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第八話:殲滅戦
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購買部での略奪にも似た昼食調達任務(強制)を終え、俺の胃袋は炭水化物と脂質の過剰摂取によって満たされていた。
だが、成長期の高校生にとって、満腹は休息の合図ではない。次なる活動への燃料補給が完了したに過ぎない。
特に、午後の五時限目という魔の時間帯において、そのカロリーは本来なら強烈な睡魔へと変換されるはずだが、今日の俺に限っては、その法則は適用されなかった。胃の中で消化されつつある焼きそばパンとメロンパンが、これから訪れるであろう災厄に対するエネルギー源となっていたからだ。
「次は、体育か……」
俺は男子更衣室のロッカー前で、制服のボタンを外しながら重い吐息を漏らした。
午後の日差しが曇りガラス越しに差し込み、舞い上がる埃を白く照らし出している。制汗スプレーの人工的なシトラス臭と、運動部の連中が発散する熱気と汗の酸っぱい匂いが混ざり合った独特の空気が、鼻腔を刺激する。
周囲では、クラスメートたちがふざけ合いながらワイシャツを脱ぎ、指定の体操着へと着替えていく。その喧騒の中に身を置きながら、俺の思考は隣の女子更衣室へと向かっていた。いや、決してやましい意味ではない。あそこにいるであろう、自称・戦乙女の動向が気がかりでならないのだ。
今日の体育は、カリキュラムの都合上、男子と女子で種目が分かれている。
女子は屋外のテニスコートで、優雅にラケットを振るう硬式テニス。
対して男子は、体育館という閉鎖空間でゴム製のボールをぶつけ合う、原始的かつ野蛮極まりない球技、ドッジボールだ。
本来なら、ここで男女は物理的に分断され、俺にも束の間の平穏が訪れるはずだった。別々の場所で授業を受ける。ただそれだけのことが、これほど得難い安息に思えるとは。
俺はポロシャツに頭を通しながら、昼休みの会話を反芻した。
焼きそばパンの残骸をブラックホールのような胃袋に収めた直後、ヘルヤは今日の授業内容を聞くなり、露骨に眉をひそめたのだ。
『テニスだと? あの毛の生えたような球体を、網のついた棒で打ち合う遊戯か? 軟弱すぎる。戦士たるもの、肉体と肉体がぶつかり合い、投擲物が空を裂く戦場に身を置くべきだろう』
彼女の主張は明確かつ絶対的だった。
テニスとは貴族のお遊びであり、ドッジボールこそが戦士の嗜みである、と。
その歪んだ認識を正す間もなく、予鈴が鳴り響き、俺たちは更衣室へと分かれたのだった。
俺はハーフパンツの紐を縛り、体育館シューズを手に取った。
どうか、彼女が大人しくテニスコートへ向かい、ラケットのガットが切れる程度の被害で済みますように。
「遅いぞ、カズキ! 戦の準備は万端だぞ!」
体育館の中央。
バスケットコート二面分ほどの広さを持つフロアの真ん中に、見慣れないはずなのに圧倒的な存在感を放つ人影が仁王立ちしていた。
我が校指定の、紺色を基調とし、サイドに白のラインが入ったこの学校指定のジャージ。
彼女が部屋着として愛用している俺の中学時代の芋ジャージとは違い、サイズ感は彼女の体型に合っている。新品同様の光沢を放つそのジャージは、彼女のスレンダーな肢体を包み込み、機能美すら感じさせた。
その輝く金髪、宝石のような青い瞳、そして全身から立ち上る、隠しきれない王者の覇気。
単なる学校指定ジャージを着ているはずなのに、なぜか彼女だけファンタジーRPGの装備画面から抜け出してきたように見える。
「……ヘルヤ」
俺は頭を抱えた。
彼女の周りには、すでに男子生徒たちが集まっていた。
本来なら女子更衣室からテニスコートへ直行すべき彼女が、なぜか男子の集団の中心にいる。しかも、何の違和感もなく溶け込んでいる……いや、君臨している。
「お前、なんでここにいるんだよ。女子は外でテニスだろ」
「断る。あのような軟弱な球遊びに興じるつもりはない。私はカズキの護衛だと言ったはずだ。貴様の行く場所こそが、私の戦場だ」
彼女は胸を張った。新品のジャージの胸元には、おそらくルーン魔法か何かで偽造したであろう名札が輝いている。
「それに、この種目……『ドッジ・ボール』と言ったか? 敵に球体をぶつけ、物理的に排除するというルール。実に素晴らしい。これぞヴァルハラの闘技場に相応しい訓練だ」
「排除じゃない、アウトになるだけだ。早く、テニスコートに行けよ。先生に怒られるぞ」
俺は視線を向けた。
分厚い筋肉をまとったような体躯を持ち、普段なら規律と根性にうるさい体育教師が、ホイッスルを首から下げて立っている。
だが、今の彼はなぜか腕を組み、深く頷いていた。
