11 / 45
第二章 チーム戦?
第11話 明智君。恋愛の進め
しおりを挟む
俺の所へ着信。
リーンリーンとベルが鳴る。
まあ、画面を見れば、相手は分かる。
「何だ?」
「南田じゃねえよ。明智だ」
うーん。まあいいか。
「ああ。それで?」
「極めて、重要な個人情報が消えてる」
「そうなのかあ。たいへんだなあ」
努めて、棒読みでしゃべる。
「くみちゃんと、花蓮ちゃんが、僕の手元から滑り落ちて。うっくっ。これからどうすればいいんだ」
「そこまで言うなら、聞いてみるけれど、エッチなことと、自分よがりな自己紹介と見栄を張るのをやめろ。お兄さんとの約束だ。守れるか?」
一瞬の無言。
「じゃあ何をしゃべるんだ?」
「モテたければ、聞き手に徹すれば良いらしい。何かを言えば、そうだね。とか、大変だね。とか。服のことをどっちが良いと聞かれたら、うーんそうだね。どっちも良さそうだけど、やっぱり気に入った方じゃないと後悔しそうだから、自分ではどっちがお気に? と聞けば良いらしい。質問に質問をさらっと返せ。肯定も否定もするな。すべては曖昧に。唱和せよ。すべてを曖昧に。明言、アドバイス、自己主張は敵だ」
「おっおう」
「いいな。守れるなら、だれか紹介してもらう。おまえの好みなど関係ない」
「ああまあ。うん。でも。なるべく、くみちゃんと、花蓮ちゃんレベルがいい」
「ちっ。貴様に掛ける情けは、無用なようだな。万死に値する」
「いやごめんなさい。図に乗りました」
そう言って、プチッと通話が切れる。
「いまの、電話は、明智君かな?」
「そうだよ」
横を歩いているのは、花蓮の方。
意外とダメージが少なかったようだ。くみはまだ寝込んでいる。
「今ので、内容は分かっただろ。誰か紹介してくれない」
「でも。私も友達。少ないしね」
んーという感じで考える。
ふと繋がる。
明智かぁ。うまく行かなくて、友達が減ると困るし。付き合いが少ない奴。誰か。
中坊のときの、後輩かなぁ。絡むことも少ないし。くみとも距離がある子。誰がいいかなぁ? ああ。あれでいいか。あの一見美人で、鼻につく嫌みな奴。
スマホの画面をフリックしていく。
「あっ。あった。ちょっと連絡するね」
そう言って、近くの公園でベンチに座る。
タップしたら、そこそこの音量で呼び出しが聞こえる。
ビデオ通話か、そう思ったら、俺の方にもたれかかり、画角に2人が入る。
「はい。千夏です」
「あっおひさ。私だよ」
向こうも、花蓮の顔を見た瞬間。顔が曇る。
「お久しぶり、御無沙汰しています先輩」
「3月に会ったじゃん」
「そうですね」
「元気ない? 夏休みに入ったのに?」
「最後の大会。あっという間に負けましたから。多少はその影響がありますね」
「そうなんだ。あっそれでね。あんた、今誰かと付き合ってる?」
一瞬そう聞かれて、目が驚く。
「いっいえ。まだ中3ですし、これから受験勉強もあるので。しょんなことしているひみゃあ。ありません」
「そっかあ。ちょっと年上だけど。高2の人から、だれか紹介してって言われて。あんたのこと思いついたんだけど。かわいい子で、性格の良い子って言われたから。あまり思い浮かばなくてね」
「くっくみ先輩が、いるじゃないですか」
「ああ。くみは、彼がいるから駄目よ」
「そっ。そうなんですね。卒業してそんなに経っていないのに高校生って、凄いですね。ずっと横に見えるのは、彼氏さんですか?」
「あっうん。そうそう」
「良かった。光の加減で、地縛霊かと思っちゃいました」
「…………」
「あんたねえ。言うに事欠いて地縛霊って何よ」
「あっすいません。せっかく先輩なんかに、できた彼氏なのに。つい口が本当のことを。悪い癖だとは思っているんですが。私正直なので」
「あっそう。でっ会うの会わないの?」
「えーどうしよう。これでも結構忙しいから」
「じゃあ別にいいわ。それじゃあね」
「あっちょっと待ってください。さすがに明日は無理ですけど、明後日なら」
「じゃあ。○○駅前10時ね」
そう言って、いきなり通話を切る。
「はぁー疲れた。ねえ頑張ったから。ぎゅっとして」
「はいはい。お疲れ」
ぎゅっとしながら、思い出す。
「明智の予定を聞いてないぞ。いきなり決まったけど、大丈夫かな?」
つい、ビデオ通話を押してしまう。
寝ぼけた顔をして、顔にビーズをつけた明智が画面に映る。
「おう。明智君。顔がビーズだらけだけど、どうした?」
「ああ、この枕。ファスナーが開くんだ。それで斉藤君は嫌みのために、花蓮ちゃんとの2ショットで、電話を掛けてきたのかね」
「そんなつもりは無いが、たまたまだ。それで要件は、明後日10時に予定はあるか?」
それを聞いて、両手を肩まで上げ。やれやれとポーズをする。
「あるわけないだろう」
「じゃあ明後日、○○駅前10時。えーと名前は?」
「明智継義」
「おまえじゃない。花蓮。後輩の名前」
「うん? 安田千夏。今中3。160cm位で、多分48kg。78のBかCくらい。胸は私が勝っている」
そう言って、顔がにやける。
「本当なのか?」
明智君から、必死形相で確認がくる。
「ああ本当だ」
「ありがとう。今から行くよ」
「「はっ?」」
