30 / 34
第二章 サイケデリック革命ラバーズ
笑うローザは、薔薇だった
しおりを挟む
いまのローザは、あまりにも全てが優しい。
その身体は、ほんのりと赤く発熱している。熱がこちらまで伝わってくるくらいだ。透過魔法で隠しているはずの羽は、ぼんやりと輝きはじめている。そちらの魔法にまで気がいかないのだろうか、それとも単なる時間切れか、あるいは、あえてか。
オレは目を閉じたかった。ちょっと閉じて。でも、開いた。
おまえは……どうして。
そうやって、ずっとずっと、輝きを増していくんだよ。
オレなんか……オレなんか。
「だから、私たちがいるんじゃない?」
どうして、
「妖精は善良を本質とする。そうでしょう? ――レオンハルト?」
どうして――。
「……オレは人間たちなんか、」
「私は、一日いじめられたくらいで諦めないもん」
そうやって笑うローザは――いつもの、というか、女児モードのローザだった。すっかり。
いまのまるで母親みたいなローザは幻覚だったのかと思うくらい。
だから、オレも、なるべくいつも通りみたいな態度をしてやるのだ。
「じゃあ、なんでさっき、ひとりですんすん泣いてたんだよ?」
「そ、それはっ……」
ローザはかあっとさきほどとは違うなにかで顔を赤くし、むぅ、と唇を尖らせると、カーテンから抜け出てオレの隣にしゃがみ込んだ。
「……レ、レオンにいっぱい愚痴、聴いてもらおうと思ったのに、あんた帰って来ないんだもんっ。連絡しようにも、人間界は広すぎてテレパスもできないし。……このまま帰って来なかったらもうどうしようかと思った」
「だっておまえそんなんスマホがあんだろ――」
ローザの恨めしげな上目づかいで、ハッと気がついた。
――そういや、オレ、こいつにスマホの使いかた教えてやってない。意地悪でそうしたんじゃなく、今日の出発前までまじで気づかなかったんだ。スマホを使えないとかむしろオレの想定外すぎてな。そのチョコレートみたいな飴細工みたいなレオンのおもちゃ、本当に人間界では使えるの? どう使うの? と怪訝そうなローザに、後で教えてやるよ、なんて返事を繰り返し――おもにソシャゲのアバターづくりに夢中だったオレは、なにひとつ、ローザに教えてやらなかったのだ。
妖精界はいつだってテレパスが通じる。人間たちは、テレパスは使えないだろうけどほとんどがスマホや携帯電話を持っている。
どこともなにとも連絡ができずに日が暮れていく初日だなんて、それは――。
「……レオン?」
「――あー。ローザ。ごめん」
オレは、片腕で目を覆い隠した。全てをごまかすかのように。
その勢いのままで、ぽすん、とローザの肩にもたれる。
……やわらかい。
「どうしたのよ、いきなり、甘えちゃって。なにがよ。どれに対して謝ってんのよ?」
「そんないきなり優等生モードになんなよ。どれもだよ。ごめんってば」
「なによ、珍しく殊勝ね。あんなに怒ってたのに、レオンってほんと、変よね」
ローザが呆れて、ふふっ、と笑う気配がした。
同じ妖精であるはずなのに、オレの身体なんかよりずっとずっと、ローザの身体は肩だけだってすごく柔らかいとわかるし、なんだかふわふわと熱をもってなめらかで、べつの生きものみたいなんだよな。
妖精は湖から生まれ出る存在であって、子どもをつくる行為なんかいらない、できないはずなのに、どうしてオレたちの身体の形というのはこうも、違うのだろう。別に分ける必要もない。おんなじでいい。おんなじならよかった。身体の形がローザとおんなじなら、もしかしたらオレは、こんなに苦しまなくってもよかった。
「……あ。レオン。あれって」
「あれって、どれ」
「あれ」
仕方がないので身体を起こす。
ローザが示していたのは――オレが、秋葉原から持ち帰ってきた戦利品だった。
「あれって、くま? くまのぬいぐるみ?」
オレが秋葉原のゲーセンのUFOキャッチャーで、ゲットした。抱きかかえるのにはちょうどいいサイズのくまの抱き枕だ。野郎が夜な夜な想像したくないような感じになったりならなかったり美少女キャラモノと違う。女の子がくまの柄の抱き枕を抱きしめて眠ると考えると、絵面はたちまちほんのりとしたパステルカラーになる。
