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目が覚めたらRPG主人公!!?
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「やった……やっと勝てたー!ようやく安心して寝れるよ……。」
今、時計の針は午前0時。良い子は寝てる時間だけれど、僕―エルは起きていた。部屋の電気は消えていて、暗い。だけど、その中で僕が持っているゲームの画面だけが光っていて、眩しい。眩しすぎるぜ。
僕がよくやっているRPGシリーズがあるのだが、なんとも難しい。やり甲斐があるけど、何章もあるため、いくら得意な人でも2週間はかかる―と思う。ちなみに僕は3週間……いや、1ヶ月かかった。……どれだけ下手なのだろうか、僕。
RPGって、モンスターを倒してお金を稼いで、そのお金で武器や防具を買って、どんな組み合わせで装備するかっていうのが重要ではないかと思う。自分で考えたオリジナルの組み合わせで強敵を倒したときの達成感といったら、ハイテンションになりすぎて親に怒られるレベルだ。戦わされてる主人公たちとしては辛いのだろうが……考えたくもない。だって痛いでしょ。あれ。そんな世界にもし僕がいたら本当に死んでしまう。その辺の、どこにでもいるようなスライムにやられると思う。―その世界に行くわけでもないので、いらない心配である。
とりあえず寝よう。おやすみなさーい。
その一 ~RPG世界へ………!!!~
「あ~。よく寝たな……。今何時だ?」
そう言って、目を瞑りながら枕元のスマホへ手を伸ばす。………が。
「……は?あれ?どこいった?……なくね?(泣)」
枕元に置いていたスマホが消えました。なんで?親に取られた?僕、何もしてないです。いや、確かにテストで悪い点数(50点)とったけど!ボッシュートされたとかじゃないよな!?
そして目を開けた……すると、そこは見知らぬ部屋だった。本当にどこか分からない。ベッドもいつも寝ているものより肌触りがよろしくない。何だこれ。タンスはRPG定番のタンス。開けてみると安っぽい革の服が……って、なんで分かるの?しばらく部屋を見渡していると、1つの考えがぽっと頭に浮かんだ。
―――ここ、RPG主人公の部屋……じゃね?―――
ってことは……待てよ、もしかしてもしかしなくても、これって、冒険に出なきゃいけない……!?待ってください神様、僕、何かしました?何かいけないことしました?何でこうなる?神の悪戯……。
メアリー「おはよう。エル。よく眠れたかしら?」
うわ、何か枠みたいなのが出てきた。ゲーム始まってるの?
エル「うん。姉ちゃん。おはよう。」
勝手に口が動くんだけど……!メアリーって、主人公のお姉さんだったよな。確かこの後……堕天使……あっ(察し)
メアリー「朝食は出来ているから、早く着替えて降りていらっしゃいね。」
エル「はーい。ありがとう姉ちゃん。」
うっわ、下に行きたくないんだけど。下行ったら堕天使の襲撃からの魔物出現だし。未来が分かっちゃうって最悪じゃん。……このまま寝たら戻れるんじゃね?寝てみるか?寝よう。寝て元の世界に戻ろう。よし、おやすみ。姉ちゃんごめん!
