夢ノコリ

hachijam

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嘘をつく夢

8.

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大体の感じで申込用紙に書く内容は決まった。そのまま、書いても良いけど、言葉尻とか問題ないか確認してから書こうという事になった。一日置いて、落ち着いて見直すという感じだ。こういうのって、そのまま書いてしまうと恥ずかしい事になってしまう事もあるから、一日置いた方が良いと思いつつ、一日置いたら恥ずかして書けないのではと思ったりもする。でも、一日経てば、赤岡さんも少し冷静になってくれるのではと思ったりした。

写真も写真屋さんに行くのであれば、予約しないといけないみたいで、そうなると今日で全部済ますという事は無理と言う事になり、だったらその時までに清書しておくみたいな感じになった。服とか写真屋さんの予約とかは、赤岡さんが請け負ってくれるみたいで、ホッとするような、嫌な予感がするような、でも、もうなるようにしかならないと、ちょっとだけだけど、覚悟を決めた。

充と三ヶ嶋君はどうなっているんだろう。そんな事を思う。よく考えてみれば、充は最初嫌がっていたはずだ。今でも、本音の部分ではそうなんだろうか。それとも、本当は嫌がっているふりをしていただけで、やる気はあったのかもしれない。流れで何となく断わってしまったことを後悔して僕を巻き込んで、嫌々を装っての参加。考えすぎかもしれないけど、そういう事もやりそうな奴だなと思ったりする。三ヶ嶋君はどうだろうか。淡々と受け入れていそうだし。やるとなれば張り切るだろう。加山さんがどんな感じなのか、想像はつかないけど、赤岡さんの話とか聞く限りでは、やる気満々と言う気がした。

やるからにはちゃんとやりたいという気持ちが全く分からない訳ではなかったけど、それでも、積極的にと言う気分にはなれないままだった。赤岡さんと別れて一人になると余計にそんな風に思ってしまった。

ふと、嘘と言う言葉が頭に浮かぶ。何だろうと思ったけど、朝の夢の事を思い出して、それが引っかかっていたんだと気が付く。でも、その瞬間、またとか、嫌われるという言葉もよみがえってきた。

結びつくような結びつかないような、分からない、もやっとした物が頭の中に浮かんだ気がする。多分、気のせい。そう言ってしまえば、そうだろうというだけの気がする。でも、何でこんなに引っかかるんだろう。

パッと頭の中にイメージが浮かぶ。金色のカギ。そう言えば、夢の中の髪の長い女の子に探すように言われていた。何で、そんな事を思い出したのか、全く分からなかった。
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