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17話、壊れた神殿
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そのあと無名の騎士さんと別れ
しばらくはログインして森に入りスノーラビットを狩りながらミカルナ草を集める日々を続けた。
戦闘に慣れるためだ。今でも体は十分動いているように思えるが、日々の積み重ねが大事である。
ログアウトのために止まっている宿屋のおばさんに挨拶をして、ギルドで依頼を受注してから、森に向かい、いつも通り狩っていると狩りに集中しすぎたのかいつのまにか知らない場所に来てしまった。
「参った…地図で見てもだいぶ街から離れてしまっている…」
森が広いことは知っていたが、マップの隅にすら街が表示されず、倍率を下げてようやく街が映るほどに離れてしまっている。
ログアウトをしても体が残ってしまうので、次にログインしたら死んでる、だなんてしゃれにもならない。
例えゲームの中だとしても、死のぬは嫌だ。
「はぁ…戻るのにどれ程かかるやら……ん」
マップを見れば、街とは反対側ではあるが、森を抜けた先に湖があるようだ。
湖があるとは聞いたことも無い。
ということは、普通プレイヤーが来るような場所では無いのだろう。
情報が無いのは、非常にまずい。
何が出るか分からないので、常に周りを警戒するストレスが貯まりそうだ。
だが
「他の人が知らない事を知れるのは気持ちがよさそうだ」
予定変更し、湖へ歩いて行く事にする。
もし死んだとしても、街の神殿へ送られるのでむしろ街へ早く帰れることになる。
嫌ではあるが、嫌な事とやらない、というのは別だ。
◇ ◇ ◇
行き先を決めてからかなり歩いてきたと思う。
息が辛くなってきた。
汗が額からつたる。
ずっと変わり映えしなかった光景から木が減ってきて、もうすぐ出口だと思わせる。
そして、ついに森の木々から視界が開け、目に飛び込んでくる陽の光に目を細めた。
が、僕はすぐに目を見開く事となった。
澄んでいる蒼色の湖。
湖面には雲が映り、鏡のようだ。
頬を撫でていくそよ風。
湖の横は緩やかな丘があり、岸辺から丘の頂上にはパルテノン神殿によく似た建物。丘の麓から石材を使って作られている遺跡のような建物群が神殿の近くまで続いている。
若干その光景に気後れしつつ、足は勝手に進んでいく。
辺りの建物を見渡しながら神殿へ向かって階段をのぼっていった。
所々壊れ、物によっては柱が半分になっていたり、屋根が風化していたりしていて歴史を感じさせる。
所々生えた草がそれを一層強調させた。
ただ、広さとは逆に人の気配は微塵も感じさせず、荒涼とさせている。
遺跡には、湖に映った陽の光がキラキラと反射して、遺跡の神殿に光を反射させ、神殿の白を濃く映し出させている。
それがまた遺跡全体を神秘的な雰囲気にさせていた。
階段を上り、街のような遺跡を抜けた先で
目の前に神殿が現れる。
上がってしまった息を整えてから。
驚きつつも神殿に入っていく。
入口のアーチの要石には古代文字のような物が掘られている。この場所の名前だろうか。
入、神殿の周りを覆うように建てられている背の丈が収まる程度の壁の内側が見えるようになった。
入口から入って左右に目に入る植えられたような低木。白い花が咲きつつも、質素とは行かない清純さを感じさせ、雰囲気に合っている。
バイカウヅキに似ているかもしれない。
他にも所々引かれている小さな堀が壁づたいにあるが、水は流れていない。
また、壁には蔦が生い茂っている。
が、無造作に生えているというわけでは無く、あくまでも見栄えに合わせて生やされているようだ。
それらを横目に見つつ
神殿まで引かれた石畳を歩き、内部へと入る。
祭壇だろうか、装飾が施された巨大な円形の壁が奥にあり、その前の床には魔法陣のような文様が描かれている。
壁をもっと近くで見ようと思い、近づいていけば。
「どなた様でしょうか」
耳元で声がしてため、思わずビックリして、バッと振り向くと、そこには。
「ようこそ、エオスへ、なのですよ」
