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第四章 世界との関わり
第45話 戦いは続く
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そんな話は、フレイヤが気がついてからの話。
無事、望の技によりフレイヤは昇天する。
神々の戦いがあった痕跡を、望は浄化して清める。
現場を包む静謐を感じさせる空気感と荘厳な光。
望もいい加減、人間からは逸脱している。
「あれ? 二人とも居たのか?」
「あーうん。ごめんね。助けられなくって」
二人共が困ったような情けないような表情で謝ってくる。
「仕方が無い。こいつ魔王より、圧倒的に強いからな」
そう言う望は、まだ雄々しく。三人の目はある一部を凝視する。
メニューを決めていた二人は、申し合わせたように、しゃなりしゃなりと服を脱ぎ捨てながら、ベッドへと近付いていく。
だがその時、新参者が手を伸ばす。
興味芯々で見ていたが、我慢ができなかったようだ。
「うわっ、堅いのに。先だけ柔らかい。どうしてこんな構造になっているんだろう。不思議」
学術的。知的好奇心。
その時、エリサベトの頭の中では、絵でしか見たことのなかったものが、実際に目の前にあった。それだけが、心を支配する。
「えっと、エリサベトさんだっけ? 一緒にする?」
美葉が聞いてみるが、聞こえていないようだ。
「なんだか先から、透明な液体が出てきた。匂いはないし。特に味もしないね」
「なんだか、興味の方向が違うみたい。それにさすがに三人だと望も手が足りないかぁ」
美葉がそう言うと、覚醒したようにエリサベトが仕切り始める。
「お相手をされるまでの間、あぶれた二人が準備をしていれば良いのです」
そう言われて、美葉はぽっと赤くなる。
そう、エリサベトは長身の美形。
だが、男ではない。
何かに引かれるように、エリサベトの元へ。
巻き込まれて転移したときに、衝撃でカチューシャが外れていた。
普段なら、美葉も自身の持つ障壁により守られているが、心が望のお相手をしようと思ったときに解いてしまった。
精神的干渉。それが、禁忌など無くしてしまう。
欲望のままに。
「うわぁ。気持ち的には複雑だが、ドキドキするな」
その様子を見ていた望からも、まんざらでもなさそうなご意見が耳に入る。
あせる、好実。
あわてて、望にしがみつく。
フレイヤのときとは違う、愛のある営み。
それを横目で見ながら、エリサベトも美葉を愛し始める。
望の動きをトレースする。実際二人の身長も同じくらい。
多少、エリサベトの足が長いくらい。
トップバスト九〇センチが、美葉を包み込む。
いつもと違う刺激。
すぐ脇に、望がいる背徳感。
美葉は没頭して行く。
だが、すぐに好実が撃破され倒れてくる。
美葉は手を引かれ望に導かれる。
「あっ」
つい名残惜しい声が出たが、本物は違った。
「ああ。いつもの感じ」
そして容赦が無い。
全身からすぐに汗が噴き出し、力が入る。
「あっ、あああぁっ」
あっという間に果てる。
さてどうしようと、望は考えるが、好実によってエリサベトが押し出される。
「あっ。これは一体なんでしょう? 触られたところが痺れる。何かぞわぞわが。くすぐったい? いえ違う」
何かぶつぶつ言いながら、エリサベトは理解をしようとしているのだろうが、どんどんと思考力が削られていく。
そして初めてなのに、わずかな痛みはすぐに治療され、そこから何かの波動を感じる。
そして、エリサベトの目の前には、大きな大地が存在し、それは球形。
真っ暗な空間に浮かんでいる、大きな土の塊。
だが、黒い空間と大地の間には青いものが存在し、大地と海が広がる。
振り返ると、近くに同じような球体である月が浮かび、その向こうには太陽。
いつもよりも、まばゆい。
これは世界樹から見たプラネータ=デェ=ドムン。
魔力との感受性が高く、望と繋がったことで、星を流れるエネルギーの記憶を読み込む。
星が回転し、影の部分は夜となる。
だが、反対側は夜が明けて、昼となる。
知りたい知識を、目で見る事が出来た。
「おお。これが世界の真実!!」
喜んだのもつかの間。
浮かんだ体に、えもいわれぬ刺激が到来し、意識が白く塗りつぶされていく。
「くっ。ああぁぁっ」
意識が戻ると、絶え間ない快感。
種族の違いか、その中で意識は覚醒と喪失を繰り返す。
そして、大きな波が来て気を失う。
感じ方が、フレイヤのそれと同じ感じ。
全身が、ガクガクと痙攣し、スイッチが切れるように倒れ込む。
魔族において、意識の喪失など危険な行為。
だが全身を包む安堵感。
「これが、王の愛」
そう、つぶやきながら。
「すごいわね。ずっとガクガクしていたけれど、大丈夫かしら?」
「幸せそうだから良いんじゃ無い。次あたし。最後までいって良いからね」
そう。何故か最後は好実。
望からの放出を受けるのは、この上なく幸せを感じる。
私は、碧から避妊の魔法を受けているから。そう言って、望を説得したつもりだが、そんな魔法とっくに理解している。
だから、好実ではなくても良いのだが、なんとなく最初に結婚相手だと決めたのが好実であるための、最後のこだわりのようなもの。
今現在、他の相手では、望は最後までいっていない。
まだ、本当に愛し合っているのは、好実となっている。
実は、魔力を使い。感覚をコントロールできる。
頭で方程式を解くより、よっぽど確実。
だが、三人となったことで、バランスが崩れ、意識の覚醒が早まり。美葉が気がつく。
そういえば、受けたことが無い??
