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第四章「陽を見あげる向日葵のように」
第二十一話「メイストーム」
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大きな音で目が覚めた。
テントの中は真っ暗。ゴウゴウと大きな風の叫び声に包まれている。
そしてよくわからないのは、顔に押し当てられるテントシートの壁だった。
こんなところに壁や天井はなかったはずなので、確認しようと、枕元に置いておいたヘッドライトに手を伸ばし、点灯する。
「えっ……。テントが潰されてる?」
テント全体が大きくゆがみ、頭側の壁が寝ている私の額にくっつくほどに斜めに倒れ込んできていた。
腕時計を見ると、まだ午前四時。
夜明けまではあと一時間ぐらいあると思う。
私は怖くなり、隣で寝ている美嶺の肩を揺すった。
「美嶺、起きて!」
「んあぁ? アタシは可愛くねぇよ……」
「あぅぅ。寝ぼけてる場合じゃないよぉっ!」
すると美嶺の奥、頭側で小さく丸まっている千景さんが見えた。
「あ~! また千景さんが端っこで丸まってる! 本当に潰れちゃいますよぉ!」
声をかけているのに、二人とも起きない。
パニックになりかけていると、「ましろちゃん」という言葉と共に私の肩がつかまれた。
振り返ると、ほたか先輩も起きて、周囲を見つめている。
「ひとまず落ち着こっか」
「ほたか先輩……」
「まずは二人を起こそ。そしたらすぐに寝袋をしまって、カッパとヘッドライトをつけるの」
ほたか先輩の目はとても真剣なものだった。
△ ▲ △ ▲ △
千景さんと美嶺も目を覚まし、全員が雨カッパとヘッドライトをつける。
ガスランタンは転倒すると危ないので、ヘッドライトの明かりを頼りに寝袋を専用の収納袋に詰め込んでいった。
ほたか先輩は怖くて震えていた昨晩のような様子は全くなく、真剣な表情でみんなの様子を見守っている。
「これ……どういう状態なんすかね……」
「たぶん春の嵐……『メイストーム』だと思う」
「メイ……ストーム?」
聞きなれない言葉に、私は首をかしげる。
すると、ほたか先輩は説明してくれた。
「四月から五月にかけて、温帯低気圧の急速な発達で発生する大風のことなの。場合によっては台風並みの暴風になることもあるみたい」
「台風っすか……。確かにすごい風っすね」
「う……うん……。す……すごい」
苦しそうな声を聞いて千景さんに視線を送ると、背中全体にテントの壁が覆いかぶさり、テントの壁に飲み込まれようとしていた。
「うわわっ! 千景さんが潰されてる!」
私は慌てて千景さんを引っ張り出す。
「テントはこんなに歪んで、大丈夫なんすか」
「金属製のポールだから……風には強い。大丈夫」
千景さんは自信に満ちた顔でうなづいた。
「……みんなごめんね。こんなことになるなら、昨日のうちにテントを片付けて宿直室で泊まればよかったね……」
「……仕方ない。ボクも油断してた」
「そっすよ」
千景さんと美嶺の言葉に、私も大きくうなづいた。
台風の時期でもないので、私もまさかこんなことになるとは思わなかった。
昨日の夜から風が少し強いと思っていたけど、天気予報を見ずにキャンプしたのは失敗だったかもしれない。
でも、こんな状況で原因を探っても仕方がない。
反省はあとですればいいので、今は目の前のことに向き合えば十分だ。
「ひとまず、今を乗り切りましょう!」
私は力を込めて宣言する。
ほたか先輩もうなづいてくれた。
「そうだね。……お姉さんと千景ちゃんはテントの外でペグと張り綱の点検。ましろちゃんと美嶺ちゃんはいつでも逃げられるように、残りの荷物のパッキングをお願いできるかな」
「わかりました!」
私たちの返事と共に、ほたか先輩と千景さんはテントの外に出ていく。
