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ダンジョンができた世界。
第18話 新たなる世界
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「はい、次は誰ですか?」
確かに、山瀬さんが殴ると、煙のように消えた。
確実に生き物ではない。
「私っ、やる」
手を上げたのは、問題児の清水 華恋。
農林水産省では、随分なんだかんだと文句を言って問題児だったのだが、こっちに配属されてからは、興味が勝ったのか比較的におとなしい。
棍棒を受け取ると、思いっきり振り下ろす。
ゴブリンを押さえている、司の頭へ向けて……
ゲンと奇妙な音がした。
当然だが、殴られたくないのでシールドを張ったのだ。
マジックシールドは、少し柔軟性がある。
だが、華恋の手は痺れたようだ。
「痛あ。手首がぁ」
「殴るときには、目を開けてください。目をつむると、魔力探査に慣れるまでは見えないでしょう」
おかしな事を言う。司はどうやら、目をつむっても見えるそうだ。
「それはそうだけどね。でもさ、目が合うのよ。なんか助けてぇって言っているみたいで。かわいそうじゃない」
華恋なのに、普通の女の子のようなことを言い始める。
「こいつらは基本、襲ってくることしか考えていませんから、慈悲をかけて、かわいそうとか言っていると、殺されますよ。自分が」
司にそう言われて、あの事件の後、テレビで見たモザイクの光景を思い出す。
当然よく分からないが、モザイクの向こうには倒れた人達がいたのだろう。
実際、彼の時も仕事柄、被害者の数は知っている。
「そう、そうね。やるわ」
心に思うのは、ゴブリンを倒して、新人類になろうという思い。今目の前には、師匠となる司君がいる。
見せて貰った魔法。
あれを使いたい。
これはスイカ。
今私は、みんなと海に来ているの。
「えい」
棍棒は、思いっきり振り下ろされて、すっぽ抜ける。
一メートルもない距離で、司は片手でキャッチ。
「華恋さん。わざとやっています?」
ちょっとだけ、司のご機嫌が悪くなる。
「わざとじゃないし、その棒重いのよ。ほら私。か弱い女子だし」
そう言って、奇妙にくねくねとした踊りを始めてしまう。
「じゃあ。私がやります」
手を上げたのは、中学二年生の土屋 紗奈。
「紗奈」
母親の、土屋 絵里子さんは心配そうに見つめる。
母親としては、今回の件について、あまり賛成ではなかった。
だが、人としての進化。そして、魔力操作を覚えれば、賢くなれるという魅力的な話し。
元々、異世界系の小説が好きな彼女。
飛びつくのは自明だ。
「行きます」
華恋とは違い、一発で頭にヒット。
だが力が無くて、まだ消えない。
目とか鼻から、液体が流れ出る。
地面に落ちるとバフッと消えるから、高濃度で液化した魔素かもしれない。
「はい。もう一回」
「えい」
ぐしゃっと、二回目で成功をして、彼女はガッツポーズ。
でまあ、蹲る。
次は、山瀬 桜がやったのだが、倒した後、彼女はとんでもないことを口走る。
「つっ、司さん。手を……」
苦しそうな顔をしながら、司の手を求める。
辛いはずなのに、彼女はしかけた。
司の手を取ると、自分の胸に向かって引き寄せたのだが、司の反射神経は常人の比ではない。
もくろみは失敗してしまう。
「けち」
まだ、父親が復活をしていない隙を狙ったようだが、上手く行かなかった。
苦しみ始めた桜を横目に、司は振り返る。
「どうしました? 倒してください」
後ろでみていた、警官達や自衛官。
「ああ、そうだな」
そう言ったものの、生き物を殺したことなどない。
空手の試合でも、怪我をさせないように注意を行う。
どこかの作者も、実験のためにネズミを殺したとき、精神的に復活をするためには随分と時間がかかった。そう魚は子どもの頃から釣りをしたりして慣れていた、それでも哺乳類は心理的に少し違う。
解剖を見たときには、半年ほど肉が食えなかった。
思った以上に、初めて殺すストレスは大きい。そう言うものである。