……ここは?どこ?僕……戻ってこれたのかな?そう思って辺りを見回す。さっき見たばかりのベッド。タンス。部屋の景色。戻れてない。もしや、クリアしないと帰れないシステムなのでは……。最悪である。こんなの僕、予想してない。はあ、諦めて下に行くか。
……下に行ったら、堕天使の襲撃があった。世界が4つの層に分けられ、1つの塔に変わった。さらに各層ごとにボスがいて、倒さなければ進めないというアンラッキーセットである。堕天使の名はレヴィ。少女の姿をした、可愛らしい堕天使である。彼女は、人間の愚かな心や行動に絶望し、人間を滅ぼそうと企んでいる。主人公の僕は当然ながら彼女の計画を阻止しなければならない。無謀だ。第1層の中央にある街【ホワイトフォレスト】から、僕の冒険は始まった―――
その二 ~新しい仲間~
とりあえず、自分の家にあった革の鎧、盾、靴、銅の剣を持って、姉ちゃんから1,500G(ゴールド)を貰って家を後にした。まずは仲間を増やさないと……。
ということで、酒場へ向かう。このRPGでは、酒場で仲間を増やせる。【ジョブ】や【Lv】、【性別】を選び、しぼられた中から物やGなどをその人に渡すことで雇える。ちなみに、【ジョブ】というのは職業と同じだと考えていい。下級、中級、上級の3段階に分かれており、認定試験というものを受け、合格すると好きなジョブになることができる。僕のジョブは【アタッカー】というものだ。これは、剣での近接型物理攻撃を得意とし、ガンガン攻められるもの。アタッカーは下級で、中級は【ファイター】、上級は【ロイヤル】と呼ばれる。
受付嬢「こんにちは。旅人さん。新しいお仲間をお探しですか?」
エル「はい。よろしくお願いします。」
受付嬢「では、こちらにご希望のジョブ、Lv、性別をお願いします。」
えーと、どうしようか………。補助系魔法か、遠距離型魔法攻撃が序盤で先に仲間にしておきたい。補助系魔法は【ヒーラー】、遠距離型魔法攻撃は【マジック】である。ヒーラーは回復やスピードアップなどの補助、マジックは様々な属性の魔法を使う。補助も多少はできるが、回復はできない。次は確か……初めてのクエストに挑むんだったっけ。僕のLvは今3だったから、ヒーラーがいいか?回復は1番大切だし。Lvは……5くらいか?打たれ弱いはずだからな。性別はヒーラーだし、女性で。べ、別にやらしい意味とかはない。ただ単に回復役でよくあるのは女性だったっていうだけだ。ということで……
エル「ジョブはヒーラー、Lvは5、性別は女性で。」
受付嬢「かしこまりました。少々お待ちを。」
~3分後~
受付嬢「お待たせしました。エリーという方が当てはまりました。」
エル「会うことって出来ますか?」
受付嬢「可能です。エリーさーん、面会をお願いします。」
受付嬢さんに呼ばれて出てきたエリーさんは……というと、僕と同い年くらいの美少女だった。マジで可愛い。エリーさんじゃなくてエリーちゃんだな。
エリー「初めまして、エルさん。私、エリーと申します。」
エル「あ、初めまして!エルです。あの……………。」
やばい、エリーちゃん、こっちをまじまじと見ている。ちょっと小首を傾げているため、威力抜群だ。エリーちゃんに骨抜きにされたわ。っと、仲間になってもらえるかお願いしないと。
エル「あの、僕と冒険してもらえま"しゅ"か!?」
ああああああああ噛んだああああああ!!最悪だ………恥ずかしくて顔が赤くなるのが分かった。絶対ダサって思われた……立ち直れないかも……。
エリー「まぁ……ふふっ!可愛らしいです♪あ、もちろん付いていきます♪」
エル「……え、本当!?ありがとう!これからよろしく!!」
可愛らしいと言われたのは驚きだが、可愛いエリーちゃんが仲間になったのでいいだろう。説明しわすれていたが、別に必ずしも物やお金を渡さなければいけないわけではない。その人が欲しいと要求してきたときのみ、渡せばいい。エリーちゃんは「私は一人でここまで来たのですが、エルさんが仲間になってくださるというだけでも心強くて何も求めません。」と言っていた。なんと良い子なんだろう。僕なら普通に「強い武器をください。」とか「1,000Gください。」って言ってるわ。
