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凍える夢
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どこかフワフワとした感じだった。何となく夢を見ている事は認識していた。さっき見た夢とは違い、どこか温かさを感じてホッとする。頭が痛むような感じはないけど、どこか朦朧とした感じだった。その理由が夢だからなのか、体調不良だからなのかは良く分からなかった。でも、フワフワとした感じだった。
まるで、雲になったようだなと思っていたら、体もその通りで、本当に雲になっているようだ。風に流されてフワフワとしていた。太陽が当たって、心地よい暖かさを感じる。このまま、何も考えずにのんびりしたいと思った。五分、十分、いやもしかしたら三十分、一時間ぐらい、そのままだっと気がする。気持ちも穏やかで落ち着いてきた。全身の力が抜けて、疲労も一緒に抜けているようだった。
これだったら、起きたらもう大丈夫だろうと思ったりする。とりあえず、このまま、のんびりしていればいいと思った。と、少しずつ風が強くなってきた。最初はそれがそよ風のように心地よさを増幅させたが、だんだんと強くなってくると寒さを感じるようになる。もう、そろそろ風は良いんだけどと思い始めた時には、更に強風になっていて、凍えるようだった。この寒さはどこかで感じたような、意識としてはまだ朦朧としていたけど、その感触は覚えていた。朝の夢と同じような気がする。と言う事は…。
ぱっと目を覚ましたら、クーラーがガンガンに利いていた。外の暑さに反応して、その性能を発揮しているんだと思った。でも、今は寒いのは辛いと思う。とは言え、切ってしまったら暑さでやられてしまうだろう。いつもよりは少し温度を高めに設定し直したら、風が弱くなった。頭痛は少し楽になった気がしたけど、だるさは残っていた。起きる事はしないで、そのまま、横になったら、またすぐに寝てしまった。
今度は特別に暑さも寒さも感じなかった。ただ、広い空間にいた。それだけ。これだったら、夢を見る意味が無いのではと思っていたら、目の前に髪の長い女の子が現れた。
「今は大丈夫?」
女の子は笑って言う。心配してくれているのかなと思うけど、笑顔で聞く事なのかなと少し思う。
「まぁ」
ちょっと捻くれた感じで言ってしまったのは意地悪かなと思いながら、でも、そんな風に言ってしまう。
「ふふふ。良かった」
見透かされたように笑われたけど、どこか安心しているようにも見えた。どうやら、心配はしてくれていたようだ。それは、ちょっとだけだけど嬉しいような気がしていた。
まるで、雲になったようだなと思っていたら、体もその通りで、本当に雲になっているようだ。風に流されてフワフワとしていた。太陽が当たって、心地よい暖かさを感じる。このまま、何も考えずにのんびりしたいと思った。五分、十分、いやもしかしたら三十分、一時間ぐらい、そのままだっと気がする。気持ちも穏やかで落ち着いてきた。全身の力が抜けて、疲労も一緒に抜けているようだった。
これだったら、起きたらもう大丈夫だろうと思ったりする。とりあえず、このまま、のんびりしていればいいと思った。と、少しずつ風が強くなってきた。最初はそれがそよ風のように心地よさを増幅させたが、だんだんと強くなってくると寒さを感じるようになる。もう、そろそろ風は良いんだけどと思い始めた時には、更に強風になっていて、凍えるようだった。この寒さはどこかで感じたような、意識としてはまだ朦朧としていたけど、その感触は覚えていた。朝の夢と同じような気がする。と言う事は…。
ぱっと目を覚ましたら、クーラーがガンガンに利いていた。外の暑さに反応して、その性能を発揮しているんだと思った。でも、今は寒いのは辛いと思う。とは言え、切ってしまったら暑さでやられてしまうだろう。いつもよりは少し温度を高めに設定し直したら、風が弱くなった。頭痛は少し楽になった気がしたけど、だるさは残っていた。起きる事はしないで、そのまま、横になったら、またすぐに寝てしまった。
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「今は大丈夫?」
女の子は笑って言う。心配してくれているのかなと思うけど、笑顔で聞く事なのかなと少し思う。
「まぁ」
ちょっと捻くれた感じで言ってしまったのは意地悪かなと思いながら、でも、そんな風に言ってしまう。
「ふふふ。良かった」
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