「うむ……九条の言うことももっともだが、転校生の熱意も捨てがたい。彼女は言ったんだ。『性別の壁など、戦士の魂の前には無意味だ。強き者がフィールドに立つ。それが自然の摂理ではないか』とな。その気概、気に入った!」
「洗脳されてるじゃねえか!」
どうやらヘルヤは、持ち前の弁舌と謎のカリスマ性で、脳筋教師をも懐柔してしまったらしい。
あるいは、ここにも『事なかれ主義のルーン』とやらが作用しているのか。それとも単に、あの教師が「気合いのある生徒」に弱いだけなのか。
「というわけで、カズキ。私は貴様と同じチームに所属させてもらった」
「勝手に決めるな」
「安心しろ。貴様には指一本触れさせん。飛んでくる弾丸はすべて私が撃ち落とす」
彼女はジャージの袖をまくり上げ、白く細い腕を露わにした。
その目には、獲物を前にした猛獣のような、危険な輝きが宿っている。
周囲の男子たち――特に俺と同じチームになった連中は、「ラッキー!」「女子が混ざるとかボーナスステージじゃん」「可愛い顔して気合い入ってんなー、守ってやらなきゃな」などと浮ついた声を上げている。
馬鹿野郎どもめ。
守る? 違う。
守らなければならないのは、俺たちではなく、敵チームの命だということに、まだ誰も気づいていない。
「集合! 整列!」
教師の太い声が体育館の空気を震わせ、全員が白線の上に並んだ。
クラスの男子三十人が、赤チームと白チームに分かれる。俺とヘルヤは白チームだ。
つまり相手となるのは、赤チーム。その対する赤チームの先頭には、サッカー部のエースである男子生徒が立っていた。
彼は昼休み、俺に詰め寄ってきた張本人だ。
エースはボールを指先で弄びながら、ニヤリと笑った。
「へえ、転校生ちゃんも混ざるのか。怪我しても知らないぜ? 俺のシュート並みの剛速球は容赦しないからな」
挑発的な視線。
しかし、ヘルヤはそれを鼻で笑い飛ばした。
「吠えるのは勝った後でいい。弱き犬ほどよく鳴くと言うからな」
「なんだと……?」
エースの額に青筋が浮かぶ。
空気中の電圧が一気に上昇した気がした。
ただの体育の授業が、一瞬にして決闘の場へと変貌する。
「……始めるぞ! ジャンプボール!」
教師がボールを高く放り上げた。
本来なら、両チームの代表者がセンターラインでジャンプしてボールを奪い合うのだが、うちのクラスのドッジボールの開始はもっと野生的だ。
床に転がされたボールに向かって、全員が一斉にダッシュするスクランブル方式。
「行くぞ、カズキ!」
「俺を巻き込むな!」
ヘルヤが床を蹴った。
爆発的な加速。
その初速は、他の生徒たちとは次元が違った。
キュッ、という鋭い摩擦音と共に、紺色の残像が走る。
エースたち赤チームの前衛がボールに手を伸ばそうとした、そのコンマ一秒前。
疾風のごとき影が彼らの間をすり抜けた。
「確保!」
ヘルヤの手には、すでにボールが握られていた。
彼女はそのまま勢いを殺さず、急停止して華麗なターンを決める。
紺色のジャージがふわりと翻る。
「なっ……速え!?」
敵チームが呆気にとられている間に、彼女は自陣の最深部まで後退し、俺の横に並んだ。
「制空権は我にあり。まずは敵の出方を見る」
「お前、今の動き……全力を出したろ」
「まさか。準備運動レベルだ。朝のラジオ体操の方がまだ負荷がかかる」
彼女はボールを片手で持ち上げ、しげしげと観察した。
「ふむ……この弾力、この軽さ。投擲武器としては心許ないな。質量が足りん。これではドワーフの作ったミスリル鎧を貫通させることは不可能だ」
「貫通させるな。当てるだけでいいんだよ。ここは戦場じゃなくて学校だ」
「当てるだけ? そんな生温い攻撃で、敵の戦意を挫けると思うか?」
彼女の指が、ゴム製のボールにメリメリと食い込む。
ミシッ、というゴムが悲鳴を上げる音が聞こえた気がした。
「カズキ、命令を下せ。殲滅か? それとも捕虜を取るか?」
「普通に勝て。ルール通りにアウトを取れ」
「了解した。『ルール通りに』再起不能にすればいいのだな」
「解釈が物騒すぎる!」
俺の叫びも虚しく、試合の歯車は動き出していた。
赤チームは陣形を整え、散開している。彼らも馬鹿ではない。ヘルヤの異常な身体能力を目の当たりにして、警戒レベルを引き上げたようだ。
「おい、あの転校生、ただもんじゃねえぞ」
「囲め!ボールを取ったら、パス回しで翻弄して、隙を見て当てるんだ!」
エースが指示を飛ばす。
しかし、ボールを持っているのはヘルヤだ。主導権はこちらにある。
彼女はゆっくりと助走をつけた。
そのフォームは、通常の投球動作ではない。全身を弓のようにしならせ、槍を投擲する構えに近かった。
紺色のジャージが張り詰め、筋肉の躍動を伝える。
「我が一撃、受けてみよ!」
轟音。
比喩ではなく、空気が破裂する音が鼓膜を叩いた。
ズドン!!