好実からあふれるものと、独特の匂い。
好実の満足そうな顔。
そして戦いの様相は、混迷を深めていく。
無事、望の技によりフレイヤは昇天する。
神々の戦いがあった痕跡を、望は浄化して清める。
現場を包む静謐を感じさせる空気感と荘厳な光。
望もいい加減、人間からは逸脱している。
「あれ? 二人とも居たのか?」
「あーうん。ごめんね。助けられなくって」
二人共が困ったような情けないような表情で謝ってくる。
「仕方が無い。こいつ魔王より、圧倒的に強いからな」
そう言う望は、まだ雄々しく。三人の目はある一部を凝視する。
メニューを決めていた二人は、申し合わせたように、しゃなりしゃなりと服を脱ぎ捨てながら、ベッドへと近付いていく。
だがその時、新参者が手を伸ばす。
興味芯々で見ていたが、我慢ができなかったようだ。
「うわっ、堅いのに。先だけ柔らかい。どうしてこんな構造になっているんだろう。不思議」
学術的。知的好奇心。
その時、エリサベトの頭の中では、絵でしか見たことのなかったものが、実際に目の前にあった。それだけが、心を支配する。
「えっと、エリサベトさんだっけ? 一緒にする?」
美葉が聞いてみるが、聞こえていないようだ。
「なんだか先から、透明な液体が出てきた。匂いはないし。特に味もしないね」
「なんだか、興味の方向が違うみたい。それにさすがに三人だと望も手が足りないかぁ」
美葉がそう言うと、覚醒したようにエリサベトが仕切り始める。
「お相手をされるまでの間、あぶれた二人が準備をしていれば良いのです」
そう言われて、美葉はぽっと赤くなる。
そう、エリサベトは長身の美形。
だが、男ではない。
何かに引かれるように、エリサベトの元へ。
巻き込まれて転移したときに、衝撃でカチューシャが外れていた。
普段なら、美葉も自身の持つ障壁により守られているが、心が望のお相手をしようと思ったときに解いてしまった。
精神的干渉。それが、禁忌など無くしてしまう。
欲望のままに。
「うわぁ。気持ち的には複雑だが、ドキドキするな」
その様子を見ていた望からも、まんざらでもなさそうなご意見が耳に入る。
あせる、好実。
あわてて、望にしがみつく。
フレイヤのときとは違う、愛のある営み。
それを横目で見ながら、エリサベトも美葉を愛し始める。
望の動きをトレースする。実際二人の身長も同じくらい。
多少、エリサベトの足が長いくらい。
トップバスト九〇センチが、美葉を包み込む。
いつもと違う刺激。
すぐ脇に、望がいる背徳感。
美葉は没頭して行く。
だが、すぐに好実が撃破され倒れてくる。
美葉は手を引かれ望に導かれる。
「あっ」
つい名残惜しい声が出たが、本物は違った。
「ああ。いつもの感じ」
そして容赦が無い。
全身からすぐに汗が噴き出し、力が入る。
「あっ、あああぁっ」
あっという間に果てる。
さてどうしようと、望は考えるが、好実によってエリサベトが押し出される。
「あっ。これは一体なんでしょう? 触られたところが痺れる。何かぞわぞわが。くすぐったい? いえ違う」
何かぶつぶつ言いながら、エリサベトは理解をしようとしているのだろうが、どんどんと思考力が削られていく。
そして初めてなのに、わずかな痛みはすぐに治療され、そこから何かの波動を感じる。
そして、エリサベトの目の前には、大きな大地が存在し、それは球形。
真っ暗な空間に浮かんでいる、大きな土の塊。
だが、黒い空間と大地の間には青いものが存在し、大地と海が広がる。
振り返ると、近くに同じような球体である月が浮かび、その向こうには太陽。
いつもよりも、まばゆい。
これは世界樹から見たプラネータ=デェ=ドムン。
魔力との感受性が高く、望と繋がったことで、星を流れるエネルギーの記憶を読み込む。
星が回転し、影の部分は夜となる。
だが、反対側は夜が明けて、昼となる。
知りたい知識を、目で見る事が出来た。
「おお。これが世界の真実!!」
喜んだのもつかの間。
浮かんだ体に、えもいわれぬ刺激が到来し、意識が白く塗りつぶされていく。
「くっ。ああぁぁっ」
意識が戻ると、絶え間ない快感。
種族の違いか、その中で意識は覚醒と喪失を繰り返す。
そして、大きな波が来て気を失う。
感じ方が、フレイヤのそれと同じ感じ。
全身が、ガクガクと痙攣し、スイッチが切れるように倒れ込む。
魔族において、意識の喪失など危険な行為。
だが全身を包む安堵感。
「これが、王の愛」
そう、つぶやきながら。
「すごいわね。ずっとガクガクしていたけれど、大丈夫かしら?」
「幸せそうだから良いんじゃ無い。次あたし。最後までいって良いからね」
そう。何故か最後は好実。
望からの放出を受けるのは、この上なく幸せを感じる。
私は、碧から避妊の魔法を受けているから。そう言って、望を説得したつもりだが、そんな魔法とっくに理解している。
だから、好実ではなくても良いのだが、なんとなく最初に結婚相手だと決めたのが好実であるための、最後のこだわりのようなもの。
今現在、他の相手では、望は最後までいっていない。
まだ、本当に愛し合っているのは、好実となっている。
実は、魔力を使い。感覚をコントロールできる。
頭で方程式を解くより、よっぽど確実。
だが、三人となったことで、バランスが崩れ、意識の覚醒が早まり。美葉が気がつく。
そういえば、受けたことが無い??
好実からあふれるものと、独特の匂い。
好実の満足そうな顔。
そして戦いの様相は、混迷を深めていく。
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