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第3章 テラグランデ大陸統一へ
第53話 何処で間違えたんだ?
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「なにがじゃ」
「さっきから言っているだろう。講和か降伏か という話だ。それとも全滅するのをわかっていて突っ込むつもりか? 今の状況を見ると、民は俺たちに従わないぞ。都合がいい感じに、俺たちが無能だと何処からか噂が流れ。責任をとれの一辺倒だからな」
そう言われて、思い当たったのだろう。
「ああそれな。商人たちが言いふらした噂だが、最初に男と女が、戦争の事や食糧の輸入の話。日本の恐ろしさ。そんな話を各町で親切に教えてくれたらしいぞ。そしてだ、話の内容は覚えているのに、全く人相が不明。ほぼ同時に色々な街で目撃だとさ」
「ああ全くその通り。そのおかげで、目先の事だけで先を見れない政府だと認識された。今から、抗戦だなどと言ったら、民に吊るされるのが早いだろう」
そう言って場が静かになる。
「なあ。それって諏訪じゃないのか?」
「「「当然だろう」」」
ぼそっと、コイヴィストが言ったら、みんなから突っ込まれる。
「ほかの何者が、そんなことをするんだ。あの壁がある。越えてこられる人間? そんなもの決まっておるじゃないか。そうだなラポラ」
「ええ。民を大事に。これ以上戦火を広げずに、この戦争を終息させる。そうおっしゃっていました。まあ、その為にこの情報を教えてやってくれと。諏訪様とシャジャラ様はおっしゃり、この資料を私目にお預けくださったのです。さあ。さっさと決断してくださいな。両名とも結果をお待ちでございます」
「お待ち? どこでだ」
「それはもちろん。この場で。最初からずっといらっしゃっています」
全員の顔が引きつり周りを見回す。
「いま、ラポラさんからご紹介預かった諏訪だ。横に居るのは四天王の一人シャジャラだ。この前ぶりだから覚えはあるだろう」
そう言って、代表アトロ・ニスカヴァーラの横で声がする。
全員首から、ギギギと音がする感じで顔を向ける。
そこには腕組みをした男女が座っている。
「なっ。いつから」
「さっき、ラポラさんが言っただろう。最初からだ。前回の会議の時も座っていたしな。俺たち、人見知りで臆病だからな、あまり人目につかないんだ」
そう言って笑い始める。
すると、シャジャラもわらい、ラポラも笑い始める。
「代表じゃないが、答えを聞こう。日本とシウダー王国には伝えてやる」
「くっ。講和を講和の仲裁を、お願いする」
「わかった伝えよう。だが、あんた達のせいで、シウダー王国に被害が出ている。それに必要のない壁の建築費や、魔道具を無力化するための攻撃ミサイル? いやドローンだな。あれの経費を請求する。覚悟しておけ。3日後迎えにここへやってくる。無知なあんたたちに日本を見せてやる」
そう言って、俺とシャジャラは転移する。
ラポラの諏訪様連れて行ってぇ~という声が、聞こえていたが無視した。
「とまあ、講和をするようですよ。とりあえず迎えに行って、日本側へ連れてきます。向こう側だと何をするか、いまいち信用できませんから」
目の前に居るのはシウダー王と日本の関係者。
「シウダー王は帰らなくていいんですか?」
「大丈夫だろう。宰相に任せてある。それに今回決めた。国ごと日本の傘下に入る。特別自治区として認めてもらった」
「そりゃ、また思い切りましたね」
「いや、ステファニアが日本が良い。見てくださいこのプルプルの肌と言ってな。久々に燃えたよ。はっはっは」
「そりゃよかったですね」
俺はため息をつく。可哀そうな国民。
いや今の状況よりは、いいのか。
安定しない生活と、7公3民の税金。
不衛生な環境と考えれば最悪だな。
土地に灌漑用水を張り巡らせ、農地化する。
そうすれば、最大の農地が出来上がる。
機械も整備すれば、ましな生活ができるかな?
