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第四章 佐村家だらけの死亡遊戯
第55.5話 佐村甚太の参戦
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女を抱くならば、十四か十五がいい。
十六以上になると『オンナ』の意識が強くなり始め、初々しさが薄れる。
十三以下だと、今度は子供過ぎて抱く気が失せる。自分はロリコンではない。
そんな女子供に用はない。
咲き切ってしまった花にも、硬いだけの蕾にも、何の魅力も感じない。
自分が欲しいのは、手折るのがもったいないと思える咲きかけの蕾なのだ。
当然、処女がいい。処女はこなれていない。それがいい。
ベッドの上に組み敷いて、泣かせて、鳴かせて、啼かせて、哭かせ――、達する。
最高だ。実に最高だ。最低なのが最高だ。
女を集める方法は簡単だった。
親を破滅させればいい。
金を使えば容易いことで、自分が破滅させ、それから自分が救いの手を伸ばす。
娘を私の家に奉公に遣わしなさい。
日給で特別手当を出すから、そこから借金を返していくといい。
いつも、そう言ってきた。
そうやって自分が破滅させた相手を救い続けてきた。自分は何という慈善家か。
事実、多くの金を渡している。そこは糸目をつけてはならない。
十四、十五の小娘は、まだまだ親離れできていない。
それを親への愛情と勘違いする、どうしようもない低能だが、そこにつけ込む。
ベッドの上で、小娘にこう吹き込むのだ。
おまえが頑張らなければ、家族は今度こそ破滅するし、おまえも捨てられる。
これが効く。
今まで、この方法に抗えた娘はいない。従順な奴隷の出来上がりだ。
だが困ったことに自分は美食家で、三か月ももたず次に目が行く。
やはり高貴な人間は、同じものを食べ続けるようなことはできないのだ。
浪費こそが贅沢の基本。
服も、車も、装飾品も、食べるものも、抱く女も、常に新たにし続けなければ。
そうすることで金を使う実感を得て、自分の感覚を磨いていく。高貴な者の義務。
飽きた女は、十分な金を持たせて家に帰してやる。
そう、十分な金だ。十分に借金を返し終えられるくらいの、多額の金銭だ。
ただし、利子の分は含めていないので、返しきれず終わるのだが。
下々の者が金に踊らされて破滅していく様を見る。
それもまた、自分の楽しみの一つだった。
ある家族は首をくくった。
ある家族は車で海に飛び込んだ。
そうした報告を耳にするたび、涙が出た。
楽しくて楽しくて、涙が出るほど笑い転げた。あるいは腹を抱えた。
時折届く怨嗟にまみれた手紙も大事にコレクションしている。
それらは全て負け犬の遠吠え。即ち、自分が勝利者であることの証に他ならない。
そうだ、金だ。金こそが全てだ。
金で買えないものはある。だが金で買えるものの方が圧倒的に多い。
人の命も、人生も、尊厳も、誇りも、全てが『金で買えるもの』に含まれる。
そうだ、金が全てだ。金が全てだ。
だからこそ、佐村勲の財産は、自分こそが受け継がねばならない。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
その報告を、佐村甚太は寝室で全裸の状態で受け取った。
「フン、襲撃者……」
小さく鼻を鳴らす、たったそれだけのことで、でっぷりとした腹の肉が揺れる。
報告を寄越した部下は、頭を下げたまま甚太の指示を待ち続けた。
「それで、素性はわかったのか」
「はい。天月市を拠点にして活動してる半グレの集団のようです」
半グレ、悪事と暴力でしか己を誇示できない哀れな人種だ。
しかしながら、甚太にはそんなモノに狙われる理由に見当がつかない。
家を襲撃されたのだ。
道を歩いていて絡まれたのとはワケが違う。
「この屋敷に警備員が配置されているのは知らなかったのか?」
「いえ、知っていたようです。その上で、襲撃してきたようでして……」
何だそれは、バカバカしいにも程がある。
大方、自分ならできるとでも思ったのだろう。無能が陥りがちな無謀な蛮勇だ。
「襲撃の理由はわかったのか?」
「はい、それが――」
顔をあげた部下から、それに関する報告も聞く。
これが、甚太には理解できない子供の遊びによるものだという。
「……『大狩猟』。小賢しいネーミングだな」
「はい、旦那様のおっしゃられる通りかと」
渡されたスマホを確認すると、そこに佐村家のリストが並んでいる。
自分にかけられた賞金が、たかが4000000円というのも腹立たしい。
所詮、子供には自分の高貴さなど理解できないのだろうが。
「ふむ、美芙柚を殺せば一億円。これは悪くない額だな」
あのガキが最も高いのは業腹だが、殺害という行為を考えると妥当とも思える。
しかし『大狩猟』か、なるほど。これはなかなか――、
「旦那様、賊に関してはいかがいたしましょうか。やはり警察に……?」
「いや、警察には知らせるな。連中は地下に送れ」
