夢ノコリ

hachijam

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何かを思い出す夢

4.

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やっぱり、出来る人なんだなと思ってしまった。僕がちょっと説明すると、すぐにやるべき事を分かってくれる。感心してしまうのが、自分が分からない所をちゃんと説明できる所だ。何となく分かった、何となく分からないというのが無いのだ。単純に凄い人なんだなと思ってしまう。

「羽田さんの説明は分かりやすいね」

ようやくひと段落したところで言われた。思わず嫌味なのではと思ってしまう。それぐらい、三戸さんの仕事は完ぺきだった。そんなことないですよと謙遜した方が良いかなと思ったけど、白々しい気がして

「そうですか」

と気のない返事をした。

「あれ、大丈夫?お疲れ?」

僕の返事に三戸さんが聞いてくる。

「いえ、あーでも、そうですかね。ちょっと疲れました」

そう言ってしまった方が良いと思った。

「まあ、大変だったからね」

それはそうだと思う。でも、それだけでも無いなとも思う。

「ん?何かあった?」

僕の顔を見て、三戸さんが言う。何か表情に現れているんだろうか。と言うか、どこかで話を聞いてみたいと思っているのかもしれない。

「いえ、何でもないです」

どこか話を聞いて欲しいという雰囲気を漂わせながら言う。

「いやいやいや、何か聞いて欲しいって顔だよ」

どこかにやにやしている。

「あ、もしかして例の彼女の事?」

「彼女じゃないです…」

そこは否定するけど、聞いて欲しいというところは否定しない。

「いいじゃん、いいじゃん、細かい事は。で、どうなの?どうなってるの?」

三戸さんに話しても大丈夫なのかなと思いながら、そういう聞き方をしてもらえる事に少しホッとするところもある。無理矢理聞かれたから答えているだけだ。そんな風に言い訳する事も出来ると思った。

「実は…」

そう言いながら、どういう風に説明すればいいんだろうと思ったりする。状況だけを言えば、卒業アルバムで気になる女の子が記憶にない子と一緒に写っている写真を見つけたという事だ。詳しく説明するならば、夢の事も話した方が良いんだろうか。でも、それを言い始めると何だかややこしくなりそうな気もしてきた。結局、写真だけの話をする。

「そうだなー」

それだけとか、そんな事とか、言われそうな気がしたけど、そういう事は無かった。僕の話を割と真面目に聞いてくれたようだ。自分だったらどうするかを考えているみたいだった。

「自分だったら、聞かないかなー」

と三戸さんが言った。それは僕にとっては意外だなと思う答えだった。あっさりと聞いちゃえばと言われると思った。
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