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始まった新世界
第96話 凶悪な階層
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「何これ、おかしい」
「この階層は感覚を入れ替える。探査で行動をして、念話で喋れ」
恐怖の二十一階層は、違和感から始まった。
その時その時で適当に感覚が入れ替わる。
目で音を聞いたり、光りが聞こえたり……
問題は、感覚。
くすぐられたり、つねられたり、体中を舐められる。
さわさわと羽か何かで撫でられる。
それも、服も下着も関係なく感覚がやって来る。
「ひんっ」
お尻を撫でられた。
「うきゃあぁ」
大事な所や背中を舐められた。
「ふぐうっ」
どこをどうとは言えない感覚。
杏華は、身もだえしながら我慢をする。
『これ駄目です』
念話が飛び交う。
『気にするからだ。感覚を意識から切り離せ。探査だけに集中しないと、ここのモンスターはやばいぞ。意識を乗っ取られる』
ここに出てくるのは、デーモンやサキュバス。
一体何を狙っているのか?
どれだけシンは性格が悪いのか……
司は探査で見る。
杏華に言われて、視覚や触覚まで完璧に乗せられるようになっていた。
そう司でも完璧ではない。
彼女達に教えられることだってあるのだ。
有用だと思えば、取り入れて進化をする。
実際、司も彼女達に感謝している。
なくしていた悔しさや悲しさ。
そして、恋愛的な何かも、彼女達のおかげで取り戻していた。
言わば、あの試練で人の感情を捨てて、ひたすらのめり込んで試練を終わらせた。
その司が、徐々に人間らしさを、彼女達のおかげで取り戻してきていた。
ただその事を素直に言えない。
人の心は複雑なのだ。
告白されて、かなり思い悩んだ。
この世界は異世界ではない。
三人から告白されて嬉しいのだが、倫理に従って、一人に決めるなどは出来ない。
彼女達は司にとって、三人とも同じくらい大事なのだ。
たとえ、言ったことが出来なくて、身もだえをしていても……
『あっ、来たぞ気を付けろ』
『『『へっ?』』』
その時、デーモンの顔が、獲物を見つけて醜く歪む。
さわさわに耐えられず、座り込んで、なぜか股間をおさえて身もだえしていた三人が、いきなり背筋をピンと伸ばす。
ああ、干渉されたな。
反応で、司は彼女達の状態を理解する。
「えっなに?」
「何がどうした? 映画に行くんだろ?」
「あっ、そうだったわね」
結衣は思い出す。
人気の映画。勲章。
反社の家に生まれ、抗争で父親が殺された。
その後彼は、最強の長ドスを求めて刀鍛冶を回る。
その中での出会いの中で、彼は刀剣鍛冶の世界にどっぷりとハマり文化勲章を貰うまでの話し。
ポップコーンを抱えて、アベックシートへ。
一般的にはプレミアムシートと呼ばれている。
だが今回は、プラチナルームを予約したらしい。
「わあ。すごい。来たかったのよ」
結衣は何かで見て憧れていた。
司が気を効かせて用意してくれた。
部屋を見て回り目線を移すと、司はすでにシートに座っていた。
彼女は横にポスンと座る。
パンツで来たのは失敗だったかも。
スカートなら、目立たないから……
見たかった映画だが、全然集中できない。
この映画、普通の物に比べて長いのだ。
つまりする気なら、長いこといちゃつける。
「ねえ司…… 手はこっちに」
彼の手を取り、触れてくれるようにお願いをする。
「ふふっ。結衣はエッチだな」
「そんなこと言わなくても…… そうだけど…… 誰でも良いわけじゃ無いのよ。司だから」
誰かが見ていれば、口から砂糖でも吐きそうな空間。
「でも私だけよかったの?」
「うん? 何が?」
「二人は? 何も言わなかったの?」
「二人? 誰のこと?」
「えっ? 二人は、ふた…… 誰だっけ?」
何か大事なことを忘れている。
「そんな訳の分からない事を言わないで、愛し合おう」
「えっ、あっうん?」
司の唇が、近寄ってくる。
だが……
本当に好きな司。
だけど、違和感が……
「ちょっと待って、嫌」
「どうした?」
ニコニコと笑顔の司。
違和感。
優しすぎる。
自分がいつも、こうなら良いのにと妄想する恋人の理想。
だけど理不尽さと、無慈悲さが無い司は何か違う。
大豆パテのバーガーくらい、何かが物足りない。
「これじゃない」
司なら避けるわね。
彼女は魔法をぶっ放す。
彼はまともに食らい、黒い煙となって消えた。
だが、世界は水面に絵の具を垂らして模様を作るマーブリングの様な世界に変わる。
すると襲ってくるさわさわ感覚。
「もういやあ」
『こら。探査を使え』
無慈悲な命令。
『あっそう。そうね』
だが言われてすぐに出来るわけも無く、実に二ヶ月の間、彼女達はこの階で足止めを喰らう。
繰り返されるさわさわと、理想の司。
その波状攻撃で、彼女達は欲求不満となり、色々と大変なことになる。
杏華などは、司を見るだけで、鼻血を垂らしたり……
そのため彼女達は、司に対してとんでもないお願いをする。
「司さん。お願いです」
「「「三人を、好きにしてください!!」」」
「はっ?」
「おかしくなりそうなんです」
「まあ、そう言う階層だから」
「そうだけど、違うんです……」
彼女達は決意する。
「きっと」
「私たち」
「エッチの経験が無いから、おかしくなるのよ……」
彼女達は力説をする。
だが……
「俺も無いよ……」
で終わってしまった。
そして繰り返される言葉。
「感覚を意識から切り離せ。探査だけに集中」
「えー……」
「この階層は感覚を入れ替える。探査で行動をして、念話で喋れ」
恐怖の二十一階層は、違和感から始まった。
その時その時で適当に感覚が入れ替わる。
目で音を聞いたり、光りが聞こえたり……
問題は、感覚。
くすぐられたり、つねられたり、体中を舐められる。
さわさわと羽か何かで撫でられる。
それも、服も下着も関係なく感覚がやって来る。
「ひんっ」
お尻を撫でられた。
「うきゃあぁ」
大事な所や背中を舐められた。
「ふぐうっ」
どこをどうとは言えない感覚。
杏華は、身もだえしながら我慢をする。
『これ駄目です』
念話が飛び交う。
『気にするからだ。感覚を意識から切り離せ。探査だけに集中しないと、ここのモンスターはやばいぞ。意識を乗っ取られる』
ここに出てくるのは、デーモンやサキュバス。
一体何を狙っているのか?
