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第26話 機転のエスパスシフト
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実験室から廊下に出たマリカとエーデリアは、錆び付いたフロアマップを見つけた。ところどころ腐食して欠落しているため詳細は分からないが、大体の部屋配置などは見てとれる。
「案内図か…今私達がいるのはフロアの中心部付近かな」
「この実験室がわたくし達が通ってきた部屋ですね」
マップの上に指を滑らせて確認し、エーデリアは何やら考えているようだ。
「この階には大きな部屋があと一つあるみたいです。そこを目指してみませんか?」
「物資保管庫って書いてあるね…そこにカティア達がいる可能性が高い?」
「グロット・スパイダーは複数体で生活しているうえ、あの図体の大きさですから寝床となる場所はそれなりの広さが必要となります。とすると、小さな個室というよりは大部屋が巣である可能性があるのです」
「なるほど。捕らえた獲物は巣に持ち帰っているだろうし、優先的に探索するべきだね」
「はい。しかしこの下にも階層があるらしいので、別の階に巣を作られていたら厄介ですが……」
どちらにせよ探してみる他になく、マリカとエーデリアはマップに記されたもう一つの大部屋へと向かう。
マリカ達の助けを待つ中、カティアとカナエが囚われているグロット・スパイダーの巣にて動きがあった。数体のグロット・スパイダーが集まり奇妙に蠢いていて、彼らなりのコミュニケーションを取っているのだろうか。
「魔物達は何をしているのでしょう…?」
「さあな。あたし達を喰う順番でも決めているのかもな」
「そ、そんな!」
アンドロイドであるにも関わらず青ざめるカティア。目のライトは消して身を潜めるようにしているが、捕まっている状態では意味の無い行動だ。
暫くしてグロットスパイダー達は散開し、まるで索敵しに行くように別行動を取り始めた。これはマリカ達を発見した個体が仲間に危機を知らせ、巣に近づかれる前に皆で狩ろうとしているのである。
「おいおい…一体こっちにくるぞ…!」
そんな中で一体のグロット・スパイダーが蜘蛛の巣を登り始め、カティア達に近づいてきた。
「こ、こないでください!」
カティアの叫びを無視し、グロット・スパイダーは口を開いて細長い器官を伸ばす。管のような形状で注射器を連想させ、何かを注入する機能があるようだ。
「マズいぞカティアちゃん。その管は獲物に卵を産み付ける時に使うものだ!」
「嫌です嫌です! 魔物の子なんて産みたくありません! わたしはマリカ様以外に体を許す気はないんです!」
「う、うん…? とにかく逃げないと!」
しかし身をよじっても拘束を抜け出すことはできない。このままではグロット・スパイダーの餌食になってしまう。
「ええい! これで退散してくださーい! ぴかー!」
目のライトでグロット・スパイダーを照らすも、当然ながら全く効果は無い。暗所で生活することの多いグロット・スパイダーは視覚が退化して、超音波や聴覚、触覚によって状況判断をしているのだ。
「ひぃ! 効きませーん!」
「そりゃそうだろ……」
最後の悪あがきに失敗したカティアに管が迫る。
もうダメだと絶望したが、
「そこまでだ化け物! カティアに手は出させないよ!」
金属製の扉が勢いよく開かれ、マリカとエーデリアが突入した。それに反応したグロット・スパイダーは管を飲み込んでマリカ達に向けて体を反転させる。
「どうやら当たりだったみたいだね。ここがグロット・スパイダー達の巣で間違いない」
マップに記されていた物資保管庫が巣かもとエーデリアが推測していたが、まさにその通りのようだ。オペラホール並みの広さがある室内の半分に蜘蛛の巣が張られ、そこにカティアとカナエが捕らえられているのである。
「マリカ様! 来て頂けたのですね!」
「待たせたね。お土産もあるから、もう少しの辛抱だよ」
道中に拾ったアンドロイド用ユニットを掲げてカティアに見せ、マリカは再び剣を装備した。
先程までグロット・スパイダーが複数体いたのだが、マリカとエーデリアという侵入者に対処するべく出払っていて、残っているのは一体だけという都合の良い状況だ。この一体を早急に撃破し、カティア達を救い出せば他の個体も連携して倒せるだろう。
