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第二章 異世界暮らし
第29話 性格
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「今回、塩の自由化協定と、ファースティナ王国の横暴について改善を求めて参りました」
「後、治水な」
「そうそう、治水も」
コントのようなやり取り。
笑ってはいけない、武神はこの世界で経験を積み、脳筋に磨きがかかってきた。
業力の性格がうつったのか、それとも何かはじけたのか、それは分からない。
ただ向こうに居たときより、馬鹿になった気がする。
だけど、カリスマ性は、上がった気がする。
「そうです。塩の値段が安すぎると教えられました。そして、水の使用料を取るのであれば、水によって起こる被害はそちらで弁済をしてほしい」
インペリティア王国、大将オルヴァー=ホーカンソン公爵。
プワーナ王国、大将ローデリヒ=マルクル公爵。
両国の大将が、一歩前に出てくる。
ホーカンソン公爵の方はなんというか、武の人。
この世界では大男身長一八〇センチくらいの、髭を生やして髪は後ろで結んでいる、まあ怖そうな人。無論鍛え上げた筋肉が、暑苦しい感じ。
近くに居るだけで、五度くらい温度が上がる。
そのかわりと言って良いのか、プワーナ王国マルクル公爵は見た感じ小悪党。
目付きの悪い身長一六五センチくらい。
まあ戦争だから、プワーナ王国は損耗を考えたのかと思うくらい、少し性格が悪く鬱陶しい。
そういえば、あそこの国で性格のいい人が、貴族の中に居ないな。
なんというか、国民全体にやる気が無い。
すぐ人のせいにするし、手柄はすべて自分のもの、悪いのは人。
それを普通に言う。
与野が、地球でもそんな国はある。
今回の事が終われば、離れようって言っていたな。
ここから後は、俺達は混ざらず、両国の大将に任せることにした。
その間に、俺は召喚をされた尖塔へ行き、魔法陣を確認と思ったが、必要ないようだ。
首の無い遺体が、適当に掘られた穴に積み上がっていた……
「召喚ができないから、贄を使ってみたのか」
じゃあ動いては無いんだなと、確信をした。
「あらあら、最悪。まるで現役時代のあなたみたい」
人の肩に手を乗せ八重がクスクスと笑う。
ぽいっと何かを投げると、積み上がっていたものはほろほろと崩れて、無くなってしまう。
ついでに、浄化をしておく。
だが気がつかなかった。
穴は他にもあり、そこにも八重が光を投げていたことを。
話し合いが終わり、俺達がいなくなった後、彼の国をアンデッドの大軍が襲った。恨み辛みが昇華され、力へと変わる。
今回の不死者達は、一見スケルトンでも、デュラハン並みの力をもっていたようだ。
そう普通の兵では相手にならず、へなちょこ教会関係者では浄化をする力が無かったようだ。
まあ不満を持った大部分の農民は、仲間と噂を信じてセコンディーナ王国へとやって来たし、被害は知らない。
ただ、その噂以降、この国と周辺国との交流はなくなった。
話し合いの結果は、年に一回入札を行い、安い方から買い付ける。
災害による川の氾濫についても、その原因を精査した上で最大五〇パーセント払うとなった様だ。
塩の入札は良いとして、川は、知らんと言い抜ける気なんだろうな。
だが、俺達は双方で決めたのだから、それ以上は、手を出さない事にした。
この王城で出されていた食い物は、俺達用の餌だったことを再認識もしたし、さっさと国を出た。
「えー毎度、セコンディーナ王国は良いところですし、この国から来たお友達もいますよ。生活が苦しいなら、文句を言う前に行動しましょう。皆が逃げると警備も厳しくなります。行動するなら今でしょ!!」
なんていう言葉を、村々で流しながら帰って行った。
そう軍。他国の軍について、多少農民からの徴集兵が増えても、ファースティナ王国は文句が言えない。
手を出せば、自分のせいで全面戦争だ。
