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第ニ章 異世界側開拓
第41話 尻尾を掴む
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さて、みんなで渡された資料を見る。
「この、メインでやり取りを行っている、四十代の古参お姉さんが一人。管代 薄女(かんよ うすめ)さんだけど、指示通りに作業して、確認を怠ったと言うだけだよね」
万結が普段かけていない。めがねの蔓を、くいっと押し上げながら発言する。
「万結おまえ、小鼻が低いから、めがねがずり落ちるんだよ」
「今は、めがねのことは良いのよ」
「じゃなんで、かけた」
「推理なら、めがねでしょう。こういう物は、雰囲気が大事なの」
万結がそう言っているが、みんなの興味はすでに次へ。
「話を振っといて、無視とか。信じられない」
万結が愚痴る。
普段あまり発言しない薬研が、何か張り切り、必死でフローチャートを書いている。
満足したのか、発言を開始する。
「みんな聞いて。問題は、会社に不利益を与えて、誰が得をするかという事なの。常とうとして、何かあったときに一番利益を得るものが犯人」
薬研が紙を、差し出してくる。
「じゃあ、得られる利益を考えれば良いのか?」
「そうね。それと今からは、ディテクティブ理花と呼んで」
「探偵か?」
「そうよ」
「ディテクティブ理花?」
俺がそう言うと、理花が胸と股間を押さえて、奇妙な声を出す。
「はうんっ」
その奇妙な行動に、みんなが注目する。安田はあわてて、何かのスイッチを確認しOFFにする。
「どうしたんだ?」
「いえ何でもないわ。新世君。いえ改君。これからは名前で呼んでくれる」
「ああまあ。問題ないけど」
万結が脇腹を突っついてくる。
小声で、こそこそと。
「いつの間に、理花までたらし込んだの?」
「失礼な。何もしてないぞ」
「じゃあ、もう少し低い声で。そうね。エッチの時に、私の名前を耳元で言うときみたいな感じで、理花に言ってみて」
「まあ良いけど、おい。理花」
それが、聞こえた瞬間。理花は、股間と胸を押さえて、椅子からズリ転け、顔は上気し、うるうるした瞳でこっちを見る。
「なあに。あらたぁ」
ゾクゾクするのか、ぷるぷるしながら、こちらを見上げる。
「この条件で、喜ぶのは。どう考えても、仕事を奪った相手の会社だろ」
「あっ。うん」
期待した答えと違ったのか、多少顔が曇る。
椅子に這い上がりながら、答え始める。
「リストだと、この四十代のおっさんと書かれている人は、銀行がらみの出向組で、前に経営が良くなかったときに、銀行から来ているの。銀行からの指示で、回収に入ったのかもしれない。それと、三十代のお姉さん。独善 好美(どくぜん このみ)さんは、自身のプライドが高く。他者に対し、口やかましい割に、仕事が出来ず。口ばかり。ミスを注意されれば、逆に攻撃してくるか、反射的にパワハラ、セクハラのワードが出てくる厄介者となっている。これが基本情報。幾度も首にしようとしたけれど、出来なかった経歴がある。この人なんかは、ライバル社からポジションアップをネタに、諭されればやりそうだと思わない」
ペンをクルクル回しながら、赤丸? を付けていく。いや、書いちゃいけないマークだよな。
「どいつもこいつも、怪しいな。でも、その独善さん。どうして首に出来ないんだ?」
「労働基準監督署に診断書を持って、駆け込むみたいよ。不当な扱いとストレスで私は壊れた、最近のミスはこのせい。とか言って」
「するとね、会社の方に改善命令がやってくるのよ」
「改善命令って、違法行為があった場合だろ」
「タイムカードの方が本当だったけど、自身の告発でサビ残のリストを出したんだって。パソコンの、動作ログまで付けて。きっとノートパソコンだから、持って帰って、私用で使った時間だろうと言うことだけど。それで困って、改善するため会社も社内に監視カメラを設置するって言ったら、そんなのセクハラよ。設置反対って言い出したみたいね」
「そりゃ、嘘がばれるからな」
「それで困って、会社の出入り口に設置したの。それでも出入りは分かるから。理由も防犯で行けるしね」
それを聞くだけで、みんなが疲れる。
「大きな会社じゃないのに、大変だなあ。いっそ、これを機に一度潰して、全員解雇でやり直した方が良いような気もするぞ」
「だけどそれをすると、信用がね」
まあそんな話を聞き、また同じようなことをするだろうと、つくしに、映像を撮影し魔石に記録する招き猫をいくつか作って貰う。
妖芽に言って、くまなく撮影できるように置いてきて貰う。
また似たようなことがあれば、連絡して貰うことにして放置しておく。
「ふふっ。改君の声」
理花は改の声それも、『理花』と呼んだところをループ再生しながら、一人で楽しむ。
無論横には、疲れ果てた安田が眠っている。
そして、妖芽の会社に誰かが忍び込む。
出入り口に仕掛けられた、カメラのデータを一生懸命削除し、リモートサーバを仕込む誰かがいた。こそっと、ルーター側のDMZの設定を行い。フリーDNSに登録し、家からアクセス出来るようにセットアップする。アクセスログは、記録しない。
基本OSが、よく分かっている物だったので、タスクを作成。
一時間事に、映像記録を削除する様に、繰り返しで作成。
登録する。
念には念を入れて、シャットダウン時と、起動時にもトリガーを設定。
その姿を、つくし作製の招き猫が、やれやれという感じで撮影する。
その異常は、俺の持っている。お知らせにゃんこに通知が来る。
