日本のママはこわーい魔女〜ママでも魔女でも恋はしたい

サイン会

｢あのっ！す、すき｢はーいありがとうございましたー｣えっ！｣

｢俺イケメンでしょ♪？良かったら｢はーいありがとうございましたー｣あ、おい！｣

｢あ、握手してくださいっ『いいですよ～』あっありが｢はーいありがとうございましたー｣ありがとう魔女様！｣

店員さんに次々と押されていく人達に
笑顔で手を振る
最後まで言わせてあげればいいのにw
と内心面白くて笑ってしまう

次の人から握手希望が増え
芸能人気分だ

杏に鴎吏くんに電話してと携帯を
渡したので来てくれるはずなんだけど…

｢あのっ、お隣の方は…｢はーいありがとうございましたー｣お名前だけでもっ｣

｢そちらのご婦人｢はーいありがとうございましたー｣あのっ！？｣

｢お、お友達ですかっ｢はーいありがとうございましたー｣魔女様！｣

もちろん杏とママの質問も絶えない

｢はぁ、はぁ…魔女様！｣
列とは別の方から覚えのある声がし
振り返ると森さんだった

｢こ、困りますっ！お仕事は事務所を通してもらわないとっ｣
『ごめんなさい？？』
｢すげぇ列じゃねぇか｣
『鴎吏くんっ！』
鴎吏くんと森さんが到着して
サイン会、いや握手会？の捌くスピードが上がる

｢魔女様っありがとうございました！｣
『はーいお疲れ様でした♪』
店員さんに見送られ店を出る
｢予定は？車あんのか？｣
『予定終わった！車で来たよ♪急に呼んでごめんね？鴎吏くん忙しくなかった？』
―ﾁｭｯ｢あぁ問題ない。｣
『そ、そっか…////』
私の腰に手を添え歩きながらも
キスをする鴎吏くんと赤面する私

……の後ろで
｢あっま｣｢幸せそうねぇ♡｣
大事にされてるのが分かり嬉しそうな2人

…と｢タイプってマジだったんだ…社長すげ｣
唖然とする森

…と
｢マジかよ…｣｢なんであんな奴とｯ｣
｢B専だったのか…｣｢魔女様…｣
悪態をつく人、愕然とする人
落ち込む人……

行きとは真逆の視線に
紀香達は一切気付かないで帰ってく

｢事務所寄っていいか？｣
当然の様に運転席に座った鴎吏くんが言う
『全然いいよっ！っ…///』｢？…ふっ｣
やっぱり運転する鴎吏くんが
かっこよすぎるｯｯ！！
助手席に座り1人悶えてると
それに気付いた鴎吏くんが横目で私を見て笑う

―ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ
『~~~~~~~~ｯ//////』
｢あ、死んだわ｣
杏さんお察しの通り。死にました。
運転席姿もかっこよくて
チラッと見て笑うのもかっこよくて
頭ぽんぽんして発進するとか
本当に心臓止まるかと思った。いや止まった

運転する鴎吏くん
それを見ては悶え続けてる私
杏、ママ、森さんは
3人後ろで楽しそうに話してる
うん、カオス

そんなよく分からない空気のまま
事務所へ向かう