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迫り来る脅威
第102話 思惑と異常
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探査船は、魔法を使い空間をゆがめる。
適当なポイントに付くと探針をする。
それを繰り返す。
そうして、有人惑星を見つける。
そこは……
地球で言われてる、巨大なペルセウス渦状腕の中である。
地球が存在する、オリオン腕の端と近いと言えば近い。
現地人が言う、マグナス=カセリウム星系のファビタブルゾーンである四番目の惑星、ムンダス=ビスタリウム。
地球と同じように、哺乳類が進化した様であるのだが、まだ彼等は宇宙に出てはいなかった。
地球の中世ほどの文明。
そして、地球人とは違い犬とかネコとか、その特徴を備えている人達。
そう、異世界の物語で語られる獣人のような人達。
そして、別の星系では爬虫類から進化した、水の惑星アクアプラ・ネータムに住むドラゴニュートの様な人達。
こいつらに近い人種は、ダンジョンで散々司に殺されていたのだが、どうやら本物がいたようだ。
見た目が違うから大丈夫だろうけれど、要注意だ。
そして、樹冠が生い茂る惑星プアネタウ・ビィスピリ・タスビビュント星には、エルフ族やドワーフ族が居たようだ。
「多数の種族がいるようです」
「そうか、文化レベルはどうだ?」
「未開に近いですな」
「じゃあ、計画通り攫ってこい。首輪の制作はできているな」
「はい」
「逃げそうになったら、数人でテストを行って見せしめにしろ」
「はっ」
新賢者アスモデは、そんな極悪非道な命令を下す。
そして、探査船は地球の近くまでやって来る。
「うん? 来たのか…… まだ早いな。どれ」
シンはそう言うと、プチュンと潰す。
このエリアは彼の担当。
他の神は律儀に不干渉を決めているようだが、シンは干渉をしまくる。
まあまだ、無人の機械だから問題は無いだろうと考えた。
生物が居ると殺すのは、少し因果律に問題が出るので手を出せない。
多分、幻術を見せてごまかそうとか考えていたのだが……
だが……
「オリオン腕の端で、探査船が消息不明」
無論これは地球の近く。
シンが潰したからだ。
それは、彼等にばれたようだ。
「事故か?」
「不明です。いきなりのシグナル消失です」
「該当範囲に、複数送れ。超重力星とか、重力異常を回避するように設定」
「空間異常も回避に加えます」
「その辺りは任せる。時間がかかるから破損は避けろ。発見された星については、交渉団を送れ。穏便にな」
「そうですな、彼等も資源…… いや失礼。失言でしたな」
そうして、仮称魔族達は各星系に兵を派遣する。
進んだ技術と、進化したことにより取得した魔法を持って。
シンによる魔法を白の魔法とすれば、彼等は悪しき魔人から与えられた黒い魔法。
出会えば、相容れず戦闘となるだろう。
こうして、一方的な侵略は宇宙全体へと広がっていく。
―― その頃地球では……
「うへっ?」
「うへへ」
「気合いを入れろ。死にたいのか?」
「うへへへ」
三人共が、使い物にならなくなっていた。
隙があれば、司をちらっと見ては、情事を思いだしてうヘヘと……
「駄目だなこれは……」
だが確かに、音や色による刺激の影響は減ったようで、もだえまくってはいないようだが、精神がどうもおかしい。
「怪我をしないうちに、かえ……」
帰ろうと念話を飛ばそうとしたのだが、この階層に出てくる質の悪い相手、デーモンやサキュバスが近寄ってくる。
「気を付けろ。来るぞ」
今まで何回も、彼女達は精神を乗っ取られて、おかしな事が起こっていた。
だが今日は、そもそもがおかしいのだが、心の充足が限界突破。
魔の入り込む隙など、彼女達の心にはなかった。
あふれかえる司への愛。
全方位へ性魔法が……
聖魔法が放出される。
「こんなバカなあぁ……」
きっとそんなことでも言ったのか、奇妙な色を残して彼等は消滅していった。
どうやら、愛の力は魔など物ともしないようだ。
今までハッキリせず、一方的かもしれないと思い続けていた不安。
それがなくなり、彼女他は脳みそごと羽ばたいているようだ。
彼女達はまるでゾンビのように、うへへ、うへへと言いながら階層を踏破していく。
後ろから付いていく司には、恐ろしく奇妙に見えたのだが、実際は無敵状態だから良いかと諦めた。
こうして、二ヶ月以上進めなかった階層を、一日で突破した。
ダンジョン攻略には、愛が必要なようだ。
愛は世界を救う。
ジャジャーンと言う感じで、二十二階へ。
再び闇ゾーン。
そこに潜むシャドウウルフ達。
彼等は凶悪だが、台所に出る小さな黒い虫のようにどこからでも湧いてくる。
時には、魔法を使ったときにできる、己の影から湧いて出て足などを攻撃。倒れたら最後、床から体を食われる凶悪さ。
最悪の階層だと言える。
だがもう、呼吸をするように探査を使う彼女達。
最悪の階層は、二十一階層に比べれば、温い物となっていた。
まあ、心の隙とかが無ければ、二十一階層の方が簡単なのだが、色々と乙女の事情が悪さをして、足止めをされていたようだ。
そう、すでに乙女では無くなったし、彼女達にもう死角はない。