「だがまあ、生き物ではないという事は、この目で確認をした。やろう」
考えてみれば、警官とか自衛官は銃を使う。
手に感触の残る撲殺よりは、ストレスが少ないと思う。
みんなが順調に倒れる中で、最後までためらったのが、土屋 絵里子と千尋である。
「はい。やれ」
「えええっ本気?」
「本気。怖いのは最初だけ。慣れればこんなものかという感じだ」
促されて、何とか千尋も実行。
「どうしても?」
「ええ。ねえ山瀬さん」
「そうだな。私たちは、まず初めに経験をして、マニュアル作成や指導書を作らねばならん。魔法にしても、どのくらい意識的に発動をするのか経験がないと書けんだろ」
「それは、そうですが……」
「じゃあ、これでも使いますか?」
司が、包丁を取り出す。
「慣れているでしょ」
「駄目よ。お母さんはいつも惣菜ばかりだもの。料理なんかできないの」
紗奈ちゃんの暴露。
「お母さんも、できないわけじゃないのよ。忙しいから作れないだけで」
一応反論。だが周りは、そうなんだという生暖かい視線。
「では、はい。胸に当てて、はい。押し込む」
言われて従ったのだが、抵抗感のあるものに押し込んでいく感触が手に伝わる。
「気持ちが悪い」
そう言って、向きを変えると吐いてしまった。
だけどそこに追い打つ痛み。
「ひいぃ。痛いぃ」
とまあ。やっとの事で全員の初体験。
レッスンワンの、みんなでゴブリンを殺そうが達成された。
その頃、某自動車メーカーでは、家庭用発電機? のテストモデルが作製された。
「これで、送電線が不要になる」
「それだけじゃないですよ。災害時のためにと言われたこれ、画期的です」
そこにあった黒い箱。
ある者は、それを発電機だと言い。ある者は災害時用の機器だと言う。
その実、家庭用魔導具。実験機一号。
空間拡張機能付き冷温庫に、発電機。
火魔法使用のコンロとオーブン。
水道とエアコンまで、全部一台でまかなえる。
そうして、本当に最後まで搭載するのか最後まで悩んだ、ゴミ箱。このゴミ箱、あらゆる物を分子レベルまで破壊する。
それ以上小さくすると、何か良くないことが起こるらしい。
重力魔法と氷結地獄、そして、超破壊音波の複合魔法。地獄の厄災。司の使う究極魔法の一つが搭載されている……
確かに、山瀬さんが殴ると、煙のように消えた。
確実に生き物ではない。
「私っ、やる」
手を上げたのは、問題児の清水 華恋。
農林水産省では、随分なんだかんだと文句を言って問題児だったのだが、こっちに配属されてからは、興味が勝ったのか比較的におとなしい。
棍棒を受け取ると、思いっきり振り下ろす。
ゴブリンを押さえている、司の頭へ向けて……
ゲンと奇妙な音がした。
当然だが、殴られたくないのでシールドを張ったのだ。
マジックシールドは、少し柔軟性がある。
だが、華恋の手は痺れたようだ。
「痛あ。手首がぁ」
「殴るときには、目を開けてください。目をつむると、魔力探査に慣れるまでは見えないでしょう」
おかしな事を言う。司はどうやら、目をつむっても見えるそうだ。
「それはそうだけどね。でもさ、目が合うのよ。なんか助けてぇって言っているみたいで。かわいそうじゃない」
華恋なのに、普通の女の子のようなことを言い始める。
「こいつらは基本、襲ってくることしか考えていませんから、慈悲をかけて、かわいそうとか言っていると、殺されますよ。自分が」
司にそう言われて、あの事件の後、テレビで見たモザイクの光景を思い出す。
当然よく分からないが、モザイクの向こうには倒れた人達がいたのだろう。
実際、彼の時も仕事柄、被害者の数は知っている。
「そう、そうね。やるわ」
心に思うのは、ゴブリンを倒して、新人類になろうという思い。今目の前には、師匠となる司君がいる。
見せて貰った魔法。
あれを使いたい。
これはスイカ。
今私は、みんなと海に来ているの。
「えい」
棍棒は、思いっきり振り下ろされて、すっぽ抜ける。
一メートルもない距離で、司は片手でキャッチ。
「華恋さん。わざとやっています?」
ちょっとだけ、司のご機嫌が悪くなる。
