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33話
しおりを挟む『ほんと?』
ゲ「あぁ」
そう言ってゲイルの膝を跨ぐ様に
抱き直されキスが再開された
一つどこかにキスをする度にゲイルが言う
ゲ「撤回はなしって言っただろぉが」
額へ…
ゲ「ちゃんと好きだよ」
瞼へ…
ゲ「年甲斐もなく、な」
頬へ…
柔らかくキスをされる
見つめ合えばゲイルは眉を下げ笑う
ゲ「わりぃな、手放せそうにねぇんだ」
そう言って唇をどちらともなく合わせる
ちゅ、ちゅ…と軽くキスを繰り返すと
唇を舐められ恐る恐る口を開く
ゲイルの舌が口の中を蹂躙し
初めての感覚に何も考えられなくなる
長く深いキスが終わり
くったりと胸に寄りかかれば
肩口にゲイルがキスをする
(地球だったら犯罪だわ…)
と冷静な思考が戻ってきたが
ここは異世界だったわ、と適応していく
キスをしたりゲイルが入れてくれたお茶を飲んだり
またキスをしたり、と
2人きりの時間を満喫する
ゲ「そういや、条件は決まってんのか?」
『条件?』
ゲ「結婚の条件とか女性新聞に載せる条件」
(祝福を受けたら載せるんだっけ)
『結婚の条件は決まってたんだけど、新聞用は今決めた!』
ゲ「へぇ…」
『ふふっ、自分から聞いといてそれなの?』
そう言うとどんな条件でも受け入れると言うゲイル
『私だけを愛してくれる人と結婚したいの……他の女の人と共有なんて絶対無理…難しい、かな?』
目を見開いて驚いた様子のゲイルに
やっぱり無理なのかと不安になる
ゲ「…新聞用ってのは?」
『えっあ、うん…共有なしの条件と……ゲイルが、あ、いや…』
ここまで言ってハッと気付いた私
ゲ「んだよ、言えよ」
『……いや、ゲイルと結婚する気で決めちゃったなと思って…ちょっと待って考え直すから』
ゲ「あ"?結婚しねぇつもりか?」
『ち、ちがくて!………え、結婚…するの?』
条件を受け入れてくれた訳じゃないのに
決めちゃった事に気付いて考え直そうと思ったのに
(しねぇつもり?…え?ん?)
ゲ「は?」
『え?』
どんどん眉間の皺が深くなっていくゲイルを見て
慌てて言う
『だ、だって…いいの?その条件……私以外と、その…』
ゲ「関わらなきゃいいんだろ?お前以外の他の女なんかハナから眼中にねぇよ。」
『…じゃぁ、その、…ょ』
ゲ「あ?」
『っ、その条件守ってくれるなら結婚してあげるっ!!』
急に照れくさくなって早口になる
(何故急に上から目線なの私……)
ゲ「…ぶッ、くっ…顔、あっか、くッくっ」
顔赤い、とひとしきり笑われた
ゲ「はぁあ笑った、んで?新聞の条件は?」
拗ねてお茶を飲んでると笑い終わったゲイルが
話を元に戻す
ゲ「おい…ミィ?」
『んなっ!!』
無視を続けてたらいきなり愛称で呼ぶゲイルに
激しく心臓が鳴り出す
その反応を見て気分を良くしたゲイル
ゲ「教えろよ」
強く私を抱きしめ言うので観念した
『…ゲイルが許可した人』
ゲ「?」
『ゲイル?』
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