黒狐さまと創作狂の高校生

フゥル

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第7話 妖狐ミュニケーション

妖狐ミュニケーション

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 深間神社の裏。夕焼け色に輝く、田間川の道路沿いにある、和風一軒家。黒狐さまの家。玄関の前には、黒狐さまが立っていた。硬い表情で、腕を組んでいる。ときおり、不安そうに首を左右に振っていた。夕日の橙もあいまって、ひどく寂しげだった。
 ツキは、不安を押し殺して、黒狐さまへ近づいた。
「黒──」
「ツキ──」
 声が被った。
 黒狐さまは、無言でうなずき、話を促してきた。
 ツキは目を固くつむり、深呼吸。そして、勢いよく頭を下げた。
「いきなり怒鳴り散らして、不快な思いをさせてしまい、申し訳ありませんでした。本来なら、もっと早く、『弄られるのがつらかった』と伝えるべきでした」
 黒狐さまはあっけにとられた様子で言った。
「わらわを責めんのか? ツキは、わらわのいう事を素直に聞いて、お主は身なりを清潔に整えてきた。なのにわらわはそれを無視し、住良木を利用しお主を貶め、嘲笑したんじゃぞ?」
「僕のしでかしていたことを鑑みれば、当然でしょう」
 ツキは、黒狐さまに絶交を言い渡されるのを覚悟の上で、語り始めた。
「僕は黒狐さまのことを、人間を超越した知と体で、僕の願望をかなえてくれる万能の女神だと勘違いしていました。自分の中にある理想の女性像を、あなたに投影してしまったんです」
 ツキは、人に話しかける時も一苦労だった。特に女子の場合、悲惨だ。まず内容を考える。内容が決まったら、どう話しかけるかを考える。そして、ドキドキしながら相手の様子をうかがう。相手が一人で暇そうにしており、自分の心にも余裕ができたら、ようやく話しかけに行く。声を出すのも大変なほど緊張した状態で、日常会話を交わす。まともに会話が成立しただけでも、舞い上がってしまう。それほどまでに、女性と接してこなかった。
 例外は母親と、小学校の頃から友達だった、住良木さんだけ。その例外二人も、ツキの悩みを真摯に受け止めてくれるような人ではない。
 だから、黒狐さまが、神秘的で神聖な存在に見えてしまった。
「今回の事件の原因も、『黒狐さまなら、こちらの気持ちを察して当然』『こちらの悩みを解決できて当然』という、僕の理不尽な思い込みが原因です。自分の中の理想の黒狐さまと、現実の黒狐さまがかみ合わなかった。だから苛ついた。しかも、無意識のうちに、自分が何を言おうと黒狐なら許してくれると思っていた。だから怒鳴った。要するに僕は、黒狐さまに一方的に甘え、依存しまっていた」
 ツキの心の中は、真っ暗だった。
「僕は無視され、ののしられて、当然の人間だったんですよ、黒狐さま。だって僕は──」
 黒狐さまは1200年を妖狐である以前に、少女なのだ。ツキと同じように弱さを抱えていて、それでもなおツキに歩み寄ってくれた友達だった。
「僕を大切にしてくれたあなたの事を、僕は大切にしなかった。改めて、本当に申し訳ありませんでした」
 ツキの心は、黒狐さまを大切にしてこなかった悲しみで、一杯だった。
「自分の気持ちを理解できなかったのも、あなたの気持ちを理解できなかったのも、全てを自分中心に考えていたからです。宇宙の中心を自分と考える人間が、客観的に自他を分析することなど、できるはずがありません。箱の中で暮らしている人間に、箱の全体像が見えないように……」
 『次から気をつけます』『もう一度チャンスをください』『もう二度と後悔させません』。自分自身が黒狐さまに言葉だ。見事に全て破ってしまった。
 気をつけても、なにも変わらなかった。チャンスは使い切ってしまった。後悔もさせてしまった。しかも原因は全て自分にある。
「弁解の余地もございません」
 ここまで来て、なお黒狐さまとの関係が続くことを期待している自分がいる。同時に、自分が黒狐さまの立場なら、決して許しはしないだろうとも思っていた。
 皮肉なものだ。全能の妖狐よりも、同級生を信じる方がよっぽど難しい。
 ツキは地面を凝視したまま、黒狐さまの返答を待った。
「そうか。おぬしはそんなに追い詰められていたのか」
 頭の回転が早く要領のいい人は、頭の回転が遅く要領が悪い人を、理解できない。そして、世の中のルールの大半は、要領のいい人が、要領のいい人を想定して作っている。要領の悪い人にとっては、今の社会は生きづら過ぎる。
 黒狐さまは、獣でありがなら人間社会に高度に溶け込む妖狐だ。要領のよさは、それこそ人間離れしている。
 一時でも、妖狐と通じ合える、などと思っていた自分が愚かで仕方ない。
「バカです。僕はバカです」
 ぽん、と頭の上に温かい何かが置かれた。それはゆっくりと、何度もツキの頭を撫でていく。
「わらわもじゃ。わらわも、バカじゃ」
 頭上に黒狐さまの手が伸びていた。眼前の黒狐さまは、少し寂しそうな笑みを浮かべていた。
「わらわも、おぬしを大切にしなかった。嫌がっていることを承知しながら、おぬしを攻撃し続けた。対策するため、己を律するルールを作っては、おぬしと同じように、自分自身で破り続けた。わらわもおぬしと同じように、自分自身に疑念を持ち、同時に失望しておる」
 何が起きているかわからない。
「許そう。ただ、代わりに、わらわの話も聞いてくれんか?」
 ツキはしばらく、黒狐さまの言葉の意味をじっくり考えた。その重さが、臓腑に染み込むのを待ってから、ツキは答えた。
「ありがとう……ござい……ます」
 そして、どんな言葉も受け止めてやる、という心持ちで頷いた。
「僕でよければ、話を聞きますよ。辛いとき、苦しいとき、吐き出すだけでも楽になることもあります。僕も今、黒狐さまに話を聞いてもらって、大分楽になりました。今度は、黒狐さまが、楽になる番です」
 黒狐さまは、ゆっくりとこちらの背中に手を回すと、耳元でささやいてきた。
「わらわは真面目で、誠実なおぬしが好きじゃ。だからこそ、わらわの歪さを知って欲しい」
 そして、ゆっくりと語り始めた。

