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第一章 異変の始まり
第18話 目立つデータ
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3日もすると、2人も正気を取り戻す。
「ここは、一体?」
「どうして。私たち服も着ずに」
「それに、あなたは?だれ」
2人から、順に質問がやってくる。
2人は、高校生で、突然ゴブリンに攫われたようだ。
何か、液体を掛けられた後、体が動かなくなり。
そのまま脱がされ、強引に破瓜をされた。
だが、その痛みや悔しさ。恐怖と言ったものは、すぐに消え、体中にあふれる快楽に沈む。
すぐに、何も分からなくなったようだ。
「よくは分からないけれど、ここに来て3日? 最も、私が意識を取り戻しての話だから、よく分からないの」
「ここってどう見ても、檻ですよね。中は普通の部屋ですけれど」
「うん。奥にトイレと、お風呂もあるわ。無論ガラス張りだけど」
そう言うと、高校生達は顔を見合わせる。
床は、石の床。
でも床暖房のように、暖かい。
「あの、ご飯とかはどうしていたの? でしょうか?」
「あなたたちが、レズっていた間も、ご飯を食べさせていたわよ」
「レズっていた?」
そう言うと顔を見合わせ、記憶がうっすらとでもあるのか、赤くなって顔を伏せる。
「ちなみに、お風呂の横に洗濯機もあるの。おかしいよね。シーツはあなたたちが汚すから毎日洗ったわ。替えのシーツもあるから、古代ギリシアのトーガのように体に巻くのは出来そうよ」
皮肉も交えてそう言うと、あわてて走って行く。
すぐに、シーツを巻いて出てきて、聞いてくる。
「この歯ブラシとかも、使って良いのですよね」
「多分ね」
「口の中。気持ち悪い」
「言わないで、思い出しちゃう。あの生臭くて苦いの」
「うー。そういえば私も」
2人は、むきになって、歯磨きとうがいをしているようだ。
やがて風呂場で、はしゃぐ声が聞こえ始める。
そうしていると、彼が、やってくる。
そうどうこう言っても、私たちは、生きるために。彼に従うしかない。
彼が、来なくなれば。
水はあるけれど、何日持つのかしら?
水がなければ、4~5日で死んでしまうと聞いたことがある。
彼のご機嫌を取る。それがすべて。
彼女たちは出来るかしら? 巻き添えはいやね。
「うーん? 浴室側ではしゃいでいるなら、正気になったか。君もやっとお守りから解放されたね」
「おかげさまで」
「じゃあ君は、部屋を与えてあげよう」
「部屋を?」
「ああ、ここから、出るがいい」
そう彼が言った瞬間。檻が消える。
「こっちへ」
床にある、穴のあいた石を越えると、檻が復活をする。
「ああそうだ。彼女たちの弁当と、これは君の分。時間が無くてコンビニ弁当で申し訳ない」
彼の後ろを付いていく。
檻のドアを開け、階段を上り、一つ上の階へ。
そのまま進み、一つのドアの前にたどり着く。
木製の、3mはありそうなドア。
「此処だ」
そう言って、木製のドアを開ける。
中へ入る彼。
無論付いて行くしか無いけれど、視線の先には、もう一枚同じ感じのドアがある。
この大きさで、二重扉? そして、彼が開いたドアの先は、当然外。
「さあ、行きたまえ。少し間違えたが、問題は無いだろう。考え方によっては君は自由だ」
そう言ってためらう、私の背中をものすごい力で押し出す。
でも、転けるような力ではない。
「君がやった、些細な間違い。まあその報いだね。まあ頑張れ」
彼は、笑いながらそう言って、ドアは閉まる。
眼前には、森が広がる風景。
ここは小高い丘のようだ。
見渡す限り、緑あふれる森。
彼はなんと言った? ここから、出るのに千年かかったと言っていた。
でも今なら、地球と繋がっている、異変。
それの元は、きっと此処。
ならうまく、繋がったときに向こう側に行けば逃げられる。
きっと魔王。
彼は、あの時に居て。
大学生にえん罪を掛けた私を、許せなかったのでしょう。
外に放り出したのは、死刑判決か、それとも慈悲か分からないけれど頑張ろう。
あの人のいう事をひたすら聞いて、子供産んでなどという人生よりは、よほどまし。多分ね。ゴブリンを倒そう。誰かが書いていた。レベルアップがあると。
自分を鍛え。逃げる。
でも傷む前に、お弁当を食べよう。
お茶は大事に。
魔王城の入り口で、コンビニ弁当を拡げて、ぱくつく。
私は、日本へ帰る。そう決意をしながら。
その頃。日本某署。
「なあ此処連続で、名前が出ている大学生達がいる。日に2~3件ずつ」
「この所多いからだろう」
「それがさあ、この前。OLさんの失踪があっただろう」
「駅から、自分で自宅方面に帰っていて、消えた奴」
「ああ。あれか、駅で大学生にえん罪掛けて、その後。会社へ送れるって連絡入れて、なぜか家に向けて改札を出て。はいはい。えーとこれだ。奥村沙羅25歳。それでどうしたんだ?」
「その相手なんだよ。懸賞小僧」
「まあ偶然だろ。それこそ、この数日。関係者に聞き込みが行っているから、ぼちぼち、あたっているくらいじゃないか」
「そういえば、来ていたな」
そうして帰ってきた調査員の報告を聞いて、いじめではないかと心配の声が上がる。
「大学生の頃は、調子に乗るからなあ。1人が言い出せば皆が乗っかる」
