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ーー9時頃に玖音は目を覚ました。
ふわぁと欠伸をしながら秋人さんの顔を見ると「おはよう」と笑っていた。
「お、おはよう。い、いつから起きてたの?」
「さっき起きたばっかりだよ。」
多分少し照れてるようで恐る恐る俺に聞いてくる玖音が可愛い。
好きだと言ってくれたことも2時間ぐらい寝顔を見ていた事も内緒にしておくことにした。
玖音は久々によく寝れたようでまだ隈は残っているものの顔がスッキリとしている。今日はうなされずに寝れたようだ。
「朝ごはん、食べようか。ご飯とパンどっちがいい?」
「じゃあ、パンがいい」
「わかった。じゃあ準備しておくから顔洗っておいで」
秋人と一緒に起き上がり、少しダラダラとしながらベットから降りる。
リビングまで手を繋いで歩き、顔を洗いに行く前でおでこにキスをされた。
洗面所の鏡には顔が真っ赤になった自分が映っていて顔の火照りを消すように水で顔をばしゃばしゃと洗った。
リビングに戻ると焼けた食パンと昨日作ったポトフが温められていた。
「昨日食べられなかったから今日全部食べてもいい?」
「…でも、秋人さんが作った方が美味しいと思うし昨日の残り物だよ?俺が食べるから秋人さんは新しいの食べて」
「俺のために作ってくれたんでしょ?意地張って帰らなかったのは俺だし、俺は玖音が作ってくれた料理が食べたいんだ。」
秋人はそう言ってくれているが不味いものを食べさせるのも気が引けてしまって「う…」「でも…」と中々了承が出来ない
「…じゃあこのポトフが美味しいってお互いが思ったら食べよう?」
あまり納得は出来ないけど渋々頷く。
テーブルの上にはパンとポトフ、ヨーグルトが置かれた。
2人でご飯を食べるのもすごく久々だ。
秋人が仕事で外に出るのが早いのもあり、朝食を食べる習慣自体が無くなっていた。
2人座ったあといただきますをすると秋人が早速ポトフに口をつける。
「うん、すごく美味しいよ!ほら、食べてごらん。」
秋人があーん、とスープを玖音に差し出す。
「…、食べれる、けどやっぱり、秋人さんが作ってくれるポトフの方が美味しい…と思う」
秋人さんのポトフと比べればじゃがいもは煮崩れして小さくなっているし人参も固めに感じる。スープの味もなんだか薄いような気がする
「食べれるってことは美味しいってことでしょ?それに玖音が作ってくれた料理、例え美味しくなかったとしても全部食べるよ」
「それは無理させたくないからダメ」
「とにかく、ポトフが美味しかったから他のも全部俺が食べるから」
秋人さんの頑固な部分が出てる。秋人さんがそう言うならいいか……。
実はポトフを美味しいと言われて嬉しいのと初めて作った料理を秋人さんが食べて欲しいという気持ちもあった。
ただあの時は仲直りする方法を考えて勢いに任せて作ったから正直美味しいか分からない。
美味しくなくても秋人さんなら美味しいと言って食べてくれるだろうけど、それは無理させるから嫌だった。
「これからはさ、一緒に作ろう」
「…え?」
「そうすれば玖音も料理が上手くなるし俺も一緒にいれる時間が増えるから嬉しい。
それにその手の傷も減らせると思うし。」
「…じゃあ、邪魔にならないようにするから一緒に作ってもいい?」
「勿論。それに玖音は邪魔じゃないよ、手伝ってくれるんだしね」
玖音の絆創膏だらけの手を優しく包んでキスを落とす。
その行為に玖音の顔は真っ赤だがお構い無しにキスをし続ける。
「…これで治るのも早くなるね」
ふふ、と笑う秋人に玖音も思わず笑みがこぼれた。
「ふは、何それ。秋人さんの傷を早く治す魔法?」
「玖音限定のね」
そんな他愛もない話をしつつ朝食を食べ進める。
1ヶ月も喧嘩で口も聞かなかったとは誰も思わないほどに甘い時間が流れる。
今日は一日そんな時間が流れるだろう。
朝食を食べ終え、玖音が秋人の上に乗る形でソファに座りテレビゲームをしていた。
2人で協力して料理を作って届けるゲームだ。
「あ、秋人さん!トマト切って!」
「トマト?トマトを切ればいいのか?」
現実とは違ってゲームの世界の秋人は料理が下手らしい。
玖音の指示に従ってトマトやら玉ねぎやらを切っていく。
玖音は慣れた手つきで秋人が切ったトマトや他の野菜などを鍋に入れて煮立った所で皿に移して客に提供…とほぼ玖音のワンオペのような状態でゲームが進んでいく。
タイムアップ!と表示が出る
評価は☆3だ。
何度も挑戦してやっと☆3が取れた。
2人でいえーい!とハイタッチをする。
「秋人さん、相変わらずゲームが苦手だね」
「玖音は上手いな。ほとんど何も分かってないままゲームが終わっちゃったよ。」
頭を撫でられながら嬉しそうにする玖音が愛らしい。あれからずっとあった遠慮がちな部分が少し無くなったように感じて嬉しい。
