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3.決意
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ラウルが御者をしてくれている馬車は軽やかな音を立てて進む。
私は気になっていたことをラウルに訊ねる。
「でもどうして私が出発したって分かったの?」
「あぁ。リリシアーナだよ。彼女が朝からご機嫌でね。少し聞いたら教えてくれた」
「……そう」
『せいぜい、お気をつけあそばせ?』と言った彼女の笑顔が頭に浮かぶ。
ふるふると頭を振ってラウルと話す。
「でも、いつの間に御者なんて出来るようになったの?馬だって、そんな簡単に乗れるようになるものでもないでしょう?」
「そりゃあもちろん姉さんに……。いや……うん。姉さんと、母上のお墓参りに行きたくて……。こっそり練習してた」
「そうなの?!でも、どうやって?」
お父様がイヴェリオス家の嫡男であるラウルに御者の真似事なんてさせるとは思えないし……。
「……実は……」
顔を赤らめてもじもじするラウル。
首筋をぽりぽりと掻きながら続ける。
あぁ、その顔と仕草だけで何人の女の子たちを虜にしてきたのだろう。
「十二歳の頃に冒険者登録をして……」
「え?!」
「あはは。強く、なりたくて。そ、それで!お世話になったパーティの人たちに、色々、教わって……」
「そんな……!危なくは、無かったの?」
冒険者は危険な職業だ。命をかけて魔物と戦い、呆気なく死ぬ。そんな事を、小さなラウルがしていたなんて……。思わず声が震える。
「大丈夫だよ!おかげで姉さんを守れるくらい、強くなれた……し。それにほら、もう五年も経つから、ランクもAランクになったんだよ」
「そう……なの」
唇を噛み締める。Aランクといえば大勢いる冒険者の一部。上澄みだ。そんなに強くなっていたなんて……。
「頑張ったのね……」
「姉さん……。グスン」
「どうしたの?ラウル泣いてるの?どうして?」
「泣いてないよ!アハ。でも、嬉しいよ。姉さんに褒めてもらえて!」
「そう……かしら?」
「そうだよ!ほら、この森を抜ければ町があるんだ。小さいけれど冒険者ギルドもあって知り合いも居るから、そこを目指すよ!」
「うふふ。分かったわ」
ラウルとの穏やかな時間。こんなのは本当に久しぶりかもしれない。ラウルと居るといつもはリリシアーナがやって来て……いや、辞めよう。今の時間を大事にしなくては。
森を出た所で少し休んで軽食を取り、馬に水をあげる。ラウルが土魔法で桶を作り、水魔法で出した水をザバザバと入れている。
それをぼんやりと見つめながら決意を固める。
「ラウル、私決めたわ」
「どうしたの?姉さん」
「私、強くなる」
「え?!姉さんに剣は似合わないよ!……あ、いや……あれ?意外と似合うかも?いやいや、でも戦うなんてダメだよ!危なすぎる!」
「うふふ。そうじゃないの。ちゃんと、自分で考えて、自分で行動できる人間になる。いつまでも、受け入れるだけの人間ではいられないわ」
「姉さん……」
ラウルが心配そうに私を見つめる。
「大丈夫よ。だって、もしもの時は助けに来てくれるんでしょ?」
魔石のネックレスを握って微笑む。
「姉さん……」
「ヒヒン!」
馬がラウルの肩を鼻で突く。
「あっ!!」
何事かと見ると、桶から水がザバザバと溢れかえり、ラウルの靴を濡らしていた。
「うふふふふ。うふふ。あは。あはははは。あはははははは!!」
涙ぐむほど笑ってしまった。
だって、ちょっと情けない顔をしたラウルなんて滅多に見れないんだもの。
ラウルの靴下を馬車で干しながら街道を進む。
「ドライは苦手なんだ」って拗ねた顔で言うラウルにまた笑いながら、遠くに見える町を目指す。
————
姉さんがあんなに笑ったのを初めて見たかもしれない。
いつも静かで、理不尽な事を言われてもすぐに受け入れて。今回の結婚のことだってそうだ。
それなのに、あんな、俺が靴を濡らしてしまっただけであんなに……あんなに笑って……。
花が咲いたような笑顔って、ああいう笑顔なんだなって。
でも、あれはずるいよ姉さん。
『助けに来てくれるんでしょ』って。あんな顔で言わなくてもいいじゃないか。思わず見惚れてしまった。
