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第三章 調査
18. 鼓動
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ハットも僕も緊張感が高まっていた。
なぜなら、今いるこの白脈が候補の四つのうちの最後の一つだからだ。
ここがダメなら、もう一度作戦を考えなくてはならない。
一生懸命探しながら進んでいくが、残念なことに紫色の壁が見えてきた。
「ここもだめかぁ......」
ハットが大きなため息とともに座り込む。
僕は黙ったまま、第三層の採掘に取り掛かった。
紫筋層と呼ばれているこの紫の壁は、最初はただ硬いように感じたが、何回も刃を当てているうちに名前の通り筋肉のように弾力性があることに気が付いた。
削れそうな気がするのに削れないのは、この弾力性のせいなのだと思う。
集中して意識を研ぎ澄まし、刃に力を込める。
いつもと違う、何か刃が入り込む感覚があった。
「ハットさん、これ......」
座って休んでいたハットが近づいてくる。
「どうしたんだい?......は、刃が入ってるじゃないか!!す、すごすぎる!!」
鎌状切削機の先端がわずかだが、紫色の壁に入っていた。
「欠片でもいいから採掘できないだろうか!少しでも持って帰れれば、世紀の大発見だぞ......」
「何とか少しでも削ろうとしたんですけど、これ以上は刃が動かないですね......この弾力性さえなければ少しなら取れそうなんですけど......」
「そ、そうか......いま、弾力性って言った?」
「言いましたけど......?」
「紫筋層は弾力性があるのかい?どうしてわかったの?」
「削ってるうちになんとなく......感覚ですけど......」
「大発見だよ!!紫筋層に弾力性があるなんて......もしそれが証明できたらまた一歩先に進めるぞ!!」
ハットが興奮して僕の体を何度も揺さぶる。
「どうにかして削る方法を考えよう!!明日からまた作戦会議だ!!」
そう言うと、ハットは早く早くと僕を急き立てながら、帰り道を急いだ。
その夜、いつものようにパラヤと会議があったので、第三層のことを共有した。
「パラヤにもやってみてほしいなぁ、きっと弾力を感じると思うんだけど......」
「......そもそも第三層に触れる機会がない。」
「それはそうだけど......あ、調査団の件はどうなったの?」
「......ちょうど今日決まった。明日からは僕も調査団。」
「よかった!おめでとう!どんなとこ?」
「......なんか年上の偉そうなおじさんだった。団員もいっぱいいるみたい。」
「それじゃ大規模調査とかしそうだね!すぐに触れる機会が来るんじゃない?」
「......そうだといいけど。とりあえずやっとスタートライン。」
パラヤは柔らかく笑ってこちらに拳を突き出してきた。
僕も笑いながら拳を突き合わせる。
また一歩前進だと嬉しくなった。
翌日は、ハットの研究室でどのように第三層を削るかを話し合った。
昨日の夜に大興奮で帰っていったハットは終始眠そうにしゃべっていた。
「昨日帰ってからずっと調べてたんだけど、第三層は情報が少なくてね......大した成果はなかったよ......」
「削る刃はもっといいものが見つかりましたか?」
「いや、それもダメだね......鎌状切削機の刃は一番いい素材を使っているみたいで、もっと切れ味のいいものはなさそうだ......」
ハットは少しずつ目が覚めてきたのか、大きく伸びをする。
「ただ、手がないわけじゃない。」
「え、どういうことですか?」
「例えば、刃を第三層に刺した状態で、刃の上を思いっきりハンマーで叩く。火で熱してから冷やして削る、とか可能性があると思うんだ。でも、シャル君もわかっている通り、我々は......」
「二人しかいない。」
「その通り!二人ではどうにもこうにも難しいんだよね。だから、これ以上先に進むには、ほかの調査団に協力を依頼する必要があるんだけど、シャル君はそれでもいいかな?」
僕が頭に?を浮かべていると、追加で説明をしてくれた。
「協力を依頼するということは、情報を共有するということなんだ。だから、我々が発見した情報もみんなのものになってしまうんだけど......」
「もちろんです。僕は、自分の手柄にしたいとかはないので。そんなことより、真実を知りたいです。」
ハットが大きな声で笑う。
「そう言ってくれると思っていたよ!それじゃ早速、協力を依頼しにいこうか!もちろん誰でもいいわけじゃない。信頼できる研究員にあてがあるんだ!」
僕は部屋で留守番だと思っていたが、そうではなかったらしい。