放たれたボールは、重力に従って放物線を描くことを拒絶した。
地面と水平に、レーザービームのような直線軌道を描いて飛翔したのだ。
その先には、相手チームの男子生徒が一人、立ち尽くしていた。
彼は避ける動作すら取れなかった。
ボールが彼の腹部に直撃する。
「ぐえっ!?」
カエルの潰れたような悲鳴と共に、彼は「く」の字に折れ曲がり、まるでワイヤーアクションのように数メートル後方へと吹っ飛んだ。
そして、体育館の壁に設置された緑色の防護マットに背中から激突し、ずり落ちた。
「…………」
静寂。
ボールが床に落ち、ポン、ポン、と乾いた音を立てて転がる音だけが、やけに鮮明に響く。
全員の動きが凍りついた。
体育教師でさえ、ホイッスルをくわえたまま口を開けて固まっている。
「……おい、生きてるか?」
「あ、ああ……息が、できない……」
犠牲者が震える手でサムズアップをした。どうやら命に別状はないらしい。ゴムボールでよかった。もしこれが硬球だったら、腹に風穴が開いていただろう。
「ふん、手応えがない。やはり武器の質が悪すぎる」
ヘルヤは不満げに肩を回した。
俺は彼女のジャージの裾を引っ張った。
「おい! やりすぎだ! 死人が出るぞ!」
「加減はしたぞ? 本来なら衝撃波で内臓を破裂させるところを、単なる打撲に留めたのだ」
「それが加減か! もっと出力を落とせ! 一パーセントでいい!」
「むぅ……注文の多い」
彼女は頬を膨らませた。
相手チームの顔色が、恐怖で青ざめていくのが分かる。
最初は「女子が相手だ」と舐めていた彼らの認識が、「制御不能の猛獣が放たれた」へと書き換わった瞬間だった。
「ひ、ひるむな! ボールを奪い返せ! 攻撃こそ最大の防御だ!」
エースが声を張り上げた。さすがはサッカー部、メンタルが強い。あるいは恐怖で麻痺しているのか。
外野からボールが戻され、相手チームの攻撃ターンとなる。
彼らは作戦を変更したようだ。
ヘルヤを直接狙うのは危険だと判断し、周囲の「雑魚」――つまり俺たちを狙ってきたのだ。
「九条! お前だ!」
エースが叫び、俺に向かってボールを投げた。
速い。サッカー部で鍛えた強靭な足腰から放たれる球は、素人の俺には反応しきれない速度だ。
避けられない。
俺は反射的に目を閉じた。
バシィッ!
衝撃が来るはずだった。
だが、痛みはない。
代わりに、目の前で重い音が響いただけだった。
恐る恐る目を開ける。
そこには、俺の視界を覆う紺色の背中があった。
ヘルヤだ。彼女が俺の前に割り込んでいた。
「……カズキ、無事か?」
彼女が振り返る。
その左手には、エースが全力で投げたボールが、がっちりと掴まれていた。
片手キャッチ。
しかも、微動だにしていない。
「……あ、ああ。助かった」
「礼には及ばん。貴様の盾となるのは契約条項の一つだからな」
彼女はニヤリと笑い、ボールを弄んだ。
「だが、私のかわいい部下を狙うとは……いい度胸だ、貴様ら」
空気が冷える。
彼女の瞳孔が、爬虫類のように縦に細まった気がした。
これまでは「遊戯」として楽しんでいた彼女が、明確な「敵意」を持った瞬間だった。
「反撃に転じる。総員、伏せろ! 頭を下げろ!」
彼女の号令と共に、俺と味方のチームメイトたちは本能的にその場に伏せた。いや、ひれ伏したと言ってもいい。
直後、暴風が吹き荒れた。
シュゴオオオオッ!
風切り音。
ヘルヤの手から放たれたボールが、唸りを上げて相手チームへ襲いかかる。
今度は一人ではない。
ボールは一人目の足元に直撃し、その跳弾が二人目の肩をかすめ、さらに三人目の股の間を抜けて後方の壁に激突した。
物理法則を無視したかのような、ピンボールのような軌道。
「ひいいっ!」
「逃げろ! 殺される!」
相手チームの陣形が崩壊した。
彼らはもはや勝負などどうでもよく、ただ生き残るために逃げ惑う獲物と化していた。
ヘルヤは、落ちているボールを拾い上げると、残酷な笑みを浮かべた。
「逃げる背中は撃たれるためにあると知れ!」
彼女は次々とボールを投げる。
その一球一球が、的確に相手の逃げ道を塞ぎ、そして四肢を狙う。
パァン! ドゴォ! バシィ!
