夢ノコリ

hachijam

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旅行の前の日の夢

2.

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夢である事を全て肯定して見る夢だと、何だか全てがどうでも良くなる。なぜなら全て自分の思い通りになってしまうから、旅行先がどこであろうと必要な物はいつでも瞬間的に出てくるし、そもそも、旅行先だって気に食わなければ変えてしまえば良い。

誰と行くのかも悩まなくて良い、とりあえず、行きたい人と一緒に行って、気に食わなければ一人になる事も出来るし、他の人が呼びたくなったら誰でも呼び出す事が可能だ。そんな理屈を考えてしまうと、そもそも、どうしてこんな夢を見ているのだろうなんて事も思ってしまった。

自分の中の潜在意識として、旅行に行きたいと思っているのだろうか。でもそれだったら、旅行に行っている夢を見るのではと思う。そうでは無く、前日に準備をしているというのがポイントなのだろうか。

「準備、準備、準備…」

と何となく呟いてみる。何か大事な事を忘れている気がしてきた。あれ、今日は何日だと思い、カレンダーを見る、何だか良く分からないけど、八月になっていた。

「やばい、どうしよう」

急に焦ってそう言っていた。課題の提出の期限はとっくに過ぎていて、それどころか、前期の試験も終わって、夏休みに入っている時期だったのに、その記憶が無かった。課題は途中までは真面目にやっていたはずで、でも、どうして提出できなかったのかも分からなかった。確か大部分は書き上げていて、最後のまとめを残すだけだった。

仮にまとめが上手く書けなくても、とりあえず、提出するには十分な内容だったはずだ。それでも、どうしても提出した記憶が無かった。途端に焦る。カレンダーが間違いなのか、今は本当は何月何だろうと思う。不思議な事にすでに夢の中である事は忘れていて、カレンダーは間違いないはずだという思いが強くなっていた。

「あー、どうしよう」

頭を抱えてそう言ってみるが、どうにもならないと思う。旅行の準備どころではない気もしてきた。でも、準備しないと明日からの旅行はいけなくなる。どうしよう、どうしようという気持ちが強くなって、ますます焦ってしまう。そして、その焦りの中で目を覚ました。

目が覚めた時、夢の中の焦りがまだ残っていて、一瞬、今が何月何日なのか、どういう状況なのかが分からなくなった。とりあえず、時計を見てみたら、夜の12時はとっくに過ぎていて日付が変わっていた。どちらかと言えば、早朝と言う時間の方が近い時間だった。

それで状況を思い出す。日付が変わった今日、課題の提出日となっていた。
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