白のキトンに身を包んだ優しそうな女の子が微笑みを浮かべこちらを見ていた。
しばらくはログインして森に入りスノーラビットを狩りながらミカルナ草を集める日々を続けた。
戦闘に慣れるためだ。今でも体は十分動いているように思えるが、日々の積み重ねが大事である。
ログアウトのために止まっている宿屋のおばさんに挨拶をして、ギルドで依頼を受注してから、森に向かい、いつも通り狩っていると狩りに集中しすぎたのかいつのまにか知らない場所に来てしまった。
「参った…地図で見てもだいぶ街から離れてしまっている…」
森が広いことは知っていたが、マップの隅にすら街が表示されず、倍率を下げてようやく街が映るほどに離れてしまっている。
ログアウトをしても体が残ってしまうので、次にログインしたら死んでる、だなんてしゃれにもならない。
例えゲームの中だとしても、死のぬは嫌だ。
「はぁ…戻るのにどれ程かかるやら……ん」
マップを見れば、街とは反対側ではあるが、森を抜けた先に湖があるようだ。
湖があるとは聞いたことも無い。
ということは、普通プレイヤーが来るような場所では無いのだろう。
情報が無いのは、非常にまずい。
何が出るか分からないので、常に周りを警戒するストレスが貯まりそうだ。
だが
「他の人が知らない事を知れるのは気持ちがよさそうだ」
予定変更し、湖へ歩いて行く事にする。
もし死んだとしても、街の神殿へ送られるのでむしろ街へ早く帰れることになる。
嫌ではあるが、嫌な事とやらない、というのは別だ。
◇ ◇ ◇
行き先を決めてからかなり歩いてきたと思う。
息が辛くなってきた。
汗が額からつたる。
ずっと変わり映えしなかった光景から木が減ってきて、もうすぐ出口だと思わせる。
そして、ついに森の木々から視界が開け、目に飛び込んでくる陽の光に目を細めた。
が、僕はすぐに目を見開く事となった。
澄んでいる蒼色の湖。
湖面には雲が映り、鏡のようだ。
頬を撫でていくそよ風。
湖の横は緩やかな丘があり、岸辺から丘の頂上にはパルテノン神殿によく似た建物。丘の麓から石材を使って作られている遺跡のような建物群が神殿の近くまで続いている。
若干その光景に気後れしつつ、足は勝手に進んでいく。
辺りの建物を見渡しながら神殿へ向かって階段をのぼっていった。
所々壊れ、物によっては柱が半分になっていたり、屋根が風化していたりしていて歴史を感じさせる。
所々生えた草がそれを一層強調させた。
ただ、広さとは逆に人の気配は微塵も感じさせず、荒涼とさせている。
遺跡には、湖に映った陽の光がキラキラと反射して、遺跡の神殿に光を反射させ、神殿の白を濃く映し出させている。
それがまた遺跡全体を神秘的な雰囲気にさせていた。
階段を上り、街のような遺跡を抜けた先で
目の前に神殿が現れる。
上がってしまった息を整えてから。
驚きつつも神殿に入っていく。
入口のアーチの要石には古代文字のような物が掘られている。この場所の名前だろうか。
入、神殿の周りを覆うように建てられている背の丈が収まる程度の壁の内側が見えるようになった。
入口から入って左右に目に入る植えられたような低木。白い花が咲きつつも、質素とは行かない清純さを感じさせ、雰囲気に合っている。
バイカウヅキに似ているかもしれない。
他にも所々引かれている小さな堀が壁づたいにあるが、水は流れていない。
また、壁には蔦が生い茂っている。
が、無造作に生えているというわけでは無く、あくまでも見栄えに合わせて生やされているようだ。
それらを横目に見つつ
神殿まで引かれた石畳を歩き、内部へと入る。
祭壇だろうか、装飾が施された巨大な円形の壁が奥にあり、その前の床には魔法陣のような文様が描かれている。
壁をもっと近くで見ようと思い、近づいていけば。
「どなた様でしょうか」
耳元で声がしてため、思わずビックリして、バッと振り向くと、そこには。
「ようこそ、エオスへ、なのですよ」
白のキトンに身を包んだ優しそうな女の子が微笑みを浮かべこちらを見ていた。
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