「わざとじゃないし、その棒重いのよ。ほら私。か弱い女子だし」
そう言って、奇妙にくねくねとした踊りを始めてしまう。
「じゃあ。私がやります」
手を上げたのは、中学二年生の土屋 紗奈。
「紗奈」
母親の、土屋 絵里子さんは心配そうに見つめる。
母親としては、今回の件について、あまり賛成ではなかった。
だが、人としての進化。そして、魔力操作を覚えれば、賢くなれるという魅力的な話し。
元々、異世界系の小説が好きな彼女。
飛びつくのは自明だ。
「行きます」
華恋とは違い、一発で頭にヒット。
だが力が無くて、まだ消えない。
目とか鼻から、液体が流れ出る。
地面に落ちるとバフッと消えるから、高濃度で液化した魔素かもしれない。
「はい。もう一回」
「えい」
ぐしゃっと、二回目で成功をして、彼女はガッツポーズ。
でまあ、蹲る。
次は、山瀬 桜がやったのだが、倒した後、彼女はとんでもないことを口走る。
「つっ、司さん。手を……」
苦しそうな顔をしながら、司の手を求める。
辛いはずなのに、彼女はしかけた。
司の手を取ると、自分の胸に向かって引き寄せたのだが、司の反射神経は常人の比ではない。
もくろみは失敗してしまう。
「けち」
まだ、父親が復活をしていない隙を狙ったようだが、上手く行かなかった。
苦しみ始めた桜を横目に、司は振り返る。
「どうしました? 倒してください」
後ろでみていた、警官達や自衛官。
「ああ、そうだな」
そう言ったものの、生き物を殺したことなどない。
空手の試合でも、怪我をさせないように注意を行う。
どこかの作者も、実験のためにネズミを殺したとき、精神的に復活をするためには随分と時間がかかった。そう魚は子どもの頃から釣りをしたりして慣れていた、それでも哺乳類は心理的に少し違う。
解剖を見たときには、半年ほど肉が食えなかった。
思った以上に、初めて殺すストレスは大きい。そう言うものである。
「だがまあ、生き物ではないという事は、この目で確認をした。やろう」
考えてみれば、警官とか自衛官は銃を使う。
手に感触の残る撲殺よりは、ストレスが少ないと思う。
みんなが順調に倒れる中で、最後までためらったのが、土屋 絵里子と千尋である。
「はい。やれ」
「えええっ本気?」
「本気。怖いのは最初だけ。慣れればこんなものかという感じだ」
促されて、何とか千尋も実行。
「どうしても?」
「ええ。ねえ山瀬さん」
「そうだな。私たちは、まず初めに経験をして、マニュアル作成や指導書を作らねばならん。魔法にしても、どのくらい意識的に発動をするのか経験がないと書けんだろ」
「それは、そうですが……」
「じゃあ、これでも使いますか?」
司が、包丁を取り出す。
「慣れているでしょ」
「駄目よ。お母さんはいつも惣菜ばかりだもの。料理なんかできないの」
紗奈ちゃんの暴露。
「お母さんも、できないわけじゃないのよ。忙しいから作れないだけで」
一応反論。だが周りは、そうなんだという生暖かい視線。
「では、はい。胸に当てて、はい。押し込む」
言われて従ったのだが、抵抗感のあるものに押し込んでいく感触が手に伝わる。
「気持ちが悪い」
そう言って、向きを変えると吐いてしまった。
だけどそこに追い打つ痛み。
「ひいぃ。痛いぃ」
とまあ。やっとの事で全員の初体験。
レッスンワンの、みんなでゴブリンを殺そうが達成された。
その頃、某自動車メーカーでは、家庭用発電機? のテストモデルが作製された。
「これで、送電線が不要になる」
「それだけじゃないですよ。災害時のためにと言われたこれ、画期的です」
そこにあった黒い箱。
ある者は、それを発電機だと言い。ある者は災害時用の機器だと言う。
その実、家庭用魔導具。実験機一号。
空間拡張機能付き冷温庫に、発電機。
火魔法使用のコンロとオーブン。
水道とエアコンまで、全部一台でまかなえる。
そうして、本当に最後まで搭載するのか最後まで悩んだ、ゴミ箱。このゴミ箱、あらゆる物を分子レベルまで破壊する。
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