サイケデリックな色合いから、パステルカラーになる。
ローザは立ち上がり、袋から中身を出した。
細長い抱き枕。きょとんとしているようなくまの顔。瞳もつぶら。
「ああ……抱き枕だよ。やるよ」
「えっ、ほんとーっ? ……でも、いいの? あなただってほしいんじゃ……」
「いらねえよ、そんな、少女趣味なの」
オレは意地悪そうに笑ってみせた。
さあ、怒ってくれ、おまえのことをいつだってそうやって馬鹿にしてからかうオレに、いつもみたいに、怒って拗ねて頬を膨らませて、そういうことばっかりしてくれよ。おまえにふさわしくないオレはこれからもずっと、こうやって、演じていればそれでいい。
人生はロールプレイングゲームだから。
しかし、ローザは、くまをぎゅっと抱きしめて、花が咲くように笑った。
「ありがとう、レオン! ……あなたってなんだかんだこういうところ、すてきなのよ、私……」
言葉は続かなかったけど。続きなんか、かえって、聞かないほうがよかったのかもしれない。この時点で既にこれでは、その言葉が甘くとろけてもっと続いてしまったら、オレは理性を保てたもんかどうか怪しい。
笑うローザは、薔薇だった。
たぶん、ローザはそのままでいいんだと――思う。
その身体は、ほんのりと赤く発熱している。熱がこちらまで伝わってくるくらいだ。透過魔法で隠しているはずの羽は、ぼんやりと輝きはじめている。そちらの魔法にまで気がいかないのだろうか、それとも単なる時間切れか、あるいは、あえてか。
オレは目を閉じたかった。ちょっと閉じて。でも、開いた。
おまえは……どうして。
そうやって、ずっとずっと、輝きを増していくんだよ。
オレなんか……オレなんか。
「だから、私たちがいるんじゃない?」
どうして、
「妖精は善良を本質とする。そうでしょう? ――レオンハルト?」
どうして――。
「……オレは人間たちなんか、」
「私は、一日いじめられたくらいで諦めないもん」
そうやって笑うローザは――いつもの、というか、女児モードのローザだった。すっかり。
いまのまるで母親みたいなローザは幻覚だったのかと思うくらい。
だから、オレも、なるべくいつも通りみたいな態度をしてやるのだ。
「じゃあ、なんでさっき、ひとりですんすん泣いてたんだよ?」
「そ、それはっ……」
ローザはかあっとさきほどとは違うなにかで顔を赤くし、むぅ、と唇を尖らせると、カーテンから抜け出てオレの隣にしゃがみ込んだ。
「……レ、レオンにいっぱい愚痴、聴いてもらおうと思ったのに、あんた帰って来ないんだもんっ。連絡しようにも、人間界は広すぎてテレパスもできないし。……このまま帰って来なかったらもうどうしようかと思った」
「だっておまえそんなんスマホがあんだろ――」
ローザの恨めしげな上目づかいで、ハッと気がついた。
――そういや、オレ、こいつにスマホの使いかた教えてやってない。意地悪でそうしたんじゃなく、今日の出発前までまじで気づかなかったんだ。スマホを使えないとかむしろオレの想定外すぎてな。そのチョコレートみたいな飴細工みたいなレオンのおもちゃ、本当に人間界では使えるの? どう使うの? と怪訝そうなローザに、後で教えてやるよ、なんて返事を繰り返し――おもにソシャゲのアバターづくりに夢中だったオレは、なにひとつ、ローザに教えてやらなかったのだ。
妖精界はいつだってテレパスが通じる。人間たちは、テレパスは使えないだろうけどほとんどがスマホや携帯電話を持っている。
どこともなにとも連絡ができずに日が暮れていく初日だなんて、それは――。
「……レオン?」
「――あー。ローザ。ごめん」
オレは、片腕で目を覆い隠した。全てをごまかすかのように。
その勢いのままで、ぽすん、とローザの肩にもたれる。
……やわらかい。
「どうしたのよ、いきなり、甘えちゃって。なにがよ。どれに対して謝ってんのよ?」
「そんないきなり優等生モードになんなよ。どれもだよ。ごめんってば」
