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下剋上!ドキドキダンジョン探検会
ライオンとハイエナ
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<アキラ視点>
モニタに学生の集団が映し出される。
「トップ集団は地下3階、ストロングスライムエリアを早くもクリア!タイムは5分、歴代1年生でも上々のタイムです!それにたいして、5位集団は地下2階の終盤に差し掛かったころだ!次々に湧くモンスターに苦戦している!」
実況アナウンサーがわかりやすく状況を伝える。
1位集団に見覚えのある顔があった。
エリックとクララ。
確か学年次席か。
エリーゼのやつがなぜかは知らないが、目の敵にする光景を見かけるペアだ。
実況者は雄弁に語りだす。
「おっと、先頭集団のエリック&クララペアとシャープ&フラットペアが先を譲り合います。これは、ライオンとハイエナか?」
それを聞いたエリーゼは補足説明する。
「きっと、エリック、今のエリックの性格であれば、ハイエナをやりたがるはず」
「ハイエナ?」
「簡単に言うとライオンは、モンスターをなぎ倒す役割、ハイエナは、倒した後を負担なく後からついていく役割ね。当然、敵を倒す役、ライオンをやるよりかはハイエナをやった方が体力と声帯を温存できる」
「なるほど?」
「そして、ライオンが力尽きそうになったところで、ハイエナたちが一気に抜き去ってトップに躍り出る」
よく言えば、駆け引きだが、ハイエナをしている人間が有利なわけだから、スポーツとして少しダーティーな部分はあるのかもしれない。
そして、僕は確信した。
これは、クロスカントリースキー競技と同じだと。
キングオブスキーとも呼ばれ、時に日本人がメダル争いをし、注目を浴びることがあり、オリンピックとなれば、テレビ中継される人気競技だ。
体力勝負のこの競技は、時折、集団の選手同士でトップを譲り合う。
風を逆風を受けた選手は体力を消耗するので、先頭の選手の背後に付き、悠々自適に体力を温存しながら最後に抜き去るのが、正攻法とされている。
「エリックは、勝つことに執着している。だから、ハイエナをしてでも勝ちたがる性格のはず」
と、エリーゼが言うと、その通りに2位の位置に付けた。
そして、1位のペアは必死で敵と戦い、体力を消耗していく。
「僕たちも戦略を立てないといけないね。ハイエナをするべきかライオンをするべきか」
「私に考えがある。私の言う通りにすれば負けないわ」
とエリーゼが言う。
エリーゼの言うことであれば、間違いがないはずだ。
僕は彼女の戦略眼に信頼を置いていた。
「キリンクラスの生徒はスタートラインにお集まりください。スタートまで10分前となりました!」
「行くか!」
僕たちの勝負ははじまろうとしていた。
モニタに学生の集団が映し出される。
「トップ集団は地下3階、ストロングスライムエリアを早くもクリア!タイムは5分、歴代1年生でも上々のタイムです!それにたいして、5位集団は地下2階の終盤に差し掛かったころだ!次々に湧くモンスターに苦戦している!」
実況アナウンサーがわかりやすく状況を伝える。
1位集団に見覚えのある顔があった。
エリックとクララ。
確か学年次席か。
エリーゼのやつがなぜかは知らないが、目の敵にする光景を見かけるペアだ。
実況者は雄弁に語りだす。
「おっと、先頭集団のエリック&クララペアとシャープ&フラットペアが先を譲り合います。これは、ライオンとハイエナか?」
それを聞いたエリーゼは補足説明する。
「きっと、エリック、今のエリックの性格であれば、ハイエナをやりたがるはず」
「ハイエナ?」
「簡単に言うとライオンは、モンスターをなぎ倒す役割、ハイエナは、倒した後を負担なく後からついていく役割ね。当然、敵を倒す役、ライオンをやるよりかはハイエナをやった方が体力と声帯を温存できる」
「なるほど?」
「そして、ライオンが力尽きそうになったところで、ハイエナたちが一気に抜き去ってトップに躍り出る」
よく言えば、駆け引きだが、ハイエナをしている人間が有利なわけだから、スポーツとして少しダーティーな部分はあるのかもしれない。
そして、僕は確信した。
これは、クロスカントリースキー競技と同じだと。
キングオブスキーとも呼ばれ、時に日本人がメダル争いをし、注目を浴びることがあり、オリンピックとなれば、テレビ中継される人気競技だ。
体力勝負のこの競技は、時折、集団の選手同士でトップを譲り合う。
風を逆風を受けた選手は体力を消耗するので、先頭の選手の背後に付き、悠々自適に体力を温存しながら最後に抜き去るのが、正攻法とされている。
「エリックは、勝つことに執着している。だから、ハイエナをしてでも勝ちたがる性格のはず」
と、エリーゼが言うと、その通りに2位の位置に付けた。
そして、1位のペアは必死で敵と戦い、体力を消耗していく。
「僕たちも戦略を立てないといけないね。ハイエナをするべきかライオンをするべきか」
「私に考えがある。私の言う通りにすれば負けないわ」
とエリーゼが言う。
エリーゼの言うことであれば、間違いがないはずだ。
僕は彼女の戦略眼に信頼を置いていた。
「キリンクラスの生徒はスタートラインにお集まりください。スタートまで10分前となりました!」
「行くか!」
僕たちの勝負ははじまろうとしていた。
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