「エーデリア、すぐに終わらせるよ!」
「はい!」
エーデリアは刀身の反った刀、サーベルを引き抜く。彼女は戦闘慣れしていないが一応は近接戦の心得はある。メインの前衛を務めるには未熟であるけれど、マリカ達の手助けを行う事ならできるレベルだ。
巣まで攻め込まれたグロット・スパイダーは闘志を漲らせ、マリカ達を排除するべく蜘蛛の巣から飛び降りた。
「斬る!」
敵の着地タイミングを見計らったマリカが駆けだし、グロット・スパイダーが地面に接地した瞬間に剣を振りかざす。これはいわゆる着地狩りと言われるテクニックで、跳躍終了後の回避困難なタイミングを狙うことで攻撃がヒットしやすくなる。
そのマリカの攻撃によってグロット・スパイダーの脚の一本を斬り飛ばした。
「畳み掛けるよ、エーデリア!」
敵は姿勢を崩し、今こそ仕留めるチャンスだ。多脚とはいえ一本でも喪失すると機動力が減衰して動きが鈍るので、これならマリカ達のほうが優位に戦える。
「やってやります!」
エーデリアはグロット・スパイダーの胴体をサーベルで斬りつけ、更に下腹部に突き刺した。
鮮血を傷口から吹き上げつつ、最後の抵抗とばかりに蜘蛛の糸を噴射してくるが、
「当たるものかよ!」
躱したマリカが刀を振りあげてグロット・スパイダーの頭部を両断する。完全なるトドメの一撃を受けた大蜘蛛の体は倒れ込み、ひとまず一体を撃破することに成功した。
しかし喜ぶには早い。巣の異常事態を察知した他のグロット・スパイダー達が戻ってきたのだ。
「囲まれているようです、マリカさん……」
「これは参ったな……」
さすがに複数体を同時に相手にすることは不可能だとマリカは下唇を噛む。敵が全部で何体いるのかは知らないが、少なくとも十体近くが取り囲んでいる。
「カティア達を助ける時間も無い……」
「マリカさん、わたくしに考えがあります」
「マジ?」
「その機械はカティアさんなら有効に使えるんですよね? ならわたくしがカティアさんに届けます」
そう言ってエーデリアはマリカからアンドロイド用ユニットを受け取り、自らのスキルを発動させた。
一瞬にして空間転移を行ったエーデリアの姿はカティアのすぐ隣にあり、粘着質な蜘蛛の巣に下半身を絡めとられながらも上手く転移できたとホッとしているようだ。
「カティアさん、拘束を解きますから」
「は、はい。ありがとうございます」
サーベルでカティアに纏わり付く蜘蛛の糸を切断し、解き放たれたカティアは地面に着地する。足や腕の一部に白い粘着物が付着しているが、行動を阻害するほどの量ではないので戦闘を行うことは可能だ。
「受け取ってください! マリカさんからのお土産です」
エーデリアがユニットを落とし、カティアが見事キャッチする。
これこそがエーデリアの狙いであり、カティアを救助してユニットを渡すという作戦を見事成功させることができた。まだカティアのことを詳しくは知らないけれど、親友であるマリカが信頼する相手なら懸けてもいいと、自らの危険を顧みずに行動したのだ。
「機雷投射ユニット、マインレイヤー…対魔物用の機雷を自機後方に撒く機能、ですか」
このマインレイヤーは魔物の侵攻が予想される進路上に機雷を投射するためのユニットであった。前衛向けの装備ではないものの、使い方次第では敵を一掃できるかもしれない。
ユニット内部には機雷が満載されていて、これらもマリカのリペアスキルによって新品同然に修復されているので問題なく使用できる。
「やってやるです! カティア・マインレイヤー、行きます!」
様子を窺いつつジワジワと距離を詰めてくるグロット・スパイダー達に完全に囲まれないよう、マリカとの合流を急ぐカティア。それを見送るカナエはまだ捕まったままだが、勝利を確信したようにニヤついている。
「ハーフェンではカティアちゃんの特殊な装備が大活躍だったし、今回もやってくれるさ。ところでエーデリア、もう一度スキルを発動する余裕はある? エスパスシフトなら蜘蛛の糸の拘束でも抜けられるんじゃ?」
「残念ながら魔力切れです……」
「オォウ…ならマリカとカティアちゃんを見守るしかないな」
