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シーズン1
2
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予想的中。
僕はこっぴどく叱られ、私立ミレール学園も退学させられることになってしまった。
「あー、またかぁ…」
僕は退学させられて丁度、とぼとぼと帰路を就いているところである。
もはや今までに問題を起こしすぎていて、例え退学をさせられても、もう何も感じないところまである。
でも、今回は流石に冷や汗をかいてしまう。僕はマノニの、あのぶっきらぼうな口調や面倒くさそうな顰めっ面をぼーっと思い出して溜息をついた。
自宅に着くと、異変を察したマノニがリビングで待ち構えていた。
築約五十年の木造の家だったので、一歩ずつ進む事に鳴るぎしぎしという床の音が、僕の恐怖と焦りを更にはやし立てていた。
靴を脱ぎ、そのまま廊下で棒立ちしているマノニを無視して自室に入ろうとすると、マノニに案の定引き止められた。
「ただいまくらい言ったらどうないんだい?」
僕はマノニを無視してそのまま自室に向かおうとする。
「聞いてんのかぁ?おい!」
マノニは自分の白髪を滅茶苦茶に掻きむしった。シワシワな頬に取ってつけたような小さな黒い目で僕のことを睨む。背筋に冷たい液体が流れたような感覚を覚えた。
それからマノニは右から左へとストレートなビンタを僕に食らわせた。痛みがずっしりと顔に来る。頬が燃えたかのようにヒリヒリしている。
「いてっ!何すんだよ!」
ここでようやく僕もマノニに反応の意を見せる。と、同時にマノニは僕の服の裾を掴み、なんと、玄関まで引きずり出された。訳が分からず、僕は上手く抵抗も出来なかった。
「しっかり私に従いな!着いて来い!」
「は、離せよ!何する気だ……?」
「先生からたんまりと話は聞いたよ!また退学処分なんだってぇ?」
「……」
図星であった。
しかし、僕には返事をする気力すら無かった。何より、マノニの力が強すぎて服が破けないように体を動かすことが精一杯なのである。
マノニは今度は思いっきり僕の襟を掴み始めた。体の全身が痛みで悲鳴をあげている。足が地面から離れたのが分かった。
と、同時に、マノニが僕の襟からすっと手を離した。僕は驚きのあまり、足を踏み外してしまった。
「あっ__」
体が後ろに傾く。一瞬だけ、体が宙にふわっと浮いた気がした。その勢いでマノニはエヴァルトのことを突き飛ばす。マノニの勝ち誇った様な顔が見えた。__後ろにドアは無かった。エヴァルトの背中が大きな音を立てて庭の草むらに着地したかと思えば、ドアは閉められ、鍵もしっかりとかけられてしまった。
__家を出されてしまった。
僕は少しだけ痛んだ腰を持ち上げ、立ち上がった。
「おい!開けろよ!」
僕は死に物狂いで鉄でできたドアを叩く。築五十年の家にしては頑丈であった。僕の額に冷や汗が流れていく。
約十分間、ドアを叩いても蹴っても、大声を出して叫んでも、家の中から返答は無かった。僕は仕方なく、庭にあるレッドベリーという実のなる木に腰を掛けた。
「はぁ……」
どっしりと木に持たれかける。自分の銀色に輝いた髪をかきあげ、空を見上げてみた。
夜。星は綺麗に輝いていた。
僕はこれからの事を考えることも無く、無意識に宙で瞬いている星と星を結ぶようにして指を動かしていた。
__これからの人生なんて、もうどうでもよくなってきた。悪い意味で、もう、僕のエヴァルト・バーデンという名を知らぬ者などそこらにはいない。少なくとも、このアジッチ市には。どこに行っても同じだ__そう思い切っていたのだ。
しかし。そうやって僕がぼーっと星を眺めていると、謎の声が聞こえてくるのだ。流石の僕も立ち上がってみてから、声のする方を向く。
「そ、そんなぁ!酷いですよぉ!今度こそは、あてに殴らせてくれるって約束したじゃないですかぁ!」
「ダメよ。そんなフライパンなんかで殴ったら、エヴァルト君は死ぬかもしれないじゃない。睡眠薬で眠らせるのよ。静かにしなさい」
………?!