自国に対して、インペリティア王国とプワーナ王国が入ってきているくらいは、情報として知っているだろう。
それさえ、伝わっていないなら本当にこの国はやばい。
なんとか無事に、国境を越える。
そうして、行商人から、ファースティナ王国でアンデット達が湧いたという話を聞いた。そして歴史の関係か、王都周辺は状態がひどく、近寄れないらしい。
応援要請も無いし当然無視を決め込んだのだが、いつしか、人の行き来がなくなり情報が途絶えた。
まあ今更、ファースティナ王国のことは良い。魔法陣が使えないだけで仕事は終わっている。
さて、セコンディーナ王国だが、西側で二つの国と接している。
よく分からない、精霊国と獣人国。
精霊国は良いとして、獣人国のことを知ったとき、業力が暴走をした。
「ケモ耳が居る。行こう」
その変貌ぶりに、周りは驚き引いた……
「許可が要るぞ」
俺達は一応貴族だ。
だが、兵に話しを聞くと、国をまたがなくとも、この国の西側には交易のための町があるとのこと。
「じゃあ行ってみるか」
軽い気持ちで、俺達は旅行に出かけた。
道中の盗賊を狩り尽くしながら、血塗られた道を造っていく。
あの一件から、俺達は盗賊に対して容赦しない。
出会えば狩る。
情けを掛ければ、誰かが死ぬことになる。
黒髪を隠すため、フードをかぶった怪しい集団。
見方を変えれば、俺達の方が怪しいが、貴族証がある。
町の兵なら、見せればヘヘーとなる。
と、言う事でかなり時間がかかったが、無事、王国の西側、交易の町
アキンダリアへと到着をした。
門をくぐると、そこは、木製の小さめの家が建ち並ぶ異国。
うろこ屋根が葺かれた、家達は、まるで童話のような風景を感じさせる。
だが、ギルドに入り、カウンターにくまこさんが座っていて驚く。
そう獣人は、基本二本足で立ち、言葉を喋る獣たち。
此処では、俺達、毛の無い猿としてみられる。
「アキンダリアギルドへようこそ。本日はどうされました」
見た目と違い、かわいい声がホールに響く。
かわいい声だが、積んでるアンプが少し違う様だ。
「しばらく居るので、拠点登録をお願いします」
「はい喜んで」
彼女?の手が上がった瞬間、つい一歩下がっちまった。
表情が読めないんだもの……
「後、治水な」
「そうそう、治水も」
コントのようなやり取り。
笑ってはいけない、武神はこの世界で経験を積み、脳筋に磨きがかかってきた。
業力の性格がうつったのか、それとも何かはじけたのか、それは分からない。
ただ向こうに居たときより、馬鹿になった気がする。
だけど、カリスマ性は、上がった気がする。
「そうです。塩の値段が安すぎると教えられました。そして、水の使用料を取るのであれば、水によって起こる被害はそちらで弁済をしてほしい」
インペリティア王国、大将オルヴァー=ホーカンソン公爵。
プワーナ王国、大将ローデリヒ=マルクル公爵。
両国の大将が、一歩前に出てくる。
ホーカンソン公爵の方はなんというか、武の人。
この世界では大男身長一八〇センチくらいの、髭を生やして髪は後ろで結んでいる、まあ怖そうな人。無論鍛え上げた筋肉が、暑苦しい感じ。
近くに居るだけで、五度くらい温度が上がる。
そのかわりと言って良いのか、プワーナ王国マルクル公爵は見た感じ小悪党。
目付きの悪い身長一六五センチくらい。
まあ戦争だから、プワーナ王国は損耗を考えたのかと思うくらい、少し性格が悪く鬱陶しい。
そういえば、あそこの国で性格のいい人が、貴族の中に居ないな。
なんというか、国民全体にやる気が無い。
すぐ人のせいにするし、手柄はすべて自分のもの、悪いのは人。
それを普通に言う。
与野が、地球でもそんな国はある。
今回の事が終われば、離れようって言っていたな。
ここから後は、俺達は混ざらず、両国の大将に任せることにした。
その間に、俺は召喚をされた尖塔へ行き、魔法陣を確認と思ったが、必要ないようだ。
首の無い遺体が、適当に掘られた穴に積み上がっていた……
「召喚ができないから、贄を使ってみたのか」
じゃあ動いては無いんだなと、確信をした。