鈍い音と共に、一人、また一人と脱落していく。
アウトになった生徒たちは、内野から外野へと移動する際、誰もが安堵の表情を浮かべていた。「これで戦場から離脱できる」「外野の方が安全だ」という生への喜びだ。
「な、なんだよあいつ……化け物かよ……」
エースが震える声で呟いた。
彼の周りにいたチームメイトはすでに全滅し、内野に残っているのは彼一人となっていた。
対する白チームは、俺を含めて全員無傷。
完全なるワンサイドゲームだ。
「残るは敵将のみか」
ヘルヤがボールを両手で持ち、ゆっくりとエースに歩み寄る。
その一歩一歩が、処刑台へのカウントダウンのように響く。
「ま、待て! タンマ! タイム!」
エースが両手でTの字を作った。
「戦場に待ったなどない。あるのは生か死かだ」
「授業だろこれ! 俺が悪かった! 謝るから!」
プライドの高いエースが、なりふり構わず命乞いをしている。
だが、今のヘルヤに慈悲の心はない。彼女の脳内では「ドッジボール=殲滅戦」という図式で固定されてしまっている。
「カズキ、止めを刺してよいか?」
「やめろ、本当に死ぬ」
俺は慌てて彼女の前に回り込んだ。
「もう勝負はついた。あいつも降参してる」
「降参? 武装解除もしていないのにか?」
「ボールを持ってないだろ! それが武装解除だ!」
「む……確かに手ぶらだな」
彼女は不満そうにボールを下ろした。
エースはその場にへたり込み、肩で息をしている。
その顔は脂汗で濡れており、完全に戦意喪失していた。
「勝者、白チーム!」
教師が、我に返ったように震える手でホイッスルを吹いた。
ピピーッ!
その音が、終戦の合図となった。
「うおおおお! 勝ったぞ!」
「すげえよ転校生!」
「九条もナイスだ!」
白チームの連中が歓声を上げて駆け寄ってくる。
俺はナイスなことは何もしていない。ただ伏せて、彼女を止めただけだ。
だが、彼らは興奮状態にあり、ヘルヤを胴上げせんばかりの勢いだ。
ヘルヤは、汗一つかいていない涼しい顔で、紺色のジャージをはためかせながら称賛の嵐を受け止めていた。
「ふん、他愛もない。だが、貴様らの援護射撃も悪くはなかったぞ」
「なにもしてねーけどな!」
「マジで強すぎだろ! プロかよ!」
男子生徒たちの目が、恐怖から尊敬、そして崇拝へと変わっていく。
力こそパワー。強さこそ正義。
単純な男子高校生のヒエラルキーにおいて、彼女は一瞬にして頂点に君臨してしまった。
「カズキ、どうだ。私の活躍は」
人垣をかき分け、彼女が俺の元へ戻ってきた。
キラキラした笑顔。
まるで「褒めてくれ」と言わんばかりの犬っころのような表情だ。
さっきまでの殺戮マシーンと同じ人物とは思えない。
「……ああ、すごかったよ。俺の寿命が縮んだことを除けばな」
「ふふん、照れるな。貴様の的確な指示があったからこそだ」
「指示なんてしてない。止めてただけだ」
俺は深い深いため息をついた。
体力的には何もしていないはずなのに、フルマラソンを完走した直後のような倦怠感が全身を襲っていた。
精神的な疲労が、物理的な重さとなって肩にのしかかる。
ふと見ると、敗北した相手チームの連中も、どこか晴れやかな顔をしていた。
圧倒的な力の前には、嫉妬や悔しさすら消え失せ、ただの諦観と爽快感だけが残るのかもしれない。
エースがよろよろと立ち上がり、こちらへやってきた。
「……完敗だ、九条」
「俺は何もしてないって」
「いや、あんな猛獣……いや、すげえのを手なずけてるお前が一番すげえよ。認めるわ」
彼は俺の肩をポンと叩き、去っていった。
何かを認められた。
だが、その認定は、俺が一番欲しくない種類の称号だった。
『猛獣使い』。
そんな二つ名が定着してしまう未来が、鮮明に見えた。
「カズキ、喉が渇いたぞ。勝利の美酒……コーラを所望する」
「……はいはい。授業が終わってからな」
俺は床に座り込んだ。
ヘルヤは満足げにボールを指先で回している。
体育館の高い天井を見上げながら、俺は思った。
あと何時間、この学校にいなければならないのか。
放課後までの道のりが、果てしなく遠い旅路のように感じられた。
だが、成長期の高校生にとって、満腹は休息の合図ではない。次なる活動への燃料補給が完了したに過ぎない。
特に、午後の五時限目という魔の時間帯において、そのカロリーは本来なら強烈な睡魔へと変換されるはずだが、今日の俺に限っては、その法則は適用されなかった。胃の中で消化されつつある焼きそばパンとメロンパンが、これから訪れるであろう災厄に対するエネルギー源となっていたからだ。
