ!なんであんな口の悪いマナーもなってない人が貴族になるんだろうってその娘も礼儀知らずってね。」
「なんでセントス男爵はリーリアのお母さんを選んだんだろうね?ってみんな言ってる見る目ないって!」
みんな幼く親が話していたことをただ口に出しただけだと今ではわかる。だが幼かったリーリアにとって言われたことはトラウマに近かった。両親を否定され自分の口調、ふるまい一つで育て方が悪い礼儀だなんだと言われる世界。
確かに大人になれば礼儀は必要だしマナーは大切だ。だがまだ何も知らなかったリーリアにとって衝撃的であり本心を隠そうとしたきっかけだった。
《びっくりしすぎて公爵家の息子にとんでもないことを言ってしまったやってしまった。どうしよう…。》
「なんだぁ?さっき口から出ていた言葉がそんなに気になるか?言っただろう?素のお前が好きだって。たぶん出会い方があんなのだから勘違いするのも仕方ねぇよ。婚約者を探していたのは事実だが都合のいい人を探してたわけじゃねぇ。身分とかなにも考えないで探していたらお前を知っただけの事。外側を作っているやつは沢山いる。だがお前は本心を完全に隠し自分が有利な方へ導く器用さ。俺には到底真似できないこと…。だからお前がいい。それを実行するためにお前がどれだけ努力してきたのかもわかるさ。」
「何が言いたいんですか…?」
「要するに恋愛感情まではいかないが今まで出会ってきた女性の中で一番惹かれてるってことさ!俺恋愛とかそういうものに触れてこなかったからよくわかんねぇんだ。」
ヘラっと笑った笑顔にはなんの悪意も感じられない。しつこくくっついてきたのもこの人なりの伝え方なのだと少しは理解ができた。
「私は男爵家の娘ですよ。周りになんといわれるか…」
「てっきり完全に俺の爵位を利用すると思ってたのにな。少なくとも群がってくる女たちは爵位と顔しか見ねぇ。周りの目にばっか気を使いすぎてそういう考え方になってしまったんだな。周りが気になるのはもう変えれねぇけどさ、男爵家の令嬢と結婚できるほど公爵家は安泰で余裕って周りに伝わるんじゃねぇの?そんなもんでいいんだよ。お前の戦場じゃそれは武器だが結婚や自分のしたいことまで気にしてると身が持たねぇよ。口が悪くてもいいんだって。だってそれが本心だからさ」
リーリアはその言葉が胸に刺さる。
「なんで今までの生き方を否定しないまま私が一番欲しかった言葉をくれるんだよ…」と言葉が漏れる。
母の口の悪さを知っているのはリーリアと父のみ。父は母の男気が強い姿に惚れたらしいが幼かったリーリアは母のような口調で人と話していた。貴族と言っても男爵家。幼馴染は平民が多かった。みんなで遊んでいた頃にいわれた言葉がリーリアは忘れられないでいる。
「お前の口調男みたい~」
「私もずっと思ってた~!!」
「ママも言ってるよ!なんであんな口の悪いマナーもなってない人が貴族になるんだろうってその娘も礼儀知らずってね。」
「なんでセントス男爵はリーリアのお母さんを選んだんだろうね?ってみんな言ってる見る目ないって!」
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