そう言えば、うちの税金てどうなっているんだ? 聞いていないぞ。
「なあシャジャラ。うちの国って税金いくらだ?」
「そんなものありません」
「ないの?」
「ええすべて魔王様のものです」
どわー。極悪だ。
独裁国の極みだ。
「今度全員集めろ。うちの国について方針を布告する」
「ひょっとして、日本のように変更されるおつもりですか?」
「そうだよ」
「ちょっと難しいかもしれません。こちらの世界と違い向こうの慣習で、弱きものは強き者の庇護に入る。それが国の基本であり根幹です。ですので、あっそうですわね。向こうとは違い。こちらに居るのはあと一人と、正体不明の封印されたもののみでしたね。ほかの国、えーと核ミサイルでしたか、あんなもの役には立ちませんし問題はありませんわね。どうせなら、この星で覇権を求めていただいてもよろしいですのに」
「そりゃ面倒。却下だ」
そう言うと、きょとんとして、やがてふふっと笑う。
「面倒ですか。諏訪様らしい。無理とかではありませんのね」
「ああ。最近力がな。やばいんだよ。多分思い切り殴れば、地球が割れそうな気がするよ」
「それは困りますね。自重をお願いします。ふふっ」
「えーともう良いかね。諏訪君」
ああこの人、総理だったな。
「ああ失礼」
「さっきから言っているだろう。講和か降伏か という話だ。それとも全滅するのをわかっていて突っ込むつもりか? 今の状況を見ると、民は俺たちに従わないぞ。都合がいい感じに、俺たちが無能だと何処からか噂が流れ。責任をとれの一辺倒だからな」
そう言われて、思い当たったのだろう。
「ああそれな。商人たちが言いふらした噂だが、最初に男と女が、戦争の事や食糧の輸入の話。日本の恐ろしさ。そんな話を各町で親切に教えてくれたらしいぞ。そしてだ、話の内容は覚えているのに、全く人相が不明。ほぼ同時に色々な街で目撃だとさ」
「ああ全くその通り。そのおかげで、目先の事だけで先を見れない政府だと認識された。今から、抗戦だなどと言ったら、民に吊るされるのが早いだろう」
そう言って場が静かになる。
「なあ。それって諏訪じゃないのか?」
「「「当然だろう」」」
ぼそっと、コイヴィストが言ったら、みんなから突っ込まれる。
「ほかの何者が、そんなことをするんだ。あの壁がある。越えてこられる人間? そんなもの決まっておるじゃないか。そうだなラポラ」
「ええ。民を大事に。これ以上戦火を広げずに、この戦争を終息させる。そうおっしゃっていました。まあ、その為にこの情報を教えてやってくれと。諏訪様とシャジャラ様はおっしゃり、この資料を私目にお預けくださったのです。さあ。さっさと決断してくださいな。両名とも結果をお待ちでございます」
「お待ち? どこでだ」
「それはもちろん。この場で。最初からずっといらっしゃっています」
全員の顔が引きつり周りを見回す。
「いま、ラポラさんからご紹介預かった諏訪だ。横に居るのは四天王の一人シャジャラだ。この前ぶりだから覚えはあるだろう」
そう言って、代表アトロ・ニスカヴァーラの横で声がする。
全員首から、ギギギと音がする感じで顔を向ける。
そこには腕組みをした男女が座っている。
「なっ。いつから」
「さっき、ラポラさんが言っただろう。最初からだ。前回の会議の時も座っていたしな。俺たち、人見知りで臆病だからな、あまり人目につかないんだ」
そう言って笑い始める。
すると、シャジャラもわらい、ラポラも笑い始める。
「代表じゃないが、答えを聞こう。日本とシウダー王国には伝えてやる」
「くっ。講和を講和の仲裁を、お願いする」
「わかった伝えよう。だが、あんた達のせいで、シウダー王国に被害が出ている。それに必要のない壁の建築費や、魔道具を無力化するための攻撃ミサイル? いやドローンだな。あれの経費を請求する。覚悟しておけ。3日後迎えにここへやってくる。無知なあんたたちに日本を見せてやる」
そう言って、俺とシャジャラは転移する。
ラポラの諏訪様連れて行ってぇ~という声が、聞こえていたが無視した。
「とまあ、講和をするようですよ。とりあえず迎えに行って、日本側へ連れてきます。向こう側だと何をするか、いまいち信用できませんから」
目の前に居るのはシウダー王と日本の関係者。
「シウダー王は帰らなくていいんですか?」
「大丈夫だろう。宰相に任せてある。それに今回決めた。国ごと日本の傘下に入る。特別自治区として認めてもらった」
「そりゃ、また思い切りましたね」
「いや、ステファニアが日本が良い。見てくださいこのプルプルの肌と言ってな。久々に燃えたよ。はっはっは」
「そりゃよかったですね」
俺はため息をつく。可哀そうな国民。
いや今の状況よりは、いいのか。
安定しない生活と、7公3民の税金。
不衛生な環境と考えれば最悪だな。
土地に灌漑用水を張り巡らせ、農地化する。
そうすれば、最大の農地が出来上がる。
機械も整備すれば、ましな生活ができるかな?
そう言えば、うちの税金てどうなっているんだ? 聞いていないぞ。
「なあシャジャラ。うちの国って税金いくらだ?」
「そんなものありません」
「ないの?」
「ええすべて魔王様のものです」
どわー。極悪だ。
独裁国の極みだ。
「今度全員集めろ。うちの国について方針を布告する」
「ひょっとして、日本のように変更されるおつもりですか?」
「そうだよ」
「ちょっと難しいかもしれません。こちらの世界と違い向こうの慣習で、弱きものは強き者の庇護に入る。それが国の基本であり根幹です。ですので、あっそうですわね。向こうとは違い。こちらに居るのはあと一人と、正体不明の封印されたもののみでしたね。ほかの国、えーと核ミサイルでしたか、あんなもの役には立ちませんし問題はありませんわね。どうせなら、この星で覇権を求めていただいてもよろしいですのに」
「そりゃ面倒。却下だ」
そう言うと、きょとんとして、やがてふふっと笑う。
「面倒ですか。諏訪様らしい。無理とかではありませんのね」
「ああ。最近力がな。やばいんだよ。多分思い切り殴れば、地球が割れそうな気がするよ」
「それは困りますね。自重をお願いします。ふふっ」
「えーともう良いかね。諏訪君」
ああこの人、総理だったな。
「ああ失礼」
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