「次は、体育か……」
俺は男子更衣室のロッカー前で、制服のボタンを外しながら重い吐息を漏らした。
午後の日差しが曇りガラス越しに差し込み、舞い上がる埃を白く照らし出している。制汗スプレーの人工的なシトラス臭と、運動部の連中が発散する熱気と汗の酸っぱい匂いが混ざり合った独特の空気が、鼻腔を刺激する。
周囲では、クラスメートたちがふざけ合いながらワイシャツを脱ぎ、指定の体操着へと着替えていく。その喧騒の中に身を置きながら、俺の思考は隣の女子更衣室へと向かっていた。いや、決してやましい意味ではない。あそこにいるであろう、自称・戦乙女の動向が気がかりでならないのだ。
今日の体育は、カリキュラムの都合上、男子と女子で種目が分かれている。
女子は屋外のテニスコートで、優雅にラケットを振るう硬式テニス。
対して男子は、体育館という閉鎖空間でゴム製のボールをぶつけ合う、原始的かつ野蛮極まりない球技、ドッジボールだ。
本来なら、ここで男女は物理的に分断され、俺にも束の間の平穏が訪れるはずだった。別々の場所で授業を受ける。ただそれだけのことが、これほど得難い安息に思えるとは。
俺はポロシャツに頭を通しながら、昼休みの会話を反芻した。
焼きそばパンの残骸をブラックホールのような胃袋に収めた直後、ヘルヤは今日の授業内容を聞くなり、露骨に眉をひそめたのだ。
『テニスだと? あの毛の生えたような球体を、網のついた棒で打ち合う遊戯か? 軟弱すぎる。戦士たるもの、肉体と肉体がぶつかり合い、投擲物が空を裂く戦場に身を置くべきだろう』
彼女の主張は明確かつ絶対的だった。
テニスとは貴族のお遊びであり、ドッジボールこそが戦士の嗜みである、と。
その歪んだ認識を正す間もなく、予鈴が鳴り響き、俺たちは更衣室へと分かれたのだった。
俺はハーフパンツの紐を縛り、体育館シューズを手に取った。
どうか、彼女が大人しくテニスコートへ向かい、ラケットのガットが切れる程度の被害で済みますように。
「遅いぞ、カズキ! 戦の準備は万端だぞ!」
体育館の中央。
バスケットコート二面分ほどの広さを持つフロアの真ん中に、見慣れないはずなのに圧倒的な存在感を放つ人影が仁王立ちしていた。
我が校指定の、紺色を基調とし、サイドに白のラインが入ったこの学校指定のジャージ。
彼女が部屋着として愛用している俺の中学時代の芋ジャージとは違い、サイズ感は彼女の体型に合っている。新品同様の光沢を放つそのジャージは、彼女のスレンダーな肢体を包み込み、機能美すら感じさせた。
その輝く金髪、宝石のような青い瞳、そして全身から立ち上る、隠しきれない王者の覇気。
単なる学校指定ジャージを着ているはずなのに、なぜか彼女だけファンタジーRPGの装備画面から抜け出してきたように見える。
「……ヘルヤ」
俺は頭を抱えた。
彼女の周りには、すでに男子生徒たちが集まっていた。
本来なら女子更衣室からテニスコートへ直行すべき彼女が、なぜか男子の集団の中心にいる。しかも、何の違和感もなく溶け込んでいる……いや、君臨している。
「お前、なんでここにいるんだよ。女子は外でテニスだろ」
「断る。あのような軟弱な球遊びに興じるつもりはない。私はカズキの護衛だと言ったはずだ。貴様の行く場所こそが、私の戦場だ」
彼女は胸を張った。新品のジャージの胸元には、おそらくルーン魔法か何かで偽造したであろう名札が輝いている。
「それに、この種目……『ドッジ・ボール』と言ったか? 敵に球体をぶつけ、物理的に排除するというルール。実に素晴らしい。これぞヴァルハラの闘技場に相応しい訓練だ」
「排除じゃない、アウトになるだけだ。早く、テニスコートに行けよ。先生に怒られるぞ」
俺は視線を向けた。
分厚い筋肉をまとったような体躯を持ち、普段なら規律と根性にうるさい体育教師が、ホイッスルを首から下げて立っている。
だが、今の彼はなぜか腕を組み、深く頷いていた。
「うむ……九条の言うことももっともだが、転校生の熱意も捨てがたい。彼女は言ったんだ。『性別の壁など、戦士の魂の前には無意味だ。強き者がフィールドに立つ。それが自然の摂理ではないか』とな。その気概、気に入った!」
「洗脳されてるじゃねえか!」
どうやらヘルヤは、持ち前の弁舌と謎のカリスマ性で、脳筋教師をも懐柔してしまったらしい。