「今まで自分かわいさで黙っておったが……わらわにとっての前世とは、過去に見た映画にとても近い。数多の知識は持っていても、知恵として昇華できていない。例えるなら、恋愛指南本でノウハウを学んだが、実践したことがなく、実践する勇気もない人間みたいなもんじゃ」
 薄々察してはいたものの、本人の口から語られるとは思わなかった。『神ではなく人に近い』と、自ら公言しているようなものである。
 黒狐さまは、なりふり構わず関係を修復しようとしているのだ。
 ありがたいと思った。同時に、これから語られることに対して、ひどく不安にもなった。
「精神年齢も肉体に引きずられて、年相応。それを前提として、この後の話を聞いてほしい」
 黒狐さまは、右手を頬に当てて、顔を伏せた。
「住良木に、お主の過去を聞いた理由はわかりやすい。わらわは住良木の立場に、少しでも近づくため、おぬし自身は絶対に口にしないような過去を知ろうとした。かといって、隠れて聞いては、おぬしの不信を招く可能性があった。だからわざわざおぬしの目の前で、黒歴史を聞いたのじゃ。でも、途中から住良木への嫉妬で心がぐしゃぐしゃになって、あの様じゃ。申し訳なかったのじゃ」
「大丈夫です。もう、気にしてませんから」
 心の底からの言葉だった。もう、それどころではなくなったからだ。
 黒狐さまは、少し安堵した様子で話を続ける。
「ただ、おぬしに冷たくしてしまう理由は、複雑極まる。とりあえず、思い付くものを五つあげてみた」
 黒狐さまは、珍しくたどたどしい口調になった。今の自分の心がどうなっているのか、把握しかねているというのは、演技ではないようだ。
「一つ、自分の気持ち素直に見せるのはなんだか悔しいし、恥ずかしい。二つ、冷たい態度をすることで、気を引きたい。三つ、気持ちが整理できておらず、本心を悟られるのが嫌。四つ、未熟なおぬしを、わらわの望むままに教育したい。そして五つ、おぬしを見ているとなぜだかイラつく」
 予想外の言葉だらけだった。ツキは、ポカンと口を開けて、ただ話を聞くことしかできなかった。
「それから、わらわがどんなことを言っても、睨まれたりすごまれたりしないと、おぬしを信頼していたのもある。わらわも、お主の居心地の良さや、親近感に甘えていたのじゃろうな」
「期待に応えられず、申し訳ありません」
「そこは、お互い様じゃろう? この他にも、言葉にできない様々な感情がブレンドされた結果、学校では『冷たくする』という幼稚な行動をとってしまう。そして下校時、学校で素直に感情を表現できなかったことを後悔する。反動で放課後に、おぬしを思いっきり甘やかすのじゃ……体を使ってまで、な」
 ツキを部屋に招くときは、予め敏感な場所に道具を仕込んだ。演技せずに、色っぽい声や仕草をするために。そんなことをしなければならないほど、精神的に追い詰められていた。
 黒狐さまは口を扇子で隠すと、沈鬱な表情でうつむいた。
「おぬしの願いを叶えることで、わらわが欲しかったもの。それは親友じゃ。気負いせず、何でも言い合える関係。長い間合わずとも、ブランクを感じさせない関係。長時間一緒にいてもストレスを感じず、むしろスッキリする関係。互いの好き嫌いを熟知しており、損得勘定抜きにして相手の力になりたいと思えるような関係。そういう関係を目指したはずじゃった。なのに、どうしてこうなってしまったんじゃろうな……」
 人は年齢を重ねるにつれて「本音をいいにくくなる」という、思い込みが強くなる。また、30を越えると、同年代でも経済格差が浮き彫りとなり、異なる階級の人と、関わりづらくなってしまう。家と会社の往復だけの生活になってしまい、そもそも出会えない人も出てくる。