「なによ、珍しく殊勝ね。あんなに怒ってたのに、レオンってほんと、変よね」
ローザが呆れて、ふふっ、と笑う気配がした。
同じ妖精であるはずなのに、オレの身体なんかよりずっとずっと、ローザの身体は肩だけだってすごく柔らかいとわかるし、なんだかふわふわと熱をもってなめらかで、べつの生きものみたいなんだよな。
妖精は湖から生まれ出る存在であって、子どもをつくる行為なんかいらない、できないはずなのに、どうしてオレたちの身体の形というのはこうも、違うのだろう。別に分ける必要もない。おんなじでいい。おんなじならよかった。身体の形がローザとおんなじなら、もしかしたらオレは、こんなに苦しまなくってもよかった。
「……あ。レオン。あれって」
「あれって、どれ」
「あれ」
仕方がないので身体を起こす。
ローザが示していたのは――オレが、秋葉原から持ち帰ってきた戦利品だった。
「あれって、くま? くまのぬいぐるみ?」
オレが秋葉原のゲーセンのUFOキャッチャーで、ゲットした。抱きかかえるのにはちょうどいいサイズのくまの抱き枕だ。野郎が夜な夜な想像したくないような感じになったりならなかったり美少女キャラモノと違う。女の子がくまの柄の抱き枕を抱きしめて眠ると考えると、絵面はたちまちほんのりとしたパステルカラーになる。
サイケデリックな色合いから、パステルカラーになる。
ローザは立ち上がり、袋から中身を出した。
細長い抱き枕。きょとんとしているようなくまの顔。瞳もつぶら。
「ああ……抱き枕だよ。やるよ」
「えっ、ほんとーっ? ……でも、いいの? あなただってほしいんじゃ……」
「いらねえよ、そんな、少女趣味なの」
オレは意地悪そうに笑ってみせた。
さあ、怒ってくれ、おまえのことをいつだってそうやって馬鹿にしてからかうオレに、いつもみたいに、怒って拗ねて頬を膨らませて、そういうことばっかりしてくれよ。おまえにふさわしくないオレはこれからもずっと、こうやって、演じていればそれでいい。
人生はロールプレイングゲームだから。
しかし、ローザは、くまをぎゅっと抱きしめて、花が咲くように笑った。
「ありがとう、レオン! ……あなたってなんだかんだこういうところ、すてきなのよ、私……」
言葉は続かなかったけど。続きなんか、かえって、聞かないほうがよかったのかもしれない。この時点で既にこれでは、その言葉が甘くとろけてもっと続いてしまったら、オレは理性を保てたもんかどうか怪しい。
笑うローザは、薔薇だった。
たぶん、ローザはそのままでいいんだと――思う。
0
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
チート無しっ!?黒髪の少女の異世界冒険記
ノン・タロー
ファンタジー
ごく普通の女子高生である「武久 佳奈」は、通学途中に突然異世界へと飛ばされてしまう。
これは何の特殊な能力もチートなスキルも持たない、ただごく普通の女子高生が、自力で会得した魔法やスキルを駆使し、元の世界へと帰る方法を探すべく見ず知らずの異世界で様々な人々や、様々な仲間たちとの出会いと別れを繰り返し、成長していく記録である……。
設定
この世界は人間、エルフ、妖怪、獣人、ドワーフ、魔物等が共存する世界となっています。
その為か男性だけでなく、女性も性に対する抵抗がわりと低くなっております。
追放された偽物聖女は、辺境の村でひっそり暮らしている
潮海璃月
ファンタジー
辺境の村で人々のために薬を作って暮らすリサは“聖女”と呼ばれている。その噂を聞きつけた騎士団の数人が現れ、あらゆる疾病を治療する万能の力を持つ聖女を連れて行くべく強引な手段に出ようとする中、騎士団長が割って入る──どうせ聖女のようだと称えられているに過ぎないと。ぶっきらぼうながらも親切な騎士団長に惹かれていくリサは、しかし実は数年前に“偽物聖女”と帝都を追われたクラリッサであった。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる