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旅行の前の日の夢
3.
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結局、余裕をもって課題を完成させるという事は出来ずにいた。一応、夢の中での通り、後はまとめを残すだけという段階になっていたのだけど、そのまとめが何となく上手く出来ていなかった。
後少しと言う感じだったので、わざわざ大学で作業する必要はないと思い、家でやればすぐに終わるだろうと思っていたのだが、結局、夜遅くまで始める事が出来ず、ようやく始めようと思ったのが、11時過ぎ、でも少しも進まず、気が付いたらウトウトして寝てしまって夢を見たという事のようだ。
ようやく現実がはっきりと認識できて、やらなければいけない事が分かった。さて、どうしよう。まだ、眠気が残っている頭の中で考えていた。時間はたっぷりあるというほど、ある訳では無く、と言って完成できないというほど少ない訳でも無かった。しばらくと言っても、1、2分ほど、ぼーっとしていたら、何だか急に割り切ったように考えがまとまった。
何か革新的な考えが急に浮かんだとかそういう事では無く、結論としてはごく当たり前でありきたりな気もしたのだが、その時の僕はその考えがとてもシンプルに良い答えだと思った。時間帯のせいで、変なテンションになっていたのかもしれないし、終わらない事に焦って無難な結論にしただけと言われても否定できないけど、大げさに言えば、僕の中では何周かしてたどり着いた答えと言う気もする。
それは何となく不思議に思える感覚で、それはやっぱり、変な時間帯の変なテンションが生み出した感覚なのかなと思ったりした。考えがまとまれば、後は大して時間が掛からなかった。書き始めて10分足らずでまとめが書き上がった。
とりあえず、課題が終わった事にホッとする。簡単に見直して、大きな抜けが無い事を確認した。一字一句、誤字脱字が無い事を確認する気力は無かった。講義の課題としては、十分だろう。これ以上見直すとまた気になる事が出て来てしまうかもしれないと思うと、それぐらいの確認で良いのではとも思う。
後はちゃんと時間までに提出するだけだ。別に朝一番で提出する必要がある訳では無く、午後からの講義なので特別に焦る必要はないと思った。ただ、さっき見た夢のように気が付いたら過ぎていたなんて事は避けないといけないと思っている。
まあ、そんな事にはならないだろうと、また、眠たくなってきた頭の中で考えていた。布団で寝ないといけないと思いつつ、眠気がまた襲ってくる。このまま、寝るのが幸せだなと思いながら、体は痛くなりそうだなと思いつつ、そのまま、また眠りについてしまった。
そして、また旅行の前の日の夢に戻った。
後少しと言う感じだったので、わざわざ大学で作業する必要はないと思い、家でやればすぐに終わるだろうと思っていたのだが、結局、夜遅くまで始める事が出来ず、ようやく始めようと思ったのが、11時過ぎ、でも少しも進まず、気が付いたらウトウトして寝てしまって夢を見たという事のようだ。
ようやく現実がはっきりと認識できて、やらなければいけない事が分かった。さて、どうしよう。まだ、眠気が残っている頭の中で考えていた。時間はたっぷりあるというほど、ある訳では無く、と言って完成できないというほど少ない訳でも無かった。しばらくと言っても、1、2分ほど、ぼーっとしていたら、何だか急に割り切ったように考えがまとまった。
何か革新的な考えが急に浮かんだとかそういう事では無く、結論としてはごく当たり前でありきたりな気もしたのだが、その時の僕はその考えがとてもシンプルに良い答えだと思った。時間帯のせいで、変なテンションになっていたのかもしれないし、終わらない事に焦って無難な結論にしただけと言われても否定できないけど、大げさに言えば、僕の中では何周かしてたどり着いた答えと言う気もする。
それは何となく不思議に思える感覚で、それはやっぱり、変な時間帯の変なテンションが生み出した感覚なのかなと思ったりした。考えがまとまれば、後は大して時間が掛からなかった。書き始めて10分足らずでまとめが書き上がった。
とりあえず、課題が終わった事にホッとする。簡単に見直して、大きな抜けが無い事を確認した。一字一句、誤字脱字が無い事を確認する気力は無かった。講義の課題としては、十分だろう。これ以上見直すとまた気になる事が出て来てしまうかもしれないと思うと、それぐらいの確認で良いのではとも思う。
後はちゃんと時間までに提出するだけだ。別に朝一番で提出する必要がある訳では無く、午後からの講義なので特別に焦る必要はないと思った。ただ、さっき見た夢のように気が付いたら過ぎていたなんて事は避けないといけないと思っている。
まあ、そんな事にはならないだろうと、また、眠たくなってきた頭の中で考えていた。布団で寝ないといけないと思いつつ、眠気がまた襲ってくる。このまま、寝るのが幸せだなと思いながら、体は痛くなりそうだなと思いつつ、そのまま、また眠りについてしまった。
そして、また旅行の前の日の夢に戻った。
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