テントの入り口のファスナーが開くと、強い雨風が中に吹き込んできた。
テントの中の荷物を片付けていると、グランドの奥の暗がりから小さな光が二つ、近づいてきた。
「みなさ~ん、大丈夫?」
その声はあまちゃん先生だった。
先生の奥には懐中電灯を持った陽彩先輩も立っている。
「大きな風の音で起きたら外が凄いことになってるから、心配で来たんだ!」
「とりあえずテントの中に入って下さい!」
ほたか先輩にうながされるまま、全員がテントの中に集結する。
いつでも外に出れるように、今だけは靴を履いたままの待機となった。
「どうする? 校舎や部室の中に逃げたほうがいいんじゃないかな」
先生と陽彩さんは心配そうな顔で私たちを見つめている。
しかし、ほたか先輩は困った顔で首を横に振った。
「……さっき確認してまわったら、ペグや張り綱が結構ゆるんでいたんです。頻繁に点検しないとテント自体がダメになってしまうので、部長としてここに残ります」
「風が弱まらないと、撤収も危険。それに……ドーム型テントだから、ペグがしっかりしてれば、台風でも耐えられる」
千景さんが言うのなら、それは本当のことだ。
「私は先輩たちの言葉を信じます!」
「そっすね。アタシも残ります。人数が多いほうが重しになりますし」
私と美嶺の言葉を受けて、陽彩さんも納得したようにうなづいてくれた。
「そっか……。うん。私もほたかちゃんの判断を支持するよ。先生はそれでいい?」
「仕方ないわねぇ……。先生が責任を持つわぁ」
あまちゃん先生は明るい顔で笑った。
△ ▲ △ ▲ △
時計の針は午前四時四〇分を示していた。
ほたか先輩は今までも何度となくテントの外に点検に出ていたので、雨カッパを着ているのに頭がずぶぬれになっている。
先輩は張り詰めた目で風の様子をうかがっていて、顔には疲労の色も見えた。
それでも再び外に出ようとするので、千景さんが引き止める。
「ほたかは休んでて。次はボクが」
「私も行きます!」
私は千景さんの後を追ってテントの外に出た。
空は少しだけ明るくなっているけど、ぶ厚い雲が太陽の光を阻んでいるせいか、まだまだ暗い。
テントを支える張り綱やペグはほたか先輩が直していたはずだが、幾度となく風の波を受け続け、いくつかは再び緩んでしまっていた。
「ペグで固定しないと、テントも簡単に壊れちゃうんですよね?」
「うん。テントの下に風が入って……ポールに、無理な力が加わる」
風は少し弱まっている気もするが、依然として気が抜けない。
その時、どこからか何かが割れる音が聞こえてきた。
陶器やガラスのような物が割れる、甲高い響きだ。
「この音は……」
部室棟のほうから聞こえた気がする。
私の脳裏に、ヒマワリの種をまいた植木鉢の光景がよみがえってきた。
部室棟の南側の窓の下。フェンスで守られていない崖際に、四つの植木鉢が置かれていたはずだ。
(……もしかして、ほたか先輩のヒマワリが?)
私の胸は不安でかきむしられた。
あのヒマワリは、ほたか先輩が想いを込めて種をまいたもの。
言うなれば、ほたか先輩自身だ。
ヒマワリがダメになったら先輩が悲しんでしまう。
「私、ちょっと見てきます!」
「ましろさんっ?」
千景さんが呼び止める声を振り切って、私は走った。
「みんな! ましろさんが!」
背後から千景さんの叫ぶ声が聞こえる。
それでも私の足は止まらず、一心不乱に走った。
△ ▲ △ ▲ △
部室棟を回り込んで、外壁に沿った狭い通路を足早に進む。
わずかにでも踏み外せば三メートル下の地面に転落してしまうというのに、私はかまわず進んだ。
頭の中はヒマワリのことでいっぱいになっていた。
ヘッドライトに浮かび上がる窓の下。
四つの植木鉢が近づいてくる。
その一つが横倒しになっているのがわかった。
(よかった……!)