女のかん高い声と、落ち着いた低い声が、この木の裏で物騒な話をしていた。
__どういうことだ?僕、これから殺されるのか?殺されなくても薬で眠らされる……のか?この子達は何者だ?僕達の家の庭で何をしているんだ?
僕の思考回路はまさにパニック状態だった。深呼吸をして、僕は謎の女たち二人に話しかける。そもそも、自分のことでは無いのかもしれない、隣の家にもエヴァルト君という人物が住まわっているのかもしれない、と、ほとんど意味の無い自己暗示をかけながら。
「あ、あの、すみません…」
そこには、フライパンを握りしめていた小さな小さな金髪の女の子と、その女の子を見守るロングの黒髪で長身の女性がいた。
が、そのフライパンの女の子にエヴァルトはすぐに叫ばれてしまった。しかも涙目で。
「ぎぃやああああああああぁぁぁ!!」
「こらこら、クロエちゃん。初対面の人に叫んじゃダメでしょ?__エヴァルト君、いきなりごめんなさいね」
「ごめんなさぁいー」
黒髪の女性の方がペコペコと謝りながら言った。それに続けて、フライパンの子の方も棒読みながらも謝ってきた。
「ん?別にいいけれど……それより、なんで僕の名前を知ってるんだ?ここで何をしてるの?一応ここ、人の家の庭だと思うんだけど……?」
あまりにも二人の少女の存在が意味不明過ぎていて、語尾が少しだけ強くなってしまった。
「ごめんなさい、まずは自己紹介よね。私の名前はエレオノール。こっちはクロエ。ええっと、その……」
なるほど。黒髪の女性の方がエレオノールで、フライパンの子の方がクロエ、か。
「うん。それは分かったけど、何で僕の名前を知ってるんだ?何でこんなとこにいるんだ?」
「それは……」
エレオノールが戸惑い、先程からほぼ無言のクロエの方に目を移す。
「むっ……」
何故か、クロエが目に殺意を込めてこっちを睨んでいる。しかも、しっかりとフライパンを握りしめて。
いや、怖いって。うん、怖い。
「あ、あのね、エヴァルト君。詳しくは話せないんだけど、ちょっとこの薬を飲んで一旦眠ってくれないかしら?」
「はぁ?!おいおい、怪しすぎるだろ。いきなり見ず知らずの人の薬飲んで眠れだなんて……どうかしてるぜ……?」
「薬飲んでくれないと、あてが"ぶつりてき"に眠らせるからね!」
「は、はぁ?!お前に関しては意味が分かんねぇよ……。せめて理由とかないの?唐突すぎない?」
本当になんなのだ。家を出されたかと思えば、こんな変な連中に絡まれるだなんて。
この僕、エヴァルト・バーデンの人生は狂っている。
「__新学院生、に……なってほしいからよ」
エレオノールが、すぅっと息を吸ってから落ち着いて言い放った。
新学院生……?
どういうことだ?
「ふふっ、簡単なことよ。エヴァルト君……貴方ももう、これ以上退学をさせられたくないでしょう……?」
エレオノールの表情が崩れてにこやかに笑う。エレオノールが人差し指を立てて、自慢げに言う。
「私たちが今からエヴァルト君を、とある学院の新学院生にしてあげる。その学院には__退学が存在しないの。」
「何だって?」
「良い話だと思わない?でも__」
「大人の事情ってもんがあるから、あて達の言う通りにしてとっとと眠れ!眠ってる奴を運ぶってのも結構大変なんだよ!」
と、突然、クロエが牙をむき出す。いつでも僕の事を殺す気満々だな、こいつは……。フライパンを持つ手は離さないし。
でも、退学が無い学院というのは、少し気になる。この子達が僕のことを運べるというのが不思議で仕方がないのはある。
しかも、めちゃくちゃ怪しい。怪しすぎるけど、でも。
この先、お先真っ暗どころか、僕には生きる当ても無かった。
だから、この二人を一回だけ信用して、いっそのこと薬を飲んでみるのもありなのではないだろうか。これが人生の最後だとしても、もういっか……。などと思い始めていた。
「貸せ、貸せよ」
「えっ?」
エレオノールが困惑した素振りを見せる。
「貸せよ、その薬とやら。飲んでやるよ。退学が無い学院ってのがよ……気になって仕方がない」
エレオノールがはっとした表情を見せた。
「__交渉成立ね!」
クロエがエレオノールのポケットから薬らしきものを奪い取った。
僕が手のひらを差し出す。クロエはニコニコしながら、幸せそうに僕の手のひらに薬を置いた。