資源採掘を行なっている現場は、いつだって人手が足りない。
若い男数名など、手が出るほど欲しいに決まっている。そこで使い潰してやろう。
「それと、仕事を探してこちらに頼ってきた連中がいたな」
「え、ああ、元芦井組の連中ですね。いましたね。返事は保留してありますが」
「連中に『大狩猟』の情報を流して、それとこう付け加えろ」
「は、何と?」
「美芙柚の始末に成功したら、これの賞金に追加でもう一億払う、と」
「承知いたしました」
「ではいけ。迅速にことを進めろ。ワシは忙しい」
部下が下がるのを見て、甚太は長々と息をついた。
全く、お楽しみの最中だったところだというのに邪魔をしてくれたものだ。
時々、自分がもう一人いれば、などと思ってしまう。
だがそれは、金があっても買えない数少ないものの一つだろう。
あとは、失われた時間もだ。
「おい、もういいぞ」
寝室に戻って、大きなベッドに横たわっている少女に向かってぞんざいに告げる。
それまで軽く身をけいれんさせていた少女は、その言葉にハッとなった。
「え、だ、旦那様……」
「気分が盛り上がらん。萎えた。これまでだ。おまえは今日で終わりでいいぞ」
「そ、そんな……!」
甚太の言う『終わり』の意味に気づいて、少女は顔を青くして彼に縋りついた。
「も、申し訳ございません! 私に至らないところがあったら、直します! ごめんなさい、も、もっと旦那様を気持ちよくさせます、だから、その……!」
裸で土下座をする少女を見下ろし、甚太は少し考えた。
この娘を相手に選んでそろそろ一か月。普通に抱くのも飽きた頃合いだった。
だが、こうして土下座させてみると、自分の下腹部が熱くなるのを感じる。
この娘で楽しむことは、まだもう少しできそうだ。そう思い、命じる。
「足をなめろ」
「は……?」
「ワシの足をなめろと言ったんだ。二度も言わせるな。本当に今日で終わるか?」
「い、いえ! はい! 頑張ります、頑張ります!」
それから、少女は必死になって甚太の足をなめ始めた。
その舌先が立てるピチャピチャという水音が、甚太に新鮮な興奮を与えてくる。
この娘は親が自営業で、甚太に多額の借金があり、先月破綻した。
そのときにいつものように手を差し伸べて、代わりにこの娘を差し出させた。
小柄で清楚な、穢し甲斐のある美しい少女だった。
「クフ、フフフフ……」
ベッドに腰を下ろし、自分に丸めた背を見せる少女を見て、低く笑う。
金だ。金だ。
やはり金こそが全てなのだと、佐村甚太はその確信を新たにした。
彼が、己にとって最悪の形でこの世から退場するのは、二日後のことだ。
何人たりとも『勇者にして魔王』の応報からは、逃れられない。
十六以上になると『オンナ』の意識が強くなり始め、初々しさが薄れる。
十三以下だと、今度は子供過ぎて抱く気が失せる。自分はロリコンではない。
そんな女子供に用はない。
咲き切ってしまった花にも、硬いだけの蕾にも、何の魅力も感じない。
自分が欲しいのは、手折るのがもったいないと思える咲きかけの蕾なのだ。
当然、処女がいい。処女はこなれていない。それがいい。
ベッドの上に組み敷いて、泣かせて、鳴かせて、啼かせて、哭かせ――、達する。
最高だ。実に最高だ。最低なのが最高だ。
女を集める方法は簡単だった。
親を破滅させればいい。
金を使えば容易いことで、自分が破滅させ、それから自分が救いの手を伸ばす。
娘を私の家に奉公に遣わしなさい。
日給で特別手当を出すから、そこから借金を返していくといい。
いつも、そう言ってきた。
そうやって自分が破滅させた相手を救い続けてきた。自分は何という慈善家か。
事実、多くの金を渡している。そこは糸目をつけてはならない。
十四、十五の小娘は、まだまだ親離れできていない。
それを親への愛情と勘違いする、どうしようもない低能だが、そこにつけ込む。
ベッドの上で、小娘にこう吹き込むのだ。
おまえが頑張らなければ、家族は今度こそ破滅するし、おまえも捨てられる。
これが効く。
今まで、この方法に抗えた娘はいない。従順な奴隷の出来上がりだ。
だが困ったことに自分は美食家で、三か月ももたず次に目が行く。
やはり高貴な人間は、同じものを食べ続けるようなことはできないのだ。
浪費こそが贅沢の基本。
服も、車も、装飾品も、食べるものも、抱く女も、常に新たにし続けなければ。
そうすることで金を使う実感を得て、自分の感覚を磨いていく。高貴な者の義務。
飽きた女は、十分な金を持たせて家に帰してやる。
そう、十分な金だ。十分に借金を返し終えられるくらいの、多額の金銭だ。
ただし、利子の分は含めていないので、返しきれず終わるのだが。
下々の者が金に踊らされて破滅していく様を見る。
それもまた、自分の楽しみの一つだった。
ある家族は首をくくった。
ある家族は車で海に飛び込んだ。
そうした報告を耳にするたび、涙が出た。
楽しくて楽しくて、涙が出るほど笑い転げた。あるいは腹を抱えた。