「あらあら、最悪。まるで現役時代のあなたみたい」
人の肩に手を乗せ八重がクスクスと笑う。
ぽいっと何かを投げると、積み上がっていたものはほろほろと崩れて、無くなってしまう。
ついでに、浄化をしておく。
だが気がつかなかった。
穴は他にもあり、そこにも八重が光を投げていたことを。
話し合いが終わり、俺達がいなくなった後、彼の国をアンデッドの大軍が襲った。恨み辛みが昇華され、力へと変わる。
今回の不死者達は、一見スケルトンでも、デュラハン並みの力をもっていたようだ。
そう普通の兵では相手にならず、へなちょこ教会関係者では浄化をする力が無かったようだ。
まあ不満を持った大部分の農民は、仲間と噂を信じてセコンディーナ王国へとやって来たし、被害は知らない。
ただ、その噂以降、この国と周辺国との交流はなくなった。
話し合いの結果は、年に一回入札を行い、安い方から買い付ける。
災害による川の氾濫についても、その原因を精査した上で最大五〇パーセント払うとなった様だ。
塩の入札は良いとして、川は、知らんと言い抜ける気なんだろうな。
だが、俺達は双方で決めたのだから、それ以上は、手を出さない事にした。
この王城で出されていた食い物は、俺達用の餌だったことを再認識もしたし、さっさと国を出た。
「えー毎度、セコンディーナ王国は良いところですし、この国から来たお友達もいますよ。生活が苦しいなら、文句を言う前に行動しましょう。皆が逃げると警備も厳しくなります。行動するなら今でしょ!!」
なんていう言葉を、村々で流しながら帰って行った。
そう軍。他国の軍について、多少農民からの徴集兵が増えても、ファースティナ王国は文句が言えない。
手を出せば、自分のせいで全面戦争だ。
自国に対して、インペリティア王国とプワーナ王国が入ってきているくらいは、情報として知っているだろう。
それさえ、伝わっていないなら本当にこの国はやばい。
なんとか無事に、国境を越える。
そうして、行商人から、ファースティナ王国でアンデット達が湧いたという話を聞いた。そして歴史の関係か、王都周辺は状態がひどく、近寄れないらしい。
応援要請も無いし当然無視を決め込んだのだが、いつしか、人の行き来がなくなり情報が途絶えた。
まあ今更、ファースティナ王国のことは良い。魔法陣が使えないだけで仕事は終わっている。
さて、セコンディーナ王国だが、西側で二つの国と接している。
よく分からない、精霊国と獣人国。
精霊国は良いとして、獣人国のことを知ったとき、業力が暴走をした。
「ケモ耳が居る。行こう」
その変貌ぶりに、周りは驚き引いた……
「許可が要るぞ」
俺達は一応貴族だ。
だが、兵に話しを聞くと、国をまたがなくとも、この国の西側には交易のための町があるとのこと。
「じゃあ行ってみるか」
軽い気持ちで、俺達は旅行に出かけた。
道中の盗賊を狩り尽くしながら、血塗られた道を造っていく。
あの一件から、俺達は盗賊に対して容赦しない。
出会えば狩る。
情けを掛ければ、誰かが死ぬことになる。
黒髪を隠すため、フードをかぶった怪しい集団。
見方を変えれば、俺達の方が怪しいが、貴族証がある。
町の兵なら、見せればヘヘーとなる。
と、言う事でかなり時間がかかったが、無事、王国の西側、交易の町
アキンダリアへと到着をした。
門をくぐると、そこは、木製の小さめの家が建ち並ぶ異国。
うろこ屋根が葺かれた、家達は、まるで童話のような風景を感じさせる。
だが、ギルドに入り、カウンターにくまこさんが座っていて驚く。
そう獣人は、基本二本足で立ち、言葉を喋る獣たち。
此処では、俺達、毛の無い猿としてみられる。
「アキンダリアギルドへようこそ。本日はどうされました」
見た目と違い、かわいい声がホールに響く。
かわいい声だが、積んでるアンプが少し違う様だ。
「しばらく居るので、拠点登録をお願いします」
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