御者台の横にぶら下げられた靴下が、ゆらゆら揺れるのを眺める。
姉さんは寝てしまったみたいだ。
そりゃそうだろう。怖い思いをして。あんなに目を腫らして泣いて……。
思い出したら腹が立って来た。姉さんを泣かした奴は絶対に許さないからな……。
町が近付く。
あの町は俺が冒険者登録した場所だからよく知ってる。運良くあの人たちが居ると良いんだけど。
ま、何とかなるだろう。いや、何とかする。
そろそろ、姉さんを起こさないとな。
————
馬車がゆっくりと止まる。
走っていた時とは違う振動で目が覚める。
「姉さん?目が覚めた?大丈夫?」
「ええ。眠ってしまっていたわ。私は大丈夫よ」
「疲れたんでしょ?仕方ないよ。町に着いたから、これから冒険者ギルドに向かうよ」
「ええ、分かったわ」
再び馬車が動き出し、町の中へ入る。
辺りを見回す。町は小さいけれど活気があって、様々な人たちが歩いている。
「町なんて、初めて来たわ」
私の世界はあの小さな部屋と、人形のように飾り付けられて出されるお茶会だけだった。それも魔法が使えないからと、見た目だけ令嬢や、出来損ない、欠陥令嬢なんて呼ばれて肩身の狭い思いをしていただけ。
町を歩く人たちは皆、自分の意思で道を踏み締めているような気がする。
私も、これからはああなれるのかしら。いや、ならなきゃダメだわ。
「町なんて、これからいくつも通るよ」
「そうね。楽しみだわ」
でも辺境伯領までラウルがついて来てくれる訳じゃないでしょうし、どうするのかしら……。
えっと、こういう時は……辻馬車?……じゃなくて、乗り合い馬車?
「ラウル」
覚悟を決めて問いかけようとしたその時、
「着いたよ」
冒険者ギルドの前に馬車が止まった。
「どうしたの?」
「ううん。何でもない。でも、冒険者ギルドでどうするの?依頼でも受けるの?」
「あはは。違うよ姉さん。依頼を出すんだよ」
「何の?」
「姉さんの護衛だよ。安全に、辺境伯領へ連れていってもらうための」
「え?!でも私そんなにお金持ってないわ?!」
「大丈夫だよ。俺に任せて。こう見えても結構稼いでるんだ」
「でもそれじゃあ……」
「大丈夫。姉さんは俺が守るから。安心して」
「ラウル……」
「ほらほら、中に入るよ!」
私は気になっていたことをラウルに訊ねる。
「でもどうして私が出発したって分かったの?」
「あぁ。リリシアーナだよ。彼女が朝からご機嫌でね。少し聞いたら教えてくれた」
「……そう」
『せいぜい、お気をつけあそばせ?』と言った彼女の笑顔が頭に浮かぶ。
ふるふると頭を振ってラウルと話す。
「でも、いつの間に御者なんて出来るようになったの?馬だって、そんな簡単に乗れるようになるものでもないでしょう?」
「そりゃあもちろん姉さんに……。いや……うん。姉さんと、母上のお墓参りに行きたくて……。こっそり練習してた」
「そうなの?!でも、どうやって?」
お父様がイヴェリオス家の嫡男であるラウルに御者の真似事なんてさせるとは思えないし……。
「……実は……」
顔を赤らめてもじもじするラウル。
首筋をぽりぽりと掻きながら続ける。
あぁ、その顔と仕草だけで何人の女の子たちを虜にしてきたのだろう。
「十二歳の頃に冒険者登録をして……」
「え?!」
「あはは。強く、なりたくて。そ、それで!お世話になったパーティの人たちに、色々、教わって……」
「そんな……!危なくは、無かったの?」
冒険者は危険な職業だ。命をかけて魔物と戦い、呆気なく死ぬ。そんな事を、小さなラウルがしていたなんて……。思わず声が震える。
「大丈夫だよ!おかげで姉さんを守れるくらい、強くなれた……し。それにほら、もう五年も経つから、ランクもAランクになったんだよ」
「そう……なの」
唇を噛み締める。Aランクといえば大勢いる冒険者の一部。上澄みだ。そんなに強くなっていたなんて……。
「頑張ったのね……」
「姉さん……。グスン」
「どうしたの?ラウル泣いてるの?どうして?」
「泣いてないよ!アハ。でも、嬉しいよ。姉さんに褒めてもらえて!」
「そう……かしら?」
「そうだよ!ほら、この森を抜ければ町があるんだ。小さいけれど冒険者ギルドもあって知り合いも居るから、そこを目指すよ!」