ふわぁと欠伸をしながら秋人さんの顔を見ると「おはよう」と笑っていた。
「お、おはよう。い、いつから起きてたの?」
「さっき起きたばっかりだよ。」
多分少し照れてるようで恐る恐る俺に聞いてくる玖音が可愛い。
好きだと言ってくれたことも2時間ぐらい寝顔を見ていた事も内緒にしておくことにした。
玖音は久々によく寝れたようでまだ隈は残っているものの顔がスッキリとしている。今日はうなされずに寝れたようだ。
「朝ごはん、食べようか。ご飯とパンどっちがいい?」
「じゃあ、パンがいい」
「わかった。じゃあ準備しておくから顔洗っておいで」
秋人と一緒に起き上がり、少しダラダラとしながらベットから降りる。
リビングまで手を繋いで歩き、顔を洗いに行く前でおでこにキスをされた。
洗面所の鏡には顔が真っ赤になった自分が映っていて顔の火照りを消すように水で顔をばしゃばしゃと洗った。
リビングに戻ると焼けた食パンと昨日作ったポトフが温められていた。
「昨日食べられなかったから今日全部食べてもいい?」
「…でも、秋人さんが作った方が美味しいと思うし昨日の残り物だよ?俺が食べるから秋人さんは新しいの食べて」
「俺のために作ってくれたんでしょ?意地張って帰らなかったのは俺だし、俺は玖音が作ってくれた料理が食べたいんだ。」
秋人はそう言ってくれているが不味いものを食べさせるのも気が引けてしまって「う…」「でも…」と中々了承が出来ない
「…じゃあこのポトフが美味しいってお互いが思ったら食べよう?」
あまり納得は出来ないけど渋々頷く。
テーブルの上にはパンとポトフ、ヨーグルトが置かれた。
2人でご飯を食べるのもすごく久々だ。
秋人が仕事で外に出るのが早いのもあり、朝食を食べる習慣自体が無くなっていた。
2人座ったあといただきますをすると秋人が早速ポトフに口をつける。
「うん、すごく美味しいよ!ほら、食べてごらん。」
秋人があーん、とスープを玖音に差し出す。
「…、食べれる、けどやっぱり、秋人さんが作ってくれるポトフの方が美味しい…と思う」
秋人さんのポトフと比べればじゃがいもは煮崩れして小さくなっているし人参も固めに感じる。スープの味もなんだか薄いような気がする
「食べれるってことは美味しいってことでしょ?それに玖音が作ってくれた料理、例え美味しくなかったとしても全部食べるよ」
「それは無理させたくないからダメ」
「とにかく、ポトフが美味しかったから他のも全部俺が食べるから」
秋人さんの頑固な部分が出てる。秋人さんがそう言うならいいか……。
実はポトフを美味しいと言われて嬉しいのと初めて作った料理を秋人さんが食べて欲しいという気持ちもあった。
ただあの時は仲直りする方法を考えて勢いに任せて作ったから正直美味しいか分からない。
美味しくなくても秋人さんなら美味しいと言って食べてくれるだろうけど、それは無理させるから嫌だった。
「これからはさ、一緒に作ろう」
「…え?」
「そうすれば玖音も料理が上手くなるし俺も一緒にいれる時間が増えるから嬉しい。
それにその手の傷も減らせると思うし。」
「…じゃあ、邪魔にならないようにするから一緒に作ってもいい?」
「勿論。それに玖音は邪魔じゃないよ、手伝ってくれるんだしね」
玖音の絆創膏だらけの手を優しく包んでキスを落とす。
その行為に玖音の顔は真っ赤だがお構い無しにキスをし続ける。
「…これで治るのも早くなるね」
ふふ、と笑う秋人に玖音も思わず笑みがこぼれた。
「ふは、何それ。秋人さんの傷を早く治す魔法?」
「玖音限定のね」
そんな他愛もない話をしつつ朝食を食べ進める。
1ヶ月も喧嘩で口も聞かなかったとは誰も思わないほどに甘い時間が流れる。
今日は一日そんな時間が流れるだろう。
朝食を食べ終え、玖音が秋人の上に乗る形でソファに座りテレビゲームをしていた。
2人で協力して料理を作って届けるゲームだ。
「あ、秋人さん!トマト切って!」
「トマト?トマトを切ればいいのか?」
現実とは違ってゲームの世界の秋人は料理が下手らしい。
玖音の指示に従ってトマトやら玉ねぎやらを切っていく。
玖音は慣れた手つきで秋人が切ったトマトや他の野菜などを鍋に入れて煮立った所で皿に移して客に提供…とほぼ玖音のワンオペのような状態でゲームが進んでいく。
タイムアップ!と表示が出る
評価は☆3だ。
何度も挑戦してやっと☆3が取れた。
2人でいえーい!とハイタッチをする。
「秋人さん、相変わらずゲームが苦手だね」
「玖音は上手いな。ほとんど何も分かってないままゲームが終わっちゃったよ。」
頭を撫でられながら嬉しそうにする玖音が愛らしい。あれからずっとあった遠慮がちな部分が少し無くなったように感じて嬉しい。
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