時折届く怨嗟にまみれた手紙も大事にコレクションしている。
それらは全て負け犬の遠吠え。即ち、自分が勝利者であることの証に他ならない。
そうだ、金だ。金こそが全てだ。
金で買えないものはある。だが金で買えるものの方が圧倒的に多い。
人の命も、人生も、尊厳も、誇りも、全てが『金で買えるもの』に含まれる。
そうだ、金が全てだ。金が全てだ。
だからこそ、佐村勲の財産は、自分こそが受け継がねばならない。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
その報告を、佐村甚太は寝室で全裸の状態で受け取った。
「フン、襲撃者……」
小さく鼻を鳴らす、たったそれだけのことで、でっぷりとした腹の肉が揺れる。
報告を寄越した部下は、頭を下げたまま甚太の指示を待ち続けた。
「それで、素性はわかったのか」
「はい。天月市を拠点にして活動してる半グレの集団のようです」
半グレ、悪事と暴力でしか己を誇示できない哀れな人種だ。
しかしながら、甚太にはそんなモノに狙われる理由に見当がつかない。
家を襲撃されたのだ。
道を歩いていて絡まれたのとはワケが違う。
「この屋敷に警備員が配置されているのは知らなかったのか?」
「いえ、知っていたようです。その上で、襲撃してきたようでして……」
何だそれは、バカバカしいにも程がある。
大方、自分ならできるとでも思ったのだろう。無能が陥りがちな無謀な蛮勇だ。
「襲撃の理由はわかったのか?」
「はい、それが――」
顔をあげた部下から、それに関する報告も聞く。
これが、甚太には理解できない子供の遊びによるものだという。
「……『大狩猟』。小賢しいネーミングだな」
「はい、旦那様のおっしゃられる通りかと」
渡されたスマホを確認すると、そこに佐村家のリストが並んでいる。
自分にかけられた賞金が、たかが4000000円というのも腹立たしい。
所詮、子供には自分の高貴さなど理解できないのだろうが。
「ふむ、美芙柚を殺せば一億円。これは悪くない額だな」
あのガキが最も高いのは業腹だが、殺害という行為を考えると妥当とも思える。
しかし『大狩猟』か、なるほど。これはなかなか――、
「旦那様、賊に関してはいかがいたしましょうか。やはり警察に……?」
「いや、警察には知らせるな。連中は地下に送れ」
資源採掘を行なっている現場は、いつだって人手が足りない。
若い男数名など、手が出るほど欲しいに決まっている。そこで使い潰してやろう。
「それと、仕事を探してこちらに頼ってきた連中がいたな」
「え、ああ、元芦井組の連中ですね。いましたね。返事は保留してありますが」
「連中に『大狩猟』の情報を流して、それとこう付け加えろ」
「は、何と?」
「美芙柚の始末に成功したら、これの賞金に追加でもう一億払う、と」
「承知いたしました」
「ではいけ。迅速にことを進めろ。ワシは忙しい」
部下が下がるのを見て、甚太は長々と息をついた。
全く、お楽しみの最中だったところだというのに邪魔をしてくれたものだ。
時々、自分がもう一人いれば、などと思ってしまう。
だがそれは、金があっても買えない数少ないものの一つだろう。
あとは、失われた時間もだ。
「おい、もういいぞ」
寝室に戻って、大きなベッドに横たわっている少女に向かってぞんざいに告げる。
それまで軽く身をけいれんさせていた少女は、その言葉にハッとなった。
「え、だ、旦那様……」
「気分が盛り上がらん。萎えた。これまでだ。おまえは今日で終わりでいいぞ」
「そ、そんな……!」
甚太の言う『終わり』の意味に気づいて、少女は顔を青くして彼に縋りついた。
「も、申し訳ございません! 私に至らないところがあったら、直します! ごめんなさい、も、もっと旦那様を気持ちよくさせます、だから、その……!」
裸で土下座をする少女を見下ろし、甚太は少し考えた。
この娘を相手に選んでそろそろ一か月。普通に抱くのも飽きた頃合いだった。
だが、こうして土下座させてみると、自分の下腹部が熱くなるのを感じる。
この娘で楽しむことは、まだもう少しできそうだ。そう思い、命じる。
「足をなめろ」
「は……?」
「ワシの足をなめろと言ったんだ。二度も言わせるな。本当に今日で終わるか?」
「い、いえ! はい! 頑張ります、頑張ります!」
それから、少女は必死になって甚太の足をなめ始めた。
その舌先が立てるピチャピチャという水音が、甚太に新鮮な興奮を与えてくる。
この娘は親が自営業で、甚太に多額の借金があり、先月破綻した。
そのときにいつものように手を差し伸べて、代わりにこの娘を差し出させた。
小柄で清楚な、穢し甲斐のある美しい少女だった。
「クフ、フフフフ……」
ベッドに腰を下ろし、自分に丸めた背を見せる少女を見て、低く笑う。
金だ。金だ。
やはり金こそが全てなのだと、佐村甚太はその確信を新たにした。
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