倒れた植木鉢の中の土はかろうじて大きく崩れていない。
そして、さっきの何かが割れた音はこの植木鉢とは無関係だと分かった。
横倒しになった植木鉢は風に押されて転がろうとしているが、崖から落ちないように起き上がらせる。
そして鉢の中身を元に戻そうと、こぼれた土をつかみ取った。
「きゃっ!」
その時、突然顔に何かが当たった。
皮膚の感触でわかる。
どこからか飛んできた木の枝だ。
濡れた葉っぱは頬をぶって、そのまま風でどこかに飛ばされていく。
すると、次に変な浮遊感が体を襲った。
「えっ……?」
少し考えて、自分が体勢を崩して落ちかけていることが分かった。
分かったところで、足の踏ん張りがきかない。
重力が私の体を引っ張り始めた……。
「ましろちゃん!」
その声と共に、腕が強く握られた。
「ほたか先輩……?」
ほたか先輩が部室棟の脇の通路に立ち、ひどく焦った表情で私を見つめている。
私の体は先輩に支えられていた。
「こんな危ないことをしちゃダメ!」
「でも私、ヒマワリを……先輩を守りたかったんです」
「ヒマワリよりも、ましろちゃんが大切なの! 大好きなの!」
耳をつんざく風のうなり声の中で、ほたか先輩の言葉が響き渡った。
テントの中は真っ暗。ゴウゴウと大きな風の叫び声に包まれている。
そしてよくわからないのは、顔に押し当てられるテントシートの壁だった。
こんなところに壁や天井はなかったはずなので、確認しようと、枕元に置いておいたヘッドライトに手を伸ばし、点灯する。
「えっ……。テントが潰されてる?」
テント全体が大きくゆがみ、頭側の壁が寝ている私の額にくっつくほどに斜めに倒れ込んできていた。
腕時計を見ると、まだ午前四時。
夜明けまではあと一時間ぐらいあると思う。
私は怖くなり、隣で寝ている美嶺の肩を揺すった。
「美嶺、起きて!」
「んあぁ? アタシは可愛くねぇよ……」
「あぅぅ。寝ぼけてる場合じゃないよぉっ!」
すると美嶺の奥、頭側で小さく丸まっている千景さんが見えた。
「あ~! また千景さんが端っこで丸まってる! 本当に潰れちゃいますよぉ!」
声をかけているのに、二人とも起きない。
パニックになりかけていると、「ましろちゃん」という言葉と共に私の肩がつかまれた。
振り返ると、ほたか先輩も起きて、周囲を見つめている。
「ひとまず落ち着こっか」
「ほたか先輩……」
「まずは二人を起こそ。そしたらすぐに寝袋をしまって、カッパとヘッドライトをつけるの」
ほたか先輩の目はとても真剣なものだった。
△ ▲ △ ▲ △
千景さんと美嶺も目を覚まし、全員が雨カッパとヘッドライトをつける。
ガスランタンは転倒すると危ないので、ヘッドライトの明かりを頼りに寝袋を専用の収納袋に詰め込んでいった。
ほたか先輩は怖くて震えていた昨晩のような様子は全くなく、真剣な表情でみんなの様子を見守っている。
「これ……どういう状態なんすかね……」
「たぶん春の嵐……『メイストーム』だと思う」
「メイ……ストーム?」
聞きなれない言葉に、私は首をかしげる。
すると、ほたか先輩は説明してくれた。
「四月から五月にかけて、温帯低気圧の急速な発達で発生する大風のことなの。場合によっては台風並みの暴風になることもあるみたい」
「台風っすか……。確かにすごい風っすね」
「う……うん……。す……すごい」
苦しそうな声を聞いて千景さんに視線を送ると、背中全体にテントの壁が覆いかぶさり、テントの壁に飲み込まれようとしていた。
「うわわっ! 千景さんが潰されてる!」
私は慌てて千景さんを引っ張り出す。
「テントはこんなに歪んで、大丈夫なんすか」
「金属製のポールだから……風には強い。大丈夫」
千景さんは自信に満ちた顔でうなづいた。
「……みんなごめんね。こんなことになるなら、昨日のうちにテントを片付けて宿直室で泊まればよかったね……」
「……仕方ない。ボクも油断してた」
「そっすよ」
千景さんと美嶺の言葉に、私も大きくうなづいた。
台風の時期でもないので、私もまさかこんなことになるとは思わなかった。
昨日の夜から風が少し強いと思っていたけど、天気予報を見ずにキャンプしたのは失敗だったかもしれない。
でも、こんな状況で原因を探っても仕方がない。
反省はあとですればいいので、今は目の前のことに向き合えば十分だ。
「ひとまず、今を乗り切りましょう!」
私は力を込めて宣言する。
ほたか先輩もうなづいてくれた。
「そうだね。……お姉さんと千景ちゃんはテントの外でペグと張り綱の点検。ましろちゃんと美嶺ちゃんはいつでも逃げられるように、残りの荷物のパッキングをお願いできるかな」
「わかりました!」
私たちの返事と共に、ほたか先輩と千景さんはテントの外に出ていく。
テントの入り口のファスナーが開くと、強い雨風が中に吹き込んできた。
テントの中の荷物を片付けていると、グランドの奥の暗がりから小さな光が二つ、近づいてきた。
「みなさ~ん、大丈夫?」