……そんなこんなで、ふわふわポニーテールの純粋なヒーラー少女、エリーちゃんが仲間になった。
その三 ~初めてのクエスト~
その日はとりあえず近くの宿屋に泊まった。流石にシングルの部屋に女の子と2人きりは恥ずかしいので、それぞれでシングルの部屋を取ることに……する予定だったのだが、エリーが「1人は怖いです……一緒に寝ましょう?」と上目遣いで言ってきた。本人にそんな気はないのだろうが、可愛すぎて鼻血出た。そんな風に言われたらOKするしかない。結局、2人でシングルの部屋にした……。
朝になると宿屋で朝食をご馳走になり、街の中心にある【クエストボード】を見に行った。クエストボードとは、その街の人々からの依頼や、貴族様の依頼が張り出されているものだ。依頼ごとにランクもついていて、C、C+、B,B+、A、A+となっている。当然、ランクが上がるほど報酬金も増え、貴族様の依頼ならCランクの依頼でも100,000Gは普通にいただける。ほくほくだ。ただ、僕らはまだ挑めてもせいぜいCランクで手一杯なので、貴族様の依頼をひろう。(ゲーム上のイベントで強制だが………)
依頼内容は、『遺跡調査をしてきてほしい。』というものだった。どこの遺跡かというと、この街を出てずっと北に進んだところにある【暗黒の森】の中にある、【イザナミ遺跡】だ。どうやらこの遺跡の奥にある、【神々の剣】を見てきてほしいとか。ここ、ゲーム上神々の剣の手前でイザナミの魂と会話がある。選択次第ではバトルになり、負け確定である。……だが、覚えている!ので、大丈夫だ……と思う。とりあえず、革の防具から銅の防具に変えてこないと遺跡のモブに殺される。死ぬなんてまっぴらごめんである。ちなみにエリーの装備は、魔力のローブ、魔力の腕輪、魔法使いの靴、癒やしの杖だった。どれも中級のジョブの人がつけるようなものなのだが、お金持ちなのかな?まあ、それは置いておくとして出発だ。怖いなぁ………。
現在遺跡の地下3階です。この遺跡、地下に進む感じだったの忘れてたよ。確か、6階が最深部だったはずだから、後半分くらいだ。【HP】は僕が54/80で、エリーが64/64だ。エリーには前線に出ないでサポートのみに集中してもらっていたので無傷だが、僕は敵に突っ込みすぎて1回5/80になった。あの時は死を覚悟したよ、本当。ってことで、また進んでいこう。
最深部到着。目の前には黒曜石で出来た扉。僅かな隙間の先には白銀に輝く神々の剣。こっわ。開けたらイザナミさんとご対面(魂だけど)。腹をくくって、いざ出撃………!!!
《……?何かの気配を感じる。隠れますか?はい← いいえ 》
え、えっと、ここは、確か……いいえだ。いいえ……っと。
イザナミ『ほほほ……私の気配を感じても隠れないヒトがいるなんて……』
『こんにちは。冒険者さん?』
《こんにちは← ……… 》
ここはこんにちはだ!こんにちは……っと。
イザナミ『挨拶もできるなんて、良い方ねぇ。』
『ここに何をしにいらっしゃったの?』
エル「神々の剣の無事を見にきました。」
イザナミ『神々の………剣………あなた、盗みに?』
《はい← いいえ 》
ここはいいえに見せかけてはい!いいえって言うと勝手に怒り始めるからな。
イザナミ『……ふふ、はいって……嘘を言わないの。あなた、そんなことをするようなヒトではないのだから。ありがとう。見に来てくれて。』
よっしゃクリア!このまま帰る。それで終わりだ。ただ、ここには後々来なければいけない。ストーリー上な……。
そして、僕らの初のクエストは終わった。だが、まだまだ長い。だって、まだ1章しか終わっていないのだから………。
最後に ~もしいいえって言ったら~
イザナミ『神々の………剣………あなた、盗みに?』
《はい いいえ←》
いいえ……だよな。はいなんて言ったら殺されるっしょ。
イザナミ『いいえ……?嘘をついてはいけないのよ?嘘は犯罪。嘘は罪。嘘つきな悪いヒトは黄泉の国へ連れていかなくては……反抗はしないでちょうだい?すぐに楽にしてあげるわ……』
……うそん。あれ、はいだったの!?つーかなんで嘘って判定されてんだよ。キレ者なのか?この神様は……!って、そんな呑気なこと言ってられないよ、バトルだよバトル。……あれ?これ、負け確定じゃね?
