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1章.出会い
4.
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竜の遺跡への道は分かりにくいという事は無かったが、綺麗に整えられているという感じでは無かった。こういうのを見ると、廃れているという言葉の意味が良く分かると思った。山道としての険しさは無く、森が深いという印象は受けた。
そして、村から少し離れていくと、竜の噂話をしていた男が言っていた球形に切り取られたような木を見つけた。男の言っていたように焦げたような跡がある。竜の吐き出した火球の跡と言っていたその意味は何となく理解できた。しかも、ひとつ見つけると、その近くにも、またひとつ見つかり、更に奥に進むに従ってその数は増えていた。
木の状態は様々だったが、どの跡もそれほど古い印象は受けなかった。パッと見た感じではひと月ぐらい前に出来た物だろうか。もしかしたら、もっと最近かもしれない。少し古い物でも半年は経っていないだろう。何年も経った物では無い事は明らかだった。サントは注意深く木の様子を確かめながらそう判断した。これだけの数となると、本当に竜がやったのかもしれない。どこかまだ半信半疑だったサントだが、その可能性は否定できない気がしていた。
「なるほどね。これは興味深い」
いつの間にか、テテが現れて、その木の様子を伺ったいた。
「竜の仕業なのか?」
「さあ、それはどうかな。でも、面白い力を感じる気はする」
どういう意味だろうと思いながら、サントは用心する事にした。
もうすぐ、竜の遺跡にたどり着くころであった。そこで竜の姿をした巨大な影を見たとあの男は言っていた。その影と遭遇するかもしれないとサントは考えた。やがて、竜の遺跡の姿が見えてきた。さらに慎重に歩く。テテはそんなサントを気にしないで先に進んでいった。
そこはとても静かな場所だった。神聖な場所と言い換えても良いのかもしれない。ミリアバウスの竜の遺跡も同じような雰囲気は合ったが、あちらは訪れる人が多かったせいか、ここまで神聖な雰囲気は無かった。竜の遺跡と言うのにとてもピッタリと当てはまるような静寂があった。その静寂に圧倒されるサント。竜がいるかもしれないという思いはどこかに行ってしまったようだ。
奥に入っていくと中央に広間が広がっていた。そして、その中央の広間に一人の少女が立っていた。目を閉じて何かに集中しているようだった。ゆっくりと驚かさないように近づくサント。
その気配を察したのか、その少女が目を開けた。
「あれ、旅人さんだ」
少しだけ、驚いたように少女が言う。
「あっ、妖精さんも一緒だ」
次にテテに気が付いて、そう続けた。そして、これがサントとリラとの出会いだった。
そして、村から少し離れていくと、竜の噂話をしていた男が言っていた球形に切り取られたような木を見つけた。男の言っていたように焦げたような跡がある。竜の吐き出した火球の跡と言っていたその意味は何となく理解できた。しかも、ひとつ見つけると、その近くにも、またひとつ見つかり、更に奥に進むに従ってその数は増えていた。
木の状態は様々だったが、どの跡もそれほど古い印象は受けなかった。パッと見た感じではひと月ぐらい前に出来た物だろうか。もしかしたら、もっと最近かもしれない。少し古い物でも半年は経っていないだろう。何年も経った物では無い事は明らかだった。サントは注意深く木の様子を確かめながらそう判断した。これだけの数となると、本当に竜がやったのかもしれない。どこかまだ半信半疑だったサントだが、その可能性は否定できない気がしていた。
「なるほどね。これは興味深い」
いつの間にか、テテが現れて、その木の様子を伺ったいた。
「竜の仕業なのか?」
「さあ、それはどうかな。でも、面白い力を感じる気はする」
どういう意味だろうと思いながら、サントは用心する事にした。
もうすぐ、竜の遺跡にたどり着くころであった。そこで竜の姿をした巨大な影を見たとあの男は言っていた。その影と遭遇するかもしれないとサントは考えた。やがて、竜の遺跡の姿が見えてきた。さらに慎重に歩く。テテはそんなサントを気にしないで先に進んでいった。
そこはとても静かな場所だった。神聖な場所と言い換えても良いのかもしれない。ミリアバウスの竜の遺跡も同じような雰囲気は合ったが、あちらは訪れる人が多かったせいか、ここまで神聖な雰囲気は無かった。竜の遺跡と言うのにとてもピッタリと当てはまるような静寂があった。その静寂に圧倒されるサント。竜がいるかもしれないという思いはどこかに行ってしまったようだ。
奥に入っていくと中央に広間が広がっていた。そして、その中央の広間に一人の少女が立っていた。目を閉じて何かに集中しているようだった。ゆっくりと驚かさないように近づくサント。
その気配を察したのか、その少女が目を開けた。
「あれ、旅人さんだ」
少しだけ、驚いたように少女が言う。
「あっ、妖精さんも一緒だ」
次にテテに気が付いて、そう続けた。そして、これがサントとリラとの出会いだった。
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