敵に相対する少女とアンドロイドを応援するしかできない事をもどかしく思うが、今は彼女達に託すしかない。
「お待たせしました、マリカ様」
肩を並べるマリカとカティアを、グロット・スパイダーの群れが襲う……
「案内図か…今私達がいるのはフロアの中心部付近かな」
「この実験室がわたくし達が通ってきた部屋ですね」
マップの上に指を滑らせて確認し、エーデリアは何やら考えているようだ。
「この階には大きな部屋があと一つあるみたいです。そこを目指してみませんか?」
「物資保管庫って書いてあるね…そこにカティア達がいる可能性が高い?」
「グロット・スパイダーは複数体で生活しているうえ、あの図体の大きさですから寝床となる場所はそれなりの広さが必要となります。とすると、小さな個室というよりは大部屋が巣である可能性があるのです」
「なるほど。捕らえた獲物は巣に持ち帰っているだろうし、優先的に探索するべきだね」
「はい。しかしこの下にも階層があるらしいので、別の階に巣を作られていたら厄介ですが……」
どちらにせよ探してみる他になく、マリカとエーデリアはマップに記されたもう一つの大部屋へと向かう。
マリカ達の助けを待つ中、カティアとカナエが囚われているグロット・スパイダーの巣にて動きがあった。数体のグロット・スパイダーが集まり奇妙に蠢いていて、彼らなりのコミュニケーションを取っているのだろうか。
「魔物達は何をしているのでしょう…?」
「さあな。あたし達を喰う順番でも決めているのかもな」
「そ、そんな!」
アンドロイドであるにも関わらず青ざめるカティア。目のライトは消して身を潜めるようにしているが、捕まっている状態では意味の無い行動だ。
暫くしてグロットスパイダー達は散開し、まるで索敵しに行くように別行動を取り始めた。これはマリカ達を発見した個体が仲間に危機を知らせ、巣に近づかれる前に皆で狩ろうとしているのである。
「おいおい…一体こっちにくるぞ…!」
そんな中で一体のグロット・スパイダーが蜘蛛の巣を登り始め、カティア達に近づいてきた。
「こ、こないでください!」
カティアの叫びを無視し、グロット・スパイダーは口を開いて細長い器官を伸ばす。管のような形状で注射器を連想させ、何かを注入する機能があるようだ。
「マズいぞカティアちゃん。その管は獲物に卵を産み付ける時に使うものだ!」
「嫌です嫌です! 魔物の子なんて産みたくありません! わたしはマリカ様以外に体を許す気はないんです!」
「う、うん…? とにかく逃げないと!」
しかし身をよじっても拘束を抜け出すことはできない。このままではグロット・スパイダーの餌食になってしまう。
「ええい! これで退散してくださーい! ぴかー!」
目のライトでグロット・スパイダーを照らすも、当然ながら全く効果は無い。暗所で生活することの多いグロット・スパイダーは視覚が退化して、超音波や聴覚、触覚によって状況判断をしているのだ。
「ひぃ! 効きませーん!」
「そりゃそうだろ……」
最後の悪あがきに失敗したカティアに管が迫る。
もうダメだと絶望したが、
「そこまでだ化け物! カティアに手は出させないよ!」
金属製の扉が勢いよく開かれ、マリカとエーデリアが突入した。それに反応したグロット・スパイダーは管を飲み込んでマリカ達に向けて体を反転させる。
「どうやら当たりだったみたいだね。ここがグロット・スパイダー達の巣で間違いない」
マップに記されていた物資保管庫が巣かもとエーデリアが推測していたが、まさにその通りのようだ。オペラホール並みの広さがある室内の半分に蜘蛛の巣が張られ、そこにカティアとカナエが捕らえられているのである。
「マリカ様! 来て頂けたのですね!」
「待たせたね。お土産もあるから、もう少しの辛抱だよ」
道中に拾ったアンドロイド用ユニットを掲げてカティアに見せ、マリカは再び剣を装備した。
先程までグロット・スパイダーが複数体いたのだが、マリカとエーデリアという侵入者に対処するべく出払っていて、残っているのは一体だけという都合の良い状況だ。この一体を早急に撃破し、カティア達を救い出せば他の個体も連携して倒せるだろう。
「エーデリア、すぐに終わらせるよ!」
「はい!」
エーデリアは刀身の反った刀、サーベルを引き抜く。彼女は戦闘慣れしていないが一応は近接戦の心得はある。メインの前衛を務めるには未熟であるけれど、マリカ達の手助けを行う事ならできるレベルだ。
