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プロローグ.
きっかけ
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夢の事を日記に書き続けると、自分の好きな夢を見る事が出来るようになる。そんな噂話を僕は耳にした。目覚めの良い夢と言うのがあって、そういうのを見ると、それだけでその日一日がハッピーになる。反対に目覚めの悪い夢と言うのもあって、それだけで一日落ち込んだ気分になる事もある。だから、夢を好きなように見る事が出来るというのは、ちょっと興味がある話題だった。方法も具体的で分かりやすい。それだったら出来るかもしれないと思った。ただ、その時には、ただの噂話として、ちょっとだけ盛り上がりはしたが、その程度で、次の話題にすぐに切り替わっていて、すぐに忘れてしまった話題でもあった。
そんな普段だったら、後で思い出す事も無い、ただ聞き流すだけの噂話をふと思い出したのは、100円ショップで日記帳が売れているのを、その日、偶然見つけたからだった。ごく普通の大学ノートにただ日記帳と書かれているだけの何の特徴もない日記帳だった。これまでもあったのかもしれないが、その時までは特に気が付かなかった。ただ、やたらとその時にはその日記帳が目に目に入り、夢の話を思い出させた。日記なんて、小学校の夏休みの宿題で書いていたぐらいかなと、その日記帳を手に取って思った。そして、気まぐれに購入してしまった。
本当に自分の好きな夢を見られるようになりたいと思っていたのかは分からない。それが出来たら良いなと少し思っていたのは確かだけど、そこまで本気で信じていたとは思えなかった。ただ、話のネタとしてやってみるかと言う感じでもなく、そう考えると、割と信じていたのかもしれないと思う。
よく考えれば、その噂話の根拠もあるのかないのか、良く分からなかった。ただ、何となく珍しいと思い、気まぐれで日記帳を買ったというだけなのかなと思った。買っただけで何も書かないで終わってしまうのかもしれないとも少し思っていたし、恐らくそうなるだろうなと言うのは予感していた。
ただ、結果として、そういう事にはならなかった。それもまた気まぐれと言うべき事なのかもしれない。その日の夜に見た夢が記憶に残る印象的な夢だったからかもしれない。朝、起きて、しばらく夢と現実の境目にいた中で、目に入ったのがその日記だった。寝る前に覚えていたら、書いてみようと思っていた事を思い出す。少し、寝ぼけたままの状態で、僕は自分が見た夢の日記を書き始める事になる。それがこの物語の始まりになる。
そんな普段だったら、後で思い出す事も無い、ただ聞き流すだけの噂話をふと思い出したのは、100円ショップで日記帳が売れているのを、その日、偶然見つけたからだった。ごく普通の大学ノートにただ日記帳と書かれているだけの何の特徴もない日記帳だった。これまでもあったのかもしれないが、その時までは特に気が付かなかった。ただ、やたらとその時にはその日記帳が目に目に入り、夢の話を思い出させた。日記なんて、小学校の夏休みの宿題で書いていたぐらいかなと、その日記帳を手に取って思った。そして、気まぐれに購入してしまった。
本当に自分の好きな夢を見られるようになりたいと思っていたのかは分からない。それが出来たら良いなと少し思っていたのは確かだけど、そこまで本気で信じていたとは思えなかった。ただ、話のネタとしてやってみるかと言う感じでもなく、そう考えると、割と信じていたのかもしれないと思う。
よく考えれば、その噂話の根拠もあるのかないのか、良く分からなかった。ただ、何となく珍しいと思い、気まぐれで日記帳を買ったというだけなのかなと思った。買っただけで何も書かないで終わってしまうのかもしれないとも少し思っていたし、恐らくそうなるだろうなと言うのは予感していた。
ただ、結果として、そういう事にはならなかった。それもまた気まぐれと言うべき事なのかもしれない。その日の夜に見た夢が記憶に残る印象的な夢だったからかもしれない。朝、起きて、しばらく夢と現実の境目にいた中で、目に入ったのがその日記だった。寝る前に覚えていたら、書いてみようと思っていた事を思い出す。少し、寝ぼけたままの状態で、僕は自分が見た夢の日記を書き始める事になる。それがこの物語の始まりになる。
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