リーンリーンとベルが鳴る。
まあ、画面を見れば、相手は分かる。
「何だ?」
「南田じゃねえよ。明智だ」
うーん。まあいいか。
「ああ。それで?」
「極めて、重要な個人情報が消えてる」
「そうなのかあ。たいへんだなあ」
努めて、棒読みでしゃべる。
「くみちゃんと、花蓮ちゃんが、僕の手元から滑り落ちて。うっくっ。これからどうすればいいんだ」
「そこまで言うなら、聞いてみるけれど、エッチなことと、自分よがりな自己紹介と見栄を張るのをやめろ。お兄さんとの約束だ。守れるか?」
一瞬の無言。
「じゃあ何をしゃべるんだ?」
「モテたければ、聞き手に徹すれば良いらしい。何かを言えば、そうだね。とか、大変だね。とか。服のことをどっちが良いと聞かれたら、うーんそうだね。どっちも良さそうだけど、やっぱり気に入った方じゃないと後悔しそうだから、自分ではどっちがお気に? と聞けば良いらしい。質問に質問をさらっと返せ。肯定も否定もするな。すべては曖昧に。唱和せよ。すべてを曖昧に。明言、アドバイス、自己主張は敵だ」
「おっおう」
「いいな。守れるなら、だれか紹介してもらう。おまえの好みなど関係ない」
「ああまあ。うん。でも。なるべく、くみちゃんと、花蓮ちゃんレベルがいい」
「ちっ。貴様に掛ける情けは、無用なようだな。万死に値する」
「いやごめんなさい。図に乗りました」
そう言って、プチッと通話が切れる。
「いまの、電話は、明智君かな?」
「そうだよ」
横を歩いているのは、花蓮の方。
意外とダメージが少なかったようだ。くみはまだ寝込んでいる。
「今ので、内容は分かっただろ。誰か紹介してくれない」
「でも。私も友達。少ないしね」
んーという感じで考える。
ふと繋がる。
明智かぁ。うまく行かなくて、友達が減ると困るし。付き合いが少ない奴。誰か。
中坊のときの、後輩かなぁ。絡むことも少ないし。くみとも距離がある子。誰がいいかなぁ? ああ。あれでいいか。あの一見美人で、鼻につく嫌みな奴。
スマホの画面をフリックしていく。
「あっ。あった。ちょっと連絡するね」
そう言って、近くの公園でベンチに座る。
タップしたら、そこそこの音量で呼び出しが聞こえる。
ビデオ通話か、そう思ったら、俺の方にもたれかかり、画角に2人が入る。
「はい。千夏です」
「あっおひさ。私だよ」
向こうも、花蓮の顔を見た瞬間。顔が曇る。
「お久しぶり、御無沙汰しています先輩」
「3月に会ったじゃん」
「そうですね」
「元気ない? 夏休みに入ったのに?」
「最後の大会。あっという間に負けましたから。多少はその影響がありますね」
「そうなんだ。あっそれでね。あんた、今誰かと付き合ってる?」
一瞬そう聞かれて、目が驚く。
「いっいえ。まだ中3ですし、これから受験勉強もあるので。しょんなことしているひみゃあ。ありません」
「そっかあ。ちょっと年上だけど。高2の人から、だれか紹介してって言われて。あんたのこと思いついたんだけど。かわいい子で、性格の良い子って言われたから。あまり思い浮かばなくてね」
「くっくみ先輩が、いるじゃないですか」
「ああ。くみは、彼がいるから駄目よ」
「そっ。そうなんですね。卒業してそんなに経っていないのに高校生って、凄いですね。ずっと横に見えるのは、彼氏さんですか?」
「あっうん。そうそう」
「良かった。光の加減で、地縛霊かと思っちゃいました」
「…………」
「あんたねえ。言うに事欠いて地縛霊って何よ」
「あっすいません。せっかく先輩なんかに、できた彼氏なのに。つい口が本当のことを。悪い癖だとは思っているんですが。私正直なので」
「あっそう。でっ会うの会わないの?」
「えーどうしよう。これでも結構忙しいから」
「じゃあ別にいいわ。それじゃあね」
「あっちょっと待ってください。さすがに明日は無理ですけど、明後日なら」
「じゃあ。○○駅前10時ね」
そう言って、いきなり通話を切る。
「はぁー疲れた。ねえ頑張ったから。ぎゅっとして」
「はいはい。お疲れ」
ぎゅっとしながら、思い出す。
「明智の予定を聞いてないぞ。いきなり決まったけど、大丈夫かな?」
つい、ビデオ通話を押してしまう。
寝ぼけた顔をして、顔にビーズをつけた明智が画面に映る。
「おう。明智君。顔がビーズだらけだけど、どうした?」
「ああ、この枕。ファスナーが開くんだ。それで斉藤君は嫌みのために、花蓮ちゃんとの2ショットで、電話を掛けてきたのかね」
「そんなつもりは無いが、たまたまだ。それで要件は、明後日10時に予定はあるか?」
それを聞いて、両手を肩まで上げ。やれやれとポーズをする。
「あるわけないだろう」
「じゃあ明後日、○○駅前10時。えーと名前は?」
「明智継義」
「おまえじゃない。花蓮。後輩の名前」
「うん? 安田千夏。今中3。160cm位で、多分48kg。78のBかCくらい。胸は私が勝っている」
そう言って、顔がにやける。
「本当なのか?」
明智君から、必死形相で確認がくる。
「ああ本当だ」
「ありがとう。今から行くよ」
「「はっ?」」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる