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第5章 獣人国平定
第60話 選択
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一回戦が進む中、ヨシュートの試合を見て竜人族スヴャトスラフ=スタローンは族長に知らせを送る。
彼の父親は、現獣王の側近であり、本当なら獣王よりも強いと噂をされている。
ただ政が面倒だし、色々な催しで、マスコットのような扱いをされるのが気に食わない。
そのため、戦いに勝ったのに、『ぐわあ、負けた』そんな宣言をした。
そして永きにわたり、基本裏から、この大陸の安定を守ってきた竜人族。
目立つ物が出てくれば、それを調べる。
『その者…… 強い。子細不明、雑種の猿、商売人』
それを見て、長老は、猿人の住む地方に使いを送る。
『かのような者達、心当たりはあるか?』
だが当然、『無し』との回答がくる。
この大陸に、突然降って湧いてきた者達。
その謎が、混乱を招く。
「強いなら戦ってみたいなぁ。本戦へこい。ヨシュートとやら」
父親シルバーナイト=スタローンが燃える。
そんな事など知らず、ヨシュート達。
料理の研究をしていたはずだが……
「生クリームって美味しいわね」
「ああ、そうだろ」
なぜか、体に塗ってなめ合いをしていた。
「ハチミツはいかが?」
「うふっ、おいしい」
「あっ、噛まないで」
その狂宴は夜半まで続いた様である。
「本当にこれを売るんですか?」
「裏の名前は、おっぱいタルト、上部の赤いのはキイチゴのシロップ漬け、器に二個セットで入れれば、ほら」
「まんまですね」
タルト生地の上に、堅さにこだわったドーム型のプリン。
生クリームを、接着剤にして、頂上に赤いキイチゴがちょんとのる。
二つ並べると、それはもうそれにしか見えない。
デザートとして売り出されて、カラメルかハチミツシロップが選択できる。
銅貨五枚と、高価だったがバカみたいに売れた。
「苦労して開発した甲斐があったわね」
「ほんとうにすごかった。あの後しばらく、完全に足腰が立たなかったわ」
そう、あれは、スローなエッチ。
深く、大きな波が来る。
じらされて、じらされて、まだ我慢。
その後ドカーンと。
「ああっ、か・い・か・ん」
「これ…… しゅごーい」
そんな感じで、二人とも倒れた。
完全敗北だったようだ。
そしてそのデザート、栄養が豊富なため、授乳期の奥さんが食べると、おっぱいが出ると噂になる。
奥さん方用はハチミツ禁止。小さな子にハチミツは良くない。
そのため、わざわざ買い求めるために、闘技場の入場券が買われ始めた。
一部屋台の店主が、けしからんと運営に文句を言ったようだが、『全く問題なし、彼の店は、当施設の運営に多大なる貢献をしておる。おぬしも、努力をせよ』などとまあ、追い返されることに。
ここに来て、立場が完全にひっくり返った。
各屋台の店主は、追い詰められて、やっと思い腰を上げる。
「肉の仕入れを見直せ」
「調味料、そうだ、におい消しに、酒が良いとか聞いたぞ」
それでも頑なに、何もしない奴ら。
とうとう、客が来なくなる。
噂とは恐ろしいもので、客が来なくなってからあわてても、食べて変わったことを言いふらしてもらえない。
あの店はまずいから、やめておけ。
そんな噂だけが残る。
そのため、いくつかの店は、撤退を始める事になる。
そう、屋台での戦闘は、ここからが始まりだった。やっと始まった意識改革。
各屋台での、競争が始まっていく。
その頃、やっと闘技場では、常連が戦い始めた。
ヨシュートは、初参加だったので前座扱いだった。
予選も、一週間が過ぎ、修羅の者達の戦いが……
「おおい、道を開けろ」
担架が会場を走り回る。
双方に力があるため、一瞬で大事故となる。
「さっき蹴りを食らった奴、腕ごと肋骨が折れたようだぞ」
「やっぱり、竜人系の尻尾は反則だよな」
竜人とう言うが、ワニ系。
だがその力は、半端ない。
体は、強力に守られているし、強力な蹴り、そして意識外からの尻尾は、強力。
避けずに受ければ、先ほどの選手のようにバキバキに骨が砕かれる。
「うおー」
「おお、どうした」
「また竜人系だ。カバの系統だろうが、ぶちかましで相手が十メートルも飛んでいったぞ」
「毎回だが、やっぱり上位は、竜人系か?」
「そうだな、人気だからオッズがなあ」
皆が首を振りながら、投票所を後にする。
「すみません。これを金貨一枚ぶん」
「あん? なんでお前みたいな奴が金貨を持っているんだ?」
光栄戦士選出投票所の担当者は、毛のない者達が金貨を持っていることに怪訝そうな顔をする。
普通なら、銅貨どころか、鉄貨すら持っていない連中。
「屋台でのお給金だから、怪しくないよ」
そう言われて、彼は事情を理解する。
「あそこは、屋台組合に嫌われていて、まともな奴らが雇えなかったが、そうか、それでこいつらを、ちっ、俺も誘われたときに行けば良かったぜ」
店を開くとき、募集はあった。
だが、皆、もめるのを毛嫌いして受けなかった。
しかし、売り上げはすごく、その分が給金に上乗せされるとは、なんというよくのない。商売人にしては珍しい。
「二回戦、ヨシュートだな。後ろのお前もか」
都合並んでいた、十人ほどが、給金をすべてぶち込んだ。
