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第5章 獣人国平定
第89話 軽い混乱
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「なに? 新興の奴らが消えた?」
「はい、目障りだったのですが、すっかり見なくなりました」
「ううむ。確認をしろ」
「御意」
古くからの家が気が付いた頃、暗殺に関わった家はすべて拉致されていた。
その数数百人。
「なんのマネだ?」
捕まっているのに偉そうな連中。
「こいつらに、見覚えは?」
キャスター付きの台車上、柱に貼り付けにされ、乗せられてきた連中。
直接暗殺に加わった者達。
攻撃部隊五人と、連絡及びバックアップが五人。
蓑虫のように拘束されて、顔は変形するほどボコボコ。
素直に喋らないから、新型武器『鬼の金棒、とげ付きバージョン』で殴られたようだ。
通常時は、質量がコントロールされていて軽い。
だがインパクトの瞬間に重くなる。
「ユキ様、それはもう嬉しそうに彼らを……」
天使と悪魔、それは表裏一体。
竜人族は丈夫なため、殴り甲斐があるとか。
『神の光芒』の連中でさえ引いていた。
「なっ、貴様らそんな事をして、タダですむと思うな」
まだ偉そうだ。
「彼らは毒針を使い、主様を暗殺しようとしました。家の命令だそうでございます。家は普通、喋らないと思いますので、家の家長が命令をしたのでしょ? ですが家が喋ったのなら、ぶっ壊してまいりますが。如何でしょうか?」
ユキは、無表情で淡々と問う。
「それがどうした、出来損ないの半端者。多少強いからって、めだっ、うばぁ」
金棒炸裂。
場所が、狭いため全長五十センチほどの金棒君。
『小さくとも、結構、痛いんです』が炸裂。
形状的には、柄付きのモーニングスターに近い。
「がっ、ぎざま、ゴンな事をして……」
「やかましいですね、聞いたこと以外は言わない。子どもですかあなたは?」
そう言って、冷たい目が向けられる。
それでまあ、ゴンゴンしながら、情報を聞いていくと、まあ命令をしたのが分かったので、種族的特性を生かして貰うため、全員ベルンハルト王国にある金鉱山で存分に力を発揮して貰うことにした。
拘束具には、GPS搭載。
魔力拡散方式、弱体化装置付きを装備して貰う。
身体強化の逆バージョン。
当社比三百パーセントほど、弱体化をする。
無論、監視人がボタンを押せばである。
仕事中には、馬鹿みたいな力を使って貰わないといけない。
まあそう言うことで、彼らは王国のために働いて貰うことになった。
帝の暗殺未遂、本来なら死罪。
だが上手くすれば、彼らの種族は千年以上も生る。
使わない手はない。
帝だと知らなかったことを加味して減刑とされた。
そして、無期懲役となった……
「新興の家、誰もキングクリムゾンから出た様子はありません」
「では、何処に行った?」
そのスキャンダルは、秘密裏に調べられることになる。
どの家も、探られれば痛い秘密の十や二十は抱えている。
そんな中で、ヨシュートの暗殺を画策していたことが判明。
だが、常識が味方をしてくれる。
「彼の者は確かに目障り…… だが、竜人族の我らから攻撃をされて、半端者がしのげるとは思えん、他に騒動はなかったのか?」
「騒動と言えば、スタローン家の一件ですが」
「あからさまな工作をしておったのう。だが、かの家が他家を丸ごと潰すような事をすればもっと騒ぎとなるはず。目は付けておるのだろ?」
「はい、常時付けています。アリ一匹通しません」
「うぬぬ」
竜人族イェンセスター家。
この家が一番古く、事実上の支配者として君臨をしている。
竜人族の祖ともいえる家だ。
アリは通れなくとも、『神の光芒』達は素通りしていた。
「こんな話になっています」
「ふん浅はかな。主の力を見極められないとは…… いえ、力なき者は力あるものを計れないのは仕方が無いことですね」
そう言って、ユキはニヤニヤ。
実際、彼らは思考の沼にハマり、正解からドンドン離れていく。
もしかしてと気がついたときには、大会でヨシュートが無敵さを示してからの話だった。
そうしている、間にもトーナメントは進み、やっと本戦会場へとやって来た。
相手は当然竜人族……
「あー、対戦者が現れないため、この試合勝者ヨシュート」
成り上がりには、新興の家という決まりでもあったのか、彼らは現れず。今回いくつかの試合が不戦勝となった。
「実力が見せられなくって、残念でしたわね」
そう言って、控え室に現れたユキがクスクスと笑う。
暗殺の危険がある以上、護衛が出来るのが彼女だけと言う事だ。
ユキとは、ベッドの上以外では戦ってはいないが、手強い相手だ。それに絶えず進化をしている。
不戦勝で緩んだ気持ちを引き締めながら、屋台の方へ向かう。
「あっ会長、お疲れ様です。ビールと串焼きをどうぞ」
「ありがとう」
屋台の状態を見ながら、売り上げを見る。
「うん、いいね」
つい顔がにやけてしまう。
向こうじゃ、必死だった金策、それがここでは、仕入れに人件費その他を引いても大もうけだ。
ユキと二人幸せな時間が流れる。
その頃、ヴァレリーとベルトーネは弱いからと宿から出してもらえず、今必死でトレーニング中だ。
「あっこれ、抜けていくときに気持ちが良い…… 感じちゃうと、勝手にヌルヌルが出て、保持できない」
「私の勝ちね。こっちのはどう?」
なんのトレーニングだろうか?
