夢ノコリ

hachijam

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嘘をつく夢

5.

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アピールポイント、推薦文、写真と言うのが難題だなと思った。アピールポイントは特技とかと結びつけると書きやすい気がしたけど、その特技はまだ書いていない。でも、今考えないといけない事のような気がする。自分ひとりで考えるのはきついなと思った。

推薦文は赤岡さんに丸投げしたいと思っているけど、あまり、持ち上げられても困ると思った。赤岡さんが僕をどう評価しているのかと言うのもだいぶ気になっていて、過大な事を書かれたらどうしようと思う気持ちと、反対に謙遜しすぎるような物だったらどうしようとも思っていた。

どういう感じだろう。出来れば褒められたいけど、それは自分だけ知っていればいいみたいな感じ。何か、違う気もするけど、そんな感じだ。控えめにでも、そこそこは評価して欲しいとか、そんな感じだろうか。

写真も悩む。証明写真に貼るような写真で良いのではと思ったけど、それだと安っぽいと却下されてしまった。一応、写真屋さんに行こうという事になった。どんな服装と言うのも気になる。自分のセンスなんて疑わしい。赤岡さんにコーディネートしてもらうのはどうだろうと思いつつ、赤岡さんのセンスと言うのはどういうのなんだろう。

普段の服装見ていると落ち着いた感じがするけど、それだとミスター学園祭としては地味だろうか。でも、特別に派手だと思われたいわけではない。悩むところだ。きっと、ひとりで考えても結論は出ない所だと思ったので、しゃべりながら、ああでもない、こうでもないと検討してみる。

そこそこ形になりそうなアピールポイントとか、推薦文が出来てきた。アピールになっているのか分からないようなアピールポイントが僕らしい気がするし、割とほどほどな感じの推薦文も出来た気がする。一仕事終えてホッとする。後は写真だ。

赤岡さんは大学の入試の時に利用した写真屋さんの事を言った。僕も何となくは知っているところだけど、行った事はない。そこで撮れば良いと言われて、断る理由も無かったので、そうすることにした。

「どういう服装が良いのかな?」

と聞いてみた。

「羽田君だったら、落ち着いた雰囲気の方が良いかな」

と言う。

「でも、可愛い系のとかも意外と良いかもよ」

何だか楽しそうに答える。

「可愛い系?」

思わず聞き返してしまった。

「どちらかと言えば、童顔でしょ?きっと似合うよ」

そうなんだ。そういう評価をされているんだと思うと、何だか照れた。でも、可愛い系のイメージが僕には浮かばなかった。
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