獣人騎士団長の溺愛

スミー

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出会い

10話

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 アシュレイ達が村に着いた頃、なにやら村の様子が慌ただしかった。村に帰ってきたフローラ達に気づいて門番のレイスが駆け寄ってきた。

「レイス、そんなに慌ててどうしたの?」

 レイスは慌てた様子で言いにくそうに話した。

「実はリリーがいなくなったんだ。」

 フローラは少し驚きながらも慌てた様子もなくレイスに問いかける。

「リリーならいつも畑や羊たちのところとか忙しく動き回ってるじゃない。どこかで仕事しているんじゃない?」

 ベンとレイラも親でありながら慌てた様子もない。しっかりしている子だからすぐ戻ってくるだろうとあまり心配もしていなかった。

「それが、ミランダさんとお昼に別れた後から誰もリリーを見ていないんだ。俺は今日ずっと門番をしていたがリリーは来ていないし、森の方に行ったんじゃないかってみんなで探していたところなんだ。」

 アシュレイは幌布に隠れながらリリーと呼ばれる少女がいなくなったことを聞いていたが次のフローラの一言で幌布から飛び出すことになる。

「そんな、じゃあリリーははどこに行ったっのよ!」

「妹だと!?」

 なんということだ。せっかくもうすぐ会えるところまで来たというのに花嫁が行方不明だと!?
アシュレイはすぐに探しに行こうと駆け出そうとするがレイスがそれを止める。

「あっ、お前この前の不審者じゃねえか。荷台に隠れてどういうつもりだ?リリーの行方不明に関係しているんじゃねぇだろうな?」

「ごめんなさいレイス。どうしてもリリーに会いたいって言うから…。でもこの人はずっと町に居たわ。怪しいとは思うけどリリーの行方不明には関係ないと思うわ。」

 フローラがレイスに説明しているがアシュレイはそれどころではない。花嫁の匂いがだんだんと遠ざかっていくのがわかる。連れて来てくれた花嫁の家族には悪いと思ったが強引に村に押し入ろうとしたところ村長と村の男たちがこちらに向かって走って来た。

「ベンにアンナにフローラ帰ったか!リリーがいなくなったことは聞いたな?今湖の方まで探しに行ったのじゃがそこでリリーと思わしき靴が落ちておった。湖に落ちたか森の魔物に連れて行かれたか…どちらにせよ覚悟はしておいた方がええ。」

「そんなっ…」

 フローラたちがショックを受けている横で険しい顔をしている男に村長が気づいた。

「狼の獣人で黒い髪…もしや貴方様は…!」

「今はそんなことはいい。俺の花嫁は死んでなどいない。どうしてか村から遠ざかっているようだがな。そこの男たち何人か。今から森に向かう。村長数人借りるぞ?」

「花嫁ですと!!いや、今はそれどころではないですな。それでしたらこの3人をお連れ下さい。きっとお役に立つことでしょう。」

「すまない。助かる。」

 そう言い、アシュレイは3人を連れて森へと走って行った。



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