夢ノコリ

hachijam

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何かを思い出す夢

1.

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「それでワタシに聞きたい事があるんでしょ?」

そう髪の長い女の子が言った。その通りだと思う。

「…」

でも、なんて言ったら良いんだろう。言葉が出て来ない。

「?」

そんな僕の様子を見ていると、女の子は首を傾げて、僕の方をじっと見ている。僕が何を聞きたいのかまでは分かっていないのだろうか。

「僕が何を聞きたいのかは分かってるよね?」

なので、そんな風に聞いてみた。

「キミが何を聞きたいのか?そうだなー」

女の子は楽しそうに考える。

「うーん。ワタシの事?」

それはそうだろう。僕は頷く。

「本当に?」

もう一度頷く。

「本当に本当?」

何度も頷く。

「本当かなー」

疑わしそうに聞く。ちょっとしつこいだろう。

「本当だってば」

思わず大きな声になる。女の子はちょっとびっくりしたように止まってしまう。

「そんなに大きな声を出さなくても」

少しふてくされたようにも感じる。慌てて

「ごめん」

と言ってしまう。少し気まずい空気が流れる。

「それで何?」

女の子がそう聞いてくる。さっきまではと違って、ちょっと抑えた感じだ。それで何か聞きづらくなってしまった。

「本当は聞きたい事なんてないんじゃないの?」

女の子が言う。そんな事は無いと言いかけて、何を僕は聞きたいんだろうと思った。女の子の事だ。でも、女の子の何が知りたいんだろう。名前、赤岡さんとの関係、僕との関係。たくさんありそうで、そうでも無い気がする。

「いや、ある…」

自信なさげに僕は答えた。うん、まずは名前を聞けば間違いない。

「ええっと、君の名前は?」

ようやく、それを言葉に出来た。

「えっ」

女の子は驚く。

「ワタシの名前。知らなかったの?嘘でしょ?冗談でしょ?」

僕が恐れていた展開だ。

「いや、あの、そうじゃなくて」

女の子の言う通りなんだけど、僕はそう言って誤魔化そうとした。

「あー、もう。信じられない。だからなんだ」

女の子の怒りは収まらないようだ。

「ごめん」

いろいろ言い訳したかったけど、これ以上は無理だと思って僕は謝る。

「…何で謝るの?」

女の子が言う。

「君の名前が分からなかったから」

「それだけ?」

女の子の言い方が冷たく感じる。何を言われているんだろう。こっちはせっかく謝っているのに。

「本当に悪いと思っている?」

それを言われると、はっきりと返事できない。何で聞いても無い、名前を僕が知っていると思っているのか、逆に聞いてみたくなる。でも、それを言うと、更に怒られそうだとも思う。

「理由が分からなくて謝られてもね」

何だか、最近、似たような事を言われた気がする。何で僕は謝ってしまったんだろう。
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