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序章.竜探し
4.
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「さて、新米のマガモノの竜探し君。少しは落ち着いたかね」
淡い光に包まれていた小さな何かがそう言った。
「何なんだ、お前は…」
ようやく激しい痛みが過ぎ去り、どうにかサントは声を出せるようになっていた。
「なかなか、無礼だね。このテテ様に向かって、そんな口を聞くんだ」
テテと名乗ったその存在は、サントの周りを飛び回るように移動した。
「まあ、いいか。とりあえず、何も分かっていない君に状況を説明してあげよう」
偉そうにテテは続ける。
「君は竜の牙を埋め込まれて、呪われた竜探しとなった訳だよ」
「竜の牙?」
「そう君が大事に持っていた箱に入っていた光っていた物だよ。埋め込まれたのは分かっただろ?」
サントは体を貫かれた感覚を思い出して、ぞっとした。
「そうだよね。あんな事、突然されたら、びっくりするよね。でもでも、だから今、こうして生きていられるわけだし」
言われてみると、激しい痛みが無くなった後、コボルトから受けていたダメージは無くなっていた。
「とは言え、呪われた存在になっているから、どっちが良いのか分からないけど」
「呪われた存在?」
「そうか今時の冒険者ってのは竜探しの事を知らないのか。やれやれ、面倒だけど、説明してあげるよ。それが僕の役目だからね」
やはり、どこか上から目線で続ける。
「竜探しとは竜の呪いを受けた者の事を言うんだよ。呪いによって竜と惹かれあい、竜を探し求めるから、竜探しと言われているんだ。ただね、竜探しには二つあって、マコトノモノとマガモノに分けられる。マコトノモノと言うのは、竜に直接呪いを受けた者で、呪いと共に竜から与えられた力を自由に使う事が出来るんだ。そして、もうひとつがマガモノで、竜の遺物、牙や骨などを体に埋め込まれた事によって呪いを受けた者の事を言うんだ。だから君はマガモノの竜探しと言う訳だ。マガモノと言っても竜の力は使えるから、その点はマコトノモノとの違いはないよ。ただし…」
ガサガサ。
そこまで続けたところで、また周囲で魔物の気配がした。
「良い機会だから、早速、竜の力を使ってみれば、そうすれば、自分がどうなっているのか分かるよ」
どこか意地悪そうにテテは言った。サントは慎重に当たりの様子を伺いながら、魔物に備えた。今度は油断しないように剣を素早く抜いた。
淡い光に包まれていた小さな何かがそう言った。
「何なんだ、お前は…」
ようやく激しい痛みが過ぎ去り、どうにかサントは声を出せるようになっていた。
「なかなか、無礼だね。このテテ様に向かって、そんな口を聞くんだ」
テテと名乗ったその存在は、サントの周りを飛び回るように移動した。
「まあ、いいか。とりあえず、何も分かっていない君に状況を説明してあげよう」
偉そうにテテは続ける。
「君は竜の牙を埋め込まれて、呪われた竜探しとなった訳だよ」
「竜の牙?」
「そう君が大事に持っていた箱に入っていた光っていた物だよ。埋め込まれたのは分かっただろ?」
サントは体を貫かれた感覚を思い出して、ぞっとした。
「そうだよね。あんな事、突然されたら、びっくりするよね。でもでも、だから今、こうして生きていられるわけだし」
言われてみると、激しい痛みが無くなった後、コボルトから受けていたダメージは無くなっていた。
「とは言え、呪われた存在になっているから、どっちが良いのか分からないけど」
「呪われた存在?」
「そうか今時の冒険者ってのは竜探しの事を知らないのか。やれやれ、面倒だけど、説明してあげるよ。それが僕の役目だからね」
やはり、どこか上から目線で続ける。
「竜探しとは竜の呪いを受けた者の事を言うんだよ。呪いによって竜と惹かれあい、竜を探し求めるから、竜探しと言われているんだ。ただね、竜探しには二つあって、マコトノモノとマガモノに分けられる。マコトノモノと言うのは、竜に直接呪いを受けた者で、呪いと共に竜から与えられた力を自由に使う事が出来るんだ。そして、もうひとつがマガモノで、竜の遺物、牙や骨などを体に埋め込まれた事によって呪いを受けた者の事を言うんだ。だから君はマガモノの竜探しと言う訳だ。マガモノと言っても竜の力は使えるから、その点はマコトノモノとの違いはないよ。ただし…」
ガサガサ。
そこまで続けたところで、また周囲で魔物の気配がした。
「良い機会だから、早速、竜の力を使ってみれば、そうすれば、自分がどうなっているのか分かるよ」
どこか意地悪そうにテテは言った。サントは慎重に当たりの様子を伺いながら、魔物に備えた。今度は油断しないように剣を素早く抜いた。
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