どれだけシンは性格が悪いのか……
司は探査で見る。
杏華に言われて、視覚や触覚まで完璧に乗せられるようになっていた。
そう司でも完璧ではない。
彼女達に教えられることだってあるのだ。
有用だと思えば、取り入れて進化をする。
実際、司も彼女達に感謝している。
なくしていた悔しさや悲しさ。
そして、恋愛的な何かも、彼女達のおかげで取り戻していた。
言わば、あの試練で人の感情を捨てて、ひたすらのめり込んで試練を終わらせた。
その司が、徐々に人間らしさを、彼女達のおかげで取り戻してきていた。
ただその事を素直に言えない。
人の心は複雑なのだ。
告白されて、かなり思い悩んだ。
この世界は異世界ではない。
三人から告白されて嬉しいのだが、倫理に従って、一人に決めるなどは出来ない。
彼女達は司にとって、三人とも同じくらい大事なのだ。
たとえ、言ったことが出来なくて、身もだえをしていても……
『あっ、来たぞ気を付けろ』
『『『へっ?』』』
その時、デーモンの顔が、獲物を見つけて醜く歪む。
さわさわに耐えられず、座り込んで、なぜか股間をおさえて身もだえしていた三人が、いきなり背筋をピンと伸ばす。
ああ、干渉されたな。
反応で、司は彼女達の状態を理解する。
「えっなに?」
「何がどうした? 映画に行くんだろ?」
「あっ、そうだったわね」
結衣は思い出す。
人気の映画。勲章。
反社の家に生まれ、抗争で父親が殺された。
その後彼は、最強の長ドスを求めて刀鍛冶を回る。
その中での出会いの中で、彼は刀剣鍛冶の世界にどっぷりとハマり文化勲章を貰うまでの話し。
ポップコーンを抱えて、アベックシートへ。
一般的にはプレミアムシートと呼ばれている。
だが今回は、プラチナルームを予約したらしい。
「わあ。すごい。来たかったのよ」
結衣は何かで見て憧れていた。
司が気を効かせて用意してくれた。
部屋を見て回り目線を移すと、司はすでにシートに座っていた。
彼女は横にポスンと座る。
パンツで来たのは失敗だったかも。
スカートなら、目立たないから……
見たかった映画だが、全然集中できない。
この映画、普通の物に比べて長いのだ。
つまりする気なら、長いこといちゃつける。
「ねえ司…… 手はこっちに」
彼の手を取り、触れてくれるようにお願いをする。
「ふふっ。結衣はエッチだな」
「そんなこと言わなくても…… そうだけど…… 誰でも良いわけじゃ無いのよ。司だから」
誰かが見ていれば、口から砂糖でも吐きそうな空間。
「でも私だけよかったの?」
「うん? 何が?」
「二人は? 何も言わなかったの?」
「二人? 誰のこと?」
「えっ? 二人は、ふた…… 誰だっけ?」
何か大事なことを忘れている。
「そんな訳の分からない事を言わないで、愛し合おう」
「えっ、あっうん?」
司の唇が、近寄ってくる。
だが……
本当に好きな司。
だけど、違和感が……
「ちょっと待って、嫌」
「どうした?」
ニコニコと笑顔の司。
違和感。
優しすぎる。
自分がいつも、こうなら良いのにと妄想する恋人の理想。
だけど理不尽さと、無慈悲さが無い司は何か違う。
大豆パテのバーガーくらい、何かが物足りない。
「これじゃない」
司なら避けるわね。
彼女は魔法をぶっ放す。
彼はまともに食らい、黒い煙となって消えた。
だが、世界は水面に絵の具を垂らして模様を作るマーブリングの様な世界に変わる。
すると襲ってくるさわさわ感覚。
「もういやあ」
『こら。探査を使え』
無慈悲な命令。
『あっそう。そうね』
だが言われてすぐに出来るわけも無く、実に二ヶ月の間、彼女達はこの階で足止めを喰らう。
繰り返されるさわさわと、理想の司。
その波状攻撃で、彼女達は欲求不満となり、色々と大変なことになる。
杏華などは、司を見るだけで、鼻血を垂らしたり……
そのため彼女達は、司に対してとんでもないお願いをする。
「司さん。お願いです」
「「「三人を、好きにしてください!!」」」
「はっ?」
「おかしくなりそうなんです」
「まあ、そう言う階層だから」
「そうだけど、違うんです……」
彼女達は決意する。
「きっと」
「私たち」
「エッチの経験が無いから、おかしくなるのよ……」
彼女達は力説をする。
だが……
「俺も無いよ……」
で終わってしまった。
そして繰り返される言葉。
「感覚を意識から切り離せ。探査だけに集中」
「えー……」
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