その声はあまちゃん先生だった。
先生の奥には懐中電灯を持った陽彩先輩も立っている。
「大きな風の音で起きたら外が凄いことになってるから、心配で来たんだ!」
「とりあえずテントの中に入って下さい!」
ほたか先輩にうながされるまま、全員がテントの中に集結する。
いつでも外に出れるように、今だけは靴を履いたままの待機となった。
「どうする? 校舎や部室の中に逃げたほうがいいんじゃないかな」
先生と陽彩さんは心配そうな顔で私たちを見つめている。
しかし、ほたか先輩は困った顔で首を横に振った。
「……さっき確認してまわったら、ペグや張り綱が結構ゆるんでいたんです。頻繁に点検しないとテント自体がダメになってしまうので、部長としてここに残ります」
「風が弱まらないと、撤収も危険。それに……ドーム型テントだから、ペグがしっかりしてれば、台風でも耐えられる」
千景さんが言うのなら、それは本当のことだ。
「私は先輩たちの言葉を信じます!」
「そっすね。アタシも残ります。人数が多いほうが重しになりますし」
私と美嶺の言葉を受けて、陽彩さんも納得したようにうなづいてくれた。
「そっか……。うん。私もほたかちゃんの判断を支持するよ。先生はそれでいい?」
「仕方ないわねぇ……。先生が責任を持つわぁ」
あまちゃん先生は明るい顔で笑った。
△ ▲ △ ▲ △
時計の針は午前四時四〇分を示していた。
ほたか先輩は今までも何度となくテントの外に点検に出ていたので、雨カッパを着ているのに頭がずぶぬれになっている。
先輩は張り詰めた目で風の様子をうかがっていて、顔には疲労の色も見えた。
それでも再び外に出ようとするので、千景さんが引き止める。
「ほたかは休んでて。次はボクが」
「私も行きます!」
私は千景さんの後を追ってテントの外に出た。
空は少しだけ明るくなっているけど、ぶ厚い雲が太陽の光を阻んでいるせいか、まだまだ暗い。
テントを支える張り綱やペグはほたか先輩が直していたはずだが、幾度となく風の波を受け続け、いくつかは再び緩んでしまっていた。
「ペグで固定しないと、テントも簡単に壊れちゃうんですよね?」
「うん。テントの下に風が入って……ポールに、無理な力が加わる」
風は少し弱まっている気もするが、依然として気が抜けない。
その時、どこからか何かが割れる音が聞こえてきた。
陶器やガラスのような物が割れる、甲高い響きだ。
「この音は……」
部室棟のほうから聞こえた気がする。
私の脳裏に、ヒマワリの種をまいた植木鉢の光景がよみがえってきた。
部室棟の南側の窓の下。フェンスで守られていない崖際に、四つの植木鉢が置かれていたはずだ。
(……もしかして、ほたか先輩のヒマワリが?)
私の胸は不安でかきむしられた。
あのヒマワリは、ほたか先輩が想いを込めて種をまいたもの。
言うなれば、ほたか先輩自身だ。
ヒマワリがダメになったら先輩が悲しんでしまう。
「私、ちょっと見てきます!」
「ましろさんっ?」
千景さんが呼び止める声を振り切って、私は走った。
「みんな! ましろさんが!」
背後から千景さんの叫ぶ声が聞こえる。
それでも私の足は止まらず、一心不乱に走った。
△ ▲ △ ▲ △
部室棟を回り込んで、外壁に沿った狭い通路を足早に進む。
わずかにでも踏み外せば三メートル下の地面に転落してしまうというのに、私はかまわず進んだ。
頭の中はヒマワリのことでいっぱいになっていた。
ヘッドライトに浮かび上がる窓の下。
四つの植木鉢が近づいてくる。
その一つが横倒しになっているのがわかった。
(よかった……!)
倒れた植木鉢の中の土はかろうじて大きく崩れていない。
そして、さっきの何かが割れた音はこの植木鉢とは無関係だと分かった。
横倒しになった植木鉢は風に押されて転がろうとしているが、崖から落ちないように起き上がらせる。
そして鉢の中身を元に戻そうと、こぼれた土をつかみ取った。
「きゃっ!」
その時、突然顔に何かが当たった。
皮膚の感触でわかる。
どこからか飛んできた木の枝だ。
濡れた葉っぱは頬をぶって、そのまま風でどこかに飛ばされていく。
すると、次に変な浮遊感が体を襲った。
「えっ……?」
少し考えて、自分が体勢を崩して落ちかけていることが分かった。
分かったところで、足の踏ん張りがきかない。
重力が私の体を引っ張り始めた……。
「ましろちゃん!」
その声と共に、腕が強く握られた。
「ほたか先輩……?」
ほたか先輩が部室棟の脇の通路に立ち、ひどく焦った表情で私を見つめている。
私の体は先輩に支えられていた。
「こんな危ないことをしちゃダメ!」
「でも私、ヒマワリを……先輩を守りたかったんです」
「ヒマワリよりも、ましろちゃんが大切なの! 大好きなの!」
耳をつんざく風のうなり声の中で、ほたか先輩の言葉が響き渡った。
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