かわいそうな被害者 学園寮誘拐ミステリー 彼女達は事件に巻き込まれて行く

紅陽悠理

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8、当日

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大阪駅前。
JR、阪急、阪神、地下鉄と複数の路線が入り混じる。百貨店、商業施設、ホテルなど、高速ビルも乱立し、人で溢れかえる街。関西人特有のせかせかした空気感。そんな中、あるひと区画だけ殺風景で異様な空気が流れていた。

そこは、大阪駅前の沢渡ビル屋上。14時半から、エリと麻美は五千万円の鞄を屋上の床に置き、次に何が起きるのかと待っていた。谷崎は屋上にあがれないので階段に待機していた。
警察は沢渡ビルに入れないため、付近の沢渡ビルより高い各ビルに配備され待機している。

15時5分前になった。彼女達二人に緊張が走る。エリは先程から何回腕時計を見ているだろう。
やがて近くの銀行からか15時のチァイムが聞こえてきた。しかし、屋上は何も変わらない。
5分経過、何も起きない。エリは鞄の持ち手を倒してみた。
更に5分が経過。だが、やはり何も起きない。空を見上げるエリ。
また5分が過ぎた。犯人も現れず、鞄もそのままの位置にある。エリ達に不安が湧き上がってきた。警察はどうしているのだろうか。屋上に上がろうとする人を確保したのだろうか。
16時近くになり、屋上に人が上がってきた。背の高い男は犯人かその一味か?

だがその顔は谷崎だった。及川警部の指示で屋上に上がり我が家へ戻れと指示されたことを告げた。三人は谷崎家へと戻ることにした。
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