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凍える夢
3.
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バイトを休むというのは、始めての事だったので、緊張する。前に下山さんも風邪で休んだことがあったのを思い出す。連絡すれば大丈夫だろうと思いながら、怒られたりしないかなと少し思う。体調不良は事実だったけど、迷惑を掛けるのは間違いなかった。しかも、当日、ギリギリの時間だ。でも、無理は出来なかったし、連絡しないで休んだら、それこそ最悪だと思った。頭痛がするなか、緊張しながら電話した。
「もしもし…」
電話に出たのは社長だった。人がいない時は、社長が電話に出るので、特別な事では無いのだけど、事務的にすませたかった僕としては、ちょっと困った。でも、ここで躊躇しても仕方ない。
「羽田です。すいません、ちょっと体調が悪くて…」
と言いながら事情を説明した。何となく必要以上に辛そうにしゃべっている自分がいた。それが影響していたのか、いや、そもそも、社長の性格だろう、僕が思っている以上に心配してくれた。しきりに体調の事を聞いてくる。そうなると、それほど酷くはないと思うんですがと、変なフォローを入れてしまう。とりあえず、体調不良で休みたいという事は伝わったようだ。すぐに、バイトの事は心配しないで、ゆっくり休んでと言われるとホッとした。でも、
「あの、三戸さんの配送の方は…」
と、僕は気になった事を聞いてみた。それが一番気になっていたことだった。
「大丈夫。心配しないで、いざという時は、僕が手伝うから…」
別の心配が出てきそうな気もしたけど、社長が大丈夫だというから大丈夫だと思う事にして、電話を切った。とりあえず、連絡が出来てホッとした。ホッとすると、気持ちが楽になったせいか、頭痛も少し収まってきた気がする。これだったら、無理すればバイトに行けたのかなと思ったりしたけど、体のだるさは残っていた。横になるとウトウトしてしまう。自分が思っている以上に疲れているのかもしれない。
体の奥底にあった疲労がじわっと出てくる気がした。やっぱり、休んで正解だったと思う。ぼーっとしていると久しぶりにのんびりしている気もしてきた。たかだか、一週間に満たないバイトでどうしてこんなに疲れているんだろうと思う。でも、考えようとすると頭痛がしてきて、グルグルと考えが回ってしまう。
体調不良は嘘ではない、というのを改めて自覚して、それに安堵している自分と言うのもいた。何に対して言い訳しているんだろう。そして、ぼーっとしたまま、何となくそのまま寝てしまった。
「もしもし…」
電話に出たのは社長だった。人がいない時は、社長が電話に出るので、特別な事では無いのだけど、事務的にすませたかった僕としては、ちょっと困った。でも、ここで躊躇しても仕方ない。
「羽田です。すいません、ちょっと体調が悪くて…」
と言いながら事情を説明した。何となく必要以上に辛そうにしゃべっている自分がいた。それが影響していたのか、いや、そもそも、社長の性格だろう、僕が思っている以上に心配してくれた。しきりに体調の事を聞いてくる。そうなると、それほど酷くはないと思うんですがと、変なフォローを入れてしまう。とりあえず、体調不良で休みたいという事は伝わったようだ。すぐに、バイトの事は心配しないで、ゆっくり休んでと言われるとホッとした。でも、
「あの、三戸さんの配送の方は…」
と、僕は気になった事を聞いてみた。それが一番気になっていたことだった。
「大丈夫。心配しないで、いざという時は、僕が手伝うから…」
別の心配が出てきそうな気もしたけど、社長が大丈夫だというから大丈夫だと思う事にして、電話を切った。とりあえず、連絡が出来てホッとした。ホッとすると、気持ちが楽になったせいか、頭痛も少し収まってきた気がする。これだったら、無理すればバイトに行けたのかなと思ったりしたけど、体のだるさは残っていた。横になるとウトウトしてしまう。自分が思っている以上に疲れているのかもしれない。
体の奥底にあった疲労がじわっと出てくる気がした。やっぱり、休んで正解だったと思う。ぼーっとしていると久しぶりにのんびりしている気もしてきた。たかだか、一週間に満たないバイトでどうしてこんなに疲れているんだろうと思う。でも、考えようとすると頭痛がしてきて、グルグルと考えが回ってしまう。
体調不良は嘘ではない、というのを改めて自覚して、それに安堵している自分と言うのもいた。何に対して言い訳しているんだろう。そして、ぼーっとしたまま、何となくそのまま寝てしまった。
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