いつの間にか元気になったハットと一緒に、ほかの研究員に協力を依頼しにいった。
なぜなら、今いるこの白脈が候補の四つのうちの最後の一つだからだ。
ここがダメなら、もう一度作戦を考えなくてはならない。
一生懸命探しながら進んでいくが、残念なことに紫色の壁が見えてきた。
「ここもだめかぁ......」
ハットが大きなため息とともに座り込む。
僕は黙ったまま、第三層の採掘に取り掛かった。
紫筋層と呼ばれているこの紫の壁は、最初はただ硬いように感じたが、何回も刃を当てているうちに名前の通り筋肉のように弾力性があることに気が付いた。
削れそうな気がするのに削れないのは、この弾力性のせいなのだと思う。
集中して意識を研ぎ澄まし、刃に力を込める。
いつもと違う、何か刃が入り込む感覚があった。
「ハットさん、これ......」
座って休んでいたハットが近づいてくる。
「どうしたんだい?......は、刃が入ってるじゃないか!!す、すごすぎる!!」
鎌状切削機の先端がわずかだが、紫色の壁に入っていた。
「欠片でもいいから採掘できないだろうか!少しでも持って帰れれば、世紀の大発見だぞ......」
「何とか少しでも削ろうとしたんですけど、これ以上は刃が動かないですね......この弾力性さえなければ少しなら取れそうなんですけど......」
「そ、そうか......いま、弾力性って言った?」
「言いましたけど......?」
「紫筋層は弾力性があるのかい?どうしてわかったの?」
「削ってるうちになんとなく......感覚ですけど......」
「大発見だよ!!紫筋層に弾力性があるなんて......もしそれが証明できたらまた一歩先に進めるぞ!!」
ハットが興奮して僕の体を何度も揺さぶる。
「どうにかして削る方法を考えよう!!明日からまた作戦会議だ!!」
そう言うと、ハットは早く早くと僕を急き立てながら、帰り道を急いだ。
その夜、いつものようにパラヤと会議があったので、第三層のことを共有した。
「パラヤにもやってみてほしいなぁ、きっと弾力を感じると思うんだけど......」
「......そもそも第三層に触れる機会がない。」
「それはそうだけど......あ、調査団の件はどうなったの?」
「......ちょうど今日決まった。明日からは僕も調査団。」
「よかった!おめでとう!どんなとこ?」
「......なんか年上の偉そうなおじさんだった。団員もいっぱいいるみたい。」
「それじゃ大規模調査とかしそうだね!すぐに触れる機会が来るんじゃない?」
「......そうだといいけど。とりあえずやっとスタートライン。」
パラヤは柔らかく笑ってこちらに拳を突き出してきた。
僕も笑いながら拳を突き合わせる。
また一歩前進だと嬉しくなった。
翌日は、ハットの研究室でどのように第三層を削るかを話し合った。
昨日の夜に大興奮で帰っていったハットは終始眠そうにしゃべっていた。
「昨日帰ってからずっと調べてたんだけど、第三層は情報が少なくてね......大した成果はなかったよ......」
「削る刃はもっといいものが見つかりましたか?」
「いや、それもダメだね......鎌状切削機の刃は一番いい素材を使っているみたいで、もっと切れ味のいいものはなさそうだ......」
ハットは少しずつ目が覚めてきたのか、大きく伸びをする。
「ただ、手がないわけじゃない。」
「え、どういうことですか?」
「例えば、刃を第三層に刺した状態で、刃の上を思いっきりハンマーで叩く。火で熱してから冷やして削る、とか可能性があると思うんだ。でも、シャル君もわかっている通り、我々は......」
「二人しかいない。」
「その通り!二人ではどうにもこうにも難しいんだよね。だから、これ以上先に進むには、ほかの調査団に協力を依頼する必要があるんだけど、シャル君はそれでもいいかな?」
僕が頭に?を浮かべていると、追加で説明をしてくれた。
「協力を依頼するということは、情報を共有するということなんだ。だから、我々が発見した情報もみんなのものになってしまうんだけど......」
「もちろんです。僕は、自分の手柄にしたいとかはないので。そんなことより、真実を知りたいです。」
ハットが大きな声で笑う。
「そう言ってくれると思っていたよ!それじゃ早速、協力を依頼しにいこうか!もちろん誰でもいいわけじゃない。信頼できる研究員にあてがあるんだ!」
僕は部屋で留守番だと思っていたが、そうではなかったらしい。
いつの間にか元気になったハットと一緒に、ほかの研究員に協力を依頼しにいった。
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