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その5『三角関係』編
第六話 美咲との兄妹戦
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第六話 美咲との兄妹戦
夕飯を食べ終え風呂に入り、風呂からあがると母さんから彼女たちとはどこで出会ったのか、デートはしたのかなどの質問攻めが始まったので心底めんどくさいなと思い自室にこもることにした。
「おやすみ!」
「あっ、ちょっと待ちなさいよー!」
(全く、冗談じゃないぜ。まだ2人とも恋人ってわけじゃないのにペラペラ喋れるかよ。そもそも、俺は人に彼女たちを語れる程彼女たちの事をまだ知らないんだ)
コンコン!
「んー? 美咲か?」
「うん。お兄ちゃん今いい?」ガチャ
「勝手に入っていいぞ」
許可を聞く前に扉を開けるな。うちの妹はせっかちすぎる。
「いやまあ、入る必要はないんだけどさ。お兄ちゃんもダウンロードしたんでしょ『雀ソウル』……なら今から友人戦やらない?」
「兄妹戦だけどな。いいぜ、やろう」
────
イヌイ手牌 東一局 6巡目 親番 ドラ⑤
一二二三三⑤77889東東 東ツモ
打⑤
(こうなったらドラはもういらない。ポンテンも取らない。気合いでメンゼン仕上げの一手だ。チャンタリャンペーコーになった時だけは暗刻ってる東も切ろう。四萬や6索を先に引いた時だけ悩ましいな……)
カチ
俺はとりあえずメンゼンの決意を固めて『鳴き無し』のボタンを押した。このイーシャンテンからポンテン5800はもったいないと思うから。
すると次巡。美咲が東を切ってきた。俺に暗刻なんだから当然生牌だ。7巡目に生牌の東は強い。鳴かれる覚悟のある一打なはずだ。
その後も美咲はおれが鳴きかねない牌をビシバシ勝負してきて『リーチ』としてきた。……結果。すんなり一発ツモ。
「うわ、強っ。おまえつえーな。東とか鳴かれると思わなかったのか?」
「んー、あれは切れるって確信持ってたから」
(どういう事だ?)
その後も美咲はおれがメンゼンで攻めると決めた本手が来てる時に必ずと言っていいほど真っ向から危険牌を勝負してきて先にアガってしまった。あまりにも強すぎる。
「くっそー。なんでだ。俺だってイイ手はもらってるのに!」
「知りたい? なんで勝てないか」
「なんか明確な理由があるなら知りたい」
「理由は、あるよ。ちょっと待っててね」
そう言うと美咲はプレイ画面を開いて鳴き無しボタンをカチカチした。
「ほら、カチカチって。音出るじゃん。同じ部屋でやってりゃ本手が来て鳴き無しボタンを押したのくらいわかるよね」
「あ、あーーー! きったね! おま、ズルだろそれはーー!」
「麻雀は全ての情報を駆使してやるものよ」
「今やった勝負はノーカンな!」
「残念、このゲームにカウントをゼロからやり直す機能は備わってません~。お兄ちゃんの負けは永遠に記録されます」
「自分の部屋帰れ! イカサマ師!」
そのあと、部屋に帰った美咲とも2時間ほど対局したが、結局ほとんど負けた。
第六話 美咲との兄妹戦
夕飯を食べ終え風呂に入り、風呂からあがると母さんから彼女たちとはどこで出会ったのか、デートはしたのかなどの質問攻めが始まったので心底めんどくさいなと思い自室にこもることにした。
「おやすみ!」
「あっ、ちょっと待ちなさいよー!」
(全く、冗談じゃないぜ。まだ2人とも恋人ってわけじゃないのにペラペラ喋れるかよ。そもそも、俺は人に彼女たちを語れる程彼女たちの事をまだ知らないんだ)
コンコン!
「んー? 美咲か?」
「うん。お兄ちゃん今いい?」ガチャ
「勝手に入っていいぞ」
許可を聞く前に扉を開けるな。うちの妹はせっかちすぎる。
「いやまあ、入る必要はないんだけどさ。お兄ちゃんもダウンロードしたんでしょ『雀ソウル』……なら今から友人戦やらない?」
「兄妹戦だけどな。いいぜ、やろう」
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イヌイ手牌 東一局 6巡目 親番 ドラ⑤
一二二三三⑤77889東東 東ツモ
打⑤
(こうなったらドラはもういらない。ポンテンも取らない。気合いでメンゼン仕上げの一手だ。チャンタリャンペーコーになった時だけは暗刻ってる東も切ろう。四萬や6索を先に引いた時だけ悩ましいな……)
カチ
俺はとりあえずメンゼンの決意を固めて『鳴き無し』のボタンを押した。このイーシャンテンからポンテン5800はもったいないと思うから。
すると次巡。美咲が東を切ってきた。俺に暗刻なんだから当然生牌だ。7巡目に生牌の東は強い。鳴かれる覚悟のある一打なはずだ。
その後も美咲はおれが鳴きかねない牌をビシバシ勝負してきて『リーチ』としてきた。……結果。すんなり一発ツモ。
「うわ、強っ。おまえつえーな。東とか鳴かれると思わなかったのか?」
「んー、あれは切れるって確信持ってたから」
(どういう事だ?)
その後も美咲はおれがメンゼンで攻めると決めた本手が来てる時に必ずと言っていいほど真っ向から危険牌を勝負してきて先にアガってしまった。あまりにも強すぎる。
「くっそー。なんでだ。俺だってイイ手はもらってるのに!」
「知りたい? なんで勝てないか」
「なんか明確な理由があるなら知りたい」
「理由は、あるよ。ちょっと待っててね」
そう言うと美咲はプレイ画面を開いて鳴き無しボタンをカチカチした。
「ほら、カチカチって。音出るじゃん。同じ部屋でやってりゃ本手が来て鳴き無しボタンを押したのくらいわかるよね」
「あ、あーーー! きったね! おま、ズルだろそれはーー!」
「麻雀は全ての情報を駆使してやるものよ」
「今やった勝負はノーカンな!」
「残念、このゲームにカウントをゼロからやり直す機能は備わってません~。お兄ちゃんの負けは永遠に記録されます」
「自分の部屋帰れ! イカサマ師!」
そのあと、部屋に帰った美咲とも2時間ほど対局したが、結局ほとんど負けた。
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