竜探しのお話

hachijam

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4章.竜の研究者

7.

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翌日、早速、ロットフートの洞窟に向かう事になった。一番乗り気だったのは、ラテアでもしかしたら珍しい鉱物が見つかるのではないかと期待しているようだった。リラも洞窟探検と言う未知の場所の探索が楽しみだったようだ。ファムは昨日から続いて不機嫌のままだったが、洞窟探索の危険性を考えれば行かないという選択肢はないと考えていたようだった。サントはリラ同様洞窟を探検できるというのが結局は楽しみだと感じていた。

ロットフートの洞窟の洞窟の入り口は広く、中も比較的広かった。途中まで開発が行われたという事で、整備された道が続いていた。途中、いくつか分岐する道があったが、そのいずれもが開発のために掘られた道のようで、バナの話では行き止まりがほとんどだという。洞窟の中に魔物が住み着いているという話だったが、バナとサントたちの合わせて五人と言う数を警戒してか、襲われる事は無かった。様子を伺っているような気配を感じる部分もあったが、それだけだった。

しばらく、奥に進んだ後、少し細い道へと入る。その先で干からびた魔物の死骸が見つかったという、自然と緊張感が高まる。先頭をファムとサントが進み、その後に道を案内しながら、バナとリラが続き、最後尾にラテアと言う順番で洞窟を進んでいった。細い道に入ってから、魔物の気配と言うのをより強く感じられた。ファムは少し神経質になっているようで、慎重に進んでいる。その様子を見て、サントはもしかして、暗闇を怖がっているのではと思ったが、言うと怒られそうなので、黙ったまま進んでいった。

細い道も先に進むと、少し膨らんでちょっとしたスペースになっているところにたどり着いた。どうやら、採掘が行われた場所のようで壁が削られているのが分かった。ラテアは興味深そうにその壁を見ている。

「何か珍しい物なんですか」

リラが聞く。

「物としては、そこまで珍しい物では無いけど、こういう洞窟に来る事はあまりないから、天然の姿で見ると面白いなと思って」

壁を触りながら言う。

「何でも良いよ。ここがその場所かい?」

ファムは壁には興味なさそうに言った。少し広い所に出て落ち着いているようだった。

「いや、もう少し先にここよりもっと広い所があって、そっちの方です」

まだ、先に進む必要があると知って、ちょっと顔をしかめるファム。と、奥の方から、何か音が聞こえてきた。金属がぶつかるような音がしていた。

「あの音は?」

サントはバナに聞く。

「分かりません。魔物か、それとも他の誰かが来ているのかもしれないです」

と、小さな爆発音も聞こえてきた。

「戦っている?」

「多分な」

サントとリラはそう結論付けるとファムと共に音のする方向に向かった。

「ええっと」

「私たちも行きましょう」

戸惑うバナに対して、ラテアが声を掛けて、奥へと向かった。
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