あるいは、ここにも『事なかれ主義のルーン』とやらが作用しているのか。それとも単に、あの教師が「気合いのある生徒」に弱いだけなのか。
「というわけで、カズキ。私は貴様と同じチームに所属させてもらった」
「勝手に決めるな」
「安心しろ。貴様には指一本触れさせん。飛んでくる弾丸はすべて私が撃ち落とす」
彼女はジャージの袖をまくり上げ、白く細い腕を露わにした。
その目には、獲物を前にした猛獣のような、危険な輝きが宿っている。
周囲の男子たち――特に俺と同じチームになった連中は、「ラッキー!」「女子が混ざるとかボーナスステージじゃん」「可愛い顔して気合い入ってんなー、守ってやらなきゃな」などと浮ついた声を上げている。
馬鹿野郎どもめ。
守る? 違う。
守らなければならないのは、俺たちではなく、敵チームの命だということに、まだ誰も気づいていない。
「集合! 整列!」
教師の太い声が体育館の空気を震わせ、全員が白線の上に並んだ。
クラスの男子三十人が、赤チームと白チームに分かれる。俺とヘルヤは白チームだ。
つまり相手となるのは、赤チーム。その対する赤チームの先頭には、サッカー部のエースである男子生徒が立っていた。
彼は昼休み、俺に詰め寄ってきた張本人だ。
エースはボールを指先で弄びながら、ニヤリと笑った。
「へえ、転校生ちゃんも混ざるのか。怪我しても知らないぜ? 俺のシュート並みの剛速球は容赦しないからな」
挑発的な視線。
しかし、ヘルヤはそれを鼻で笑い飛ばした。
「吠えるのは勝った後でいい。弱き犬ほどよく鳴くと言うからな」
「なんだと……?」
エースの額に青筋が浮かぶ。
空気中の電圧が一気に上昇した気がした。
ただの体育の授業が、一瞬にして決闘の場へと変貌する。
「……始めるぞ! ジャンプボール!」
教師がボールを高く放り上げた。
本来なら、両チームの代表者がセンターラインでジャンプしてボールを奪い合うのだが、うちのクラスのドッジボールの開始はもっと野生的だ。
床に転がされたボールに向かって、全員が一斉にダッシュするスクランブル方式。
「行くぞ、カズキ!」
「俺を巻き込むな!」
ヘルヤが床を蹴った。
爆発的な加速。
その初速は、他の生徒たちとは次元が違った。
キュッ、という鋭い摩擦音と共に、紺色の残像が走る。
エースたち赤チームの前衛がボールに手を伸ばそうとした、そのコンマ一秒前。
疾風のごとき影が彼らの間をすり抜けた。
「確保!」
ヘルヤの手には、すでにボールが握られていた。
彼女はそのまま勢いを殺さず、急停止して華麗なターンを決める。
紺色のジャージがふわりと翻る。
「なっ……速え!?」
敵チームが呆気にとられている間に、彼女は自陣の最深部まで後退し、俺の横に並んだ。
「制空権は我にあり。まずは敵の出方を見る」
「お前、今の動き……全力を出したろ」
「まさか。準備運動レベルだ。朝のラジオ体操の方がまだ負荷がかかる」
彼女はボールを片手で持ち上げ、しげしげと観察した。
「ふむ……この弾力、この軽さ。投擲武器としては心許ないな。質量が足りん。これではドワーフの作ったミスリル鎧を貫通させることは不可能だ」
「貫通させるな。当てるだけでいいんだよ。ここは戦場じゃなくて学校だ」
「当てるだけ? そんな生温い攻撃で、敵の戦意を挫けると思うか?」
彼女の指が、ゴム製のボールにメリメリと食い込む。
ミシッ、というゴムが悲鳴を上げる音が聞こえた気がした。
「カズキ、命令を下せ。殲滅か? それとも捕虜を取るか?」
「普通に勝て。ルール通りにアウトを取れ」
「了解した。『ルール通りに』再起不能にすればいいのだな」
「解釈が物騒すぎる!」
俺の叫びも虚しく、試合の歯車は動き出していた。
赤チームは陣形を整え、散開している。彼らも馬鹿ではない。ヘルヤの異常な身体能力を目の当たりにして、警戒レベルを引き上げたようだ。
「おい、あの転校生、ただもんじゃねえぞ」
「囲め!ボールを取ったら、パス回しで翻弄して、隙を見て当てるんだ!」
エースが指示を飛ばす。
しかし、ボールを持っているのはヘルヤだ。主導権はこちらにある。
彼女はゆっくりと助走をつけた。
そのフォームは、通常の投球動作ではない。全身を弓のようにしならせ、槍を投擲する構えに近かった。
紺色のジャージが張り詰め、筋肉の躍動を伝える。
「我が一撃、受けてみよ!」
轟音。
比喩ではなく、空気が破裂する音が鼓膜を叩いた。
ズドン!!