「そんなもの、職場でも一緒だろ」
誰かがそう言った瞬間、場に緊張が走る。
「ここは、一体?」
「どうして。私たち服も着ずに」
「それに、あなたは?だれ」
2人から、順に質問がやってくる。
2人は、高校生で、突然ゴブリンに攫われたようだ。
何か、液体を掛けられた後、体が動かなくなり。
そのまま脱がされ、強引に破瓜をされた。
だが、その痛みや悔しさ。恐怖と言ったものは、すぐに消え、体中にあふれる快楽に沈む。
すぐに、何も分からなくなったようだ。
「よくは分からないけれど、ここに来て3日? 最も、私が意識を取り戻しての話だから、よく分からないの」
「ここってどう見ても、檻ですよね。中は普通の部屋ですけれど」
「うん。奥にトイレと、お風呂もあるわ。無論ガラス張りだけど」
そう言うと、高校生達は顔を見合わせる。
床は、石の床。
でも床暖房のように、暖かい。
「あの、ご飯とかはどうしていたの? でしょうか?」
「あなたたちが、レズっていた間も、ご飯を食べさせていたわよ」
「レズっていた?」
そう言うと顔を見合わせ、記憶がうっすらとでもあるのか、赤くなって顔を伏せる。
「ちなみに、お風呂の横に洗濯機もあるの。おかしいよね。シーツはあなたたちが汚すから毎日洗ったわ。替えのシーツもあるから、古代ギリシアのトーガのように体に巻くのは出来そうよ」
皮肉も交えてそう言うと、あわてて走って行く。
すぐに、シーツを巻いて出てきて、聞いてくる。
「この歯ブラシとかも、使って良いのですよね」
「多分ね」
「口の中。気持ち悪い」
「言わないで、思い出しちゃう。あの生臭くて苦いの」
「うー。そういえば私も」
2人は、むきになって、歯磨きとうがいをしているようだ。
やがて風呂場で、はしゃぐ声が聞こえ始める。
そうしていると、彼が、やってくる。
そうどうこう言っても、私たちは、生きるために。彼に従うしかない。
彼が、来なくなれば。
水はあるけれど、何日持つのかしら?
水がなければ、4~5日で死んでしまうと聞いたことがある。
彼のご機嫌を取る。それがすべて。
彼女たちは出来るかしら? 巻き添えはいやね。
「うーん? 浴室側ではしゃいでいるなら、正気になったか。君もやっとお守りから解放されたね」
「おかげさまで」
「じゃあ君は、部屋を与えてあげよう」
「部屋を?」
「ああ、ここから、出るがいい」
そう彼が言った瞬間。檻が消える。
「こっちへ」
床にある、穴のあいた石を越えると、檻が復活をする。
「ああそうだ。彼女たちの弁当と、これは君の分。時間が無くてコンビニ弁当で申し訳ない」
彼の後ろを付いていく。
檻のドアを開け、階段を上り、一つ上の階へ。
そのまま進み、一つのドアの前にたどり着く。
木製の、3mはありそうなドア。
「此処だ」
そう言って、木製のドアを開ける。
中へ入る彼。
無論付いて行くしか無いけれど、視線の先には、もう一枚同じ感じのドアがある。
この大きさで、二重扉? そして、彼が開いたドアの先は、当然外。
「さあ、行きたまえ。少し間違えたが、問題は無いだろう。考え方によっては君は自由だ」
そう言ってためらう、私の背中をものすごい力で押し出す。
でも、転けるような力ではない。
「君がやった、些細な間違い。まあその報いだね。まあ頑張れ」
彼は、笑いながらそう言って、ドアは閉まる。
眼前には、森が広がる風景。
ここは小高い丘のようだ。
見渡す限り、緑あふれる森。
彼はなんと言った? ここから、出るのに千年かかったと言っていた。
でも今なら、地球と繋がっている、異変。
それの元は、きっと此処。
ならうまく、繋がったときに向こう側に行けば逃げられる。
きっと魔王。
彼は、あの時に居て。
大学生にえん罪を掛けた私を、許せなかったのでしょう。
外に放り出したのは、死刑判決か、それとも慈悲か分からないけれど頑張ろう。
あの人のいう事をひたすら聞いて、子供産んでなどという人生よりは、よほどまし。多分ね。ゴブリンを倒そう。誰かが書いていた。レベルアップがあると。
自分を鍛え。逃げる。
でも傷む前に、お弁当を食べよう。
お茶は大事に。
魔王城の入り口で、コンビニ弁当を拡げて、ぱくつく。
私は、日本へ帰る。そう決意をしながら。
その頃。日本某署。
「なあ此処連続で、名前が出ている大学生達がいる。日に2~3件ずつ」
「この所多いからだろう」
「それがさあ、この前。OLさんの失踪があっただろう」
「駅から、自分で自宅方面に帰っていて、消えた奴」
「ああ。あれか、駅で大学生にえん罪掛けて、その後。会社へ送れるって連絡入れて、なぜか家に向けて改札を出て。はいはい。えーとこれだ。奥村沙羅25歳。それでどうしたんだ?」
「その相手なんだよ。懸賞小僧」
「まあ偶然だろ。それこそ、この数日。関係者に聞き込みが行っているから、ぼちぼち、あたっているくらいじゃないか」
「そういえば、来ていたな」
そうして帰ってきた調査員の報告を聞いて、いじめではないかと心配の声が上がる。
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誰かがそう言った瞬間、場に緊張が走る。
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