巣まで攻め込まれたグロット・スパイダーは闘志を漲らせ、マリカ達を排除するべく蜘蛛の巣から飛び降りた。
「斬る!」
敵の着地タイミングを見計らったマリカが駆けだし、グロット・スパイダーが地面に接地した瞬間に剣を振りかざす。これはいわゆる着地狩りと言われるテクニックで、跳躍終了後の回避困難なタイミングを狙うことで攻撃がヒットしやすくなる。
そのマリカの攻撃によってグロット・スパイダーの脚の一本を斬り飛ばした。
「畳み掛けるよ、エーデリア!」
敵は姿勢を崩し、今こそ仕留めるチャンスだ。多脚とはいえ一本でも喪失すると機動力が減衰して動きが鈍るので、これならマリカ達のほうが優位に戦える。
「やってやります!」
エーデリアはグロット・スパイダーの胴体をサーベルで斬りつけ、更に下腹部に突き刺した。
鮮血を傷口から吹き上げつつ、最後の抵抗とばかりに蜘蛛の糸を噴射してくるが、
「当たるものかよ!」
躱したマリカが刀を振りあげてグロット・スパイダーの頭部を両断する。完全なるトドメの一撃を受けた大蜘蛛の体は倒れ込み、ひとまず一体を撃破することに成功した。
しかし喜ぶには早い。巣の異常事態を察知した他のグロット・スパイダー達が戻ってきたのだ。
「囲まれているようです、マリカさん……」
「これは参ったな……」
さすがに複数体を同時に相手にすることは不可能だとマリカは下唇を噛む。敵が全部で何体いるのかは知らないが、少なくとも十体近くが取り囲んでいる。
「カティア達を助ける時間も無い……」
「マリカさん、わたくしに考えがあります」
「マジ?」
「その機械はカティアさんなら有効に使えるんですよね? ならわたくしがカティアさんに届けます」
そう言ってエーデリアはマリカからアンドロイド用ユニットを受け取り、自らのスキルを発動させた。
一瞬にして空間転移を行ったエーデリアの姿はカティアのすぐ隣にあり、粘着質な蜘蛛の巣に下半身を絡めとられながらも上手く転移できたとホッとしているようだ。
「カティアさん、拘束を解きますから」
「は、はい。ありがとうございます」
サーベルでカティアに纏わり付く蜘蛛の糸を切断し、解き放たれたカティアは地面に着地する。足や腕の一部に白い粘着物が付着しているが、行動を阻害するほどの量ではないので戦闘を行うことは可能だ。
「受け取ってください! マリカさんからのお土産です」
エーデリアがユニットを落とし、カティアが見事キャッチする。
これこそがエーデリアの狙いであり、カティアを救助してユニットを渡すという作戦を見事成功させることができた。まだカティアのことを詳しくは知らないけれど、親友であるマリカが信頼する相手なら懸けてもいいと、自らの危険を顧みずに行動したのだ。
「機雷投射ユニット、マインレイヤー…対魔物用の機雷を自機後方に撒く機能、ですか」
このマインレイヤーは魔物の侵攻が予想される進路上に機雷を投射するためのユニットであった。前衛向けの装備ではないものの、使い方次第では敵を一掃できるかもしれない。
ユニット内部には機雷が満載されていて、これらもマリカのリペアスキルによって新品同然に修復されているので問題なく使用できる。
「やってやるです! カティア・マインレイヤー、行きます!」
様子を窺いつつジワジワと距離を詰めてくるグロット・スパイダー達に完全に囲まれないよう、マリカとの合流を急ぐカティア。それを見送るカナエはまだ捕まったままだが、勝利を確信したようにニヤついている。
「ハーフェンではカティアちゃんの特殊な装備が大活躍だったし、今回もやってくれるさ。ところでエーデリア、もう一度スキルを発動する余裕はある? エスパスシフトなら蜘蛛の糸の拘束でも抜けられるんじゃ?」
「残念ながら魔力切れです……」
「オォウ…ならマリカとカティアちゃんを見守るしかないな」
敵に相対する少女とアンドロイドを応援するしかできない事をもどかしく思うが、今は彼女達に託すしかない。
「お待たせしました、マリカ様」
肩を並べるマリカとカティアを、グロット・スパイダーの群れが襲う……
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