【イザナミ HP???? 攻撃???? 防御????】
なにこれ、詰んだ。?が4つだから、普通に1000は超えると?序盤でこんな神様出してくるなよ、開発運営、お前ら人間じゃねぇ。とりあえず殴ろう。というわけでおりゃー!………NODAMAGEぃ?……ですよね知ってました。はい。乙です。
【GAMEOVER】
今、時計の針は午前0時。良い子は寝てる時間だけれど、僕―エルは起きていた。部屋の電気は消えていて、暗い。だけど、その中で僕が持っているゲームの画面だけが光っていて、眩しい。眩しすぎるぜ。
僕がよくやっているRPGシリーズがあるのだが、なんとも難しい。やり甲斐があるけど、何章もあるため、いくら得意な人でも2週間はかかる―と思う。ちなみに僕は3週間……いや、1ヶ月かかった。……どれだけ下手なのだろうか、僕。
RPGって、モンスターを倒してお金を稼いで、そのお金で武器や防具を買って、どんな組み合わせで装備するかっていうのが重要ではないかと思う。自分で考えたオリジナルの組み合わせで強敵を倒したときの達成感といったら、ハイテンションになりすぎて親に怒られるレベルだ。戦わされてる主人公たちとしては辛いのだろうが……考えたくもない。だって痛いでしょ。あれ。そんな世界にもし僕がいたら本当に死んでしまう。その辺の、どこにでもいるようなスライムにやられると思う。―その世界に行くわけでもないので、いらない心配である。
とりあえず寝よう。おやすみなさーい。
その一 ~RPG世界へ………!!!~
「あ~。よく寝たな……。今何時だ?」
そう言って、目を瞑りながら枕元のスマホへ手を伸ばす。………が。
「……は?あれ?どこいった?……なくね?(泣)」
枕元に置いていたスマホが消えました。なんで?親に取られた?僕、何もしてないです。いや、確かにテストで悪い点数(50点)とったけど!ボッシュートされたとかじゃないよな!?
そして目を開けた……すると、そこは見知らぬ部屋だった。本当にどこか分からない。ベッドもいつも寝ているものより肌触りがよろしくない。何だこれ。タンスはRPG定番のタンス。開けてみると安っぽい革の服が……って、なんで分かるの?しばらく部屋を見渡していると、1つの考えがぽっと頭に浮かんだ。
―――ここ、RPG主人公の部屋……じゃね?―――
ってことは……待てよ、もしかしてもしかしなくても、これって、冒険に出なきゃいけない……!?待ってください神様、僕、何かしました?何かいけないことしました?何でこうなる?神の悪戯……。
メアリー「おはよう。エル。よく眠れたかしら?」
うわ、何か枠みたいなのが出てきた。ゲーム始まってるの?
エル「うん。姉ちゃん。おはよう。」
勝手に口が動くんだけど……!メアリーって、主人公のお姉さんだったよな。確かこの後……堕天使……あっ(察し)
メアリー「朝食は出来ているから、早く着替えて降りていらっしゃいね。」
エル「はーい。ありがとう姉ちゃん。」
うっわ、下に行きたくないんだけど。下行ったら堕天使の襲撃からの魔物出現だし。未来が分かっちゃうって最悪じゃん。……このまま寝たら戻れるんじゃね?寝てみるか?寝よう。寝て元の世界に戻ろう。よし、おやすみ。姉ちゃんごめん!