そう当然だが、結果は分かっていた。
数日後、彼らは見たことのない大金を手にする。
大金貨が数百枚。
全員、一瞬心臓が止まり、川の向こうで手を振るじいちゃん達に会ったとか……
彼の父親は、現獣王の側近であり、本当なら獣王よりも強いと噂をされている。
ただ政が面倒だし、色々な催しで、マスコットのような扱いをされるのが気に食わない。
そのため、戦いに勝ったのに、『ぐわあ、負けた』そんな宣言をした。
そして永きにわたり、基本裏から、この大陸の安定を守ってきた竜人族。
目立つ物が出てくれば、それを調べる。
『その者…… 強い。子細不明、雑種の猿、商売人』
それを見て、長老は、猿人の住む地方に使いを送る。
『かのような者達、心当たりはあるか?』
だが当然、『無し』との回答がくる。
この大陸に、突然降って湧いてきた者達。
その謎が、混乱を招く。
「強いなら戦ってみたいなぁ。本戦へこい。ヨシュートとやら」
父親シルバーナイト=スタローンが燃える。
そんな事など知らず、ヨシュート達。
料理の研究をしていたはずだが……
「生クリームって美味しいわね」
「ああ、そうだろ」
なぜか、体に塗ってなめ合いをしていた。
「ハチミツはいかが?」
「うふっ、おいしい」
「あっ、噛まないで」
その狂宴は夜半まで続いた様である。
「本当にこれを売るんですか?」
「裏の名前は、おっぱいタルト、上部の赤いのはキイチゴのシロップ漬け、器に二個セットで入れれば、ほら」
「まんまですね」
タルト生地の上に、堅さにこだわったドーム型のプリン。
生クリームを、接着剤にして、頂上に赤いキイチゴがちょんとのる。
二つ並べると、それはもうそれにしか見えない。
デザートとして売り出されて、カラメルかハチミツシロップが選択できる。
銅貨五枚と、高価だったがバカみたいに売れた。
「苦労して開発した甲斐があったわね」
「ほんとうにすごかった。あの後しばらく、完全に足腰が立たなかったわ」
そう、あれは、スローなエッチ。
深く、大きな波が来る。
じらされて、じらされて、まだ我慢。
その後ドカーンと。
「ああっ、か・い・か・ん」
「これ…… しゅごーい」
そんな感じで、二人とも倒れた。
完全敗北だったようだ。
そしてそのデザート、栄養が豊富なため、授乳期の奥さんが食べると、おっぱいが出ると噂になる。
奥さん方用はハチミツ禁止。小さな子にハチミツは良くない。
そのため、わざわざ買い求めるために、闘技場の入場券が買われ始めた。
一部屋台の店主が、けしからんと運営に文句を言ったようだが、『全く問題なし、彼の店は、当施設の運営に多大なる貢献をしておる。おぬしも、努力をせよ』などとまあ、追い返されることに。
ここに来て、立場が完全にひっくり返った。
各屋台の店主は、追い詰められて、やっと思い腰を上げる。
「肉の仕入れを見直せ」
「調味料、そうだ、におい消しに、酒が良いとか聞いたぞ」
それでも頑なに、何もしない奴ら。
とうとう、客が来なくなる。
噂とは恐ろしいもので、客が来なくなってからあわてても、食べて変わったことを言いふらしてもらえない。
あの店はまずいから、やめておけ。
そんな噂だけが残る。
そのため、いくつかの店は、撤退を始める事になる。
そう、屋台での戦闘は、ここからが始まりだった。やっと始まった意識改革。
各屋台での、競争が始まっていく。
その頃、やっと闘技場では、常連が戦い始めた。
ヨシュートは、初参加だったので前座扱いだった。
予選も、一週間が過ぎ、修羅の者達の戦いが……
「おおい、道を開けろ」
担架が会場を走り回る。
双方に力があるため、一瞬で大事故となる。
「さっき蹴りを食らった奴、腕ごと肋骨が折れたようだぞ」
「やっぱり、竜人系の尻尾は反則だよな」
竜人とう言うが、ワニ系。
だがその力は、半端ない。
体は、強力に守られているし、強力な蹴り、そして意識外からの尻尾は、強力。
避けずに受ければ、先ほどの選手のようにバキバキに骨が砕かれる。
「うおー」
「おお、どうした」
「また竜人系だ。カバの系統だろうが、ぶちかましで相手が十メートルも飛んでいったぞ」
「毎回だが、やっぱり上位は、竜人系か?」
「そうだな、人気だからオッズがなあ」
皆が首を振りながら、投票所を後にする。
「すみません。これを金貨一枚ぶん」
「あん? なんでお前みたいな奴が金貨を持っているんだ?」
光栄戦士選出投票所の担当者は、毛のない者達が金貨を持っていることに怪訝そうな顔をする。
普通なら、銅貨どころか、鉄貨すら持っていない連中。
「屋台でのお給金だから、怪しくないよ」
そう言われて、彼は事情を理解する。
「あそこは、屋台組合に嫌われていて、まともな奴らが雇えなかったが、そうか、それでこいつらを、ちっ、俺も誘われたときに行けば良かったぜ」
店を開くとき、募集はあった。
だが、皆、もめるのを毛嫌いして受けなかった。
しかし、売り上げはすごく、その分が給金に上乗せされるとは、なんというよくのない。商売人にしては珍しい。
「二回戦、ヨシュートだな。後ろのお前もか」
都合並んでいた、十人ほどが、給金をすべてぶち込んだ。
そう当然だが、結果は分かっていた。
数日後、彼らは見たことのない大金を手にする。
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