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34.Happy End な2人
しおりを挟む「αにとってΩは食べ物に例えられることが多いんだよね。何度も仕事関係の人とか友達とかに、無理やりΩの男を押し付けられそうになって、すごく困ったことがあった」
輝美は累の話を聞きながら、累の方に腕を回して上下に腰を振ったり、グルグルかき回したりした。
いやらしい動きだが、不思議といやらしさを感じさせない。
そうするのが当然であるかのような動き…
「『累はαなんだから、御馳走を食べて良いんだよ。食べなよ』って言われた。その度に俺は輝美のことを考えたよ」
話の趣旨がよく分からないまま、輝美は自分の中を強く抉るように腰を回す。
気持ち良くなった輝美はアハハッ、と卑猥な笑い声を出してしまう。
「俺が食べる、輝美が食べられる、以外の関係を考えていたんだ。今、それが『抹茶パフェ』なんだって気づいた。俺らは2人で美味しい完璧なパフェになる。お互いがお互いにとってなくてはならないものになる…」
累は動く輝美を捕まえて、唇を塞ぐ。
舌を輝美の中に突っ込んで、遠慮なしに蹂躙していく。
輝美もそれに負けないように舌を動かす。
2つのスプーンが甘いデザートを貪っていく…
繋がった下半身が揺らめく。
クチュクチュと水音が立つ…
ツンツンと奥の方が突かれた輝美は、さらにその奥が開かれていくのを感じる…
「ふあっ……イきそうだよ累……」
「俺も…2回目イきそう……」
累が輝美の体を掴んで、叩きつけるように上下に揺さぶる。
それを数回繰り返しただけで輝美は達し、累の腹に精を吐き出す。
程なく累も達する。
輝美は自分が熱く甘く蕩けて、完熟した果物になったような気持ちになる。
特にうなじは熱くて、首輪の締め付けがキツくて苦しい。
「累……俺を今から番にして……」
輝美は累に訴える。
累は輝美を見つめる。
しばらくして頷いて、覚悟のこもった声で言う。
「…分かった。輝美…うなじが見えるようにベッドに四つ這いになって」
言われた通りに輝美はシーツの上に手足をつく。
茎が抜かれた後孔が寂しさに鳴くように収縮を繰り返し、トロトロの愛液を滴らせる。
輝美は首輪のカバー部分を外して、4桁の番号を打ち込む。
カチッと音がして、首輪は外れる。
うなじが外気に晒されて輝美は恥ずかしい。
もう何年も家族以外にうなじを見せてなかったから…
でも、怖さはない。
これから自分がどうなろうとも、自分はそれを受け入れ幸せになれるという確信があるから…
累は輝美に覆い被さる。
ズズッと強い圧で熱棒が押し込まれていく。
今までとは違う、独特の動き。
腹側の粘膜をゆっくりと探るように累の雄が滑っていく。
輝美の中は再び累を迎え入れたことを悦び、累の形に押し拡げられながら吸い付いていく。
今まで固く閉ざされた部分まで緩まされていく…
固く閉ざされていた、輝美自身も知らなかった場所。
その付近の粘膜を、累の固い先端がそっと触れたとき…
ぞわっとした感覚が輝美を襲い、理解する。
そこは輝美の子宮の入り口だった。
輝美は自分が生殖器を持ち、子を孕むことのできる性であることを自覚する。
その相手は今既に入り口に到達している累であるということも…
「輝美…」
優しい声で名を呼んだかと思うと、累は力を込めて昂りを擦り付けて、子宮口を攻めていく。
「うああっ…!!累…累ぃ…!!』
快感とは言い難い、強い刺激が輝美を襲う。
「輝美…」
暴力的なまでに輝美を攻めているのに、累の声はやはり優しい。
その声に輝美の心と体は緩んでいく。
奥の口も累を受け入れようとゆるゆる動く。
Ωは受け入れる性なのだと言った伊万里のことを思い出す。
「はあっ…累っ…!!好きっ…!!好きいっ…!!」
子を宿す場所の入り口で、累を迎え入れる準備を整えた輝美は、期待に目を眩ませる。
「輝美…俺も好きだよ…」
固い芯で入り口を圧迫するように何度か押し付けながら、累は腰を何度か動かす。
ピクッと動いて、熱い白濁が吐き出される。
輝美の子宮が累の子種を迎え入れる。
「あああ…ああ…っ…!!!」
輝美は快楽に震えて、意識が飛びそうになる。
Ωの本能が満たされた悦び…
「累のチンポ美味しいよぉ…」
卑猥な言葉そのままに、輝美の内壁は累の精をチュウチュウ吸うように雄茎を締め付けている…
2回イった後とは思えないほどの量の白濁を輝美の中に放った累は、果てた後もしばらくそのままの姿勢を取る。
累の根元が膨らみ、輝美の蕾を押し広げる。
それはα特有の亀頭球というもので、精子を外に漏らすまいというαの本能を示す部分である…
「輝美と番になるよ…」
落ち着いた声で累は言う。
「うん…番に…して…!!」
うなじに生温かい累の感触が近づく。
硬いものが押し付けられて、肉が潰されていく…
血管が破られて、血液に累の唾液が混ざる。
それによって、自分の体が変わっていくのを輝美は感じる。
累への愛がとめどなく溢れてくる。
自分の全てを累に捧げたい、という真っ直ぐな気持ち…
累の体温がうなじから離れる。
「輝美、これから俺たちはずっと一緒だ…」
累は指をうなじに滲んだ血に滑らせる。
「この傷は、輝美のじゃない。俺たち2人の傷…2人で生きると決めた証だよ…」
輝美は自分の父親に言われた言葉を思い出す…
2人は繋がりを解く。
ベッドの上で、長い長いキスをする。
唇を重ね合わせただけで、お互いの思いが伝わる気がする。
輝美は内側から淫らに湧き立つ体に逆らえず、累のペニスを握りしめる。
「あんっ……輝美…」
累は照れ隠しに輝美の首筋や肩に噛みつく。
番になったからなのか、気持ちが昂っているからなのか、痛みはない。
累がもっと欲しいという気持ちが止まらない。
自分の体は累のもので、累の体は自分のものだ。
もっと、もっとつながりたい…
「累…もっと…ちょうだい…」
輝美は四つ這いになって自分の尻たぶを指で拡げる。
累の精をたっぷり受け入れた雄穴を累の目の前に見せつける。
累はそれを見て満足げに微笑む。
「しょうがないなあ、俺のΩは…」
累の雄茎は先程までの交わりなど知らないかのように屹立している…
2人は意識がなくなるまで交わり続けた。
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