「えへへ、あて、嬉しいな。エヴァルト君が新学院生になってくれるんだぁ」
クロエ、こいつ、普通にしていれば可愛いんだな。
そう思いつつ、僕は薬を思い切って喉に押し込んだ。
ごくり。
五秒くらいは何も起こらなかった。
しかし、しばらくすると、視界から色が消え、匂いが消え、音が消え、立っている感触が消え__
僕は眠りに近い気絶をした。
僕はこっぴどく叱られ、私立ミレール学園も退学させられることになってしまった。
「あー、またかぁ…」
僕は退学させられて丁度、とぼとぼと帰路を就いているところである。
もはや今までに問題を起こしすぎていて、例え退学をさせられても、もう何も感じないところまである。
でも、今回は流石に冷や汗をかいてしまう。僕はマノニの、あのぶっきらぼうな口調や面倒くさそうな顰めっ面をぼーっと思い出して溜息をついた。
自宅に着くと、異変を察したマノニがリビングで待ち構えていた。
築約五十年の木造の家だったので、一歩ずつ進む事に鳴るぎしぎしという床の音が、僕の恐怖と焦りを更にはやし立てていた。
靴を脱ぎ、そのまま廊下で棒立ちしているマノニを無視して自室に入ろうとすると、マノニに案の定引き止められた。
「ただいまくらい言ったらどうないんだい?」
僕はマノニを無視してそのまま自室に向かおうとする。
「聞いてんのかぁ?おい!」
マノニは自分の白髪を滅茶苦茶に掻きむしった。シワシワな頬に取ってつけたような小さな黒い目で僕のことを睨む。背筋に冷たい液体が流れたような感覚を覚えた。
それからマノニは右から左へとストレートなビンタを僕に食らわせた。痛みがずっしりと顔に来る。頬が燃えたかのようにヒリヒリしている。
「いてっ!何すんだよ!」
ここでようやく僕もマノニに反応の意を見せる。と、同時にマノニは僕の服の裾を掴み、なんと、玄関まで引きずり出された。訳が分からず、僕は上手く抵抗も出来なかった。
「しっかり私に従いな!着いて来い!」
「は、離せよ!何する気だ……?」
「先生からたんまりと話は聞いたよ!また退学処分なんだってぇ?」
「……」
図星であった。
しかし、僕には返事をする気力すら無かった。何より、マノニの力が強すぎて服が破けないように体を動かすことが精一杯なのである。
マノニは今度は思いっきり僕の襟を掴み始めた。体の全身が痛みで悲鳴をあげている。足が地面から離れたのが分かった。
と、同時に、マノニが僕の襟からすっと手を離した。僕は驚きのあまり、足を踏み外してしまった。
「あっ__」
体が後ろに傾く。一瞬だけ、体が宙にふわっと浮いた気がした。その勢いでマノニはエヴァルトのことを突き飛ばす。マノニの勝ち誇った様な顔が見えた。__後ろにドアは無かった。エヴァルトの背中が大きな音を立てて庭の草むらに着地したかと思えば、ドアは閉められ、鍵もしっかりとかけられてしまった。
__家を出されてしまった。
僕は少しだけ痛んだ腰を持ち上げ、立ち上がった。
「おい!開けろよ!」
僕は死に物狂いで鉄でできたドアを叩く。築五十年の家にしては頑丈であった。僕の額に冷や汗が流れていく。
約十分間、ドアを叩いても蹴っても、大声を出して叫んでも、家の中から返答は無かった。僕は仕方なく、庭にあるレッドベリーという実のなる木に腰を掛けた。
「はぁ……」
どっしりと木に持たれかける。自分の銀色に輝いた髪をかきあげ、空を見上げてみた。
夜。星は綺麗に輝いていた。
僕はこれからの事を考えることも無く、無意識に宙で瞬いている星と星を結ぶようにして指を動かしていた。
__これからの人生なんて、もうどうでもよくなってきた。悪い意味で、もう、僕のエヴァルト・バーデンという名を知らぬ者などそこらにはいない。少なくとも、このアジッチ市には。どこに行っても同じだ__そう思い切っていたのだ。
しかし。そうやって僕がぼーっと星を眺めていると、謎の声が聞こえてくるのだ。流石の僕も立ち上がってみてから、声のする方を向く。
「そ、そんなぁ!酷いですよぉ!今度こそは、あてに殴らせてくれるって約束したじゃないですかぁ!」
「ダメよ。そんなフライパンなんかで殴ったら、エヴァルト君は死ぬかもしれないじゃない。睡眠薬で眠らせるのよ。静かにしなさい」
………?!