放たれたボールは、重力に従って放物線を描くことを拒絶した。
地面と水平に、レーザービームのような直線軌道を描いて飛翔したのだ。
その先には、相手チームの男子生徒が一人、立ち尽くしていた。
彼は避ける動作すら取れなかった。
ボールが彼の腹部に直撃する。
「ぐえっ!?」
カエルの潰れたような悲鳴と共に、彼は「く」の字に折れ曲がり、まるでワイヤーアクションのように数メートル後方へと吹っ飛んだ。
そして、体育館の壁に設置された緑色の防護マットに背中から激突し、ずり落ちた。
「…………」
静寂。
ボールが床に落ち、ポン、ポン、と乾いた音を立てて転がる音だけが、やけに鮮明に響く。
全員の動きが凍りついた。
体育教師でさえ、ホイッスルをくわえたまま口を開けて固まっている。
「……おい、生きてるか?」
「あ、ああ……息が、できない……」
犠牲者が震える手でサムズアップをした。どうやら命に別状はないらしい。ゴムボールでよかった。もしこれが硬球だったら、腹に風穴が開いていただろう。
「ふん、手応えがない。やはり武器の質が悪すぎる」
ヘルヤは不満げに肩を回した。
俺は彼女のジャージの裾を引っ張った。
「おい! やりすぎだ! 死人が出るぞ!」
「加減はしたぞ? 本来なら衝撃波で内臓を破裂させるところを、単なる打撲に留めたのだ」
「それが加減か! もっと出力を落とせ! 一パーセントでいい!」
「むぅ……注文の多い」
彼女は頬を膨らませた。
相手チームの顔色が、恐怖で青ざめていくのが分かる。
最初は「女子が相手だ」と舐めていた彼らの認識が、「制御不能の猛獣が放たれた」へと書き換わった瞬間だった。
「ひ、ひるむな! ボールを奪い返せ! 攻撃こそ最大の防御だ!」
エースが声を張り上げた。さすがはサッカー部、メンタルが強い。あるいは恐怖で麻痺しているのか。
外野からボールが戻され、相手チームの攻撃ターンとなる。
彼らは作戦を変更したようだ。
ヘルヤを直接狙うのは危険だと判断し、周囲の「雑魚」――つまり俺たちを狙ってきたのだ。
「九条! お前だ!」
エースが叫び、俺に向かってボールを投げた。
速い。サッカー部で鍛えた強靭な足腰から放たれる球は、素人の俺には反応しきれない速度だ。
避けられない。
俺は反射的に目を閉じた。
バシィッ!
衝撃が来るはずだった。
だが、痛みはない。
代わりに、目の前で重い音が響いただけだった。
恐る恐る目を開ける。
そこには、俺の視界を覆う紺色の背中があった。
ヘルヤだ。彼女が俺の前に割り込んでいた。
「……カズキ、無事か?」
彼女が振り返る。
その左手には、エースが全力で投げたボールが、がっちりと掴まれていた。
片手キャッチ。
しかも、微動だにしていない。
「……あ、ああ。助かった」
「礼には及ばん。貴様の盾となるのは契約条項の一つだからな」
彼女はニヤリと笑い、ボールを弄んだ。
「だが、私のかわいい部下を狙うとは……いい度胸だ、貴様ら」
空気が冷える。
彼女の瞳孔が、爬虫類のように縦に細まった気がした。
これまでは「遊戯」として楽しんでいた彼女が、明確な「敵意」を持った瞬間だった。
「反撃に転じる。総員、伏せろ! 頭を下げろ!」
彼女の号令と共に、俺と味方のチームメイトたちは本能的にその場に伏せた。いや、ひれ伏したと言ってもいい。
直後、暴風が吹き荒れた。
シュゴオオオオッ!
風切り音。
ヘルヤの手から放たれたボールが、唸りを上げて相手チームへ襲いかかる。
今度は一人ではない。
ボールは一人目の足元に直撃し、その跳弾が二人目の肩をかすめ、さらに三人目の股の間を抜けて後方の壁に激突した。
物理法則を無視したかのような、ピンボールのような軌道。
「ひいいっ!」
「逃げろ! 殺される!」
相手チームの陣形が崩壊した。
彼らはもはや勝負などどうでもよく、ただ生き残るために逃げ惑う獲物と化していた。
ヘルヤは、落ちているボールを拾い上げると、残酷な笑みを浮かべた。
「逃げる背中は撃たれるためにあると知れ!」
彼女は次々とボールを投げる。
その一球一球が、的確に相手の逃げ道を塞ぎ、そして四肢を狙う。
パァン! ドゴォ! バシィ!
