夢ノコリ

hachijam

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ヒーローになる夢

3.

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待ち合わせは水族館の最寄り駅、とは言え、家からの最寄りの駅が同じで、同じくらいの時間の電車で向かう事を考えると、赤岡さんに出会うのではと少し思っていた。それを期待しているのか、期待していないのか、正直、分からないところもあった。赤岡さんの友達と三ヶ嶋君の出会いをサポートするのであれば、少しは打ち合わせした方が良いのではと思っていたが、実際、会って何を話すのか、打ち合わせしたとして、打ち合わせ通りに出来るかとか考えるとそれはそれで不安だなと思っていた。

結局、駅でも電車でも赤岡さんを見かける事は無く、ちょっとホッとしたような拍子抜けしたような、寂しいような、何とも言えない気分になっていた。結果、またいろいろと考え過ぎているみたいだ。こういうところが、昔、赤岡さんに考え過ぎと言われた原因なのかなと思ったりした。

電車には1時間ぐらい乗る必要がある。乗り換えも無いので、ただ電車に乗っているだけだ。普段、いかない場所だから、うっかり寝過ごしてしまったなんて事は避けたいなとは思っている。一応、時間には余裕があるので、間違って寝過ごしたとしてもすぐに気が付けば問題はないとは思っていた。むしろ、それぐらいの事をした方が時間的には丁度良いのかもしれない。そんなくだらない事を考えていた。

乗り慣れていない区間を走る電車と言うのはやけにのんびりと走っている気がする。別に意識している訳ではないけど、駅に止まるたびにどこの駅かを確認してしまう。当たり前だけど、各駅停車の電車はひとつずつしか目的の駅には近づかない。普段乗っている電車なら、感覚的にどれくらいと言うのは体に染み込んでいたりするけど、そういう訳にはいかなかった。

結局、何を考えていたのか良く分からない時間が過ぎて、次がいよいよ目的の駅だ。水族館以外にもデートスポットが多いその駅で降りようとしている人たちは多い。カップルらしき姿の人たちも何人かいたし、僕たちと同じ様に待ち合わせをしているのかなと思われる人がいたりもした。電車が止まり、ドアが開く。僕もそういう人たちに紛れながら電車から降りた。待ち合わせ場所がどこか分かるか少し不安だったけど、改札を出た所の大きな鐘と言われたので、そこを目指す。

まだ、待ち合わせの時間には少し早い。電車は遅れる事も無くたどり着いたから当たり前だった。時間を少し潰した方が良いかなと思いながら、とりあえず、待ち合わせの場所だけ確認しようと思う。迷わず改札口までたどり着き、外に出ると言われた通り大きな鐘があった。確かにこれだったら間違えないだろう。ただ、同じように考えている人は多いようで、待ち合わせしている人がたくさんいた。場所は迷わないけど、見つけるのは大変そうだなと思っていたら、目の前に三ヶ嶋君が立っているのが見えた。
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