まあ、異世界側にいたから、朝、日本側に来たときに、ぷるぷるし始める。
「何かあった、みたいだぞ」
俺は手の平の上で、うにゃうにゃゴロゴロする、妙にリアルな魔道具をのぞき込む。
「この、メインでやり取りを行っている、四十代の古参お姉さんが一人。管代 薄女(かんよ うすめ)さんだけど、指示通りに作業して、確認を怠ったと言うだけだよね」
万結が普段かけていない。めがねの蔓を、くいっと押し上げながら発言する。
「万結おまえ、小鼻が低いから、めがねがずり落ちるんだよ」
「今は、めがねのことは良いのよ」
「じゃなんで、かけた」
「推理なら、めがねでしょう。こういう物は、雰囲気が大事なの」
万結がそう言っているが、みんなの興味はすでに次へ。
「話を振っといて、無視とか。信じられない」
万結が愚痴る。
普段あまり発言しない薬研が、何か張り切り、必死でフローチャートを書いている。
満足したのか、発言を開始する。
「みんな聞いて。問題は、会社に不利益を与えて、誰が得をするかという事なの。常とうとして、何かあったときに一番利益を得るものが犯人」
薬研が紙を、差し出してくる。
「じゃあ、得られる利益を考えれば良いのか?」
「そうね。それと今からは、ディテクティブ理花と呼んで」
「探偵か?」
「そうよ」
「ディテクティブ理花?」
俺がそう言うと、理花が胸と股間を押さえて、奇妙な声を出す。
「はうんっ」
その奇妙な行動に、みんなが注目する。安田はあわてて、何かのスイッチを確認しOFFにする。
「どうしたんだ?」
「いえ何でもないわ。新世君。いえ改君。これからは名前で呼んでくれる」
「ああまあ。問題ないけど」
万結が脇腹を突っついてくる。
小声で、こそこそと。
「いつの間に、理花までたらし込んだの?」
「失礼な。何もしてないぞ」
「じゃあ、もう少し低い声で。そうね。エッチの時に、私の名前を耳元で言うときみたいな感じで、理花に言ってみて」
「まあ良いけど、おい。理花」
それが、聞こえた瞬間。理花は、股間と胸を押さえて、椅子からズリ転け、顔は上気し、うるうるした瞳でこっちを見る。
「なあに。あらたぁ」
ゾクゾクするのか、ぷるぷるしながら、こちらを見上げる。
「この条件で、喜ぶのは。どう考えても、仕事を奪った相手の会社だろ」
「あっ。うん」
期待した答えと違ったのか、多少顔が曇る。
椅子に這い上がりながら、答え始める。
「リストだと、この四十代のおっさんと書かれている人は、銀行がらみの出向組で、前に経営が良くなかったときに、銀行から来ているの。銀行からの指示で、回収に入ったのかもしれない。それと、三十代のお姉さん。独善 好美(どくぜん このみ)さんは、自身のプライドが高く。他者に対し、口やかましい割に、仕事が出来ず。口ばかり。ミスを注意されれば、逆に攻撃してくるか、反射的にパワハラ、セクハラのワードが出てくる厄介者となっている。これが基本情報。幾度も首にしようとしたけれど、出来なかった経歴がある。この人なんかは、ライバル社からポジションアップをネタに、諭されればやりそうだと思わない」
ペンをクルクル回しながら、赤丸? を付けていく。いや、書いちゃいけないマークだよな。
「どいつもこいつも、怪しいな。でも、その独善さん。どうして首に出来ないんだ?」
「労働基準監督署に診断書を持って、駆け込むみたいよ。不当な扱いとストレスで私は壊れた、最近のミスはこのせい。とか言って」
「するとね、会社の方に改善命令がやってくるのよ」
「改善命令って、違法行為があった場合だろ」
「タイムカードの方が本当だったけど、自身の告発でサビ残のリストを出したんだって。パソコンの、動作ログまで付けて。きっとノートパソコンだから、持って帰って、私用で使った時間だろうと言うことだけど。それで困って、改善するため会社も社内に監視カメラを設置するって言ったら、そんなのセクハラよ。設置反対って言い出したみたいね」
「そりゃ、嘘がばれるからな」
「それで困って、会社の出入り口に設置したの。それでも出入りは分かるから。理由も防犯で行けるしね」
それを聞くだけで、みんなが疲れる。
「大きな会社じゃないのに、大変だなあ。いっそ、これを機に一度潰して、全員解雇でやり直した方が良いような気もするぞ」
「だけどそれをすると、信用がね」
まあそんな話を聞き、また同じようなことをするだろうと、つくしに、映像を撮影し魔石に記録する招き猫をいくつか作って貰う。
妖芽に言って、くまなく撮影できるように置いてきて貰う。
また似たようなことがあれば、連絡して貰うことにして放置しておく。
「ふふっ。改君の声」
理花は改の声それも、『理花』と呼んだところをループ再生しながら、一人で楽しむ。
無論横には、疲れ果てた安田が眠っている。
そして、妖芽の会社に誰かが忍び込む。
出入り口に仕掛けられた、カメラのデータを一生懸命削除し、リモートサーバを仕込む誰かがいた。こそっと、ルーター側のDMZの設定を行い。フリーDNSに登録し、家からアクセス出来るようにセットアップする。アクセスログは、記録しない。
基本OSが、よく分かっている物だったので、タスクを作成。
一時間事に、映像記録を削除する様に、繰り返しで作成。
登録する。
念には念を入れて、シャットダウン時と、起動時にもトリガーを設定。
その姿を、つくし作製の招き猫が、やれやれという感じで撮影する。
その異常は、俺の持っている。お知らせにゃんこに通知が来る。
まあ、異世界側にいたから、朝、日本側に来たときに、ぷるぷるし始める。
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