凶悪な戦闘巫女として覚醒をしたのだ。
「うへへへ……」
不気味な笑いが、ダンジョンにこだまする。
適当なポイントに付くと探針をする。
それを繰り返す。
そうして、有人惑星を見つける。
そこは……
地球で言われてる、巨大なペルセウス渦状腕の中である。
地球が存在する、オリオン腕の端と近いと言えば近い。
現地人が言う、マグナス=カセリウム星系のファビタブルゾーンである四番目の惑星、ムンダス=ビスタリウム。
地球と同じように、哺乳類が進化した様であるのだが、まだ彼等は宇宙に出てはいなかった。
地球の中世ほどの文明。
そして、地球人とは違い犬とかネコとか、その特徴を備えている人達。
そう、異世界の物語で語られる獣人のような人達。
そして、別の星系では爬虫類から進化した、水の惑星アクアプラ・ネータムに住むドラゴニュートの様な人達。
こいつらに近い人種は、ダンジョンで散々司に殺されていたのだが、どうやら本物がいたようだ。
見た目が違うから大丈夫だろうけれど、要注意だ。
そして、樹冠が生い茂る惑星プアネタウ・ビィスピリ・タスビビュント星には、エルフ族やドワーフ族が居たようだ。
「多数の種族がいるようです」
「そうか、文化レベルはどうだ?」
「未開に近いですな」
「じゃあ、計画通り攫ってこい。首輪の制作はできているな」
「はい」
「逃げそうになったら、数人でテストを行って見せしめにしろ」
「はっ」
新賢者アスモデは、そんな極悪非道な命令を下す。
そして、探査船は地球の近くまでやって来る。
「うん? 来たのか…… まだ早いな。どれ」
シンはそう言うと、プチュンと潰す。
このエリアは彼の担当。
他の神は律儀に不干渉を決めているようだが、シンは干渉をしまくる。
まあまだ、無人の機械だから問題は無いだろうと考えた。
生物が居ると殺すのは、少し因果律に問題が出るので手を出せない。
多分、幻術を見せてごまかそうとか考えていたのだが……
だが……
「オリオン腕の端で、探査船が消息不明」
無論これは地球の近く。
シンが潰したからだ。
それは、彼等にばれたようだ。
「事故か?」
「不明です。いきなりのシグナル消失です」
「該当範囲に、複数送れ。超重力星とか、重力異常を回避するように設定」
「空間異常も回避に加えます」
「その辺りは任せる。時間がかかるから破損は避けろ。発見された星については、交渉団を送れ。穏便にな」
「そうですな、彼等も資源…… いや失礼。失言でしたな」
そうして、仮称魔族達は各星系に兵を派遣する。
進んだ技術と、進化したことにより取得した魔法を持って。
シンによる魔法を白の魔法とすれば、彼等は悪しき魔人から与えられた黒い魔法。
出会えば、相容れず戦闘となるだろう。
こうして、一方的な侵略は宇宙全体へと広がっていく。
―― その頃地球では……
「うへっ?」
「うへへ」
「気合いを入れろ。死にたいのか?」
「うへへへ」
三人共が、使い物にならなくなっていた。
隙があれば、司をちらっと見ては、情事を思いだしてうヘヘと……
「駄目だなこれは……」
だが確かに、音や色による刺激の影響は減ったようで、もだえまくってはいないようだが、精神がどうもおかしい。
「怪我をしないうちに、かえ……」
帰ろうと念話を飛ばそうとしたのだが、この階層に出てくる質の悪い相手、デーモンやサキュバスが近寄ってくる。
「気を付けろ。来るぞ」
今まで何回も、彼女達は精神を乗っ取られて、おかしな事が起こっていた。
だが今日は、そもそもがおかしいのだが、心の充足が限界突破。
魔の入り込む隙など、彼女達の心にはなかった。
あふれかえる司への愛。
全方位へ性魔法が……
聖魔法が放出される。
「こんなバカなあぁ……」
きっとそんなことでも言ったのか、奇妙な色を残して彼等は消滅していった。
どうやら、愛の力は魔など物ともしないようだ。
今までハッキリせず、一方的かもしれないと思い続けていた不安。
それがなくなり、彼女他は脳みそごと羽ばたいているようだ。
彼女達はまるでゾンビのように、うへへ、うへへと言いながら階層を踏破していく。
後ろから付いていく司には、恐ろしく奇妙に見えたのだが、実際は無敵状態だから良いかと諦めた。
こうして、二ヶ月以上進めなかった階層を、一日で突破した。
ダンジョン攻略には、愛が必要なようだ。
愛は世界を救う。
ジャジャーンと言う感じで、二十二階へ。
再び闇ゾーン。
そこに潜むシャドウウルフ達。
彼等は凶悪だが、台所に出る小さな黒い虫のようにどこからでも湧いてくる。
時には、魔法を使ったときにできる、己の影から湧いて出て足などを攻撃。倒れたら最後、床から体を食われる凶悪さ。
最悪の階層だと言える。
だがもう、呼吸をするように探査を使う彼女達。
最悪の階層は、二十一階層に比べれば、温い物となっていた。
まあ、心の隙とかが無ければ、二十一階層の方が簡単なのだが、色々と乙女の事情が悪さをして、足止めをされていたようだ。
そう、すでに乙女では無くなったし、彼女達にもう死角はない。
凶悪な戦闘巫女として覚醒をしたのだ。
「うへへへ……」
不気味な笑いが、ダンジョンにこだまする。
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