……ここは?どこ?僕……戻ってこれたのかな?そう思って辺りを見回す。さっき見たばかりのベッド。タンス。部屋の景色。戻れてない。もしや、クリアしないと帰れないシステムなのでは……。最悪である。こんなの僕、予想してない。はあ、諦めて下に行くか。
……下に行ったら、堕天使の襲撃があった。世界が4つの層に分けられ、1つの塔に変わった。さらに各層ごとにボスがいて、倒さなければ進めないというアンラッキーセットである。堕天使の名はレヴィ。少女の姿をした、可愛らしい堕天使である。彼女は、人間の愚かな心や行動に絶望し、人間を滅ぼそうと企んでいる。主人公の僕は当然ながら彼女の計画を阻止しなければならない。無謀だ。第1層の中央にある街【ホワイトフォレスト】から、僕の冒険は始まった―――
その二 ~新しい仲間~
とりあえず、自分の家にあった革の鎧、盾、靴、銅の剣を持って、姉ちゃんから1,500G(ゴールド)を貰って家を後にした。まずは仲間を増やさないと……。
ということで、酒場へ向かう。このRPGでは、酒場で仲間を増やせる。【ジョブ】や【Lv】、【性別】を選び、しぼられた中から物やGなどをその人に渡すことで雇える。ちなみに、【ジョブ】というのは職業と同じだと考えていい。下級、中級、上級の3段階に分かれており、認定試験というものを受け、合格すると好きなジョブになることができる。僕のジョブは【アタッカー】というものだ。これは、剣での近接型物理攻撃を得意とし、ガンガン攻められるもの。アタッカーは下級で、中級は【ファイター】、上級は【ロイヤル】と呼ばれる。
受付嬢「こんにちは。旅人さん。新しいお仲間をお探しですか?」
エル「はい。よろしくお願いします。」
受付嬢「では、こちらにご希望のジョブ、Lv、性別をお願いします。」
えーと、どうしようか………。補助系魔法か、遠距離型魔法攻撃が序盤で先に仲間にしておきたい。補助系魔法は【ヒーラー】、遠距離型魔法攻撃は【マジック】である。ヒーラーは回復やスピードアップなどの補助、マジックは様々な属性の魔法を使う。補助も多少はできるが、回復はできない。次は確か……初めてのクエストに挑むんだったっけ。僕のLvは今3だったから、ヒーラーがいいか?回復は1番大切だし。Lvは……5くらいか?打たれ弱いはずだからな。性別はヒーラーだし、女性で。べ、別にやらしい意味とかはない。ただ単に回復役でよくあるのは女性だったっていうだけだ。ということで……
エル「ジョブはヒーラー、Lvは5、性別は女性で。」
受付嬢「かしこまりました。少々お待ちを。」
~3分後~
受付嬢「お待たせしました。エリーという方が当てはまりました。」
エル「会うことって出来ますか?」
受付嬢「可能です。エリーさーん、面会をお願いします。」
受付嬢さんに呼ばれて出てきたエリーさんは……というと、僕と同い年くらいの美少女だった。マジで可愛い。エリーさんじゃなくてエリーちゃんだな。
エリー「初めまして、エルさん。私、エリーと申します。」
エル「あ、初めまして!エルです。あの……………。」
やばい、エリーちゃん、こっちをまじまじと見ている。ちょっと小首を傾げているため、威力抜群だ。エリーちゃんに骨抜きにされたわ。っと、仲間になってもらえるかお願いしないと。
エル「あの、僕と冒険してもらえま"しゅ"か!?」
ああああああああ噛んだああああああ!!最悪だ………恥ずかしくて顔が赤くなるのが分かった。絶対ダサって思われた……立ち直れないかも……。
エリー「まぁ……ふふっ!可愛らしいです♪あ、もちろん付いていきます♪」
エル「……え、本当!?ありがとう!これからよろしく!!」
可愛らしいと言われたのは驚きだが、可愛いエリーちゃんが仲間になったのでいいだろう。説明しわすれていたが、別に必ずしも物やお金を渡さなければいけないわけではない。その人が欲しいと要求してきたときのみ、渡せばいい。エリーちゃんは「私は一人でここまで来たのですが、エルさんが仲間になってくださるというだけでも心強くて何も求めません。」と言っていた。なんと良い子なんだろう。僕なら普通に「強い武器をください。」とか「1,000Gください。」って言ってるわ。
……そんなこんなで、ふわふわポニーテールの純粋なヒーラー少女、エリーちゃんが仲間になった。
その三 ~初めてのクエスト~