「はい、目障りだったのですが、すっかり見なくなりました」
「ううむ。確認をしろ」
「御意」
古くからの家が気が付いた頃、暗殺に関わった家はすべて拉致されていた。
その数数百人。
「なんのマネだ?」
捕まっているのに偉そうな連中。
「こいつらに、見覚えは?」
キャスター付きの台車上、柱に貼り付けにされ、乗せられてきた連中。
直接暗殺に加わった者達。
攻撃部隊五人と、連絡及びバックアップが五人。
蓑虫のように拘束されて、顔は変形するほどボコボコ。
素直に喋らないから、新型武器『鬼の金棒、とげ付きバージョン』で殴られたようだ。
通常時は、質量がコントロールされていて軽い。
だがインパクトの瞬間に重くなる。
「ユキ様、それはもう嬉しそうに彼らを……」
天使と悪魔、それは表裏一体。
竜人族は丈夫なため、殴り甲斐があるとか。
『神の光芒』の連中でさえ引いていた。
「なっ、貴様らそんな事をして、タダですむと思うな」
まだ偉そうだ。
「彼らは毒針を使い、主様を暗殺しようとしました。家の命令だそうでございます。家は普通、喋らないと思いますので、家の家長が命令をしたのでしょ? ですが家が喋ったのなら、ぶっ壊してまいりますが。如何でしょうか?」
ユキは、無表情で淡々と問う。
「それがどうした、出来損ないの半端者。多少強いからって、めだっ、うばぁ」
金棒炸裂。
場所が、狭いため全長五十センチほどの金棒君。
『小さくとも、結構、痛いんです』が炸裂。
形状的には、柄付きのモーニングスターに近い。
「がっ、ぎざま、ゴンな事をして……」
「やかましいですね、聞いたこと以外は言わない。子どもですかあなたは?」
そう言って、冷たい目が向けられる。
それでまあ、ゴンゴンしながら、情報を聞いていくと、まあ命令をしたのが分かったので、種族的特性を生かして貰うため、全員ベルンハルト王国にある金鉱山で存分に力を発揮して貰うことにした。
拘束具には、GPS搭載。
魔力拡散方式、弱体化装置付きを装備して貰う。
身体強化の逆バージョン。
当社比三百パーセントほど、弱体化をする。
無論、監視人がボタンを押せばである。
仕事中には、馬鹿みたいな力を使って貰わないといけない。
まあそう言うことで、彼らは王国のために働いて貰うことになった。
帝の暗殺未遂、本来なら死罪。
だが上手くすれば、彼らの種族は千年以上も生る。
使わない手はない。
帝だと知らなかったことを加味して減刑とされた。
そして、無期懲役となった……
「新興の家、誰もキングクリムゾンから出た様子はありません」
「では、何処に行った?」
そのスキャンダルは、秘密裏に調べられることになる。
どの家も、探られれば痛い秘密の十や二十は抱えている。
そんな中で、ヨシュートの暗殺を画策していたことが判明。
だが、常識が味方をしてくれる。
「彼の者は確かに目障り…… だが、竜人族の我らから攻撃をされて、半端者がしのげるとは思えん、他に騒動はなかったのか?」
「騒動と言えば、スタローン家の一件ですが」
「あからさまな工作をしておったのう。だが、かの家が他家を丸ごと潰すような事をすればもっと騒ぎとなるはず。目は付けておるのだろ?」
「はい、常時付けています。アリ一匹通しません」
「うぬぬ」
竜人族イェンセスター家。
この家が一番古く、事実上の支配者として君臨をしている。
竜人族の祖ともいえる家だ。
アリは通れなくとも、『神の光芒』達は素通りしていた。
「こんな話になっています」
「ふん浅はかな。主の力を見極められないとは…… いえ、力なき者は力あるものを計れないのは仕方が無いことですね」
そう言って、ユキはニヤニヤ。
実際、彼らは思考の沼にハマり、正解からドンドン離れていく。
もしかしてと気がついたときには、大会でヨシュートが無敵さを示してからの話だった。
そうしている、間にもトーナメントは進み、やっと本戦会場へとやって来た。
相手は当然竜人族……
「あー、対戦者が現れないため、この試合勝者ヨシュート」
成り上がりには、新興の家という決まりでもあったのか、彼らは現れず。今回いくつかの試合が不戦勝となった。
「実力が見せられなくって、残念でしたわね」
そう言って、控え室に現れたユキがクスクスと笑う。
暗殺の危険がある以上、護衛が出来るのが彼女だけと言う事だ。
ユキとは、ベッドの上以外では戦ってはいないが、手強い相手だ。それに絶えず進化をしている。
不戦勝で緩んだ気持ちを引き締めながら、屋台の方へ向かう。
「あっ会長、お疲れ様です。ビールと串焼きをどうぞ」
「ありがとう」
屋台の状態を見ながら、売り上げを見る。
「うん、いいね」
つい顔がにやけてしまう。
向こうじゃ、必死だった金策、それがここでは、仕入れに人件費その他を引いても大もうけだ。
ユキと二人幸せな時間が流れる。
その頃、ヴァレリーとベルトーネは弱いからと宿から出してもらえず、今必死でトレーニング中だ。
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