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二者択一の夢
4.
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そのカレー屋は世界一美味しいカレー屋らしい。看板にそう書かれていた。世界一美味しいカレーと言われている種類のカレーを提供しているのか、それともそのお店のカレーが世界一美味しいのか、どっちなんだろうと思った。何を持って世界一としているのかも分からなかったが自信はあるというところなんだろうか。ここで誇大広告ではとか言ったら、空気を読めない奴だと思われるので、言わないようにしようと思った。
待ち合わせはお店で、充からは時間より早く来るように言われた。何やら作戦を立てたいみたいだった。三ヶ嶋君もそれは当然だという顔をしていたので、僕も黙って従う事にした。
雨は結局、はっきりしない感じが続いていて、僕は傘を持ってきてさしていたけど、周りに歩いていた人を見ると、さしていない人やそもそも傘を持っていない人もそれなりにいた。こういう天気だとみんな悩むのかなと思っていた。いつもなら、そんなに気にならないけど、みんな、どうやって、その選択肢を選んだのか気になった。
言われていたよりも、少し早めに来てしまったかなと思っていたけど、すでに充のは姿はあった。三ヶ嶋君はまだ来ていないみたいだった。充は何かを考えているような雰囲気を漂わせていた。気合の入り方が少し怖いなと思ったので、恐る恐る声を掛ける。ほんの一瞬だけ、緊張感を感じたけど、話しかけたら、いつもとそんなに変わらなかった。何かのポーズだったのだろうか。ただ、気合が入っているのは間違いないようで、いつもよりはテンションが高い気がした。大丈夫なのかなと少し心配になるが、こういう少し空回り気味の充を見ると、ちょっと落ち着く気もしていた。
少し経ってから三ヶ嶋君が来た。だいたい、充に指定された時間だった。見た感じ、何の気負いもない気がする。この自然な感じは凄いなと思う。実際、どれだけ備えているのだろうと思うのは勘ぐりすぎだろうか。女性陣が来るまでの時間はもう少しあった。充が考えている作戦とは何だろうと思いながら、どういう雰囲気になるのか想像が出来なかったので、ある程度、決め事があるのは助かるのかなとも思っていた。
ただ、具体的な作戦は提示されなかった。何がしたかったんだろうと思ったけど、場の雰囲気は何となく分かって来ていて、そういう意味では少し落ち着く事が出来たのはプラスだろうとは考えていた。結局、三人の中で大して会話が盛り上がらないまま、何となく時間が過ぎていく。そろそろ来ても良いかなと言う時間になっていた。
待ち合わせはお店で、充からは時間より早く来るように言われた。何やら作戦を立てたいみたいだった。三ヶ嶋君もそれは当然だという顔をしていたので、僕も黙って従う事にした。
雨は結局、はっきりしない感じが続いていて、僕は傘を持ってきてさしていたけど、周りに歩いていた人を見ると、さしていない人やそもそも傘を持っていない人もそれなりにいた。こういう天気だとみんな悩むのかなと思っていた。いつもなら、そんなに気にならないけど、みんな、どうやって、その選択肢を選んだのか気になった。
言われていたよりも、少し早めに来てしまったかなと思っていたけど、すでに充のは姿はあった。三ヶ嶋君はまだ来ていないみたいだった。充は何かを考えているような雰囲気を漂わせていた。気合の入り方が少し怖いなと思ったので、恐る恐る声を掛ける。ほんの一瞬だけ、緊張感を感じたけど、話しかけたら、いつもとそんなに変わらなかった。何かのポーズだったのだろうか。ただ、気合が入っているのは間違いないようで、いつもよりはテンションが高い気がした。大丈夫なのかなと少し心配になるが、こういう少し空回り気味の充を見ると、ちょっと落ち着く気もしていた。
少し経ってから三ヶ嶋君が来た。だいたい、充に指定された時間だった。見た感じ、何の気負いもない気がする。この自然な感じは凄いなと思う。実際、どれだけ備えているのだろうと思うのは勘ぐりすぎだろうか。女性陣が来るまでの時間はもう少しあった。充が考えている作戦とは何だろうと思いながら、どういう雰囲気になるのか想像が出来なかったので、ある程度、決め事があるのは助かるのかなとも思っていた。
ただ、具体的な作戦は提示されなかった。何がしたかったんだろうと思ったけど、場の雰囲気は何となく分かって来ていて、そういう意味では少し落ち着く事が出来たのはプラスだろうとは考えていた。結局、三人の中で大して会話が盛り上がらないまま、何となく時間が過ぎていく。そろそろ来ても良いかなと言う時間になっていた。
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