その日はとりあえず近くの宿屋に泊まった。流石にシングルの部屋に女の子と2人きりは恥ずかしいので、それぞれでシングルの部屋を取ることに……する予定だったのだが、エリーが「1人は怖いです……一緒に寝ましょう?」と上目遣いで言ってきた。本人にそんな気はないのだろうが、可愛すぎて鼻血出た。そんな風に言われたらOKするしかない。結局、2人でシングルの部屋にした……。
朝になると宿屋で朝食をご馳走になり、街の中心にある【クエストボード】を見に行った。クエストボードとは、その街の人々からの依頼や、貴族様の依頼が張り出されているものだ。依頼ごとにランクもついていて、C、C+、B,B+、A、A+となっている。当然、ランクが上がるほど報酬金も増え、貴族様の依頼ならCランクの依頼でも100,000Gは普通にいただける。ほくほくだ。ただ、僕らはまだ挑めてもせいぜいCランクで手一杯なので、貴族様の依頼をひろう。(ゲーム上のイベントで強制だが………)
依頼内容は、『遺跡調査をしてきてほしい。』というものだった。どこの遺跡かというと、この街を出てずっと北に進んだところにある【暗黒の森】の中にある、【イザナミ遺跡】だ。どうやらこの遺跡の奥にある、【神々の剣】を見てきてほしいとか。ここ、ゲーム上神々の剣の手前でイザナミの魂と会話がある。選択次第ではバトルになり、負け確定である。……だが、覚えている!ので、大丈夫だ……と思う。とりあえず、革の防具から銅の防具に変えてこないと遺跡のモブに殺される。死ぬなんてまっぴらごめんである。ちなみにエリーの装備は、魔力のローブ、魔力の腕輪、魔法使いの靴、癒やしの杖だった。どれも中級のジョブの人がつけるようなものなのだが、お金持ちなのかな?まあ、それは置いておくとして出発だ。怖いなぁ………。
現在遺跡の地下3階です。この遺跡、地下に進む感じだったの忘れてたよ。確か、6階が最深部だったはずだから、後半分くらいだ。【HP】は僕が54/80で、エリーが64/64だ。エリーには前線に出ないでサポートのみに集中してもらっていたので無傷だが、僕は敵に突っ込みすぎて1回5/80になった。あの時は死を覚悟したよ、本当。ってことで、また進んでいこう。
最深部到着。目の前には黒曜石で出来た扉。僅かな隙間の先には白銀に輝く神々の剣。こっわ。開けたらイザナミさんとご対面(魂だけど)。腹をくくって、いざ出撃………!!!
《……?何かの気配を感じる。隠れますか?はい← いいえ 》
え、えっと、ここは、確か……いいえだ。いいえ……っと。
イザナミ『ほほほ……私の気配を感じても隠れないヒトがいるなんて……』
『こんにちは。冒険者さん?』
《こんにちは← ……… 》
ここはこんにちはだ!こんにちは……っと。
イザナミ『挨拶もできるなんて、良い方ねぇ。』
『ここに何をしにいらっしゃったの?』
エル「神々の剣の無事を見にきました。」
イザナミ『神々の………剣………あなた、盗みに?』
《はい← いいえ 》
ここはいいえに見せかけてはい!いいえって言うと勝手に怒り始めるからな。
イザナミ『……ふふ、はいって……嘘を言わないの。あなた、そんなことをするようなヒトではないのだから。ありがとう。見に来てくれて。』
よっしゃクリア!このまま帰る。それで終わりだ。ただ、ここには後々来なければいけない。ストーリー上な……。
そして、僕らの初のクエストは終わった。だが、まだまだ長い。だって、まだ1章しか終わっていないのだから………。
最後に ~もしいいえって言ったら~
イザナミ『神々の………剣………あなた、盗みに?』
《はい いいえ←》
いいえ……だよな。はいなんて言ったら殺されるっしょ。
イザナミ『いいえ……?嘘をついてはいけないのよ?嘘は犯罪。嘘は罪。嘘つきな悪いヒトは黄泉の国へ連れていかなくては……反抗はしないでちょうだい?すぐに楽にしてあげるわ……』
……うそん。あれ、はいだったの!?つーかなんで嘘って判定されてんだよ。キレ者なのか?この神様は……!って、そんな呑気なこと言ってられないよ、バトルだよバトル。……あれ?これ、負け確定じゃね?
【イザナミ HP???? 攻撃???? 防御????】
なにこれ、詰んだ。?が4つだから、普通に1000は超えると?序盤でこんな神様出してくるなよ、開発運営、お前ら人間じゃねぇ。とりあえず殴ろう。というわけでおりゃー!………NODAMAGEぃ?……ですよね知ってました。はい。乙です。
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