 親友を作るためには、何度も会い、互いに心を許して、会話するのが前提となる。そのハードルがもっとも低いのが、学生の時。
 妖狐の知技力を用いて傀儡を作るのは、精神的にも肉体的にも成熟した、20代以降の方がやりやすい。が、利害損得を問わない純粋な関係を築くのは、やはり10代の方が圧倒的に有利らしい。
「しかし、なぜそこまで親友を欲するのですか?」
「何年か越しに突然『死にたい』と電話したとき、『やめろ』と引き留めてくれる誰かが必要じゃった」
「えっ」
「正体がばれても、驚かされはすれど、撃ち殺される心配のなくなった現代。妖狐の死因の殆どは、心の病。その最大風速を乗り越える時、親友は最後の防波堤になりうる。だから、わらわは深間神社に出会いを求めた」
 黒狐さまほど人間社会に適応している狐は殆どいない。ゆえに狐友に人間社会での悩みを話しても、理解されないことが多い。だからこそ、人間の親友が必要なのだという。
「親友でいいのなら、ここまで深く交わる必要はなかったのではないでしょうか?」
「おぬしのいう通りじゃ。じゃが、なぜかそうはならなかった」
 黒狐さまは自分の胸に手を当てて、こちらを見つめてきた。親友に助けを求めるかのように。
「わらわ、本当に自分の気持ちに不器用で、この気持ちをどう表現すればいいかわからん。いや、今の気持ちが何なのかも、よくわからん。妖狐としてのわらわと人のわらわ、全部ひっくるめて受け入れてくれたのは、おぬしが初めてじゃ。体に触れていいと思った男もおぬしが初めてじゃし、他の女に奪われたくないと思ったのも初めてじゃし、心の底から気を許せるのもおぬしが初めてじゃ。なのに底知れぬ腹立たしさも感じる。おぬしには感謝しているが、それよりなんかこう、それとはちょっと違う気持ちの気がするんじゃ」
 抽象的でフワッとした物言い。おそらく、これが黒狐さまの本心なのだろう。
 ツキは頭のなかで、慎重に言葉を練った。
「気持ちの正体は、これから僕たちが関わり合うなかで、のんびり探していけばいいんじゃないですかね。僕は僕で、黒狐さまとの適切な距離感を探していきたいですし」
「しかし……」
 不安げな黒狐さまを勇気づけるため、ツキはあえて満面の笑みを浮かべる。
「大丈夫。何とかなりますよ。僕が力になりますから。こういうときは、お互い様です、黒狐さま。まぁ、頼りないと言われてしまったら、それまでですがね」
 思いやり、助け合い。たとえ見返りがなくとも、相手の力になりたいと思う心。それが、今までのツキには欠けていた。
「もし、あなたが友だちから同じことを相談されたと考えてみてください。黒狐さまだったら、その友だちに自分を許してあげるよう、諭すはずです」
「そうじゃな。おぬしを許せるのに、己を許せんのは変じゃ」
 黒狐さまは、ようやくいつもの妖艶な表情に戻った。
「気分転換に甘い物でも食べて、元気になりましょうよ」
「そうじゃな」
 ツキは思いきって、黒狐さまの手を取った。変に緊張することもなく、力が入ることもない。
 その時、ツキは思った。
 そうだ、黒狐さまとの対話で得たものは、着実に身になっている。外見に変化はなくとも、内面は一見わからない位少しずつ、本当に少しずつ、変わってきている。
 お互い、急に変わるのは無理かもしれない。傷つけあいながら、傷つきあいながら、三歩進んで二歩下がるを繰り返すのだろう。でも、辛抱強く対話を繰り返せば、いつかきっと、わかり合える日が来るはずだ。
 今回だって、仲直りできたのだから。
「行きましょう、黒狐さま」
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