鈍い音と共に、一人、また一人と脱落していく。
アウトになった生徒たちは、内野から外野へと移動する際、誰もが安堵の表情を浮かべていた。「これで戦場から離脱できる」「外野の方が安全だ」という生への喜びだ。
「な、なんだよあいつ……化け物かよ……」
エースが震える声で呟いた。
彼の周りにいたチームメイトはすでに全滅し、内野に残っているのは彼一人となっていた。
対する白チームは、俺を含めて全員無傷。
完全なるワンサイドゲームだ。
「残るは敵将のみか」
ヘルヤがボールを両手で持ち、ゆっくりとエースに歩み寄る。
その一歩一歩が、処刑台へのカウントダウンのように響く。
「ま、待て! タンマ! タイム!」
エースが両手でTの字を作った。
「戦場に待ったなどない。あるのは生か死かだ」
「授業だろこれ! 俺が悪かった! 謝るから!」
プライドの高いエースが、なりふり構わず命乞いをしている。
だが、今のヘルヤに慈悲の心はない。彼女の脳内では「ドッジボール=殲滅戦」という図式で固定されてしまっている。
「カズキ、止めを刺してよいか?」
「やめろ、本当に死ぬ」
俺は慌てて彼女の前に回り込んだ。
「もう勝負はついた。あいつも降参してる」
「降参? 武装解除もしていないのにか?」
「ボールを持ってないだろ! それが武装解除だ!」
「む……確かに手ぶらだな」
彼女は不満そうにボールを下ろした。
エースはその場にへたり込み、肩で息をしている。
その顔は脂汗で濡れており、完全に戦意喪失していた。
「勝者、白チーム!」
教師が、我に返ったように震える手でホイッスルを吹いた。
ピピーッ!
その音が、終戦の合図となった。
「うおおおお! 勝ったぞ!」
「すげえよ転校生!」
「九条もナイスだ!」
白チームの連中が歓声を上げて駆け寄ってくる。
俺はナイスなことは何もしていない。ただ伏せて、彼女を止めただけだ。
だが、彼らは興奮状態にあり、ヘルヤを胴上げせんばかりの勢いだ。
ヘルヤは、汗一つかいていない涼しい顔で、紺色のジャージをはためかせながら称賛の嵐を受け止めていた。
「ふん、他愛もない。だが、貴様らの援護射撃も悪くはなかったぞ」
「なにもしてねーけどな!」
「マジで強すぎだろ! プロかよ!」
男子生徒たちの目が、恐怖から尊敬、そして崇拝へと変わっていく。
力こそパワー。強さこそ正義。
単純な男子高校生のヒエラルキーにおいて、彼女は一瞬にして頂点に君臨してしまった。
「カズキ、どうだ。私の活躍は」
人垣をかき分け、彼女が俺の元へ戻ってきた。
キラキラした笑顔。
まるで「褒めてくれ」と言わんばかりの犬っころのような表情だ。
さっきまでの殺戮マシーンと同じ人物とは思えない。
「……ああ、すごかったよ。俺の寿命が縮んだことを除けばな」
「ふふん、照れるな。貴様の的確な指示があったからこそだ」
「指示なんてしてない。止めてただけだ」
俺は深い深いため息をついた。
体力的には何もしていないはずなのに、フルマラソンを完走した直後のような倦怠感が全身を襲っていた。
精神的な疲労が、物理的な重さとなって肩にのしかかる。
ふと見ると、敗北した相手チームの連中も、どこか晴れやかな顔をしていた。
圧倒的な力の前には、嫉妬や悔しさすら消え失せ、ただの諦観と爽快感だけが残るのかもしれない。
エースがよろよろと立ち上がり、こちらへやってきた。
「……完敗だ、九条」
「俺は何もしてないって」
「いや、あんな猛獣……いや、すげえのを手なずけてるお前が一番すげえよ。認めるわ」
彼は俺の肩をポンと叩き、去っていった。
何かを認められた。
だが、その認定は、俺が一番欲しくない種類の称号だった。
『猛獣使い』。
そんな二つ名が定着してしまう未来が、鮮明に見えた。
「カズキ、喉が渇いたぞ。勝利の美酒……コーラを所望する」
「……はいはい。授業が終わってからな」
俺は床に座り込んだ。
ヘルヤは満足げにボールを指先で回している。
体育館の高い天井を見上げながら、俺は思った。
あと何時間、この学校にいなければならないのか。
放課後までの道のりが、果てしなく遠い旅路のように感じられた。
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