「うふふ。分かったわ」
ラウルとの穏やかな時間。こんなのは本当に久しぶりかもしれない。ラウルと居るといつもはリリシアーナがやって来て……いや、辞めよう。今の時間を大事にしなくては。
森を出た所で少し休んで軽食を取り、馬に水をあげる。ラウルが土魔法で桶を作り、水魔法で出した水をザバザバと入れている。
それをぼんやりと見つめながら決意を固める。
「ラウル、私決めたわ」
「どうしたの?姉さん」
「私、強くなる」
「え?!姉さんに剣は似合わないよ!……あ、いや……あれ?意外と似合うかも?いやいや、でも戦うなんてダメだよ!危なすぎる!」
「うふふ。そうじゃないの。ちゃんと、自分で考えて、自分で行動できる人間になる。いつまでも、受け入れるだけの人間ではいられないわ」
「姉さん……」
ラウルが心配そうに私を見つめる。
「大丈夫よ。だって、もしもの時は助けに来てくれるんでしょ?」
魔石のネックレスを握って微笑む。
「姉さん……」
「ヒヒン!」
馬がラウルの肩を鼻で突く。
「あっ!!」
何事かと見ると、桶から水がザバザバと溢れかえり、ラウルの靴を濡らしていた。
「うふふふふ。うふふ。あは。あはははは。あはははははは!!」
涙ぐむほど笑ってしまった。
だって、ちょっと情けない顔をしたラウルなんて滅多に見れないんだもの。
ラウルの靴下を馬車で干しながら街道を進む。
「ドライは苦手なんだ」って拗ねた顔で言うラウルにまた笑いながら、遠くに見える町を目指す。
————
姉さんがあんなに笑ったのを初めて見たかもしれない。
いつも静かで、理不尽な事を言われてもすぐに受け入れて。今回の結婚のことだってそうだ。
それなのに、あんな、俺が靴を濡らしてしまっただけであんなに……あんなに笑って……。
花が咲いたような笑顔って、ああいう笑顔なんだなって。
でも、あれはずるいよ姉さん。
『助けに来てくれるんでしょ』って。あんな顔で言わなくてもいいじゃないか。思わず見惚れてしまった。
御者台の横にぶら下げられた靴下が、ゆらゆら揺れるのを眺める。
姉さんは寝てしまったみたいだ。
そりゃそうだろう。怖い思いをして。あんなに目を腫らして泣いて……。
思い出したら腹が立って来た。姉さんを泣かした奴は絶対に許さないからな……。
町が近付く。
あの町は俺が冒険者登録した場所だからよく知ってる。運良くあの人たちが居ると良いんだけど。
ま、何とかなるだろう。いや、何とかする。
そろそろ、姉さんを起こさないとな。
————
馬車がゆっくりと止まる。
走っていた時とは違う振動で目が覚める。
「姉さん?目が覚めた?大丈夫?」
「ええ。眠ってしまっていたわ。私は大丈夫よ」
「疲れたんでしょ?仕方ないよ。町に着いたから、これから冒険者ギルドに向かうよ」
「ええ、分かったわ」
再び馬車が動き出し、町の中へ入る。
辺りを見回す。町は小さいけれど活気があって、様々な人たちが歩いている。
「町なんて、初めて来たわ」
私の世界はあの小さな部屋と、人形のように飾り付けられて出されるお茶会だけだった。それも魔法が使えないからと、見た目だけ令嬢や、出来損ない、欠陥令嬢なんて呼ばれて肩身の狭い思いをしていただけ。
町を歩く人たちは皆、自分の意思で道を踏み締めているような気がする。
私も、これからはああなれるのかしら。いや、ならなきゃダメだわ。
「町なんて、これからいくつも通るよ」
「そうね。楽しみだわ」
でも辺境伯領までラウルがついて来てくれる訳じゃないでしょうし、どうするのかしら……。
えっと、こういう時は……辻馬車?……じゃなくて、乗り合い馬車?
「ラウル」
覚悟を決めて問いかけようとしたその時、
「着いたよ」
冒険者ギルドの前に馬車が止まった。
「どうしたの?」
「ううん。何でもない。でも、冒険者ギルドでどうするの?依頼でも受けるの?」
「あはは。違うよ姉さん。依頼を出すんだよ」
「何の?」
「姉さんの護衛だよ。安全に、辺境伯領へ連れていってもらうための」
「え?!でも私そんなにお金持ってないわ?!」
「大丈夫だよ。俺に任せて。こう見えても結構稼いでるんだ」
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