女のかん高い声と、落ち着いた低い声が、この木の裏で物騒な話をしていた。
__どういうことだ?僕、これから殺されるのか?殺されなくても薬で眠らされる……のか?この子達は何者だ?僕達の家の庭で何をしているんだ?
僕の思考回路はまさにパニック状態だった。深呼吸をして、僕は謎の女たち二人に話しかける。そもそも、自分のことでは無いのかもしれない、隣の家にもエヴァルト君という人物が住まわっているのかもしれない、と、ほとんど意味の無い自己暗示をかけながら。
「あ、あの、すみません…」
そこには、フライパンを握りしめていた小さな小さな金髪の女の子と、その女の子を見守るロングの黒髪で長身の女性がいた。
が、そのフライパンの女の子にエヴァルトはすぐに叫ばれてしまった。しかも涙目で。
「ぎぃやああああああああぁぁぁ!!」
「こらこら、クロエちゃん。初対面の人に叫んじゃダメでしょ?__エヴァルト君、いきなりごめんなさいね」
「ごめんなさぁいー」
黒髪の女性の方がペコペコと謝りながら言った。それに続けて、フライパンの子の方も棒読みながらも謝ってきた。
「ん?別にいいけれど……それより、なんで僕の名前を知ってるんだ?ここで何をしてるの?一応ここ、人の家の庭だと思うんだけど……?」
あまりにも二人の少女の存在が意味不明過ぎていて、語尾が少しだけ強くなってしまった。
「ごめんなさい、まずは自己紹介よね。私の名前はエレオノール。こっちはクロエ。ええっと、その……」
なるほど。黒髪の女性の方がエレオノールで、フライパンの子の方がクロエ、か。
「うん。それは分かったけど、何で僕の名前を知ってるんだ?何でこんなとこにいるんだ?」
「それは……」
エレオノールが戸惑い、先程からほぼ無言のクロエの方に目を移す。
「むっ……」
何故か、クロエが目に殺意を込めてこっちを睨んでいる。しかも、しっかりとフライパンを握りしめて。
いや、怖いって。うん、怖い。
「あ、あのね、エヴァルト君。詳しくは話せないんだけど、ちょっとこの薬を飲んで一旦眠ってくれないかしら?」
「はぁ?!おいおい、怪しすぎるだろ。いきなり見ず知らずの人の薬飲んで眠れだなんて……どうかしてるぜ……?」
「薬飲んでくれないと、あてが"ぶつりてき"に眠らせるからね!」
「は、はぁ?!お前に関しては意味が分かんねぇよ……。せめて理由とかないの?唐突すぎない?」
本当になんなのだ。家を出されたかと思えば、こんな変な連中に絡まれるだなんて。
この僕、エヴァルト・バーデンの人生は狂っている。
「__新学院生、に……なってほしいからよ」
エレオノールが、すぅっと息を吸ってから落ち着いて言い放った。
新学院生……?
どういうことだ?
「ふふっ、簡単なことよ。エヴァルト君……貴方ももう、これ以上退学をさせられたくないでしょう……?」
エレオノールの表情が崩れてにこやかに笑う。エレオノールが人差し指を立てて、自慢げに言う。
「私たちが今からエヴァルト君を、とある学院の新学院生にしてあげる。その学院には__退学が存在しないの。」
「何だって?」
「良い話だと思わない?でも__」
「大人の事情ってもんがあるから、あて達の言う通りにしてとっとと眠れ!眠ってる奴を運ぶってのも結構大変なんだよ!」
と、突然、クロエが牙をむき出す。いつでも僕の事を殺す気満々だな、こいつは……。フライパンを持つ手は離さないし。
でも、退学が無い学院というのは、少し気になる。この子達が僕のことを運べるというのが不思議で仕方がないのはある。
しかも、めちゃくちゃ怪しい。怪しすぎるけど、でも。
この先、お先真っ暗どころか、僕には生きる当ても無かった。
だから、この二人を一回だけ信用して、いっそのこと薬を飲んでみるのもありなのではないだろうか。これが人生の最後だとしても、もういっか……。などと思い始めていた。
「貸せ、貸せよ」
「えっ?」
エレオノールが困惑した素振りを見せる。
「貸せよ、その薬とやら。飲んでやるよ。退学が無い学院ってのがよ……気になって仕方がない」
エレオノールがはっとした表情を見せた。
「__交渉成立ね!」
クロエがエレオノールのポケットから薬らしきものを奪い取った。
僕が手のひらを差し出す。クロエはニコニコしながら、幸せそうに僕の手のひらに薬を置いた。
「えへへ、あて、嬉しいな。エヴァルト君が新学院生になってくれるんだぁ」
クロエ、こいつ、普通にしていれば可愛いんだな。
そう思いつつ、僕は薬を思い切って喉に押し込んだ。
ごくり。
五秒くらいは何も起こらなかった。
しかし、しばらくすると、視界から色が消え、匂いが消え、音が消え、立っている感触が消え__
僕は眠りに近い気絶をした。
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